商標拒絶査定不服審判
2023-013766
フラバノールコーカ
- 審判番号
- 2023-013766
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-122373
- 請求日
- 2023年08月16日
- 審決日
- 2024年07月03日
- 公報発行日
- 2024年09月27日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】江崎グリコ株式会社
- 【請求人代理人】マークス国際弁理士法人
- 【請求人代理人】三上 真毅
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .16 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-122373拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年10月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 2月 8日付け:拒絶理由通知書
令和5年 4月20日 :意見書の提出
令和5年 5月10日付け:拒絶査定
令和5年 8月16日 :審判請求書の提出
令和5年 8月17日 :上申書の提出
2 本願商標
本願商標は、「フラバノール効果」の文字を標準文字で表してなり、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー,ココア,氷,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用グルテン,食用粉類」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「フラバノール効果」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「フラバノール」の文字は、「フラバンの炭素原子に結合している水素原子がヒドロキシル基に置換した物質」を意味する語であり、これは、血管の機能の活性化、認知機能の向上等の効果を有する成分として知られているものであって、食品を取り扱う分野において、「フラバノール入り」をうたう各種商品が製造、販売されている実情がある。
そのため、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、全体として「フラバノールの効果を有する商品であること」を表示したものと理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないというのが相当である。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「フラバノール効果」の文字を標準文字で表してなるところ、これは「フラバンの炭素原子に結合している水素原子がヒドロキシル基に置換した物質」(出典:「コトバンク」のウェブサイトにおける栄養・生化学事典「フラバノール」の解説 https://kotobank.jp/word/フラバノール-772001)を意味する語である「フラバノール」の文字と、「効果」の文字とを結合したものと、容易に看取し得るものであって、全体として「フラバノールの効果」ほどの意味合いが理解、認識し得るものである。
そして、原審提示の情報や、別掲の情報にあるように、「フラバノール」を摂取することによって血管の拡張といった効果を得ることが期待される旨の情報が広く一般に紹介されており、また、本願の指定商品中「ココア」や「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。)」などを含む、飲食料品を取り扱う業界においては、商品説明の際に、その商品に「フラバノール」が含有されていることやその効果に言及する事例も見受けられるものである。
そうとすると、本願商標をその指定商品中、例えば「ココア」や「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。)」などに使用しても、これに接する需要者は、その商品が「フラバノールの効果を有する商品」であるという、商品の特性を端的に表示記述したものであると理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「フラバノール」の語は一般的な辞書類に掲載されている語ではなく、本願の指定商品の需要者においてさほど知られていないものであって、また、本願の指定商品を取り扱う分野において、「フラバノール効果」の語が、特定の効果を表示するものとして取引上一般に使用されている事実はなく、本願商標に接する需要者が、これを自他商品の識別標識とは認識しないというべき具体的事情は何ら存在しない旨主張する。
しかしながら、「フラバノール効果」の文字そのものが広く一般的に使用されていないとしても、上記(1)のとおり、本願商標全体より「フラバノールの効果」ほどの意味合いが理解、認識されるものであり、「フラバノール」を摂取することによって血管の拡張といった効果を得ることが期待される旨の情報が広く一般に紹介されている上、本願の指定商品を含む、飲食料品を取り扱う業界において、商品説明の際に、その商品に「フラバノール」が含有されていることやその効果に言及する事例も見受けられることからすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、その商品が「フラバノールの効果を有する商品」であるという、商品の特性を端的に表示記述したものであると理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないものというのが相当である。
イ 請求人は、商品の普通名称や原材料名などを表す文字と「効果」の文字を結合してなる商標などに係る、過去の審決例や登録例を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた審決例や登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものであり、商標の構成各語に係る取引実情や判断時も異なるという点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の審決例や登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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