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商標拒絶査定不服審判

2023-008586

キョートモデル、モデル

審判番号
2023-008586
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-040522
請求日
2023年05月25日
審決日
2025年02月06日
公報発行日
2025年04月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社島津製作所
  • 【請求人代理人】阿久津 好二
  • 【請求人代理人】妹尾 明展
  • 【請求人代理人】江口 裕之
  • 【請求人】株式会社島津テクノリサーチ
  • 【請求人代理人】阿久津 好二
  • 【請求人代理人】妹尾 明展
  • 【請求人代理人】江口 裕之
審判長/審判官
  • 審判長 山田 啓之
  • 審判官 深田 彩紀子
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T18 .16 -Z (W0942)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022- 40522拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続経緯 本願は、令和4年4月7日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 9月15日付け:拒絶理由通知書 令和4年12月 6日 :意見書の提出 令和5年 2月21日付け:拒絶査定 令和5年 5月25日 :審判請求書の提出 令和5年 7月13日 :手続補正書の提出 令和6年11月 5日付け:審尋 2 本願商標 本願商標は、「京都モデル」の文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、上記1の手続補正により、第9類「下水中の病原体・化学物質検出用の理化学機械器具,下水中の病原体・化学物質検出用の実験用機械器具」及び第42類「下水中の病原体・化学物質に関する試験・検査又は研究,国・地方自治体・介護福祉施設・病院等の医療機関に対する下水中の病原体・化学物質に関する試験・検査又は研究に関する情報提供」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要旨 原査定は、「本願商標は、「京都モデル」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「京都」の文字は、「近畿地方中央部、大阪と共に二府の一つ」である「京都府」を容易に認識させ、「モデル」の文字は、「型。型式。」を意味するので、本願商標全体から、「京都府の型式」ほどの意味合いを容易に看取させるものである。そして、「京都府」の取組について「京都モデル」の文字が用いられているとともに、様々な都道府県名や市町名に「モデル」の文字を組み合わせた文字を用いて、各都道府県や市・町等での、その地域に合わせた形式での新型コロナウィルス感染症対策等に取り組んでいる旨がうかがえる。そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務に使用した場合、それに接した需要者は、「京都府に合った型式」の取組のための商品又は役務と認識するといえるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標というのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、令和6年11月5日付けで通知した審尋により、別掲1ないし別掲3のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答 請求人は、上記4の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。 6 当審の判断 (1)本願商標の商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「京都モデル」の文字を標準文字で表してなり、「京都」の漢字と「モデル」の片仮名を結合させたものと容易に認識されるものである。 そして、本願商標の構成中「京都」の文字(語)は、地名を認識させることが明らかであり、「モデル」の文字(語)は、「方式、型」等(「コンサイスカタカナ語辞典第5版」株式会社三省堂)を意味する語である。 ところで、別掲1のとおり、「京都モデル」の文字(語)が、「金融分野での京都市の取組」、「京都ハイテク企業の経営システム」、「京都府のワーク・ライフ・バランス推進企業認証制度」のように、「京都において行われる事業や取組」、「京都において開発されたシステム」等の名称として一般に使用されている事実が認められ、さらに、別掲2のとおり、下水関連の分野において、「富山モデル」、「石川モデル」のように、地名を冠して「○○モデル」(○○には地名が入る。)の文字(語)が、「〇〇における事業や取組」の名称として使用されている事実も認められる。 また、別掲3のとおり、福祉、医療の分野においても、「京都市における内視鏡検診への取組」、「京都における認知症対策」等に「京都モデル」の文字(語)が一般に使用されており、さらに、「京都大学が拠点となる細胞・生体機能シミュレーションプロジェクト」、「京都市が取り組む廃棄物処理の実験に関するプロジェクト」のように、「京都における研究、実験等に関する事業や取組」等の名称としても「京都モデル」の文字(語)が使用されている事実を確認することができる。 これらの事実からすると、様々な分野において、特定の地域における事業や取組を表す語として、地名を冠した「○○モデル」の語が一般に使用されており、京都における事業や取組を表す語としても、「京都モデル」の語が一般に広く使用されているとみるのが相当である。 そうすると、「京都モデル」の文字からなる本願商標を、その補正後の指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、例えば、「京都における事業や取組」に関連した商品及び役務を表したものと認識させるにとどまるものというべきである。 してみれば、本願商標は、これをその補正後の指定商品及び指定役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものといわざるを得ない。 したがって、本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当する。 (2)請求人の主張について 請求人は、「本願商標が、その補正後の指定商品及び指定役務に用いられた場合、それに接した需要者は、京都市、京都府の何らかの取組に関する商品若しくは役務と認識しないものと思料する。」旨主張する。 しかしながら、別掲1ないし別掲3のとおり、「京都モデル」の文字(語)が、「京都における事業や取組」の名称として一般に使用されており、福祉、医療の分野や下水関連の分野においても、「京都モデル」の文字(語)や、近似の「○○モデル」(○○には地名が入る。)の文字(語)が相当数使用されている事実を確認できることから、本願商標に接する需要者、取引者は、その補正後の指定商品及び指定役務との関係においても、「京都における事業や取組」に関連した商品及び役務であることを理解するにとどまるというべきであり、本願商標については、上記(1)のとおり判断するのが相当である。 また、請求人は、「本願商標を広報宣伝に使用し、本願商標に係る役務に関する論文を寄稿した他、請求人の当該役務に用いられる商標として第三者の文献にも広く掲載され、本願商標に係る商品若しくは役務の需要者を対象とする講演会の中で、本願商標を使用してきた結果、自他商品又は役務の識別力を獲得している。」旨主張する。 請求人が原審において提出した証拠によれば、請求人のウェブサイトにおいて、「京都モデル」と称する検査システムが複数回紹介されていること(1号証及び3号証ないし16号証)、請求人が「京都モデル」に関する講演や学会発表を複数回行っていること(17号証ないし28号証)、請求人が「京都モデル」に関する論文を寄稿していること(29号証)、請求人の検査システムを紹介する第三者の論文やウェブサイトにおいて、「京都モデル」の文字(語)が使用されていること(30号証ないし36号証)、また、請求人が当審において提出した証拠によれば、第三者の資料において、請求人の取組として「京都モデル」の文字が(語)使用されていること(37号証及び38号証)がうかがえる。 しかしながら、これらの証拠のみによっては、「京都モデル」の文字(語)が請求人によって使用され、かつ、第三者による紹介文等に使用されていることは認められるとしても、別掲1ないし別掲3の取引の実情を踏まえれば、当該文字が請求人の商品及び役務を表すものとして認識されるに至ったとはいえず、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものといわざるを得ない。 したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、これを登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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