商標拒絶査定不服審判
2023-013380
アットニゼロニゼロ、アットニセンニジュー、エイテイニゼロニゼロ、エイテイニセンニジュー、アット
- 審判番号
- 2023-013380
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-114778
- 請求日
- 2023年08月09日
- 審決日
- 2025年02月13日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社オーディオテクニカ
- 【請求人代理人】西村 啓一
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 石塚 文子
- 審判官 杉本 克治
- 分類
- T18 .15 -Z (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項5号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第5号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-114778拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年10月5日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年2月21日付け :拒絶理由通知書
令和5年4月10日 :意見書の提出
令和5年5月11日付け :拒絶査定
令和5年8月9日 :審判請求書の提出
令和6年11月19日付け:審尋
令和6年12月23日 :回答書の提出
2 本願商標
本願商標は、「AT2020」の文字を標準文字で表してなり、第9類「マイクロホン」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「AT2020」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品を取り扱う業界においては、その商品の生産・管理又は取引の便宜性等の事情から、ローマ字とローマ字又はアラビア数字とを結合した標章が、特定の商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号の一類型として、取引上、類型的に採択・使用されている実情が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、その商品の規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号の類型の一つを表示したものと理解するにとどまるから、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標であると判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、上記1の審尋により、別掲に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとの暫定的見解を示し、相当の期間を指定した上で、請求人に対して意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、上記4の審尋に対し回答書を提出し、要旨以下(1)及び(2)のとおりの意見を述べた。
(1)請求人は2006年から本願商標「AT2020」を商品「マイクロホン」に付して継続的に使用しており、2024年8月には累計販売数が全世界で200万本を超えている。また、請求人以外に「AT2020」の文字を商標として「マイクロホン」に使用している事実はない。よって、「AT2020」の文字は、本願の指定商品「マイクロホン」の取引者の間では、請求人の「マイクロホン」を示す商標であると認識されている。
(2)インターネット上のショッピングサイトにおいて、メーカー名が表示されることなく、マイクロホンに対して商標「AT2020」のみが使用されている事実があるから、「AT2020」自体が自他商品の識別標識としての機能を発揮している。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第5号該当性について
本願商標は、「AT」の欧文字と「2020」の数字を、一般に用いられる書体(標準文字)で「AT2020」と横書きしてなるものであり、欧文字の2字と数字のみからなるという構成からして、極めて簡単な標章のみからなるものであるといえる。
また、一般に、欧文字や数字は、製品や役務の管理のための符号として用いられることがあること、欧文字と数字の組合せも上記の符号として用いられることがあることは、公知の事実であり(知的財産高等裁判所平成19年(行ケ)第10050号判決参照)、本願の指定商品である「マイクロホン」に関する商品分野においても、別掲のとおり、商品の品番、型番、種別、型式、規格等を表した記号又は符号として、欧文字2文字と数字を組み合わせたものが用いられている実情が認められる。
そして、本願商標の構成は、用いられる文字の形や組合せ方法に特徴があるわけではなく、「マイクロホン」を取り扱う業界において、管理のための記号又は符号として普通に用いられるものと比べて、特段の差異があるとは認められない。
そうすると、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、商品の品番、型番、種別、型式、規格等を表した記号又は符号の一類型を表示したものと理解させるにとどまるというのが相当であって、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標を商品に継続的に使用していることや、請求人以外に「AT2020」を商標として「マイクロホン」に使用している事実はないことから、本願商標は本願の指定商品の取引者の間では、請求人の「マイクロホン」を示す商標であると認識されている旨主張する。
しかしながら、請求人以外に「AT2020」の表示を商標として「マイクロホン」に使用している事実がないとしても、上記(1)のとおり、「マイクロホン」に関する商品分野において、商品の品番、型番、種別、型式、規格等を表した記号又は符号として、欧文字2文字と数字を組み合わせたものが用いられており、本願商標の構成は、それらの管理のための記号又は符号として普通に用いられるものと比べて、特段の差異があるとは認められないことを踏まえれば、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、商品の品番、型番、種別、型式、規格等を表した記号又は符号の一類型を表示したものと理解させるにとどまるというのが相当である。
また、請求人が本願商標を継続的に商品に使用しているとしても、我が国における販売開始時期、販売数量、市場シェア等が明らかではなく、本願商標が、請求人の業務に係る商品であることを表す出所識別標識として、取引者、需要者の間に認識されるに至っていると認めることはできない。
イ 請求人は、インターネット上のショッピングサイトにおいて、メーカー名が表示されることなく、マイクロホンに対して商標「AT2020」のみが使用されている事実があるから、「AT2020」自体が自他商品の識別標識としての機能を発揮している旨主張する。
しかしながら、請求人が取引の実情として挙げている甲第5号証ないし第9号証のうち、甲第8号証以外は同一の事業者(イシバシ楽器(株式会社石橋楽器店))によるものであり、この事実のみをもって本願商標が出所表示機能を発揮していると認めることはできない。
ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当するから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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