商標拒絶査定不服審判
2023-009366
マスクムレ、ムレ
- 審判番号
- 2023-009366
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-036984
- 請求日
- 2023年06月07日
- 審決日
- 2024年07月30日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】高梨 範夫
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 清川 恵子
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -WY (W0305) / T18 .272-WY (W0305)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-36984拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年3月31日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 9月15日付け:拒絶理由通知書
令和4年10月27日 :意見書及び手続補正書の提出
令和5年 2月27日付け:拒絶査定
令和5年 6月 7日 :審判請求書の提出
令和6年 5月13日付け:審尋
令和6年 6月17日 :回答書の提出
令和6年 6月18日 :手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「マスクムレ」の文字を標準文字で表してなり、第3類及び第5類に属する願書記載の商品を指定商品として登録出願されたものであり、指定商品については、前記1の当審における手続補正書により、最終的に、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,歯磨き,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン,化粧用綿棒,化粧用脱脂綿」及び第5類「医療用試験紙,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「マスクムレ」の文字を、標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中、「マスク」の文字は、「鼻・口を覆う不織布やガーゼ製などの衛生用具。」の意味を有する語であり、「ムレ」の文字は、「蒸れ」の語を仮名表記したものと理解されることから、本願商標は全体として「マスクの蒸れ」ほどの意味合いを理解させる。また、本願の指定商品に関連する分野において、マスクの蒸れに対応した商品が広く生産、販売され、そのような商品に「マスクムレ」等の語が使用されている事実が見受けられる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「マスクの蒸れに対応した商品」であると認識するに止まり、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、前記1の審尋により、別掲に掲げる事実を記載した上で、本願商標をその指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品」、第5類「薬剤」及び第10類「衛生マスク」に使用する場合は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
請求人は、前記1の回答書において、前記1の当審における手続補正書により、前記4に該当する指定商品を削除するとともに、当該補正により、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の拒絶理由は解消した旨を述べた。
6 当審の判断
本願商標は、「マスクムレ」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品との関係からは、 構成中「マスク」の文字は「病菌・埃ほこりなどを防ぐために鼻・口を覆うもの。一般にはガーゼ・不織布で作る。」等を意味する語であり、また、「ムレ」の文字は、「熱気がこもり、蒸し暑く感ずる。」を意味する「蒸れる」(いずれも「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)に通ずる「蒸れ」を片仮名表記したものといい得るものであるから、その構成全体から「マスクの蒸れ(熱気がこもり、蒸し暑く感ずる。)」ほどの意味合いを容易に認識し得るものである。
しかしながら、前記2のとおりに補正された指定商品(以下「補正後の指定商品」という。)との関係においては、本願商標は、商品の品質を表示したものと認識、把握されるとはいい難いものである。
また、当審において職権をもって調査したところ、補正後の指定商品を取り扱う業界において、「マスクムレ」の文字及び当該文字に通ずる「マスク蒸れ」の文字が、商品の品質を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字等を商品の品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は補正後の指定商品との関係において、商品の品質を表示するものとはいえず、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものということもできない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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