商標拒絶査定不服審判
2023-009396
サステナブルポンプ、サステナブル
- 審判番号
- 2023-009396
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-026957
- 請求日
- 2023年06月07日
- 審決日
- 2024年10月21日
- 公報発行日
- 2025年01月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】兵神装備株式会社
- 【請求人代理人】松谷 道子
- 【請求人代理人】勝見 元博
- 【請求人代理人】佐々木 美紀
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .13 -Z (W070911373842) / T18 .272-Z (W070911373842)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 26957拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和4年3月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 9月 8日付け:拒絶理由通知書
令和4年10月24日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年 3月 3日付け:拒絶査定
令和5年 6月 7日 :審判請求書の提出
令和5年 7月26日 :上申書の提出
令和6年 7月 8日付け:審尋
第2 本願商標
本願商標は、「サステナブルポンプ」の片仮名を標準文字で表してなり、第7類、第9類、第11類、第37類、第38類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記第1の手続補正により、別掲1に記載のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「サステナブルポンプ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成中の「サステナブル」の文字は、「持続可能であるさま。特に、地球環境を保全しつつ持続が可能な産業や開発などについていう。」の意味を、「ポンプ」の文字は「圧力の働きによって流体を送る装置。」の意味を有する語である。そして、近年、様々な形で環境に配慮した商品及び役務が提供されている中で、本願の指定商品及び指定役務に関連する分野においても、持続可能な社会の実現に貢献できるよう環境などに配慮する取り組みや、それに関連する商品の開発・製造が行われており、また、持続可能な社会の実現に貢献できるよう環境などに配慮した商品について、「サステナブル商品」や「サステナブルマテリアル」といった語が使用されている実情もうかがえる。そうすると、本願商標を、その指定商品及び指定役務中「持続可能な社会の実現に貢献できるよう環境などに配慮したポンプ及びそれに関連する商品及び役務」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示するものと認識するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第4 当審における審尋
当審において、上記第1の審尋により、請求人に対し、別掲2ないし別掲5のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めたが、請求人は、応答期間において、当該審尋に対する意見を提出していない。
第5 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標は、「サステナブルポンプ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成は、同書、同大、等間隔で表されているとしても、「サステナブル」の文字及び「ポンプ」の文字を組み合わせてなるものであると容易に理解できるものである。
そして、本願商標の構成中の「サステナブル」の文字は、「持続可能であるさま。特に、地球環境を保全しつつ持続が可能な産業や開発などについていう。」を意味し、「ポンプ」の文字は、「外部から機械的エネルギーを受け、流体に圧力を与えて送り出したり高所へ上げたりする装置。揚水・排水・圧縮などに用いられる。」(いずれも、「デジタル大辞泉」(別掲2))を意味する語であるところ、「サステナブル」の文字は、上記のほか、別掲3にもあるとおり、特に自然環境への配慮を表現する際に使用されることがあることが確認できる。
また、別掲4のとおり、「サステナブル」の文字を使用して、省エネ効果等を有する環境に配慮したポンプが製造、販売されている事例を確認することができることに加え、別掲5のとおり、環境に配慮した商品等を表現する際に、「サステナブル」の文字を冠して、「サステナブル○○」と表記することが一般に行われている事例が確認できるから、本願商標は、構成全体として、「省エネ効果等を有し環境に配慮したポンプ」ほどの意味合いを認識させるものである。
そうすると、本願商標を、その指定商品中「ポンプ」及び指定役務中「ポンプの制御等のための通信やコンピュータプログラムの提供等の役務」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、当該商品及び役務が、「省エネ効果等を有し環境に配慮したポンプに関する商品及び役務」であることを理解するにとどまるから、本願商標は、商品の品質及び役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を、その指定商品又は指定役務中、「省エネ効果等を有し環境に配慮したポンプに関する商品及び役務」と関連のない商品又は役務について使用をするときは、商品の品質又は役務の質(内容)の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「本願商標は、「サステナブルポンプ」の文字を表してなるところ、その構成各文字は同書・同大・同間隔で表されているため外観上まとまりよく一体的に捉えられるものであり、称呼も格別冗長ではなく、一気一連に称呼し得るものであるから、需要者は、本願商標を一体に捉えるのが自然であり、殊更、「サステナブル」と「ポンプ」に分離しなければならない特段の理由は見当たらない。また、本願商標は辞書に記載のない請求人の造語であり、既成語として親しまれているような事情は見いだせない。さらに、本願商標の構成文字からは、「もちこたえられるポンプ」や「持続可能なポンプ」ほどの意味合いが生じ得るものの、実際に本願の指定商品及び指定役務との関係において、どのような商品の品質、役務の質なのか、どのような効能・効果が得られるのか、使用方法はいかなるものかを需要者が一義的に理解し、商品の品質及び役務の質を直ちに把握すると断定することはできない一種の造語として捉えられるとみるのが相当である。」旨主張する。
しかしながら、上記1のとおり、本願商標は、「サステナブルポンプ」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成は、同書、同大、等間隔で表されているとしても、「サステナブル」の文字及び「ポンプ」の文字を組み合わせてなるものであると容易に理解できるものである。
そして、本願商標の構成中の「サステナブル」の文字は、別掲2のとおり、「持続可能であるさま。特に、地球環境を保全しつつ持続が可能な産業や開発などについていう。」を意味する語であるほか、別掲3のとおり、特に自然環境への配慮を表現する際に使用されることがあることが確認できる。
また、別掲4のとおり、「サステナブル」の文字を使用して、省エネ効果等を有する環境に配慮したポンプが製造、販売されている事例を確認することができることに加え、別掲5のとおり、環境に配慮した商品等を表現する際に、「サステナブル」の文字を冠して、「サステナブル○○」と表記することが一般に行われている事例が確認できるから、本願商標は、構成全体として、「省エネ効果等を有し環境に配慮したポンプ」ほどの意味合いを認識させるものである。
そうすると、本願商標を、その指定商品中「ポンプ」及び指定役務中「ポンプの制御等のための通信やコンピュータプログラムの提供等の役務」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、当該商品及び役務が、「省エネ効果等を有し環境に配慮したポンプに関する商品及び役務」であることを理解するにとどまるから、本願商標は、商品の品質及び役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。
(2)請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張している。
しかしながら、請求人の挙げる登録例は、本願商標とは、構成文字や構成態様が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきであるから、これらの事例の存在によって、上記1の認定、判断が左右されるものではない。
(3)請求人の上記主張は、いずれも採用することができず、その他、請求人の主張は、採用するべき事情はない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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