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商標拒絶査定不服審判

2023-012909

メタバースリクルート、メタバース、リクルート

審判番号
2023-012909
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-118772
請求日
2023年08月02日
審決日
2024年06月17日
公報発行日
2024年08月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社glowship
  • 【請求人代理人】原田 貴史
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 小田 昌子
  • 審判官 滝口 裕子
分類
T18 .13 -Z (W3541)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-118772拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年10月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和5年3月9日付け:拒絶理由通知書 令和5年4月11日:意見書、手続補正書の提出 令和5年5月12日付け:拒絶査定 令和5年8月2日:審判請求書の提出 令和6年2月29日付け:審尋 令和6年3月29日:回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、「Metaverse Recruit」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものであり、その後、本願の指定役務については、上記1の手続補正により、別掲1のとおりの役務(以下「補正後指定役務」という。)に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「Metaverse Recruit」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標を構成する文字の語義及びメタバース空間を利用した人材採用、採用活動等が行われている取引の実情を考慮すると、本願商標をその指定役務中、人材採用等に関連する役務について使用する場合には、取引者、需要者は、本願商標を自他役務識別標識として認識するというよりは、むしろ、メタバース(空間)を利用した人材採用、採用活動に関する役務ほどの意味合いを理解するにとどまるというのが相当であり、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、令和6年2月29日付け審尋により、別掲2ないし別掲5の事実を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の合議体の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の意見(要旨) 審尋にて実情として挙げられた記事には、いずれも、本願商標「Metaverse Recruit」又は本願商標を片仮名で記した「メタバースリクルート」そのものが記されたものはない。「Metaverse」と「Recruit」との間には助詞等がなく、審尋で示された「メタバースを利用した人材の募集や採用に関する役務」という解釈と、本願商標との間には、合理的・直接的な関連性は認められない。 本願商標が直接的表現でない以上、本願商標は、役務の質等を間接的に表示するにとどまる。 6 当審の判断 (1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「Metaverse Recruit」の欧文字を標準文字で表してなり、「Metaverse」の欧文字と「Recruit」の欧文字との間に1文字分程度のスペースがあることから、本願商標は、前記の各語を結合してなるものと容易に認識されるものである。 そして、別掲2によれば、本願商標の構成中、「Metaverse」の欧文字は、「インターネット上に存在する電子三次元空間」の意味を有する語で、この語の片仮名表記は「メタバース」であり、また、「Recruit」の欧文字は、「人材募集、人材採用」の意味を有する語である。 また、別掲3によれば、採用説明会、職場見学、採用面接等、事業者が人材の募集や採用に際して行う各種活動が、インターネット上に存在する電子三次元空間(以下「メタバース」という。)を利用して行われている実情がある。 さらに、別掲4によれば、メタバースを利用した前記の活動が、「メタバース採用」、「メタバース就活」、「メタバース面接」等のように、「メタバース」の文字と、活動の内容を表す文字とを結合した文字を用いて紹介されている実情がある。 そして、別掲3(6)、(9)等によれば、補正後指定役務の分野において、「リクルーティング」「RECRUIT」「リクルート」の語が、「人材募集、人材採用」の意味で一般に使用されている実情がある。 そうすると、本願商標の各構成文字の意味と、上記の実情に照らせば、本願商標は、全体として「メタバースを利用した人材募集、人材採用」ほどの意味合いを容易に認識させるものである。 また、別掲5によれば、職業のあっせん、人材採用等の、人材の募集や採用に関する役務を取り扱う事業者が、これらの役務とあわせて、知識の教授やセミナーの企画等の、就職や転職を希望する者に対する役務や、事業に関する情報の提供や広告場所の貸与等の、人材を募集する事業者に対する役務も行っている実情がある。 そうすると、本願商標を、補正後指定役務中の、第35類「マーケティング,広告場所の貸与,他人のための履歴書の作成,広告宣伝物の企画及び制作,広告のためのコミュニケーション戦略に関する助言,広告業,一時的な事業の管理,ウェブサイト経由による事業に関する情報の提供,会社のための管理業務の代行,企業の人事管理のための適性検査,競合企業に関する情報収集,事業に関する情報の提供,事業の管理及び組織に関する指導及び助言,事業の管理に関する指導及び助言,事業の管理に関する助言,事業の調査,事業の能率化に関する診断・指導及び助言,事業の評価,商業に関する情報の提供,商業又は工業の管理に関する助言,商取引の媒介・取次ぎ又は代理,商品・役務の買い手及び売り手のためのオンライン市場の提供,人事管理に関する指導及び助言,スポーツ選手に関する事業の管理,他人の商品及びサービスのライセンスに関する事業の管理,統計の編集,フリーランサーのための事業の管理,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,人材募集,職業のあっせん,商業用又は広告用情報の索引の編集,コンピュータデータベースへの情報編集,求人情報の提供,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供,新聞記事情報の提供,販売を目的とした、各種通信媒体による商品の紹介,ウェブサイトの検索結果の最適化,販売促進のための企画及び実行の代理」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,教育上の試験の実施,コーチング(訓練),個人に対する知識の教授,ノウハウの伝授(訓練),教育又は娯楽に関する競技会の企画・運営,文化又は教育のための展示会の企画・運営,セミナーの企画・運営又は開催,研修会の手配及び管理,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,オンラインによる電子出版物の提供(ダウンロードできないものに限る。),教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),パーティの企画,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」に使用しても、これに接する需要者に、メタバースを利用した人材の募集や採用に関する役務であること、すなわち、役務の質(内容)を表示したものとして認識させるにすぎないものというのが相当である。 加えて、前記のとおり、本願商標は、標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。 したがって、本願商標は、役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、「Metaverse Recruit」の文字からは少なくとも3つの意味が想起されるため特定の観念は生じず、審査官が挙げた実情を見ると、メタバース空間をどのように利用して採用活動をしているのか、多岐にわたり、これらをひとまとめに「メタバース(空間)を利用した人材採用、採用活動」と解釈するのは論理の飛躍といえ、妥当ではない旨主張している。 しかしながら、本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性については、上記(1)のとおり、商標を構成する文字の意味及び指定役務の取引の実情を踏まえて、需要者の認識として「メタバースを利用した人材募集、人材採用」の意味合いを認定、判断したものであり、本願商標の構成文字から複数の意味が想起され、また、採用活動の内容が多岐にわたるとしても、上記認定、判断は妥当なものというべきである。 イ 請求人は、審尋にて実情として挙げられた記事には、いずれも、本願商標「Metaverse Recruit」又は本願商標を片仮名で記した「メタバースリクルート」そのものが記されたものはない旨主張している。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定役務の質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、役務の質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないと解すべきである(東京高裁平成12年(行ケ)第76号、同年9月4日判決参照)とされることからすれば、本願商標についても、その構成文字が現実に使用されていないとしても、上記(1)のとおり判断することは許されるというべきである。 ウ 請求人は、「メタバース○○」「Metaverse○○」等の商標についての過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張している。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品及び指定役務との関係や、その商品及び役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成文字が異なるものであり、指定商品及び指定役務も一致するものばかりではない点において、本願商標とは、事案を異にするものというべきであるから、過去の登録例が存在することをもって、本願商標の登録の適否の判断基準とするのは必ずしも適切ではない。 エ したがって、請求人の前記主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-012909

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