商標拒絶査定不服審判
2023-008770
ショートボブセンモンビヨーシ、ショートボブセンモン
- 審判番号
- 2023-008770
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-113255
- 請求日
- 2023年05月30日
- 審決日
- 2023年11月28日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社TJ
- 【請求人代理人】中村 祥二
- 【請求人代理人】塩谷 享子
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 綾 郁奈子
- 分類
- T18 .13 -Z (W41) / T18 .272-Z (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-113255拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「ショート・ボブ専門美容師」の文字を標準文字で表してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、令和4年10月3日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年11月28日付けで拒絶理由の通知がされ、同5年1月13日に意見書及び手続補正書が提出されたが、同年3月2日付けで拒絶査定がされた。
これに対して令和5年5月30日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものであり、指定役務については、当審における同日付け手続補正書により、最終的に、第41類「定期的に発行される電子出版物の提供,インターネットを利用して行う映像の提供(動画配信プラットフォームを通じて各回異なる内容のものが定期的又は逐次的に提供されるものに限る。),オンラインによるダウンロードできない映像の提供(動画配信プラットフォームを通じて各回異なる内容のものが定期的又は逐次的に提供されるものに限る。)」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「ショート・ボブ専門美容師」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ショート」の文字は、「物の長さ・距離・時間・期間などが短いこと。「ショートスカート」「ショートヘア」「ショートタイム」などの略。」等を、「ボブ」の文字は、「女性の髪形の一。襟首から下に達しない長さで切りそろえたもの。」を、「専門」の文字は、「限られた分野の学問や職業にもっぱら従事すること。」を、「美容師」の文字は、「美容術を施すことを職業とする人。」をそれぞれ意味することから、全体として、「ショートヘアとボブを専門とする美容師」ほどの意味合いが容易に認識される。また、「ショート専門」、「ボブ専門」等、専門とする髪形を示した美容師が存在することが確認できる。そうすると、本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、例えば、「ショートヘアとボブを専門とする美容師による知識の教授」等のように、「ショートヘアとボブを専門とする美容師による(に関する)役務」ほどの意味合いを認識するにとどまるから、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「ショート・ボブ専門美容師」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ショート」の文字は、「短いこと。」を、「ボブ」の文字は、「髪をえり首の辺まで短くカットした女性の髪型。」を、「専門」の文字は、「特定の分野をもっぱら研究・担当すること。」を、「美容師」の文字は、「美容術を施すことを職とする人。」を意味するものである(いずれも広辞苑第7版)。
そして、「ショート」の文字は、「「ショートヘア」の略」(デジタル大辞泉)として用いられることがあるところ、本願商標の「ショート」の文字は、「ボブ」の文字と並列に書された場合には、当該意味合いで理解されるものとみるのが自然である。
そうすると、本願商標は、構成各文字の語義自体から、全体として「ショートヘアとボブを専門とする美容師」ほどの意味合いを理解させるものといえる。
また、原審において示した事例(別掲1)に加えて、当審における職権調査によっても、ショートヘアやボブを専門とする美容師が存在すること、美容師がカットのビフォー・アフターを収めるなどした映像が普通に提供されている実情が認められる(別掲2)。
以上のとおり、本願商標の構成文字から理解される意味合いと、上記の実情に照らせば、本願商標をその指定役務に使用したときは、取引者、需要者は、本願商標から、「ショートヘアとボブを専門とする美容師」による役務であることや、「ショートヘアとボブを専門とする美容師」に関する役務であることを認識するにとどまるものというのが相当であって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、本願商標を「ショートヘアとボブを専門とする美容師」による役務や、「ショートヘアとボブを専門とする美容師」に関する役務以外の指定役務に使用したときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、役務の質を表示するか否かは、提供される電子出版物や映像の分類・種別等の一定の内容を「明らかに」認識させるものと認められるか否かによって判断すべきである旨、また、請求人は、本願商標を番組名として使用しており、一定期間にわたり定期的に異なる内容の作品(動画)が制作されており、出所識別標識としても使用しているから、役務の質を表示するものではない旨主張する。
しかしながら、本願商標の構成文字から理解される意味合いと、取引の実情に照らせば、本願商標をその指定役務に使用したときは、明らかに一定の内容を認識させるものといえることは、上記(1)のとおりである。
イ 請求人は、本願の指定役務は、特定の題号等の下で毎回異なるコンテンツを提供するものであり、この点「定期刊行物」と共通しているから、本願商標は定期刊行物と同様特定の内容を認識させない旨主張する。
しかしながら、本願の指定役務は、雑誌、新聞等の定期刊行物ではなく、本願商標の構成文字から理解される意味合いと、取引の実情に照らせば、特定の内容を認識させないとは到底いえない。
ウ よって、請求人の主張はいずれも採用できない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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