商標拒絶査定不服審判
2023-011095
フミンカイゼンヒャクトーバン、フミンカイゼン、ヒャクトーバン、ヒャクジューバン、イチイチゼロバン
- 審判番号
- 2023-011095
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-056147
- 請求日
- 2023年07月03日
- 審決日
- 2024年11月01日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社チェンジマイライフ
- 【請求人代理人】磯田 一真
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 大塚 正俊
- 分類
- T18 .16 -Z (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-56147拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年5月18日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年9月22日付け:拒絶理由通知書
令和5年3月27日付け:拒絶査定
令和5年7月3日:審判請求書の提出
令和6年5月27日付け:証拠調べ通知書
2 本願商標
本願商標は、「不眠改善110番」の文字を標準文字で表してなり、第44類「美容,理容,美容に関する相談・助言・指導,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,整体,はり治療,不眠症の治療及びこれに関する助言・情報の提供,服薬指導,薬剤に関する指導・助言・情報の提供,調剤に関する指導・助言・情報の提供,医療情報の提供,健康診断,医療に関する相談・助言・指導及び情報の提供,医療に関する相談の媒介又は取次ぎ,医療のための生活様式に関する助言及び相談,ストレスに関する医療的助言,運動療法による健康指導,心理療法・心理相談及び指導,メンタルヘルスに関する指導及び助言,栄養の相談,栄養に関する指導・助言・情報の提供,食生活に関する指導・助言・情報の提供,生活習慣病改善のための栄養の指導,睡眠に関する健康情報の提供,睡眠の質に関する健康情報の提供,睡眠に関する医療情報の提供,睡眠の質に関する医療情報の提供,睡眠に関する診断・相談,医療・睡眠に関する助言及びコンサルティング,健康相談,健康に関する指導及び助言,健康管理の相談及び指導,動物の飼育,動物の治療,動物の美容,介護,介護相談,医療用機械器具の貸与」を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「不眠改善110番」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「不眠」の文字は、「眠らないこと。また、眠れないこと。」の意味を、「改善」の文字は「悪いところを改めてよくすること。」の意味を、「110番」の文字は、「警察に事件などを通報する時の電話番号。警察緊急通報用電話。比喩的に、電話での相談・要請に応ずる組織を表す接尾辞としても使う。」の意味を、それぞれ有している。そして、「○○改善110番」(○○には悩み等の相談内容が入る。)の文字が、悩みを持つ者の相談に応じ、それを改善する方法を提案するサービスにおいて一般的に使用されている事実が確認できることに加え、「○○改善110番」の文字を使用して、不眠や睡眠障害など、睡眠に関連した悩みを持つ者の睡眠を改善するサービスの提供が行われている実情にある。こうした実情を踏まえると、本願商標は、全体として「不眠の悩みの改善に関連した相談・要請に応ずる組織、相談窓口」ほどの意味合いを容易に認識させるものといえる。そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、前記意味合いを理解し、把握するにとどまり、全体として自他役務の識別標識としての機能を有するものではなく、結局、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲1並びに別掲2(1)、(2)及び(5)ないし(8)に示したとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。
5 職権証拠調べに対する請求人の意見
上記4の「証拠調べ通知」に対して、請求人からは何らの意見、応答はなかった。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「不眠改善110番」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「不眠」の文字は、「眠らないこと。また、眠れないこと。」(出典:「広辞苑 第七版」岩波書店)の意味を、「改善」の文字は「悪いところを改めてよくすること。」(前掲書)等の意味を有し、「110番」の文字は、「警察に事件などを通報する時の電話番号。警察緊急通報用電話。比喩的に、電話での相談・要請に応ずる組織を表す接尾語としても使う。」(前掲書)等の意味を有する語である。
そして、原審において示された事実及び当審における職権による調査によれば、本願の指定役務を取り扱う業界において、不眠改善に関する相談や助言等がなされている事実に加え、一般的に相談や助言等がなされる際に、「○○110番」(○○については、相談や助言の内容が入る。)の文字が用いられている実情が見受けられる。
このような実情を踏まえると、本願商標は、これに接する取引者、需要者に、全体として、「不眠改善に関する相談や助言等に応ずることのできる」程度の意味合いを容易に認識、理解させるものというのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者等に、「不眠改善に関する相談や助言等に応ずることのできる」ことに関する役務であると理解させるにとどまり、需要者等に、当該役務に関心を持たせるための宣伝広告を表示したものと認識されるというのが相当である。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、これに接する需要者等は、単に、提供する役務の特徴等を表す宣伝広告であると理解するにとどまるものであって、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用されるものであって、自他役務の識別力を欠くため、商標としての機能を果たし得ないものである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であるかを認識することができない商標というのが相当であるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は全体で一体不可分の造語と理解され、自他識別力を発揮し得るものであり、自他役務識別標識として機能しているから、商標法第3条第1項第6号に該当するものではない旨主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第6号に該当する商標であるか否かは、本件審決時において、本願商標がその指定役務に使用された場合に、将来を含め、その需要者が、役務の宣伝活動を行う際に一般的に使用される標章と認識するものであって、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないと判断されるものであるから、本願商標が請求人を除く他の事業者によって、現在使用されていないとしても、そのことのみをもって本願商標の同項同号該当性の判断が左右されるものではない。
イ 請求人は、過去における登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標がその指定役務との関係において、自他役務の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と指定役務との関係や取引の実情をも踏まえて個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の示す登録例と本願商標とは、構成態様や指定商品及び指定役務が異なり、事案を異にするものであり、本願商標が自他役務の識別力を欠くものであることは、前記(1)のとおりであるから、登録例があるからといってその判断が左右されることはない。
ウ したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-011095