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特許拒絶査定不服審判

2023-012080

自動臨床分析器システム及び方法

審判番号
2023-012080
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-157217
請求日
2023年07月19日
審決日
2025年04月14日
公報発行日
2025年10月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド
  • 【請求人代理人】弁理士法人山口・竹本知的財産事務所
  • 【請求人代理人】山口 巖
  • 【請求人代理人】山本 浩
  • 【請求人代理人】竹本 美奈
審判長/審判官
  • 審判長 加々美 一恵
  • 審判官 北島 拓馬
  • 審判官 松本 隆彦
分類
P18 .121-WZ (G01N) / P18 .537-WZ (G01N)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第36条第6項第2号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2021-157217「自動臨床分析器システム及び方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 1月 6日出願公開、特開2022- 1876〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、2017年(平成29年)7月19日(パリ条約に基づく優先権主張外国庁受理 2016年7月21日 (US)米国)を国際出願日とする出願である特願2019-502805号の一部を令和3年9月27日に新たな特許出願としたものであって、その後の手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年10月14日提出 手続補正書 令和4年 9月27日付け 拒絶理由通知 令和5年 3月 3日提出 意見書及び手続補正書 同年 6月 5日付け 拒絶査定 同年 7月19日提出 審判請求書及び手続補正書 令和6年 7月 2日付け 拒絶理由通知 同年11月 8日提出 意見書 第2 平成5年7月19日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和5年7月19日に提出された手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正について (1) 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載 本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は、補正箇所である。)。 「【請求項1】 体外診断(IVD)環境で使用する分析器システムであって、 人間のオペレーターからアクセス可能な前部に配置された1つ以上の引き出しを介して、複数の試料管を保持する複数のトレイを受け入れるように構成された、試料ハンドラーモジュールと、 少なくとも1つのピペットを使用して、前記複数の試料管の各々から試料の一部を吸引し、該試料の臨床化学的特性及びイムノアッセイ特性のうちの少なくとも一方の臨床分析を実行するように構成された、1つ以上の分析器モジュールと、 前記複数の試料管のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成されると共に基部に磁石を有する、複数の試料キャリアと、 複数の分岐を形成する複数のトラックセクションを含み、該トラックセクションの各々が、同期制御される複数の磁気コイルを含んだ表面を有する、自動化トラックとを備え、 前記自動化トラックは、前記複数の試料キャリア内の前記複数の試料管を前記同期制御される磁気コイルを利用して移動させ、前記複数のトラックセクションに沿って前記複数の試料キャリアを推進するように構成され、 前記自動化トラックは、前記試料ハンドラーモジュールのロボットアームを介して前記試料ハンドラーモジュールから前記複数の試料管の各々を受け取り、そして、前記1つ以上の分析器モジュールの前記少なくとも1つのピペットからアクセス可能な前記自動化トラックの第1の位置に各前記試料管を移動させて試料の一部の吸引を促進するように構成されており、 前記試料ハンドラーモジュールは、前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込み、前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成され、前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される、分析器システム。」 (2)本件補正前の特許請求の範囲の請求項1の記載 本件補正前の、令和5年3月3日に手続補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。 「【請求項1】 体外診断(IVD)環境で使用する分析器システムであって、 人間のオペレーターからアクセス可能な前部に配置された1つ以上の引き出しを介して、複数の試料管を保持する複数のトレイを受け入れるように構成された、試料ハンドラーモジュールと、 少なくとも1つのピペットを使用して、前記複数の試料管の各々から試料の一部を吸引し、該試料の臨床化学的特性及びイムノアッセイ特性のうちの少なくとも一方の臨床分析を実行するように構成された、1つ以上の分析器モジュールと、 前記複数の試料管のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成されると共に基部に磁石を有する、複数の試料キャリアと、 複数の分岐を形成する複数のトラックセクションを含み、該トラックセクションの各々が、同期制御される複数の磁気コイルを含んだ表面を有する、自動化トラックとを備え、 前記自動化トラックは、前記複数の試料キャリア内の前記複数の試料管を前記同期制御される磁気コイルを利用して移動させ、前記複数のトラックセクションに沿って前記複数の試料キャリアを推進するように構成され、 前記自動化トラックは、前記試料ハンドラーモジュールのロボットアームを介して前記試料ハンドラーモジュールから前記複数の試料管の各々を受け取り、そして、前記1つ以上の分析器モジュールの前記少なくとも1つのピペットからアクセス可能な前記自動化トラックの第1の位置に各前記試料管を移動させて試料の一部の吸引を促進するように構成されており、 前記試料ハンドラーモジュールは、前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込み、前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成される、分析器システム。」 2 本件補正の適否 (1)本件補正の目的 本件補正における請求項1に関する補正の目的について検討する。 本件補正後の請求項1において追加された「前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、」及び「前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」という事項は、本件補正前の「試料ハンドラーモジュール」について、「前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、」「前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」という限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 (2)独立特許要件 本件補正における請求項1に関する補正の目的が特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものにに該当するので、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下、検討する。 ア 本件補正発明 (ア)本件補正発明は、前記1(1)に記載したとおりのものである。 (イ)本件補正発明における「前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」(以下「発明特定事項A」という。)の解釈について a 発明特定事項Aに関する発明の詳細な説明の記載 発明の詳細な説明には、次の記載がある。(下線は当審にて付した。以下同様。) 「 【0029】 いくつかの実施形態では、各引き出し用のDVSカメラは、取り込まれた画像を引き出しの動きと同期させる役割を果たすカスタム画像キャプチャボードに統合することができる。結果として生じる画像のローカルメモリ内のバッファーを作成し(そして引き出しがスムーズに閉じられない場合には上書きし)、オフライン分析のために外部コンピューターに転送することができる。これにより、引き出しが人間のオペレーターによって閉じられる速い速度よりもはるかに遅い速度で分析を行うことが可能になる。短い露光時間のため、いくつかの実施形態では、DVSは、高強度光の短パルスを低減するためにカスタムイルミネーションボードを利用する(例えば、イルミネーションボードを直接画像キャプチャボードに取り付け、影を最小限に抑えるために各カメラレンズの周りにLEDのリングを設けることができる)。これら2枚のボードは、除去ボードに取り付けられているアクリル又はガラスの透明保護シートと共に、DVS光学スタックを形成する。」 「 【0032】 試料ハンドリングシステム及び容器移動装置システム 試料ハンドラーモジュールは、オペレーター/実験室の技術者へのメインインターフェースを担当する。試料ハンドラーモジュールは、試料入力/出力(I/O)領域を通して試料管を受け入れる。試料I/O領域は、試料トレイ構成に応じて、360個~440個の試料管を保管することができる受動型引き出しシステムを含むことができる。例えば、例示的なシステムは、4つのスロットのうちの1つに配置することができる15ポジション及び55ポジションの試料トレイの両方を受け入れる。オペレーターによる引き出しの挿入中に、引き出しビジョンシステム(DVS)は、トレイ内の全ての列の画像を取得する。(いくつかの実施形態で使用され得る例示的なDVSは、国際出願PCT/US2014/027217及び国際出願PCT/US2015/035092で更に詳細に説明され、これら出願の全内容は本明細書に援用される。)DVSからのこれらの画像は試料ハンドラーモジュールのモジュール管理プロセッサに伝達され、そこでそれらは、ロボットの動作と並行して分析され、管が配置される場所に関する情報を提供し、キャップ又は管トップの試料カップを有するかどうかを判断し、各試料管のサイズを特定し、ピック/プレースの正確さ及び精度を向上させるために管の中心の情報を更新する。」 「 【0037】 試料ハンドラー引き出しシステムは、引き出しビジョンシステム(DVS)として知られるモジュールを含む。このサブシステムは、オペレーターが試料の引き出しを閉じるときにアクティブになり、試料ハンドラーモジュールにロードされた全てのトレイの各列の画像を取得する。次に、これらの画像はDVSから試料ハンドラーモジュールマネージャーPCに転送され、そこで処理されて次の情報が提供される:試料管の有無(真/偽)、試料管キャップの有無(真/偽)、試料カップの有無(真/偽)、試料管の高さ(mm)、及び中心からの試料管のずれ(mm)。」 「 【0043】 ロボットアーム20が各管をうまく係合させるのを助けるために、引き出しビジョンシステム22が引き出しへの開口部で引き出しの上方に配置されている。これにより、トレイが引き出しビジョンシステムを通過する際にトレイ内の管を見下ろす一連の画像を撮影することができる。一連のカメラをストロボすることにより、複数の画像をバッファーに取り込むことができ、各管は複数の画像に現れる。次にこれらの画像を分析して各管の物理的特性を決定することができる。例えば、各管の直径及び高さを決定することができる。同様に、各試料のキャッピング状態又は非キャッピング状態を迅速に判定することができる。さらに、管頂部のカップ(管の頂部に配置される小さなプラスチックウェルであり、管が試料のより深い深さではるかに小さい容積を搬送することを可能にし、吸引がより容易に行われることを可能にする)の有無を確認することができる。同様に、どのキャップの特性も画像から確認できる。これは、与えられた試料をより高い優先度(STAT)試料として識別するためにキャップ上に特定のカラーマーキングを含むことができる。」 b 令和6年11月8日提出の意見書による請求人の主張 発明特定事項Aについて、当審が、「オフライン分析」が明確でないので、特許請求の範囲の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない旨の拒絶理由を、令和6年7月2日付けで通知したところ、請求人は、令和6年11月8日提出の意見書において、 「引き出しビジョンシステムに関しては、カスタムイメージキャプチャハードウェア(カスタム画像キャプチャボード)がリアルタイムで一連の同期スナップショットを撮影する一方で、試料ハンドラのコンピュータ(例えば試料ハンドラーモジュール管理プロセッサ/マネージャーPC)がそれら画像をダウンロードしてリアルタイムではなく(非リアルタイム=オフラインで)分析する、という分割されたアーキテクチャが使用されます。」(下線は、当審が強調のため付与した。) と主張している。 c 当審の解釈 発明特定事項Aにおける「外部コンピュータ」の「外部」が、本件補正発明の「分析器システム」の外部のコンピュータとも文言上解釈しうるところ、上記aで摘記した【0032】、【0037】には、引き出しビジョンシステムで撮像された画像は、「試料ハンドラーモジュールのモジュール管理プロセッサ」、「試料ハンドラーモジュールマネージャーPC」に伝達され、そこで分析されることが示されるので、発明特定事項Aにおける「外部コンピュータ」には、「試料ハンドラーモジュール」内の「引き出しビジョンシステム」外のコンピュータが含まれると解することが可能であり、この解釈は、上記bの請求人の主張とも整合するものである。 また、一般的には、「オフライン分析」と「非リアルタイム分析」は同義ではないが、「オフライン」であれば、オンライン同期できないため「非リアルタイム分析」にならざるを得ないこと、及び上記aで摘記した【0032】、【0037】、【0043】における画像分析の態様、【0029】の効果に関する記載から、当審では、発明特定事項Aにおける「オフライン分析」は、「非リアルタイム」での分析を含むと解する。そして、この解釈も、上記bの請求人の主張とも整合するものである。 なお、令和6年7月2日付けの拒絶理由通知の際には、進歩性の判断について留保したが、当該拒絶理由通知に対する請求人の主張を踏まえ、当審において、上記解釈で進歩性の判断を進めることができるようになったため、引き続き以下において独立特許要件についての判断を進めることとした。 イ 引用文献 (ア) 引用文献1 a 引用文献1の記載事項 原査定の拒絶の理由で主引用発明が記載された文献として引用され、本願の優先日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である特表2015-513073号公報(以下「引用文献1」という。)には、以下の事項が記載されている。なお、引用発明の認定等に用いた箇所に下線を付した。 「【0021】 分析装置: 臨床化学分析装置、自動式免疫測定分析装置、又はその他の種類の体外診断(IVD)試験分析装置を含む自動式臨床分析装置(単に分析装置)。一般的に、分析装置は、複数の患者試料について、一連の自動式IVD試験を実施する。患者試料が分析装置へ(手動又は自動化システムを介して)投入されると、該分析装置は、各試料に対し、1以上の免疫測定、化学試験、又はその他の観察試験を実施することができる。用語の分析装置は、限定の意図は無いが、モジュール式分析システムとして構成される分析装置のことも指し得る。モジュール式分析システムは、自動化軌道などの自動化面によって線状又はその他の配置構成で相互接続された複数のモジュール(同じ種類のモジュール又は異なる種類のモジュールを含み得る)を組み合わせてなる統合され且つ拡張可能なシステムを含む。所定の実施形態において、自動化軌道は、患者試料及びその他の種類の物質をモジュール間で移動させるべく自立搬送体を使用する、統合搬送システムとして構成される。通常、モジュール式分析システムのうちの少なくとも1つのモジュールは、分析モジュールである。モジュールは、患者試料に対する分析タスクの高スループットを得るために特化し又は冗長に設けることもできる。」 「【0022】 分析モジュール: 分析モジュールは、患者試料に対する免疫測定、化学試験、又はその他の観察試験などのIVD試験を実施するように構成される、モジュール式分析装置の中のモジュールである。通常、分析モジュールは、試料容器から液体試料を取り出し、反応キュベット又はチューブ(総じて反応容器とする)内で試薬に試料を混ぜ合わせる。分析モジュールで可能な試験には、限定の意図は無いが、電解質、腎機能や肝機能、代謝、心臓、ミネラル、血液疾患、薬物、免疫測定、又はその他の試験のサブセットも含まれる。所定のシステムにおいて、分析モジュールは、高スループットを得るために特化し又は冗長に設けることができる。分析モジュールの機能は、モジュール式の仕様を利用していない独立した分析装置によって実施することもできる。」 「【0023】 搬送体: 搬送体は、試料容器(及びその延長線上で液体試料)又はその他のアイテムを自動化システムにおいて移動させるために使用可能な搬送ユニットである。所定の実施形態において、搬送体は、従来の自動化パック(例えば、管又はアイテムを嵌めるホルダ、自動化軌道のコンベヤベルトから移動力を受けるための摩擦面、及び、当パックを目的地へ導くことの可能な自動化軌道の壁又はレールによって当パックが案内されるようにする複数の側部、を備えた受動装置)のようにシンプルであり得る。所定の実施形態において、搬送体は、処理装置、移動システム、道案内システム、センサなどの能動部品を含む。所定の実施形態において、搬送体は、自動化システムのポイント間における搬送体の自己道案内を可能とする内蔵知能を含む。所定の実施形態において、搬送体は、移動力を提供する内蔵部品を含むが、他の形態においては、移動力は軌道などの自動化面から提供される。所定の実施形態において、搬送体は、決定ポイント間において一方向(例えば前進と後進)に移動を制限する自動化軌道に沿って移動する。搬送体は、試料管を受け入れて搬送する管ホルダを有するなど、IVD環境の予め決められた積荷に特化されるか、あるいは、自動化システムにおいて異なるアイテムを搬送するために最適化された搭載面を含み得る。搬送体は、1以上のスロット(例えば、搬送体が1つの又は複数の試料容器を保持できるように)を含む構成とすることもできる。」 「【0025】 決定ポイント: 決定ポイントは、各種類の搬送体に対してそれぞれの道案内(走行軌跡)の判断が行われる自動化軌道上のポイントである。共通の例において軌道は分岐路を含む。ある搬送体は方向転換すること無く進み、別の搬送体は速度を落として方向転換し得る。決定ポイントは、ある搬送体は止まる一方で他の搬送体は進む、設備における停止ポイントを含み得る。所定の実施形態において、これから方向転換する搬送体は横向きの力を制限するために減速する一方、この他の、方向転換しないか又は減速不要の移動プロファイルをもつ搬送体は進むことのできる、方向転換に先立つ減速ゾーンが、決定ポイントとして機能し得る。決定ポイントでなされる判断は、実施形態に係る、搬送体内蔵の処理装置、軌道区域の局所処理装置、中央処理装置、又はこれらの組み合わせによって実行される。」 「【0038】 ステーション/モジュール: ステーションは、分析装置内の特定のタスクを実施する一部分を含む。例えば、キャッパー(蓋閉じ)/デキャッパー(蓋開け)ステーションは試料容器に対しキャップを開け閉めし、試験ステーションは試料の一部を抜き取って試験又は検査を実施し、試料ハンドリングステーションは、試料容器を管理し、自動化軌道へ又は自動化軌道からの試料容器の移動を管理し、貯蔵場所やトレイへ又は貯蔵場所やトレイからの試料容器の移動を管理する。ステーションはモジュール化可能で、より大規模な分析装置へステーションを追加することができる。各モジュールは、1以上のモジュールからなる分析装置に機能性を追加する1以上のステーションを含み得る。所定の実施形態において、モジュールは、複数のモジュール又はステーション(あるいはモジュール及びステーション)を接続する自動化システムの一部を含むか、あるいは、該システムとは別である。ステーションは、特定のタスクを実行する1以上の機器を含む(例えば、ピペットは、免疫測定ステーションにおいて使用され、自動化軌道上の試料に対し作用する機器である)。別途言及する場合を除いて、モジュールとステーションの概念は相互に代替可能なものとして参照される。」 「【0044】 従来技術のシステムには、各サイドカーが試料探査アーム114,124,134などのハンドリング機構による補助を受けるものもある。このようなロボット式のハンドリングアームは、サイドカー内の試料から探査ニードルを介して試料物質を吸引するか、又は、サイドカーから試料管を取り出して対応する試験ステーションへ移載する。本例のシステムにおいて、利用可能な試験ステーションは、免疫測定ステーション110、低容量化学ステーション120、そして拡張可能な希釈/ISE電解質及び高容量化学ステーション130を含む。この仕様の利点は、軌道100が、その他の点では自立型であるステーションに追加される、区分された研究所自動化システムの一部であること、そして、軌道100及びステーション110,120,130をそれぞれ、アップグレードし、購入し、又は点検することができる、ということである。高容量化学ステーション130などのステーションは、軌道100から独立して運転される自身の摩擦軌道136を含み得る。摩擦軌道136は、高容量化学ステーション130のサブモジュール間で試料を移動させる双方向摩擦軌道を含む。このタイプのシステムの短所は、各別の摩擦軌道がばらばらに運転されて、全体的自動制御がさらに複雑になるということである。さらに言えば、摩擦軌道136と摩擦軌道100との間の移送がゆっくりで手間がかかり、特に、これら2つの摩擦軌道間にはダイレクトなルートが無い。軌道間の移動に、ロボットアームにより試料を持ち上げで置き換える作業が必要であるシステムもある。」 「【0054】 所定の実施形態において、回転棚又はその他のRA列はモジュールから除かれ、自動化システムからのサブ通路(例えば210)がRA又はFIFO列の箇所として使用される。すなわち、試料に関する2つのポイント間の移動時間が、回転棚の該当時間と同程度の既知時間に制限される(予測の通り運転サイクルの一部より少ないなど)場合、軌道200は、所定モジュールに対する列の一部であり得る。例えば、回転棚を使用せずとも、モジュール205は、サブ通路210上の搬送体にある試料を利用することができる。試薬準備などの処理前ステップは、試験する試料の到着に先立って進められる。試験する試料が到着すると、該試料の1以上の部分が検査用のキュベット又はその他の反応容器へ吸引される。所定の実施形態においてはこのような反応容器がモジュール205において軌道外に収容されており、別の実施形態においては、このような反応容器が簡単に移動できるようにサブ通路210上の搬送体に入れられている。試験する試料が運転サイクルより長い時間、モジュールに留まることを要求される場合、又は、複数の試料が運転サイクルでモジュールにより処理されるであろう場合、サブ通路210は、モジュールに対する待ち列として働く。」 「【0064】 図4Aは、本発明に使用する搬送体250の一例を示す。搬送体250は、別の実施形態では異なる積荷を保持し得る。積荷は1つで試料管255であり、血液や尿などの液体試料256が入れられる。積荷としては、管又は試薬カートリッジのラック、その他の適当なカートリッジが含まれ得る。試料搬送体250は、ここに説明する内部電子部品を収容した胴体260を含む。胴体260は、積荷を受容するブラケット262を支持する。所定の実施形態において、ブラケット262は、試料管などの液体容器255を受容して摩擦嵌合で保持するように設計された浅い穴である。所定の実施形態において、その摩擦嵌合は、弾力による固定又は作用で保持力を生み出す弾性口又はクランプを用いて作られる。所定の実施形態において、試料ラック及び試薬カートリッジは、ブラケット262に適合するように設計され、ブラケット262は、多様な種類の積荷に対応した汎用ベースとして機能し得る。 【0065】 胴体260は、搬送体250が決定ポイント間の軌道を辿ることができるようにする案内部266を含むか連結してある。案内部266は、例えば、軌道内の1以上のレールを受容するスロットを含み、少なくとも横方向又は縦方向の支持を提供する。所定の実施形態において、案内部は、通過形軌道の壁など、軌道内の壁による搬送体250の案内を可能にする。案内部266は、搬送体胴体260内のモータで搬送体(又はパック)250を軌道上で前進又は後進させるための摩擦車輪など、駆動機構も含む。案内部266は、磁石や誘導コイルなど、本書を通し説明される実施形態で使用するのに適したその他の駆動部品を含み得る。」 「【0067】 図4Bは、搬送体250を使うための軌道構成270の一例を示す。この例においては、主軌道272及びサブ通路274,274A(主軌道272又はサブ通路274,274A)に沿って、搬送体250Aが試料管を搬送し、搬送体250Bが管のラックを搬送する。通路276は、オペレータが試料を搬送体へ入れるか又は搬送体から試料を取り出すために、使用される。 【0068】 図4Cは、例示軌道構成270に関する追加の図である。この例において、サブ通路274は免疫測定ステーションとして働き、サブ通路274Aは臨床化学ステーションとして働く。入口/出口レーン276は、主軌道272に対し試料を出し入れするときの試料緩衝域としてサブ通路277,278を使用する試料ハンドリングステーション280により、使われる。」 「【0069】 所定の実施形態において、サンプルハンドラー280は、搬送体250A,250Bに対し試料又は他の積荷を積み、降ろす。これにより、分析装置に対する要求のピーク時に、軌道277,278上に非常に多くの搬送体を待機させずとも、軌道システム270にあるステーションによって現在使用されている積荷をサポートするために必要な量に、搬送体の個数を減らすことができる。また、違う例として、入口/出口レーン276においてオペレータが試料トレイ(ここに開示する搬送体ではなく)を入れ、取り出すこともできる。この場合、システムの全体的コストを減らすことができ、必要とされる搬送体の数は、スループットを超過する分析装置へのピーク要求の予測に基づくのではなくて、分析装置のスループットにより決めることができる。」 「【0081】 移動力は、種々の方法で搬送体に供給される。所定の実施形態においては、各搬送体に対する自立移動力供給に軌道が能動的に関与する。一実施形態において、移動力は、搬送対中の1以上の磁石に対し推進力を加える、軌道中の電磁コイルから供給される。この移動力を供給するシステムの一例が、MagneMotion, Inc.の軌道システムであり、MagneMotion, Inc.が譲受人の米国特許出願公開2010/0236445に見られるリニア同期モータ(LSM)の説明により概略理解される。この磁気移動システムを利用する従来システムは、ここに説明するような搬送体のもつ知能を欠いた受動搬送体を含んでいた。そして、経路選択と決定の全ては中央制御装置により行われていて、経路選定及び身元確認過程に関与する能動搬送体は全く必要無い。」 (当審注:下線部の「搬送対中」は「搬送体中」の誤記と認められる。) 「【0088】 移動システム305は、ここに説明する移動システムの運転に必要な制御ロジックを含む。例えば、移動システム305は、被駆動車輪を使用する実施形態においてはモータコントローラを含む。他の実施形態では、移動システム305は、搬送体300に移動力を供給するために必要な能動軌道システムとの通信に必要なロジックを含む。このような実施形態において、移動システム305は、マイクロコントローラ301に実行され、軌道との通信に通信システム315を利用するソフトウェアコンポーネントであり得る。移動システム305に制御されるモータ、アクチュエータ、電磁石などのデバイスは、これらデバイスが搬送体内蔵である実施形態の場合、電源システム303から電源供給を受ける。LSMが軌道内コイルを励起することにより移動力を得る形態など所定の実施形態では、外部電源も使用可能である。所定の実施形態において、移動システム305は、搬送体内又は搬送体外のデバイスを制御して移動力を生成する。所定の実施形態において、移動システム305は、軌道内制御装置など、他の制御装置と協働し、軌道内の近いコイルの励起を要求したり、局所ローラの動作を要求したりするなどして、移動力を調整する。このような実施形態において、移動システム305は、通信システム315と協働して搬送体を移動させる。」 「図4A [図:0001427199000001.jpg] 」 「図4C [図:0001427199000002.jpg] 」 b 引用文献1の認定事項 (a)前記aで摘記した【0038】の「ピペットは、免疫測定ステーションにおいて使用され、自動化軌道上の試料に対し作用する機器である」、【0044】の「サイドカー内の試料から探査ニードルを介して試料物質を吸引する」、【0054】の「試験する試料が到着すると、該試料の1以上の部分が検査用のキュベット又はその他の反応容器へ吸引される」という記載は、いずれも試料を吸引して、分析にかけることを説明する記載であり、試料の吸引にピペットを用いることは【0038】の上記記載に明示されており、試料は、【0065】に「搬送体250は、別の実施形態では異なる積荷を保持し得る。積荷は1つで試料管255であり、血液や尿などの液体試料256が入れられる。」と記載されるとおり、「試料管」に入れられているものであり、「複数の患者試料について、一連の自動式IVD試験を実施する」(【0021】)ものである。そして、【0067】には、「搬送体250Aが試料管を搬送し」と記載されており、図4Cには、搬送体250Aが複数存在していることから、複数の試料管が複数の搬送体によって搬送され、分析に供されることは明らかである。これらを総合すると、引用文献1には、「少なくとも1つのピペットを使用して、複数の試料管の各々から試料を吸引し、分析に供する」(認定事項A)ことが記載されていると認められる。 (b)【0069】の記載から図4C中の符号250Aで示される構成が、「搬送体」であり、この図から搬送体が複数存在することが看取される。また、【0081】の「移動力は、搬送対中の1以上の磁石に対し推進力を加える、軌道中の電磁コイルから供給される」との記載における「搬送対中」は、「搬送体中」の誤記と認められ、搬送体中の磁石は軌道中の電磁コイルから推進力を供給される。また、【0065】に「案内部266は、磁石や誘導コイルなど、本書を通し説明される実施形態で使用するのに適したその他の駆動部品を含み得る。」と記載されており、「案内部266」が搬送体の基部に設けられることは、その機能及び図4Aから明らかである。これらのことから、「複数の搬送体は、その基部に磁石を備える」(認定事項B)と認められる。 (c)図4Cには、「免疫測定」、「臨床化学」との記載があり、「軌道が、複数の分岐点で分岐し、複数の軌道が構成されている」(認定事項C)ことが看取される。 c 引用文献1に記載された発明 上記aで摘記した記載および上記bに記載した引用文献1の認定事項に基づけば、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「複数の患者試料について、一連の自動式IVD試験を実施する、モジュール式分析システムとして構成される分析装置であって、(【0021】) 試料管を管理し、自動化軌道へ又は自動化軌道からの試料管の移動を管理し、貯蔵場所やトレイへ又は貯蔵場所やトレイからの試料管の移動を管理する試料ハンドリングステーションと、(【0038】、【0067】) 患者試料に対する免疫測定、化学試験、又はその他の観察試験などのIVD試験を実施するように構成され、少なくとも1つのピペットを使用して、複数の試料管の各々から試料を吸引し分析に供する分析モジュールと、(【0022】、認定事項A) 1つ又は複数の試料管を保持でき、基部に磁石を備える、複数の搬送体と、(【0023】、【0067】、認定事項B) 搬送体に対してそれぞれの道案内(走行軌跡)の判断が行われる決定ポイントを備え、搬送体中の磁石に対して推進力を加える電磁コイルを有し、複数の分岐点で分岐し、複数の軌道が構成されている自動化軌道と、(【0025】、【0081】、認定事項B、認定事項C) 軌道内制御装置など、他の制御装置と協働し、軌道内の近いコイルの励起を要求したり、局所ローラの動作を要求したりするなどして、移動力を調整する移動システムと、(【0088】) を備えた分析装置」 (イ) 引用文献2の記載事項 a 引用文献2の記載事項 原査定の拒絶の理由で副引用文献として引用され、本願の優先日前に電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、米国特許出願公開第2016/0025757号明細書には、図面とともに、以下の記載事項がある。なお、引用文献2に記載された技術的事項の認定に用いた箇所に下線を追加するとともに、括弧内に下線部の翻訳文を付した。 「[0005] Generally, information about sample tubes stored in a tray is not known until an operator or sample handling mechanism interacts with each tube. For example, a sample handling robot arm may pick up a tube, remove it from the tray, and place it into a carrier. The carrier can then travel to a decapper station to remove any possible cap and pass by a barcode reader so that a barcode on the side of the tube can be read to reveal the contents of the tube. In many prior art sample handling mechanisms, the identity of the tube is not known until after the tube is removed from the tray. In this manner, all tubes in a tray will often be handled the same way until after a tube is placed onto a carrier in an automation system.」 (サンプルハンドリングロボットアームが試験管をピックアップし、トレイから取り出し、キャリア中に配置することも可能である) 「[0047] FIG. 1 is a representation of a system 100 in which tube trays 120 and tubes 130 contained thereon are characterized by obtaining and analyzing images thereof, according to an embodiment. One or more drawers 110 are movable between an open and a closed position and are provided in a work envelope 105 for a sample handler. One or more tube trays 120 may be loaded into a drawer 110 or may be a permanent feature of the drawer 110. Each tube tray 120 has an array of rows and columns of slots (as depicted in exemplary tray 121) in which tubes 130 may be held.」 (1つまたは複数の引き出し110は、開位置と閉位置との間で移動可能であり、サンプルハンドラー用ワークエンベロープ105に設けられている。) 「[0048] According to embodiments, images are taken of a tube tray 120; the images are analyzed to determine characteristics of the tube tray 120 and the tubes 130. A moving-tray/fixed camera approach is used, according to embodiments provided herein, to capture the images for analysis thereof. As the tube tray 120 is moved into the work envelope 105 by, for example, manually or automatically pushing in the drawer 110, an image capture system 140 is used to take images of the tube tray 120 and the tubes 130 contained thereon. According to an embodiment, the image capture system 140 includes one or more cameras positioned at or near the entrance to the work envelope 105. The one or more cameras may be positioned above the surface of the tube tray 120. For example, the cameras may be placed three to six inches above the surface to capture a high resolution image of the tube tray 120. Other distances and/or positioning may also be used depending on the features of the cameras and the desired perspective and image quality. Optionally, the image capture system 140 may include one or more lighting sources, such as an LED flash. As the tube tray 120 is already required to be slid into the work envelope 105, adding the fixed image capture system 140 does not add an excess of cost or complexity to the work envelope 105. The image capture system 140 also includes one or more processors to perform the image capture algorithms, as further described below.」 (試験管トレイ120が、例えば、手動または自動で引出し110を押し込むことにより、ワークエンベロープ105内に移動されると、画像キャプチャシステム140が、試験管トレイ120およびその上に収容された試験管130の画像を撮影するために使用される。) 「[0050] According to an embodiment, a tri-scopic perspective of a row of tubes 130 is captured as the row of tubes 130 are captured in multiple images. For example, a single row may appear in the bottom portion of an image (from an oblique perspective) when the preceding row is centered or substantially centered beneath the image capture system 140; that single row may then appear substantially centered in an image (from a substantially top-down perspective) when the row of tubes 130 itself is centered or substantially centered beneath the image capture system 140; and that single row may appear in the top portion of an image (from another oblique perspective) and when the subsequent row of tubes 130 is centered or substantially centered beneath the image capture system 140. In another embodiment, a stereoscopic perspective of a row of tubes 130 may be captured as images are taken when the image capture system 140 is centered or substantially centered above a point between two adjacent rows (allowing each row to appear in two images at two oblique perspectives). Similarly, rows may appear in more than three images, in more than three perspectives, allowing more three-dimensional information about each tube to be gleaned from a plurality of images. The invention is not limited to tri-scopic and stereoscopic perspectives of the row of tubes 130; instead, depending on features of the cameras and the positioning of the image capture system 140 with respect to the work envelope 105, additional perspectives may be obtained.」 (一実施形態によれば、試験管130の列の三視図は、試験管130の列が複数の画像の中に捕捉されるように捕捉される。例えば、単一の列は、先行する列が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、(斜めの視点から)画像の下部分に現れてもよく、その単一の列は、次に、試験管130の列自体が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、(実質的に上から下の視点から)画像の実質的にセンタリングされて現れてもよく、その単一の列は、(別の斜めの視点から)画像の上部分に現れてもよく、後続の試験管130の列が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、画像の上部分に現れてもよい。) 「[0051] FIGS. 2A-2F provide illustrations of the work envelope 105 as exemplary images are captured for a row of tubes 130. The image capture system 140 captures multiple perspectives of the row of the tubes 130 as the row is advanced into the work envelope 105. As shown in FIGS. 2A-2C, an image of row 10 is captured directly or near directly under the one or more cameras as row 10 is moving into the work envelope 105 (i.e., the drawer 110 is being slid into the work envelope 105), allowing row 10 to appear substantially in the center of the image (e.g., as shown in FIG. 2C). In this example, two cameras are used, a right and a left camera. FIG. 2A illustrates the fields of view of these cameras at an image of row 10. In some embodiments, the fields of view of these cameras can overlap. FIG. 2B shows the exemplary situation that allows the images to be captured. As drawer 110 is closed, row 130 passes through the field of view of image capture system 140, allowing successive images to be taken. FIG. 2C shows an exemplary grayscale image that can be captured, showing an overhead image of row 10 and oblique images of rows 9 and 11. Similar images can be captured overhead rows 9 and 11 as the drawer 110 is closed. FIGS. 2D-2F illustrate the subsequent oblique perspective image (e.g., as shown in FIG. 2F) of row 10 (and overhead image of row 9, and oblique perspective image of row 8) that is captured as row 10 is advanced further into the work envelope 105 and as row 9 is centered or substantially centered beneath the one or more cameras. The series of FIGS. 2A-2F illustrate the depth of information that is obtained from the images, enabling the determination of the following characteristics: a center point of each tube in set 130 (e.g., the x-y location determined by correlating image features corresponding to a tube holder); a height of each tube (e.g., correlated to the pixel distance of the top of the tube between two adjacent images); a diameter of each tube (e.g., by observing the pixel size of the circle or oval formed at the top of each tube or by the pixel distance between each side of the tube in each image); if a tube 130 has a cap or tube-top cup on its top surface; identification information on a tube 130 (i.e., an identifier, such as a barcode, placed on a cap of a tube 130); or other characteristics that will be apparent to a person of ordinary skill.」 (図2A~図2Fの一連の画像は、画像から得られる情報の深さを示しており、以下の特性の決定を可能にする:セット130内の各管の中心点(例えば、試験管ホルダに対応する画像特徴の相関によって決定されるx-y位置);各試験管の高さ(例えば、2つの隣接する画像間の管頂部の画素距離に相関する);各試験管の直径(例えば、 各試験管の直径(例えば、各試験管の上部に形成された円又は楕円の画素サイズを観察することにより、又は各画像における試験管の各辺間の画素距離により);試験管130がその上面にキャップ又は試験管上カップを有するかどうか;管130上の識別情報(すなわち、試験管130のキャップ上に配置されたバーコード等の識別子)) 「[0063] With further reference to FIG. 5A, an encoder 510, such as a quadrature encoder, is used, as described above with reference to FIG. 3, to determine when a row of the tube tray 120 is moved into a centered or substantially centered position beneath the one or more cameras 542, 544. The encoder 510 transmits a signal (i.e., a pulse) to the image capture controller 548 upon detection of movement of the tube tray 120 corresponding to a new row of the tube tray 120 moving into a centered or substantially centered position beneath the one or more cameras 542, 544. The detection is based upon the encoder 510 incrementing upon a notch 310 being encountered, the notch 310 indicating that the drawer 110 and/or the tube tray 120 has been moved one row. The signal serves as an instruction for the image capture controller 548 to instruct the cameras 542, 544 to take an image upon receipt of the signal. As described above, in some embodiments, the encoding scheme may correspond to other movements, such as, for example, the drawer 110/tube tray 120 moving two rows or the drawer 110/tube tray 120 moving into a position centered between two rows. The image capture controller 548 manages the storage of the images taken by the cameras 542, 544 during a time period in which the drawer 110/tube tray 120 is being moved into the work envelope 105. This time period may also include the drawer 110/tube tray 120 being moved out of the work envelope 105 (e.g., the drawer 110/tube tray 120 may be pushed into the work envelope 105, partially pulled out of the work envelope 105, then pushed back into the work envelope 105). One or more internal or external memory buffer devices may be associated with the image capture controller 548, such as memory device 540.In one embodiment, one of the one or more memory devices comprises random access memory (RAM) in which a table is stored, the table containing the images taken by the cameras 542, 544. The image capture system 140 may capture additional rows of images at the beginning and end of each drawer 110/tube tray 120 in order to ensure that all rows in the tray are seen from the same number of perspectives (otherwise the rows at the end will not be captured from one side). Additionally, the image capture system 140 may capture extra rows of images for all rows in order to generate additional perspectives on each tube and to aid in the determination of certain features. The image capture system 140 may also capture extra rows of images in order to detect features in the sample handler work envelope 105 in order to localize the trays 120 within the work envelope 105 and auto-calibrate the trays 120 to the sample handler's coordinate system. The image capture system 140 captures a fixed number of rows of images, at predetermined locations that have a fixed relationship to features of the trays 120 and sample handler work envelope 105.」 (メモリデバイス540などの、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイスが、画像キャプチャコントローラ548に関連付けられてもよい。一実施形態では、1つ以上のメモリデバイスのうちの1つは、テーブルが記憶されるランダムアクセスメモリ(RAM)からなり、テーブルは、カメラ542、544によって撮影された画像を含む。) 「[0066] A controller 520 is provided for managing the image analysis of the images taken by the cameras 542, 544.Upon detection of the closing of the drawer 110, the image capture controller 548 provides the images to the controller 520 for downloading and processing. The controller 520 is, according to an embodiment, part of a sample handler that is used in the IVD environment to handle and move the tube trays 120 and the tubes 130 between storage locations, such as the work envelope 105, to analyzers. The image analysis performed by the controller 520 serves to instruct the sample handler on the various determined characteristics of the tube tray 120 and the tubes 130, thus allowing the sample handler to accordingly handle and process the tube tray 120 and the tubes 130.」 (コントローラ520は、カメラ542、544によって撮影された画像の画像解析を管理するために設けられる。引出し110の閉鎖が検出されると、画像キャプチャコントローラ548は、ダウンロードおよび処理のために画像をコントローラ520に提供する。・・・コントローラ520によって実行される画像分析は、試験管トレイ120および試験管130の様々な決定された特性についてサンプルハンドラーに指示する役割を果たし、その結果、サンプルハンドラーは、試験管トレイ120および試験管130を適宜取り扱い、処理することができる。) 「[0069] FIG. 5B provides a block diagram representation of the controller 520, according to an embodiment. A drawer manager 521 manages the data flow amongst the various modules of the controller 520. A transceiver 522, which may, according to some embodiments, be a USB transceiver, receives data (i.e., the images captured) from the image capture controller 548. A digital input/output (I/O) manager 523 manages the receipt and transmission of signals between the drawer sensor 530 and the controller 520. When the I/O manager 523 receives a signal from the drawer sensor 530 indicating that the drawer 110 is fully closed, the I/O manager 523 conveys this signal to the drawer manager 521, which issues a request to the transceiver 522 to download the images. The drawer manager 521 provides the downloaded images to the image processor 524 for processing thereof. The data processed by the image processor 524, which includes the characteristics of the tube tray 120 and the tubes 130 thereon, may be sent to a robot arm manger 525 via the drawer manager 521. The robot arm manager 525 is the module of the controller 520 that is associated with handling and transport of the tube tray 120 and the tubes 130 (i.e., the sample handler). Thus, the robot arm manager 525 utilizes the data processed by the image processor 524.」 (ロボットアームマネージャ525は、試験管トレイ120および試験管130のハンドリングおよび搬送に関連するコントローラ520のモジュールである(すなわち、サンプルハンドラー)。したがって、ロボットアームマネージャ525は、画像プロセッサ524によって処理されたデータを利用する。) 「[0070] The image processor 524 processes, according to an embodiment, the images based on a first-in/first-out algorithm. Thus, the robot arm manager 525 may be processing/handling the tubes 130 of the first row while the image processor 524 is processing the images related to the second row. Since the robot arm manager 525 does not require all of the characteristics data at the same time, the image processor 524 is not required to have all of the image data processed by the time the robot arm manager 525 is ready to begin its functions. According to an embodiment, the time required for the robot arm manager 525 to process a row of tubes 130 is approximately 30 seconds, thus allowing the image analysis performed by the image processor 524 to take up to 30 seconds per row. Thus, while the image capture is real-time, the image analysis is not real-time. This greatly reduces the required processing speed and capabilities of the image processor 524.」 (ロボットアームマネージャ525は、試験管130の1つの行を処理するに要する時間は、約30秒とすることによって、画像プロセッサ524によって実行される画像分析は、1列当たり30秒までかかることを可能にする。このように、画像キャプチャはリアルタイムだが、画像解析はリアルタイムではない。) 「 [図:0001427199000003.jpg] 」 「 [図:0001427199000004.jpg] 」 「 [図:0001427199000005.jpg] 」 「 [図:0001427199000006.jpg] 」 b 引用文献2に記載の技術手段 [0069]に記載の「ロボットアームマネージャ525」が試験管を取り扱うロボットアームを制御することは、その名称及び[0005]の記載から明らかである。また、FIG.1から「画像キャプチャシステム140」が各引き出し毎に設けられること、及び、2枚の試験管トレイが各引き出しに受け入れられることが看取され、FIG.1やFIG.2Cから試験管トレイ120が複数の試験管を保持することが看取され、FIG.5Bから「コントローラ520」に「画像プロセッサ524」が含まれることが看取される。 上記aの摘記及び前段落の認定事項を総合すると、引用文献2には、以下の技術手段(以下、「技術手段A」という。)が記載されている。 「試験管トレイ120が、手動で引出し110を押し込むことにより、ワークエンベロープ105内に移動されると、画像キャプチャシステム140が、試験管トレイ120およびその上に収容された試験管130の画像を撮影するために使用されるものであり、([0048]) 開位置と閉位置との間で移動可能であり、サンプルハンドラー用ワークエンベロープ105に設けられている複数の引き出し110を備え、([0047]、FIG.1) 各引き出し110は、複数の試験管を保持する2枚の試験管トレイ120を受け入れるものであり、(FIG.1、FIG.2C) 画像キャプチャコントローラ548、カメラ542、544を備える画像キャプチャシステム140を備え、(FIG.5A) メモリデバイス540などの、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイスが、画像キャプチャコントローラ548に関連付けられてもよく、カメラ542、544によって撮影された画像が記憶され([0063]) 試験管トレイ120が、例えば、手動または自動で引出し110を押し込むことにより、ワークエンベロープ105内に移動されると、画像キャプチャシステム140が、試験管トレイ120およびその上に収容された試験管130の画像を撮影するために使用され、引出し110の閉鎖が検出されると、画像キャプチャコントローラ548は、ダウンロードおよび処理のために画像をコントローラ520に提供し、([0048]、[0066]) 各引き出し毎に設けられる画像キャプチャシステム140により、試験管130の列の三視図は、試験管130の列が複数の画像の中に捕捉されるように捕捉され、例えば、単一の列は、先行する列が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、(斜めの視点から)画像の下部分に現れてもよく、その単一の列は、次に、試験管130の列自体が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、(実質的に上から下の視点から)画像の実質的にセンタリングされて現れてもよく、その単一の列は、(別の斜めの視点から)画像の上部分に現れてもよく、後続の試験管130の列が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、画像の上部分に現れてもよく、([0050]、FIG.1、FIG.2A-2C) コントローラ520に含まれる画像プロセッサ524よって実行される画像分析は、リアルタイムではなく、試験管トレイ120および試験管130の様々な決定された特性についてサンプルハンドラーに指示する役割を果たし、その結果、ロボットアームマネージャ525によって制御されるロボットアームにより試験管トレイ120および試験管130を適宜取り扱い、処理することができるサンプルハンドラー([0066]、[0069]、[0070]、FIG.5B)」 ウ 対比 本件補正発明と引用発明を対比する。 (ア)本件補正発明の「体外診断(IVD)環境で使用する分析器システムであって、」の構成について 引用発明の「複数の患者試料について、一連の自動式IVD試験を実施する、モジュール式分析システムとして構成される分析装置」は、本件補正発明の「体外診断(IVD環境)で使用する分析システム」に相当する。 (イ)本件補正発明の「人間のオペレーターからアクセス可能な前部に配置された1つ以上の引き出しを介して、複数の試料管を保持する複数のトレイを受け入れるように構成された、試料ハンドラーモジュールと、」の構成について 引用発明の「トレイからの試料管の移動を管理する試料ハンドリングステーション」は、本件補正発明の「試料ハンドラーモジュール」に相当する。 他方、引用発明の「試料ハンドリングステーション」は、本件補正発明の「人間のオペレーターからアクセス可能な前部に配置された1つ以上の引き出しを介して、複数の試料管を保持する複数のトレイを受け入れるように構成」されることは特定されていない。 (ウ)本件補正発明の「少なくとも1つのピペットを使用して、前記複数の試料管の各々から試料の一部を吸引し、該試料の臨床化学的特性及びイムノアッセイ特性のうちの少なくとも一方の臨床分析を実行するように構成された、1つ以上の分析器モジュールと、」の構成について 引用発明の「患者試料に対する免疫測定、化学試験、又はその他の観察試験などのIVD試験を実施するように構成され、少なくとも1つのピペットを使用して、複数の試料管の各々から試料を吸引し分析に供する分析モジュール」は、本件補正発明の「少なくとも1つのピペットを使用して、前記複数の試料管の各々から試料の一部を吸引し、該試料の臨床化学的特性及びイムノアッセイ特性のうちの少なくとも一方の臨床分析を実行するように構成された、1つ以上の分析器モジュール」に相当する。 (エ)本件補正発明の「前記複数の試料管のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成されると共に基部に磁石を有する、複数の試料キャリアと、」の構成について 引用発明の「1つ又は複数の試料管を保持でき、基部に磁石を備える、複数の搬送体」は、本件補正発明の「複数の試料管のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成されると共に基部に磁石を有する、複数の試料キャリア」に相当する。 (オ)本件補正発明の「複数の分岐を形成する複数のトラックセクションを含み、該トラックセクションの各々が、同期制御される複数の磁気コイルを含んだ表面を有する、自動化トラックとを備え、」の構成について 引用発明の「複数の分岐点で分岐し、複数の軌道が構成されている自動化軌道」は、本件補正発明の「複数の分岐を形成する複数のトラックセクションを含」む「自動化トラック」に相当する。また、引用発明の「自動化軌道」が「搬送体中の磁石に対して推進力を加える電磁コイルを有」することは、本件補正発明の「該トラックセクションの各々が、同期制御される複数の磁気コイルを含んだ表面を有する」構成の「トラックセクションが」「磁気コイルを含」むことと共通する。 他方、「磁気コイル」について、引用発明では、「複数」が、トラックセクションの「表面」に有されることは特定されていない。 (カ)本件補正発明の「前記自動化トラックは、前記複数の試料キャリア内の前記複数の試料管を前記同期制御される磁気コイルを利用して移動させ、前記複数のトラックセクションに沿って前記複数の試料キャリアを推進するように構成され、」の構成について 引用発明は、「軌道内制御装置など、他の制御装置と協働し、軌道内の近いコイルの励起を要求したり、局所ローラの動作を要求したりするなどして、移動力を調整する」ものであり、「1つ又は複数の試料管を保持でき、基部に磁石を備える、複数の搬送体」が自動化軌道上を移動することは明らかである。また、引用発明の「自動化軌道」は、「分岐路を含み、複数の軌道が構成されている」から複数のトラックセクションを有するといえる。そうすると、引用発明は、本件補正発明の「前記複数の試料キャリア内の前記複数の試料管を前記同期制御される磁気コイルを利用して移動させ、前記複数のトラックセクションに沿って前記複数の試料キャリアを推進するように構成され」ることに相当する構成を備えている。 (キ)本件補正発明の「前記自動化トラックは、前記試料ハンドラーモジュールのロボットアームを介して前記試料ハンドラーモジュールから前記複数の試料管の各々を受け取り、そして、前記1つ以上の分析器モジュールの前記少なくとも1つのピペットからアクセス可能な前記自動化トラックの第1の位置に各前記試料管を移動させて試料の一部の吸引を促進するように構成されており、」の構成について 引用発明は、「自動化軌道」は、「試料ハンドリングステーション」から「試料管」が移動され、「試料管」を「分析モジュール」まで移動させ、「少なくとも1つのピペットを使用して、複数の試料管の各々から試料を吸引」できるようにするものであるから、引用発明と本件補正発明は、「前記自動化トラックは、」「前記試料ハンドラーモジュールから前記複数の試料管の各々を受け取り、そして、前記1つ以上の分析器モジュールの前記少なくとも1つのピペットからアクセス可能な前記自動化トラックの第1の位置に各前記試料管を移動させて試料の一部の吸引を促進するように構成」されるという点で共通する。 他方、引用発明は、試料管の各々の受け取りがロボットアームを介して行われることは特定されていない。 (ク)本件補正発明の「前記試料ハンドラーモジュールは、前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込み、前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成され、前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」の構成について 引用発明は、「試料ハンドリングステーション」の具体的構成が特定されておらず、本件補正発明の上記構成を備えているか否かが不明である。 (ケ)以上から、本件補正発明と引用発明は、以下の一致点及び相違点を有するものである。 <一致点> 「体外診断(IVD)環境で使用する分析器システムであって、 試料ハンドラーモジュールと、 少なくとも1つのピペットを使用して、前記複数の試料管の各々から試料の一部を吸引し、該試料の臨床化学的特性及びイムノアッセイ特性のうちの少なくとも一方の臨床分析を実行するように構成された、1つ以上の分析器モジュールと、 前記複数の試料管のうちの少なくとも1つを受け入れるように構成されると共に基部に磁石を有する、複数の試料キャリアと、 複数の分岐を形成する複数のトラックセクションを含み、該トラックセクションが、磁気コイルを含む、自動化トラックとを備え、 前記自動化トラックは、前記複数の試料キャリア内の前記複数の試料管を前記同期制御される磁気コイルを利用して移動させ、前記複数のトラックセクションに沿って前記複数の試料キャリアを推進するように構成され、 前記自動化トラックは、前記試料ハンドラーモジュールから前記複数の試料管の各々を受け取り、そして、前記1つ以上の分析器モジュールの前記少なくとも1つのピペットからアクセス可能な前記自動化トラックの第1の位置に各前記試料管を移動させて試料の一部の吸引を促進するように構成されており、 前記試料ハンドラーモジュールは、前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込み、前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成され、前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される、分析器システム。」 <相違点> 相違点1:自動化トラックによる試料ハンドラーモジュールから複数の試料管の各々の受け取りについて、本件補正発明は「前記試料ハンドラーモジュールのロボットアームを介して」行われるのに対して、引用発明は、ロボットアームを介して行われるか不明である点。 相違点2:試料ハンドラーモジュールについて、本件補正発明は、「人間のオペレーターからアクセス可能な前部に配置された1つ以上の引き出しを介して、複数の試料管を保持する複数のトレイを受け入れるように構成され」、「前記試料ハンドラーモジュールは、前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込み、前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成され、前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」であるのに対して、引用発明は試料ハンドリングステーションの詳細な構成が不明である点。 相違点3:自動化トラックの磁気コイルについて、本件補正発明は、同期制御される複数の磁気コイルがトラックセクションの各々の表面に有されるのに対して、引用発明は、磁気コイルが、複数であること、同期制御されること、複数の軌道の各々の表面に有されることのいずれもが特定されていない点。 エ 判断 (ア) 相違点1について検討する。 引用文献2の[0005]には、「サンプルハンドリングロボットアームが試験管をピックアップし、トレイから取り出し、キャリア中に配置すること」が記載されており、このようにロボットアームで試験管をピックアップして搬送することは、周知技術であるから、引用発明において、この周知術を採用して試料ハンドリングステーションにおける試料管の移動をロボットアームで行うようにすること、つまり、本件補正発明の上記相違点1に係る構成を具備させることは当業者が適宜なし得ることにすぎない。 (イ) 次に相違点2について検討する。 引用文献2には、技術手段Aが記載されていると認められる(上記イ(イ)bを参照。)。 まず、本件補正発明の相違点2に係る構成と技術手段Aとを対比する。 a 本件補正発明の「人間のオペレーターからアクセス可能な前部に配置された1つ以上の引き出しを介して、複数の試料管を保持する複数のトレイを受け入れるように構成され」るという構成について 技術手段Aは、「手動で引出し110を押し込む」ものであるから、引き出し110をオペレータがアクセス可能であることは明らかであり、一般的に引き出しは手前に引き出すものであり、本件補正発明において前後を規定する基準が特定されていないことを踏まえると、技術手段Aにおける「サンプルハンドラー」の「引出し110」が引き出される側が、本件補正発明の「前部」に相当するといえる。また、技術手段Aにおいて「手動」で操作を行う主体は、人間のオペレーターであることは明らかである。 そして、技術手段Aの「複数の試験管を保持する2枚の試験管トレイ120を受け入れる」「引き出し110」は、本件補正発明の「複数の試料管を保持する複数のトレイを受け入れる」「1つ以上の引き出し」に相当する。 b 本件補正発明の「前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステム」の構成について 技術手段Aの「各引き出し毎に設けられる画像キャプチャシステム140」は、コントローラ520とは別に設けられるものであり、その名称のとおりそれ自体で「システム」を構成するものであるから、1つのセットといえ、機能的に一まとまり、つまりモジュールとして扱うことのできるものである。そうすると、技術手段Aの「各引き出し毎に設けられる画像キャプチャシステム140」は、本件補正発明の「前記引き出しごとに独立した電子機器のセット」に相当する。そして、技術手段Aの複数の「画像キャプチャシステム140」は、全体として「サンプルハンドラー」の一部を構成する「サンプルハンドラー用ワークエンベロープ105」におけるシステムを構成するものであるから、モジュール式サブシステムを構成するといえるので、技術手段Aの「各引き出し毎にもうけられた画像キャプチャシステム140」の複数で構成されるシステムが、本件補正発明の「前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステム」に相当する。 c 本件補正発明の「前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込み」という構成について 技術手段Aは、「試験管トレイ120が、手動で引出し110を押し込むことにより、ワークエンベロープ105内に移動されると、画像キャプチャシステム140が、試験管トレイ120およびその上に収容された試験管130の画像を撮影するために使用され」るから、「手動」つまり、人間のオペレーターによって閉じられるときに画像を撮影するものであり、試験管は「画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるから、」試験管のオーバーヘッド画像を撮像するものである。そして、技術手段Aは、「試験管130の列の三斜視の視点が、試験管130の列が複数の画像で捕捉されるにつれて捕捉され、例えば、単一の列は、先行する列が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、(斜めの視点から)画像の下部分に現れてもよく、その単一の列は、次に、試験管130の列自体が画像キャプチャシステム140の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、(実質的に上から下の視点から)画像の実質的にセンタリングされて現れてもよく、その単一の列は、(別の斜めの視点から)画像の上部分に現れてもよく、後続の試験管130の列が画像キャプチャシステム14-の下にセンタリングされるか又は実質的にセンタリングされるとき、画像の上部分に現れてもよく」という態様で撮像することから、試験管の各列に対応する位置で撮像するものである。そうすると、技術手段Aは、本件補正発明の「前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込」む構成を備えるといえる。 d 本件補正発明の「前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成され」という構成について 技術手段Aの、試験管の各列に対応する位置で撮像した「各試験管130の列の三視図」は、本件補正発明の「該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像」に相当している。そうすると、技術手段Aの、「各試験管130の列の三視図」を「コントローラ520に含まれる画像プロセッサ524によって」「画像分析」を「実行」し、「試験管トレイ120および試験管130の様々な」「特性」を決定し、「ロボットアームマネージャ525によって制御されるロボットアームにより試験管トレイ120および試験管130を適宜取り扱い、処理する」することは、本件補正発明の「前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成され」ることに相当する。 e 本件補正発明の「前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」という構成について (a)本件補正発明の「ローカルメモリ」について 技術手段Aの「カメラ542、544によって撮影された画像が記憶され」る「メモリデバイス540などの、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイス」は、本件補正発明の「カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリ」に相当する。そして、技術手段Aは、「メモリデバイス540などの、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイスが、画像キャプチャコントローラ548に関連付けられてもよ」いものであり、画像キャプチャコントローラ548は、画像キャプチャシステム140を構成するものであるから、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイスが、画像キャプチャコントローラ548に関連付けられた態様では、画像キャプチャシステムに1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイスが含まれることになる。 (b)本件補正発明の「外部コンピューター」について 本件補正発明の「外部コンピューター」には、上記2(2)ア(イ)cに記載した当審の解釈のとおり、「試料ハンドラーモジュール」内の「引き出しビジョンシステム」外のコンピュータが含まれるものであり、技術手段Aは、「コントローラ520」はFIG.5Aから明らかなように画像キャプチャシステム外のものであるから、技術手段Aの「コントローラ520」は、本件補正発明の「外部コンピューター」に相当する。 (c)本件補正発明の「オフライン分析」について また、本件補正発明の「オフライン分析」には、上記2(2)ア(イ)cに記載した当審の解釈のとおり、「非リアルタイム」での分析が含まれるものであり、技術手段Aの「コントローラ520に含まれる画像プロセッサ524によって実行される画像分析は、リアルタイムではな」いから、技術手段Aの「コントローラ520に含まれる画像プロセッサ524によって実行される画像分析」は、本件補正発明の「オフライン分析」に相当する。 (d)本件補正発明の「前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」構成について 技術手段Aの「メモリデバイス540などの、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイス」に記録された「カメラ542、544によって撮影された画像」は、本件補正発明の「バッファーの画像」に相当するものである。また、技術手段Aの「ダウンロードおよび処理のために画像をコントローラ520に提供し」の「処理」は、画像を提供する目的であるから、処理対象は画像であり、コントローラで行われる画像の処理は、「コントローラ520が含む画像処理プロセッサ524によって実行される画像分析」であるから、技術手段Aは、「画像キャプチャコントローラ548」が上記画像を「ダウンロードおよび処理のために」「コントローラ520に提供」するから、「メモリデバイス540などの、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイス」に記録された「カメラ542、544によって撮影された画像」をリアルタイムではない「画像分析」のために「コントローラ520」へ転送するといえるので、技術手段Aは、本件補正発明の「前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」ことに相当する構成を備えているといえる。 f 本件補正発明の相違点2に係る構成と技術手段Aとの対比のまとめ 技術手段Aと本件補正発明の上記相違点2に係る構成とは、 「前記試料ハンドラーモジュールは、前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、前記引き出しが人間のオペレーターによって閉じられるときに、前記トレイに保持された前記試料管の各列に対応する位置で1つ以上のカメラをトリガーして前記引き出し内の前記試料管のオーバーヘッドの画像を取り込み、前記列のそれぞれについて、該列に対応する位置で取り込まれた前記画像と当該列の前後で取り込まれた前記画像とを使用して前記試料管の立体画像分析を実行し、該画像分析に基づいて、少なくとも前記ロボットアームによる前記試料管それぞれの取り扱いを制御するように構成され、前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」で一致し、 引き出しビジョンシステムについて、本件補正発明は「前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有」するのに対して、技術手段Aは「カメラ542、544によって撮影された画像が記憶され」る「メモリデバイス540などの、1つまたは複数の内部または外部メモリバッファデバイス」を含む画像キャプチャーボードの形態であるか否かが不明である点で相違するものの、カメラ、バッファとなるメモリ、画像キャプチャコントローラを1つの基板に実装してモジュール化して、扱いやすくすること、つまり画像キャプチャーボードの形態とすることは例示するまでもない周知技術にすぎない。 引用発明と技術手段Aは、ともに試料ハンドラーモジュールから試験管を取り出し、搬送体に移して、分析モジュールまで搬送するという共通の技術分野に属するものであるから、引用発明におけるハンドラーモジュールの構成として、技術手段Aを適用し、その具体的な実装態様として、上記周知技術のような態様を採用して、本件補正発明の上記相違点2に係る構成とすることは当業者が容易に想到しうることである。 (ウ)続いて、相違点3について検討する。 磁石と磁気コイルを用いて電磁的に推進力を得る際に、推進力を与える側の表面に設けた複数の磁気コイルを用いて隣接する磁気コイルを同期制御することは例示するまでもない慣用手段であることを踏まえると、磁石と磁気コイルに関して、その具体的構成が特定されていない引用発明においても、上記慣用手段のような構成である蓋然性が高い。 仮に、そのような構成である蓋然性が高いとまでいえなくても、引用発明において、上記慣用手段を採用することは当業者が適宜なし得る事項にすぎない。 (エ)効果について 本件補正発明が奏する効果は、引用文献1及び引用文献2の記載から当業者が十分に予想しうる範囲内である。特に、「引き出しが人間のオペレーターによって閉じられる速い速度よりもはるかに遅い速度で分析を行うことが可能になる」(本願の発明の詳細な説明の【0029】)という効果は、引用文献2の[0070]の「画像プロセッサ524によって実行される画像分析は、1列当たり30秒までかかることを可能にする。」という記載から予想しうるものである。 オ 請求人の主張について 請求人は、請求の理由において、引用文献2の[0048]の記載を摘記し、「引用文献2に記載されたimage capture system 140は、one or more camerasと画像処理のone or more processorsとを含みますが、それ以外の詳しい構造の説明は引用文献2にありません。上記補正により本願請求項1,12において特定した引き出しビジョンシステムの技術的特徴及びその有益性(明細書の[0029])に思い至るヒントとなるような記載は引用文献2に無いので、当該引き出しビジョンシステムは、引用文献2のimage capture system 140を説明する記載から示唆されることはないし、引用文献2を組み合わせた引用文献1からも示唆されないと思料します。」と主張している。 しかし、引用文献2には、上記イ(イ)aの摘記のとおり段落[0048]以外にも関連する記載が多数存在し、上記イ(イ)bで認定したとおりの技術手段Aが記載されていると認められ、効果についても、上記エ(エ)で検討したとおりであるから、請求人の上記主張は採用できない。 カ 小括 したがって、上記ウ~オにおいて検討したように、本件補正発明は、引用文献1に記載された発及び引用文献2に記載の技術手段に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 3 むすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 1 本願発明 令和5年7月19日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし22に係る発明は、令和5年3月3日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし22に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という)は、その請求項1に記載された事項により特定される、上記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。 2 原査定における拒絶の理由 原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1ないし5、及び12ないし16に係る発明は、本願の優先権主張の日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものを含むものである。 引用文献1:特表2015-513073号公報 引用文献2:米国特許出願公開第2016/0025757号明細書 3 引用文献 原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1、引用文献2、及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)イに記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「試料ハンドラーモジュール」のついて「前記引き出しごとに独立した電子機器のセットを含んだモジュール式サブシステムとして構成される引き出しビジョンシステムを含み、」という限定事項、及び「前記引き出しビジョンシステムは、前記カメラによる画像のバッファーを作成するローカルメモリを含む画像キャプチャボードを有し、前記バッファーの画像を、オフライン分析のために外部コンピューターへ転送することができるように構成される」という限定事項を削除したものである。 そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおり、引用発明及び引用文献2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び引用文献2に記載された技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第4 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-012080

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