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商標拒絶査定不服審判

2023-012754

オシカツセンモンテン

審判番号
2023-012754
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-019551
請求日
2023年07月12日
審決日
2024年12月09日
公報発行日
2025年06月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】CHEZ SICA株式会社
審判長/審判官
  • 審判長 大島 康浩
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 大塚 正俊
分類
T18 .13 -Z (W43)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-19551拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年2月7日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年7月21日付け:拒絶理由通知書 令和4年9月5日:意見書の提出 令和5年4月3日付け:拒絶査定 令和5年7月12日:審判請求書の提出 令和6年8月22日付け:証拠調べ通知書 2 本願商標 本願商標は、「推し活専門店」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「推し活専門店」と標準文字で表してなるところ、「推し活」の文字はアイドルやキャラクターなどの「推し」、いわゆるご贔屓を愛でたり応援したりする「推しを様々な形で応援する活動」の意味、「専門店」の文字は「特定の商品を専門に販売する店。」の意味を有する語である。そして、推し活のグッズや推し活を行う人向けの専門の店が存在し、そのような場所で飲食物の提供が行われている実情がうかがえる。そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者・取引者は、「推し活に関する専門店における飲食物の提供」と認識するにすぎず、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における証拠調べ通知 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲2、別掲3(1)ないし(5)及び別掲4に示したとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。 5 職権証拠調べに対する請求人の意見 上記4の「証拠調べ通知」に対して、請求人からは何らの意見、応答はなかった。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号について 商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解すべきである(昭和53年(行ツ)第129号判決参照)。 また、上記第3号の趣旨からすれば、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号にいう「役務の提供場所及び質を普通に用いられる方法で表示する商標」に該当するというためには、(中略)、需要者又は取引者によって、当該指定役務が当該商標の表示する地名及び特性を提供場所及び質としているであろうと一般に認識され得ることをもって足りるというべきである(同項第3号にいう「商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法で表示する商標」につき同旨、昭和60年(行ツ)第68号判決参照)。 (2)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、上記2のとおり、「推し活専門店」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「推し活」の文字は、「アイドルや俳優、アニメのキャラクターなど、自分が好きになった対象を応援する活動のこと。」(別掲1)の意味、「専門店」の文字は、「特定の商品を専門に販売する店。」(出典:「広辞苑第7版」岩波書店)の意味を有する語として知られているものであるから、本願商標は全体として「推し活を行うための専門店」程の意味合いを容易に認識させるものである。 そして、原審において示された事実及び当審における職権による調査によれば、本願の指定役務に関連する分野において、「推し活専門店」の文字が、「推し活を行うための専門店」程の意味合いで使用され、当該専門店にて飲食物の提供がなされている事実(別掲2)、「推し活専門」及び「店(ショップ、カフェ)」の文字が、「推し活を行うための専門店(ショップ、カフェ)」程の意味合いで使用され、当該専門店にて飲食物の提供がなされている事実(別掲3)、及び、「推し活」を行うことができるカフェやレストランにて飲食物の提供がなされている事実(別掲4)が認められる。 このような実情を踏まえると、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、全体として、「推し活を行うための専門店」程度の意味合いを容易に認識、理解させるものというのが相当である。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者等に、「推し活を行うための専門店」において飲食物の提供がなされていること、すなわち、役務の質(内容)を表示したものと認識するにとどまり、これを役務の出所を表示する標識又は自他役務の識別標識として認識することはないというべきである。 そうとすると、本願商標は、その役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標の構成中の「推し活」の文字は、その取引市場における使用状況を考慮したとしても、そもそも文字自体の定義が曖昧であることから、本願商標が「推し活」の文字と、“特定の商品を専門に扱う店”程度の意味合いを看取し得る「専門店」の文字を一連に表記した構成からなるものと認識し得るとしても、「推し活」の文字を含む本願商標全体から生じる意味合いも曖昧である旨主張する。 しかしながら、上記2のとおり、本願の指定役務に関連する分野において、「推し活専門店」の文字が、「推し活を行うための専門店」程の意味合いで使用され、当該専門店にて飲食物の提供がなされている実情があることを踏まえれば、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する需要者等は、役務の質(内容)を表したものと認識するにすぎないというのが相当である。 イ 請求人は、過去における登録例、及び過去の審決例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標がその指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定役務との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、構成態様や指定役務が異なり、事案を異にするものであり、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、上記(2)のとおりであるから、登録例や審決例があるからといって、その判断が左右されることはない。 ウ したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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