商標拒絶査定不服審判
2023-013711
エシカルプロユース、エシカルプロ、エシカル、プロユース、プロ、ピイアアルオオ、ユース、ユウエスイイ
- 審判番号
- 2023-013711
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-105236
- 請求日
- 2023年08月15日
- 審決日
- 2024年04月08日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】マクセル株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人RIN IP Partners
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .13 -Z (W161719) / T18 .272-Z (W161719)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-105236拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年9月12日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 2月15日付け:拒絶理由通知書
令和5年 4月13日 :意見書の提出
令和5年 5月12日付け:拒絶査定
令和5年 8月15日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ETHICAL PRO USE」の文字を標準文字で表してなり、第16類「紙類,文房具類,印刷物,冷蔵庫などの放熱パイプ固定用の家庭用台所用アルミニウム製粘着テープ,家庭用台所用アルミニウム製粘着テープ,文房具としての又は家庭用の粘着テープ,文房具としての又は家庭用の接着テープ」、第17類「接着テープ(医療用・事務用又は家庭用のものを除く。),文房具以外の粘着テープ(医療用及び家庭用のものを除く。),ゴム,未加工又は半加工のゴム,梱包用粘着テープ,防水用粘着テープ,アルミ箔製補修用粘着テープ,アルミ箔製粘着テープ(文房具・医療又は家庭用を除く。),ダクト固定用アルミ箔製粘着テープ,粘着テープ又は接着テープ付プラスチックフィルム,半導体加工用ダイシングテープ,遮熱・断熱プラスチックフィルムシート,電磁波吸収用プラスチック基礎製品,導電性粘着テープ(医療用・事務用又は家庭用のものを除く。),エラストマー製粘着テープ(医療用・事務用又は家庭用のものを除く。),エラストマー製導管継手用テープ,ダクトテープ,工業用粘着テープ,プラスチック基礎製品,合成ゴム,合成ゴムシート,ゴムシート,フィルム状・板状プラスチック基礎製品,半加工合成樹脂,プラスチックフィルム(包装用のものを除く。),結束用粘着テープ,工業用又は商業用の接着性のあるガラス繊維フィラメントテープ(テープの表面がフィラメント状のテープ),窓用遮光フィルム,両面粘着テープ(医療用・事務用又は家庭用のものを除く。)」及び第19類「ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,建築用養生用粘着テープ,建築用粘着テープ,建築用防水テープ,プラスチック製建築専用材料,建築用防水シート」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ETHICAL PRO USE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ETHICAL」の文字は、直訳すると「倫理的な、道徳上の」といった意味を有するものであるが、近年、「環境や社会に配慮していること」を意味するものとしても知られている語である。また、「PRO」の文字は、「職業選手の、プロの、専門家の」の意味を、「USE」の文字は、「使用する」を意味するものであるから、本願商標は、全体として、「環境や社会に配慮した専門家が使用するもの」程の意味合いを認識させるものである。
そして、本願指定商品を取り扱う業界において、「ETHICAL」及びそれを片仮名表記した「エシカル」の語が、環境に配慮した商品を表すものとして使用されている実情、「PRO USE」の語を片仮名表記した「プロユース」の語が、プロユーザー向け(専門家向け)の商品を表すものとして使用されている実情がうかがい知れる。
そうすると、「ETHICAL PRO USE」の文字を普通に用いられる方法で書してなる本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は「環境や社会に配慮した、専門家向けの商品」であること、すなわち、単に商品の品質(内容)を表示したものと認識するにとどまり、結局、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものとみるのが相当である。
また、上記認定によれば、本願商標を上記以外の本願指定商品に使用するときは、商品の品質(内容)の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標は、「商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」及び「商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標」にあたるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「ETHICAL PRO USE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ETHICAL」の文字は、原審説示のとおり、昨今、「環境や社会に配慮していること」を意味する語として広く使用されており、「ETHICAL(エシカル)」の語を冠した、環境に配慮した商品が様々な企業によって取り扱われていることがうかがい知れるものである。
また、後半の「PRO USE」の文字部分は、「PRO」が「職業選手の、プロの、専門家の」の意味を、「USE」の文字が「使用する」をそれぞれ意味するものであるから(出典:株式会社小学館「ランダムハウス英和辞典 第2版」)、本願商標は、全体として、「環境や社会に配慮した、専門家が使用するもの」程の意味合いを容易に認識させるものである。
そして、原審提示の情報に加え、別掲のインターネット情報によれば、本願の指定商品を取り扱う分野においては、専門家向けや専門家仕様の商品について、「PRO USE」の片仮名表記である「プロユース」の文字が広く一般に使用されていることがうかがえる。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、「環境や社会に配慮した、専門家向けの商品」であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の構成要素である「PRO USE」の語は様々な意味合いが生じる語であって、指定商品との関係で特定の品質等を直接表示するものではないから、これを構成要素に含む本願商標は、全体として、自他商品識別機能を有するものである旨主張する。
しかしながら、上記(1)で述べたとおり、本願の指定商品を取り扱う分野においては、専門家向けや専門家仕様の商品について、「PRO USE」の片仮名表記である「プロユース」の文字が広く一般に使用されていることがうかがえるものであり、「PRO USE」の文字に「ETHICAL」の文字を冠してなる本願商標は、これに接する取引者、需要者をして、「環境や社会に配慮した、専門家向けの商品」であること、すなわち、商品の品質を普通に用いられる方法で表したものと理解させるにとどまるものといわざるを得ない。
イ 請求人は、「PRO USE」の語からは、「一般消費者に対する高級モデル・上級モデルであること」、「大容量の商品であること」という他の複数の意味合いが生じると主張しているところ、原審では、これらの意味合いは、「専門家向けの商品であること」にすべて包含されるから、「PRO USE」の語は、異なる複数の観念を想起するものではないと結論付けたことに対し、「高級、上級、大容量」という意味と「専門家」という意味は全く異なるものであって、「高級モデル・上級モデル、大容量の商品」の意味合いが「専門家向けの商品」の意味合いに含まれるということはあり得ない旨主張し、甲第3号証及び甲第4号証を提出する。
しかしながら、甲第3号証に示された、「Yahoo!知恵袋」及び「教えて!goo」は、参加者同士が知識や知恵を教え合うことで疑問を解決することを目的としたウェブサイトであり、同号証に記載された回答は、単なる一参加者の見解にすぎず、また、どのような者による、どのような知見に基づいた回答であるのか等が不明であることから、同号証をもって、本願の指定商品の分野における需要者の認識を推し量ることは到底できない。
また、甲第4号証に示された「dinos」は、(業務用)食品を販売するウェブサイトであるところ、同ウェブサイトで取り扱われている専門家(業者)向けの食品については、店舗等で大量に販売ないし提供されることも多く、必然的に大容量の商品が多くなると考えられるものであるから、同号証に示されたウェブサイトは、「PRO USE(プロユース)」の語が、直接、「大容量の商品である」という意味合いを表すことを裏付けるものとはいえないし、本願の指定商品とは異なる分野である食品の分野における一の使用事例から、本願の指定商品の分野における需要者の認識を推し量ることは適当とはいえない。
さらに、請求人の当該主張によって、「PRO USE」の語から「専門家向けの商品であること」を認識させることが否定されるものでもない。
してみれば、本願の指定商品を取り扱う分野における「PRO USE」の片仮名表記である「プロユース」の文字の使用状況に鑑みるに、「PRO USE」の語からは、「専門家向けの商品であること」を認識させるものというのが相当である。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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