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商標拒絶査定不服審判

2023-010531

チョコピー、ピー

審判番号
2023-010531
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-075117
請求日
2023年06月26日
審決日
2024年04月30日
公報発行日
2024年07月26日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】松尾製菓株式会社
  • 【請求人代理人】高橋 三雄
  • 【請求人代理人】高橋 大典
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 石塚 利恵
分類
T18 .13 -Z (W30) / T18 .272-Z (W30)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-75117拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年6月29日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 9月27日 :刊行物等提出書 令和4年10月20日付け:拒絶理由通知書 令和4年12月27日 :意見書の提出 令和4年12月28日 :手続補足書の提出 令和5年 1月18日 :刊行物等提出書 令和5年 3月17日付け:拒絶査定 令和5年 6月26日 :審判請求書の提出 2 本願商標 本願商標は、「チョコピー」の文字を標準文字で表してなり、第30類「茶,コーヒー,ココア,チョコレート飲料,チョコレート飲料用の粉末,チョコレートシロップ,チョコレートソース,チョコレート,菓子(果実・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,コンフェクショナリー,スイーツ,チョコレートで覆われたヌガーバー,チョコレート掛けしたポテトチップス菓子,チョコレートで覆われたナッツ菓子,チョコレートムース,調味料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,穀物の加工品,チョコレートスプレッド,たこ焼き,弁当,即席菓子のもと,チップス(穀物製品),穀物を主原料とするスナック食品」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要点) 本願商標は、「チョコピー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「チョコ」の文字は、「チョコレートの略。」を表す語である。 そして、本願の指定商品を含む食品業界において、「〇〇ピー」(〇〇は原材料名)の構成で、「〇〇とピーナッツを使用した商品」であることを称している実情があり、チョコレートとピーナッツを使用した商品を「チョコピー」と称している実情もある。 そうすると、本願商標をその指定商品中、「チョコレートとピーナッツを使用した商品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品が上記意味合いの商品であること、すなわち、商品の品質、原材料を表示したものと認識するにすぎない。 したがって、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願の指定商品中、「チョコレートとピーナッツを使用した商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について ア 原審において示された用例(別掲1(1)、(2))及び当審における職権による調査(別掲2)によれば、本願の指定商品を取り扱う業界において、「コーヒーピー」、「あらびき黒胡椒ピー」、「いかピー」、「ごまピー」、「ごまみそピー」、「抹茶ピー」などのように、「食品の名称」に「ピー」の文字を結合した「○○ピー」の文字が、「〇〇とピーナッツを使用した商品」ほどの意味合いで使用されている実情が見受けられる。 イ そうすると、本願商標は、前記2のとおり、「チョコピー」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品との関係においては、「チョコレートの略。」の意味を有する語(「広辞苑 第七版」岩波書店)として、我が国において広く親しまれている「チョコ」の文字と「ピー」の文字を結合したものと容易に認識されるものである。 ウ そして、例えば、別掲1(3)ないし(5)及び別掲3のように、「チョコレートとピーナッツを使用した商品」を「チョコピー」と称している実情も認められる。 エ 以上によれば、「チョコピー」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が「チョコレートとピーナッツを使用した商品」であること、すなわち、商品の品質、原材料を表示したものと認識するにとどまり、これを商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというべきである。 してみれば、本願商標は、その商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり、上記商品以外の指定商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標「チョコピー」は、請求人が創造した造語であり、請求人の使用前は、当該語は商標として誰にも全く使用されていない旨主張する。 しかしながら、仮に、請求人の使用前は「チョコピー」の文字が他者に使用されていなかったとしても、本審決時において、「チョコピー」の文字は、本願の指定商品を取り扱う業界において、「チョコレートとピーナッツを使用した商品」を称するものとして、複数の他者により使用されている実情があることは、上記(1)のとおりである。 イ 請求人は、「チョコピー」から「チョコ」を分離して認識したとしても、「チョコ」の文字はチョコレートの略称も表すが、円筒形の小さな器である猪口や、地名、ゲームのブランド名、歌手の名前、漫画の登場人物名等をも表すもので、様々意味を有していること、また、「〇〇ピー」の構成も、「ヒッピー」、「イッピー」、「ヤッピー」、「うれピー」や「たのピー」等、様々な意味を有する多数の造語が存在していることから、「〇〇ピー」の言葉が原材料名を示す商品、食品であると限定されて認識、把握されることは全くない旨主張する。 しかしながら、本願の指定商品は、前記2のとおり、「チョコレート」や「チョコレートで覆われたナッツ菓子」を含む第30類の商品であるところ、「チョコピー」の文字を「チョコレートで覆われたナッツ菓子」等の商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、該構成中の「チョコ」の文字部分から、請求人が主張するような猪口や地名等を認識する、あるいは該構成中の「ピー」の文字部分から、請求人が主張するような「ヒッピー」、「うれピー」等を連想し、食品であると認識しない、というよりは、上記(1)の認定のとおり、「チョコ」の文字を「チョコレートの略。」として、また、「○○ピー」の文字を「〇〇とピーナッツを使用した商品」として認識、理解するというのが自然である。 ウ 請求人は、「〇〇ピー」が「〇〇とピーナッツを使用した商品」であることを称している実情はあるが、数え切れないほどの種類の食品が存在する中で、そのような使用がされている食品は、極めて少数であり、そもそも、現実には、その商標が現実に商品の品質等の表示として多数使用されている事実がなければ、又は商品の品質等の表示として周知、著名でなければ、商品の品質を表示したものと取引者、需要者によって一般に認識されることはありえない旨主張する。 しかしながら、「商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべき」(東京高裁平成12年(行ケ)第76号、同年9月4日判決参照)であるから、同号の適用に当たっては、必ずしも「〇〇ピー」の文字が「〇〇とピーナッツを使用した商品」ほどの意味合いで、実際に多数使用されている例が要求されるわけではないと解される。そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、「○○ピー」の文字が「〇〇とピーナッツを使用した商品」ほどの意味合いで使用されている実情が見受けられることから、当該文字を商品の品質、原材料を表示したものと取引者、需要者が認識することは、上記(1)のとおりである。 エ 請求人は、「〇〇ピー」の構成からなる過去の商標登録例を掲げて、本願商標も登録すべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が自他商品の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、他の登録例に本件の判断が拘束されるものではない。 オ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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