商標拒絶査定不服審判
2023-010974
コイン
- 審判番号
- 2023-010974
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-083827
- 請求日
- 2023年06月30日
- 審決日
- 2024年03月26日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】TANAKAホールディングス株式会社
- 【請求人代理人】村山 靖彦
- 【請求人代理人】久我 貴洋
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 中島 光
- 分類
- T18 .13 -Z (W14)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-83827拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年7月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年12月15日付け:拒絶理由通知書
令和5年1月30日:意見書の提出
令和5年3月30日付け:拒絶査定
令和5年6月30日:審判請求書の提出
令和5年12月19日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「コイン」の文字を標準文字で表してなり、第14類「身飾品,カフスボタン,ネクタイピン,ネックレス,ネックレス用チャーム,ペンダント,ペンダント用チャーム,ペンダントトップ,キーホルダー用チャーム,宝飾品用チャーム」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、「コイン」の文字を標準文字で表してなるところ、本願指定商品を取り扱う業界において、コインのデザインの商品が多数販売されている実情があることからすれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「コインのデザインの商品」であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に商品の形状、品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を前記商品以外の商品に使用するときは、品質の誤認を生じるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審における審尋及びそれに対する請求人の回答
当審において、令和5年12月19日付け審尋により、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答していない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「コイン」の文字を標準文字で表してなるところ、この文字は、「硬貨」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)の意味を有する語として、広く一般に親しまれた語である。
また、別掲によれば、本願指定商品に関して、コインの形状を有する商品が販売されており、これらの商品について、例えば「コインブローチ」、「コインペンダント」等のような、「コイン○○」(合議体注:「○○」には、身飾品の名称等が入る。)の文字が使用されている実情がある。
そうすると、「コイン」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する需要者は、コインの形状を有する商品であることを認識するにすぎないものである。
加えて、前記のとおり、本願商標は、標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。
したがって、本願商標は、商品の形状、品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「本願商標の独占適応性」として、「請求人に関係する、「ギンザタナカ」及び前身の「銀座山崎」において、「コイン」の文字を使用したジュエリーの販売が遅くとも1981年に開始され、その後も継続的に「コイン」及び「Coin」を使用したジュエリーの販売が行われている。」旨、及び、「請求人は、本願商標に化体した信用と取引者及び需要者を保護すべく出願しているところであり、「コイン」の正当な商標の使用者として、商標権を取得して然るべき者である。」旨主張している。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号に掲げる商標が商標登録の要件を欠くとされているのは、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占的使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによるものと解される(昭和53年(行ツ)第129号、最高裁昭和54年4月10日第三小法廷判決・裁判集民事126号507頁)。
そして、上記(1)で述べたとおり、本願商標は、商品の形状等を表すものであって、かつ、かかる特性を表示する標章として取引に際し一般に使用されているものであるから、請求人による本願商標の採択の意図にかかわらず、本願商標を一私人に独占させることはできない。また、請求人による主張並びに提出された全証拠をもってしても、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものであるということはできない。
したがって、請求人の前記主張は、いずれも採用することができない。
6 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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