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商標拒絶査定不服審判

2023-010132

スマートシカケンシン、スマート

審判番号
2023-010132
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-052193
請求日
2023年06月19日
審決日
2024年06月13日
公報発行日
2024年08月30日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】三菱マテリアル株式会社
  • 【請求人代理人】松沼 泰史
  • 【請求人代理人】眞島 竜一郎
  • 【請求人代理人】安部 聡
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 浦崎 直之
分類
T18 .13 -Z (W44)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-52193拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和4年5月10日の登録出願であって、その手続の経緯の概略は以下のとおりである。 令和4年 9月26日付け:拒絶理由通知書 令和4年10月26日付け:意見書 令和5年 3月16日付け:拒絶査定 令和5年 6月19日付け:審判請求書 令和6年 3月26日付け:審尋 令和6年 4月25日付け:意見書 第2 本願商標 本願商標は、「スマート歯科健診」の文字を標準文字で表してなり、第44類「歯科健康診断,歯科医業に関する情報の提供,歯科医業に関するコンサルティング」を指定役務として登録出願されたものである。 第3 原査定の拒絶の理由の要旨 本願商標は、「スマート歯科健診」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の「スマート」の文字は、「行動などがきびきびして洗練されているさま。電子機器が組み込まれた。ハイテクであるさま。」という意味を、「歯科」の文字は、「歯の病気の予防・治療を扱う医学の分野。」という意味を、「健診」の文字は、「≪『健康診断』『健康診査』の略≫疾病の有無、体格・栄養・発育の状況などを医師が診断すること。病気の予防・早期発見、健康の保持・増進のために行う。」という意味を有する語である。 そして、電子機器などが導入され、利便性が向上したハイテクな健康診断が「スマート健診」などと称されている実情が見受けられる。 また、「スマート健診」の文字は「電子機器などが導入され、利便性が向上したハイテクな健康診断(診査)」程の意味合いで使用されている。 そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「電子機器などが導入され、利便性が向上したハイテクな歯科に関する健康診断(診査)」又は「電子機器などが導入され、利便性が向上したハイテクな歯科に関する健康診断(診査)に関する役務」であることを認識するにとどまり、本願商標は、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると判断するのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 第4 当審における審尋 当審において、上記第1の審尋により、請求人に対し、別掲1及び2のとおりの事実を示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 第5 審尋に対する請求人の回答の要旨 請求人は、上記第4の審尋に対し、意見書を提出し、要旨、以下のとおりの意見を述べた。 実際の取引において、「スマート歯科健診」の語が本願指定役務の質を具体的に表示するものとして普通に使用されている事実は見当たらず、本願商標全体から必ずしも一義的な意味合いが生じるとは限らず、仮に「ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断」等といったような意味合いが生じ得たとしても、このような極めて抽象的な意味合いでは、これに接する取引者、需要者が役務の具体的な質を正確に認識するには至らない。 第6 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号の該当性について 本願商標は、「スマート歯科健診」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「スマート」の文字は、「ITやICTの先端技術が使われていること。」の意味を、「歯科」の文字は、「歯の病気の治療などをする、医学・診療の一部門。」の意味を、「健診」の文字は、「健康診断」(いずれも「三省堂現代新国語辞典第六版」株式会社三省堂)の意味を有する語であり、本願商標は、「スマート」、「歯科」及び「健診」の文字を結合した構成よりなるものと容易に認識されるものである。 ところで、別掲1のとおり、近年、医療分野においては、医療の質の向上や業務効率化の観点から、ITなどの先端技術が導入された医療が提供され、当該技術を導入した医療について、「スマート」の文字を冠して、例えば「スマート医療」等のように一般に使用されている事実が認められる。 また、別掲2のとおり、医療に関連する業界において、医療業務の効率化等の観点から、ITなどの先端技術が導入された健康診断が、「スマート健診」、「スマート歯科健康診断」及び「スマート健康診断」等と称されている事実が認められる。 してみると、本願商標は、上記取引の実情や「スマート」、「歯科」及び「健診」の文字の意味から、全体として「ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断」ほどの意味合いが容易に理解されるものである。 そうすると、「スマート歯科健診」の文字からなる本願商標を、その指定役務に使用したときには、これに接する取引者、需要者は、「ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断、ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断のための役務」であると認識するにとどまり、本願商標は、役務の質、用途を普通に用いられる方法で表示したものと認識するというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 2 請求人の主張について (1)請求人は、実際の取引において、「スマート歯科健診」の語が本願指定役務の質を具体的に表示するものとして普通に使用されている事実は見当たらず、本願商標全体から必ずしも一義的な意味合いが生じるとは限らず、仮に「ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断」等といったような意味合いが生じ得たとしても、このような極めて抽象的な意味合いでは、これに接する取引者、需要者が役務の具体的な質を正確に認識するには至らない旨主張する。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品及び指定役務の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、当該表示態様が、商品の品質や役務の質等を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきである。 そして、上記1のとおり、「スマート」、「歯科」及び「健診」の語の意味や、医療分野においては、医療の質の向上や業務効率化の観点から、ITなどの先端技術が導入された医療が提供され、当該技術を導入した医療について、「スマート」の文字を冠して、例えば「スマート医療」等のように一般に使用されている事実、医療に関連する業界において、医療業務の効率化等の観点から、ITなどの先端技術が導入された健康診断が、「スマート健診」、「スマート歯科健康診断」及び「スマート健康診断」等と称されている事実を併せみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、「ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断、ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断のための役務」であること、すなわち役務の質、用途を表示したものと一般に認識されるというべきである。 (2)請求人は、過去の登録例、審決例を挙げて、本願商標も登録を認められるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様や取引の実情を踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、上記1のとおり、それぞれの語の意味や、取引の実情を併せみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、「ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断、ITなどの先端技術が導入された歯科の健康診断のための役務」であること、すなわち役務の質、用途を表示したものと一般に認識されるというべきであるから、請求人が挙げる登録例、審決例をもって本願商標の上記判断が左右されるものではない。 (3)したがって、請求人による上記主張は、いずれも採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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