審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
特許拒絶査定不服審判

2023-008391

断熱材

審判番号
2023-008391
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-096551
請求日
2023年05月23日
審決日
2024年05月27日
公報発行日
2024年06月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】アイシン化工株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人Vesta国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 充
  • 審判官 村山 美保
  • 審判官 水野 治彦
分類
P18 .121-WY (F16L)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第3項、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019- 96551「断熱材」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年11月26日出願公開、特開2020-190307、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和元年5月23日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年10月17日付け:拒絶理由の通知 令和4年12月 6日 :手続補正書、意見書の提出 令和5年 2月27日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。) 令和5年 5月23日 :審判請求書、手続補正書の提出 第2 補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和5年5月23日提出の手続補正書による手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1.本件補正について (1)本件補正後の特許請求の範囲の記載 本件補正後の特許請求の範囲の記載は、次のとおりである(下線は、補正箇所を示す。)。 「 【請求項1】 ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、白金族系金属触媒と、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある非中空無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムとの混合により発泡硬化してなることを特徴とする断熱材。 【請求項2】 ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサン及び白金族系金属触媒を含む主剤と、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む硬化剤との混合により発泡硬化してなるシリコーン発泡硬化体中に、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある非中空無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムを含有してなることを特徴とする断熱材。 【請求項3】 前記発泡硬化前の混合材料に、更に、中位径が10nm以上、1000nm以下の範囲内にある補強性充填剤を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の断熱材。 【請求項4】 前記発泡硬化前の混合材料に、ヒドロキシ基含有化合物としての水、アルコール、シラノール基含有オルガノシラン、またはシラノール基含有シロキサンの何れか1種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の断熱材。 」 (2)本件補正前の特許請求の範囲の記載 本件補正前の、令和4年12月6日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の記載は、次のとおりである。 「 【請求項1】 ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、白金族系金属触媒と、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムとの混合により発泡硬化してなることを特徴とする断熱材。 【請求項2】 ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサン及び白金族系金属触媒を含む主剤と、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む硬化剤との混合により発泡硬化してなるシリコーン発泡硬化体中に、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムを含有してなることを特徴とする断熱材。 【請求項3】 前記発泡硬化前の混合材料に、更に、中位径が10nm以上、1000nm以下の範囲内にある補強性充填剤を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の断熱材。 【請求項4】 前記発泡硬化前の混合材料に、ヒドロキシ基含有化合物としての水、アルコール、シラノール基含有オルガノシラン、またはシラノール基含有シロキサンの何れか1種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の断熱材。」 2.本件補正の適否 本件補正により、「無機充填剤」について、「非中空無機充填剤」とする点が特定された。 これに関して、願書に最初に添付された明細書(以下「当初明細書」という。)の段落【0057】には、「また、中位径が10μm以上、150μm未満の範囲内にある無機充填剤として、本実施の形態では、中位径が10μm以上、150μm未満の範囲内にある水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムを用いた。水酸化アルミニウム(Al(OH)3としては、BET法による比表面積が、好ましくは、1~250m2/gのもの、DOP吸油量が、好ましくは、50~100ml/100gのものを用いることが好ましい。比表面積が当該範囲内にあると、硬化阻害が生じ難く、好適な発泡性及び硬化性が得られる。表面が処理されたものを用いてもよく、例えば、オルガノポリシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等のオシラザン、シラン類等の表面処理剤によって疎水化処理されたものであってもよいし、材料混合時に疎水化処理を行ってもよい。」との記載があり、当初明細書の段落【0074】には、「そして、本実施の形態の断熱材によれば、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン、水酸基(シラノール基)含有オルガノポリシロキサン、ヒドロシリル基含有オルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び白金族系金属触媒に対し、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等の無機充填剤を混合したことにより、シリコーン(シロキサン成分)の発泡性が向上した。即ち、所定粒径の無機充填剤を混合しない場合と比較して、シラノールの発泡倍率が向上した。この理由については、必ずしも明らかではないが、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等の無機充填剤を混合したことにより、コンパウンドの硬化と発泡の速度がバランスされたことが考えられる。即ち、シロキサン成分の脱水素縮合反応により生じる発泡時におけるシリコーンの硬化、粘度特性が発泡に好適で、かつ、発泡ガスが抜け難いシリコーンの硬度、粘度特性となり、つまり、増粘し、それ故に、発泡したガスが多く保持されることになりシリコーンの発泡性が向上したことが考えられる。また、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等の無機充填剤の混合により、シリコーン成分(シロキサン成分)の分散性が向上し、脱水素縮合の反応性が向上したことも考えられる。 特に、水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等の無機充填剤の中位径が小さすぎるものを混合した場合には、硬化阻害が生じることから、水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム等の無機充填剤の中位径を所定粒径に規定することで、白金属系触媒の被毒や無機充填剤とシロキサン成分との反応による硬化阻害を生じさせることなく、シリコーンの発泡性が向上する。」(下線は当審が付与した。)との記載があるものの、「無機充填剤」が「非中空」であること、及び、「無機充填剤」として「中空」の炭酸カルシウムを含まないことについては、記載も示唆もされていない。また、明細書の他の箇所にも、「無機充填剤」が「非中空」であること、及び、、「無機充填剤」として「中空」の炭酸カルシウムを含まないことについては、記載も示唆もされていない。 令和5年5月23日付けの審判請求書において、請求人は、「出願当初明細書に記載の水酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムが非中空状の無機充填剤であることは出願時の技術常識から自明事項であるため、当該自明事項に基づき、令和5年5月23日付けの手続補正書の現請求項1及び現請求項2において「非中空無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム 」と補正したものである。」と主張しているが、水酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムが非中空状の無機充填剤であることが、自明な事項であることの裏付けとなる技術常識の内容及びその根拠を見いだすことができないから、当該主張は採用することができない。 したがって、「非中空」との事項を含む本件補正は、当初明細書等のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものであって、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものとはいえず、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たしていない。 3.本件補正についてのむすび 上記2.のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第3項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。 第3 本願発明について 上記「第2 補正の却下の決定」のとおり、令和5年5月23日提出の手続補正書による手続補正は却下された。 したがって、本願請求項1-4に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明4」という。)は、令和4年12月6日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-4に記載された事項により特定される、以下のとおりのものである。 「 【請求項1】 ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、白金族系金属触媒と、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムとの混合により発泡硬化してなることを特徴とする断熱材。 【請求項2】 ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサン及び白金族系金属触媒を含む主剤と、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む硬化剤との混合により発泡硬化してなるシリコーン発泡硬化体中に、中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムを含有してなることを特徴とする断熱材。 【請求項3】 前記発泡硬化前の混合材料に、更に、中位径が10nm以上、1000nm以下の範囲内にある補強性充填剤を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の断熱材。 【請求項4】 前記発泡硬化前の混合材料に、ヒドロキシ基含有化合物としての水、アルコール、シラノール基含有オルガノシラン、またはシラノール基含有シロキサンの何れか1種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1つに記載の断熱材。」 第4 原査定の概要 原査定の概要は、次のとおりである。 (進歩性)この出願の請求項1-4に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の引用文献1-3に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 <引用文献等一覧> 引用文献1.特開平8-326991号公報 引用文献2.特開2003-226774号公報 引用文献3.特開2004-89551号公報(周知技術を示す文献) 第5 引用文献 1.引用文献1 原査定に引用され、本願の出願前に頒布された引用文献1には、次の事項が記載されている(下線は、理解の一助のために当審が付与した。以下同様。)。 (1)引用文献1の記載 ア「【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、発熱体の熱遮蔽カバーおよびその製造方法に関し、発熱体から周囲に発散される熱を遮断し、発熱体を加熱するために消費されるエネルギーを節約することのできる熱遮蔽カバーおよびその製造方法に関する。」 イ「【0006】本発明の熱遮蔽カバーは、このような硬質のカバー基板の少なくとも片面に、発泡しつつ硬化するオルガノポリシロキサン組成物を発泡・硬化させてなるシリコーン発泡体層が積層されているのであるが、ここで使用されるオルガノポリシロキサン組成物としては、一分子中に3個以上のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンを含有し、水素ガスを発生しつつ発泡・硬化するオルガノポリシロキサン組成物が好ましい。具体的には次のような組成物が好ましい。 (A)(a)ケイ素原子結合水酸基含有オルガノポリシロキサンおよび/または(b)ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサン 100重量部 (B)1分子中にケイ素原子結合水素原子を3個以上有するオルガノハイドロジエンポリシロキサン 本成分に含有されるケイ素原子結合水素原子のモル数と(A)成分と(C)成分に含有される水酸基の合計モル数との比が(0.5:1)~(30:1)となる量 (C)アルコール類 0.5~10重量部 (D)白金系触媒 触媒量 (E)ケイ素原子に結合した一般式:CnF2n+1R基(式中、nは1~10であり、Rはアルキレン基である。)で示される基を有するオルガノポリシロキサン 0~10重量部 からなるオルガノポリシロキサン組成物。 【0007】この組成物に使用される(A)成分は、(a)1分子中にケイ素原子結合水酸基含有オルガノポリシロキサンおよび/または(b)ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサンである。そのうちケイ素原子結合水酸基含有ガノポリシロキサンの水酸基は分子鎖末端に存在することが好ましい。(a)成分中のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのような炭素数が1~6のアルキル基、フェニル基、トリール基のようなアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択される、脂肪族不飽和基を除く同一または異種の非置換または置換1価の炭化水素が挙げられる。このオルガノポリシロキサンは一般に分子量の異なる水酸基含有オルガノポリシロキサンの1種もしくは2種以上を混合して用いられる。この分子量は一般には300から1,000,000であるが、好ましくは300~100,000である。300以下の分子量では分子間でシラノール基同士の縮合反応が起こりやすく保存安定性に劣り、1,000,000以上の分子量ではこれを含む組成物の粘度が高くなりなりすぎ、結果として組成物の使用時における作業性が悪くなる等の不都合が生じることがある。このオルガノポリシロキサンは(B)成分と反応して3次元網目構造を形成するから分子量の異なるオルガノポリシロキサンの混合物を用いることにより多様な網目構造を形成することができる。(A)成分のうちの(b)ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンである。このようなアルケニル基は分子鎖末端に存在しても側鎖に存在してもよい。ここでアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ヘキセニル基などが例示される。アルケニル基以外のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのような炭素数が1~6のアルキル基、フェニル基、トリル基のようなアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択される脂肪族不飽和基を除く同一または異種の非置換または置換1価の炭化水素基が挙げられる。 【0008】(B)成分は、1分子中にケイ素原子結合水素原子を3個以上含有するオルガノハイドロジエンポリシロキサンであり、(A)成分と反応して架橋構造を形成する架橋剤の働きをし、また(A)成分および(C)成分と反応して水素ガスを発生させる発泡剤の働きもする。ケイ素原子結合有機基は脂肪族不飽和炭化水素基を除く1価の炭化水素基であり、具体的には炭素数1~6のメチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基などのアルキル基、フェニル基が例示される。ケイ素原子に結合した水素原子は分子末端に存在しても側鎖に存在してもよく、分子の形状は鎖状、環状、分岐状のいずれでもよい。その配合量は、本成分中に含有されるケイ素原子に結合した水素原子のモル数と(A)成分と(C)成分に含有される水酸基の合計モル数との比が(0.5:1)~(30:1)となる量で、好ましくは(1:1)~(20:1)となる量である。0.5:1未満では発泡倍率が小さく30:1では得られる発泡体が脆くなる。 【0009】(C)成分は、炭素原子に結合した水酸基を1個以上含有するアルコールであり、(B)成分と反応して水素ガスを発生させる発泡剤としての働きをする。本成分の具体例としては,n-プロピルアルコール、1、4-ブタンジオール、1、4-ペンタンジオール、エチレングリコール、1、3-プロパンジオール、1、5-ヘキサンジオール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ベンジルアルコール、オクチルアルコール、2-エチルヘキサノール、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。本発明においてはこれらを1種だけ用いてもよく、あるいは2種以上を混合して用いてもよい。本成分の配合量は、(A)成分100重量部に対して0.5~10重量部であり、好ましくは1~5重量部である。0.5重量部未満では発泡倍率が小さく、10重量部では発泡体の気泡セルが粗くなり微細で均質な気泡セルをもつ発泡体が得られない。 【0010】(D)成分の白金系触媒は、(A)(a)成分と(B)成分と(C)成分の脱水素反応を促進するための触媒であり、また、(A)(b)成分と(B)成分のヒドロシレーション反応を促進するための触媒であり、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体、塩化白金酸とジビニルシロキサンとの錯体などが挙げられる。また白金系触媒を白金原子として0.01重量%以上含有するシリコーン樹脂から構成される球状微粒子触媒(ここでシリコーン樹脂の軟化点は50~200℃で有り、球状微粒子触媒の粒子径は0.01~10μmである。)も使用される。」 ウ「【0012】このような発泡しつつ硬化するオルガノシロキサン組成物には、上記(A)成分~(E)成分に加えて必要に応じて煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、石英粉末、タルク、粉砕鉱物質シリカ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、カ-ボンブラックなどの充填剤、ガラス繊維、鉱物質繊維、有機繊維などの繊維質充填剤、顔料、染料などの着色剤、ベンガラ、酸化セリウムなどの耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、シランカップリング剤などの接着付与剤、メチルブチノールのようなヒドロシリレーション反応に使用される反応抑制剤などを添加することは本発明の目的を損なわない限り差し支えない。また、特に難燃性を付与するためにカーボンブラック、煙霧質酸化チタン、水酸化アルミ、炭酸亜鉛、炭酸カルシウム、ベンゾトリアゾール類などが配合することは本発明の目的を損なわない限り差し支えない。」 エ「【0018】 【実施例】以下、本発明を実施例にて説明する。実施例中、部は重量部であり、粘度は25℃における測定値であり、cStはセンチストークスである。 【0019】 【参考例1】 発泡しつつ硬化するオルガノポリシロキサン組成物の調製 粘度3,000cStの両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン85部、粘度120cStの両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン15部、n-プロピルアルコール7部、式:C8F17CH2CH2-で示される基を約0.07モル%含有するメチルシリコーンレジン10部、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体触媒1部、カーボンブラック7部を均一に混合して2液型発泡しつつ硬化するオルガノポリシロキサン組成物の主剤であるA液を調製した。また、粘度3,000cStの両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン85部、粘度120cStの両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン15部、粘度20cStの両末端トリメチルシロキサン基封鎖メチルハイドロジエンポリシロキサン25部、比表面積50m2/gの煙霧質酸化チタン4部を均一に混合して2液型発泡しつつ硬化するオルガノポリシロキサン組成物の硬化剤であるB液を調製した。このA液100重量部とB液100重量部の混合物の粘度は約3,000cStであり、硬化後の発泡倍率は8~9倍であり、その密度は0.11であった。また、このものの5mmシートをUL94V燃焼試験に準じて燃焼時間の合計を測定した。燃焼時間の合計は6秒であり、これはクラスV-0に相当した。」 オ「【0026】 【発明の効果】本発明の遮蔽カバーは、硬質のカバー基板の少なくとも片面に、発泡しつつ硬化するオルガノポリシロキサン組成物を発泡・硬化させてなるシリコーン発泡体層が積層一体化されているので、熱遮蔽性に優れ、また高温度条件下に長期にわたって晒されても劣化することがなく長期間の使用に耐え得るという特徴を有する。」 (2)引用発明 上記(1)を総合すると、引用文献1には、以下の発明(以下、「引用発明1」及び「引用発明2」という。)が記載されている。 [引用発明1] 「ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサンと、ケイ素原子結合水酸基含有オルガノポリシロキサンと、1分子中にケイ素原子結合水素原子を3個以上有するオルガノハイドロジエンポリシロキサンと、白金系触媒とを含有し、充填剤として水酸化アルミニウムや炭酸カルシウムを添加したオルガノポリシロキサン組成物を発泡しつつ硬化させた、熱遮蔽性に優れたシリコーン発泡体。」 [引用発明2] 「両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン及び塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体を含む主剤と、両末端トリメチルシロキサン基封鎖メチルハイドロジエンポリシロキサンを含む硬化剤との混合物を発泡・硬化させてなるシリコーン発泡体であって熱遮蔽性に優れたシリコーン発泡体。」 2.引用文献2 原査定に引用され、本願の出願前に頒布された引用文献2には、次の事項が記載されている。 (1)引用文献2の記載 ア「 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポリオルガノシロキサン発泡材に関し、さらに詳しくは、加熱することによって、硬化、脱水させることにより、高い発泡圧を生じることなく、均一な気泡を有する任意の形状の発泡体が容易に得られるポリオルガノシロキサン発泡材;その製造方法;ならびに該発泡材から成形によって得られた発泡体とその製造方法に関する。さらに、本発明は、該発泡体によって形成されたスポンジロール、特に乾式トナーの定着部に使用されるスポンジロール、および乾式トナーを制御する導電性スポンジロールに関する。」 イ「【0029】 【発明の実施の形態】本発明に用いられる(A)成分は、(A1)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、(A2)ポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(A3)白金化合物ならびに(A4)補強性シリカおよび/またはカーボンブラックを含み、目的に応じてさらに(A5)無機質中空充填剤を含み、付加反応によって硬化するポリオルガノシロキサンである。」 ウ「【0050】本発明に用いられる(A5)成分は、発泡体の見掛け比重や熱伝導度を上げることなく、発泡体の硬さを上げるための無機質中空充填剤である。無機質中空充填剤としては、シリカバルーン;ガラスバルーン、たとえばホウケイ酸ガラスバルーン、アルミノホウケイ酸ガラスバルーン;シラスバルーン;およびアルミノケイ酸質バルーン、たとえばパーライトバルーン、フライアッシュバルーンなどのようなケイ酸系バルーン;ならびにカーボンバルーンのような非ケイ酸系バルーンが例示され、平均粒子径および粒子径分布を任意に制御したものが工業的に得やすいこと、ベースポリマーとのなじみが良好なこと、成形体に優れた機械的性質を与えること、および化学的に安定なことから、ガラスバルーンが好ましく、硬化性への悪影響がなく、得られた発泡体の外観が優れ、色調を任意に選択できることから、ホウケイ酸ガラスバルーンが特に好ましい。また、発泡体が導電性を必要とする場合は、カーボンバルーンが好ましい。 【0051】(A5)成分としては、通常、平均粒子径が0.1~500μmのものが用いられ、容易に入手できて、かつ発泡体の優れた外観を保ち、機械的強度を低下させないことから、平均粒子径は、1.0~200μmが好ましく、10~150μmがさらに好ましい。」 エ「【0102】 【発明の効果】本発明のポリオルガノシロキサン発泡材は、容易に入手できる材料で構成され、発泡の際に毒性の高い副生成物を発生する成分を含まず、しかも、該発泡材を用いて、内部から表面付近に至る均質で微細なセルを有するシリコーン発泡体を得ることができる。また、気化による発泡に用いる水は、気化熱が高いので、型成形による発泡の制御が容易である。さらに、発泡を成形後の加熱工程によって行うことも可能で、均質なセルを有する発泡体を容易に得ることができる。 【0103】特に、充填剤の一部として無機質中空充填剤を用いることにより、発泡体の熱伝導率および/または見掛け比重を低い水準に保ちながら、その硬さを上げることができる。このことは、OA機器用ロールのように、高い硬さを必要とする用途や、各種の物性とともに硬さを精密に制御する必要がある用途に供するロールにとってきわめて有効である。 【0104】このようにして得られた本発明の発泡体は、シリコーンの耐熱性、耐寒性、耐湿性、触感、安全性などの特徴を生かした、柔軟で高機能の断熱材、吸音材、防振剤、クッション、スポンジロール(たとえば、OA機器用の定着ロール、クリーニングロール、カーボンブラックを配合した導電性の帯電ロール、現像ロール、転写ロール、トナー供給ロール、静電除去ロールなど、特に電子写真装置の感光ドラムに接触して用いられるこれらの導電ロール)、パッキン、ガスケット、パッド、気密シール材などの用途、とりわけ、使用中に高温にされされる用途の発泡体などに好適である。さらに、本発明のポリオルガノシロキサン発泡材およびそれを用いて製造された本発明の発泡体は、射出成形のような量産に適した成形方法に適合するので、柔軟性に富み、熱伝導率が低いことを利用した通常のスポンジロール、ならびにトナーの制御や帯電防止に有用な導電性スポンジロールの製造に、きわめて好適である。」 (2)引用文献2記載事項 上記(1)を総合すると、引用文献2には、以下の事項(以下、「引用文献2記載事項」という。)が記載されている。 [引用文献2記載事項] 「ポリオルガノシロキサン発泡材であって、(A1)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサンと、(A2)ポリオルガノハイドロジェンシロキサンと、(A3)白金化合物と、(A5)無機質中空充填剤を含み、シリカバルーン;ガラスバルーン、たとえばホウケイ酸ガラスバルーン、アルミノホウケイ酸ガラスバルーン;シラスバルーン;およびアルミノケイ酸質バルーン、たとえばパーライトバルーン、フライアッシュバルーンなどのようなケイ酸系バルーン;ならびにカーボンバルーンのような非ケイ酸系バルーン等の無機質中空充填剤の平均粒子径が10~150μmであること。」 3.引用文献3 原査定に引用され、本願の出願前に頒布された引用文献3には、次の事項が記載されている。 (1)引用文献3の記載 ア「 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、卓球ラケット用サンドイッチラバー及び卓球ラケットに関し、詳細にはサンドイッチラバーの改良に関するものである。」 イ「【0009】当該卓球ラケット用サンドイッチラバーは、補強性充填剤として少量で補強効果を奏するカーボンブラック又はシリカが用いられていることから、気泡を含むポリマー成形体中にポリマー分100部に対して5部以上25部以下と比較的少量のカーボンブラック又はシリカを含むことで強度、反発性、耐久性等の性能が高レベルに維持される。また、このようにカーボンブラック又はシリカの配合量が比較的少ないため、ポリマー成形体の製造時においてポリマー組成物中への補強性充填剤の混練が容易であり、製造能率が格段に向上する。」 ウ「【0014】上記シリカの一次粒子径としては15nm以上20nm以下が好ましい。かかる範囲の一次粒子径のシリカは、サンドイッチラバーを構成するポリマー成形体の補強性に優れている。」 エ「【0041】 [実施例1]基材ポリマーとしてのポリイソプレン(日本ゼオン社の「Nipol IR2200」)100部、補強性充填剤としてのHAFカーボンブラック(三菱化成社の「ダイアブラックH」)10部、他の補強性充填剤としての炭酸カルシウム(白石工業社の「白艶華CC」)15部、軟化剤としてのプロセスオイル(出光興産社の「ダイアナプロセスオイルPW380」)5部、発泡剤(永和化成社の「ビニホールAC#3」)6部、発泡助剤(永和化成社の「セルペースト101」)6部、老化防止剤としての2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(大内新興化学工業社の「ノクラック200」)2部、酸化亜鉛3部、ステアリン酸1部、硫黄3部及び加硫促進剤としてのN-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(大内新興化学工業社の「ノクセラーNS」)1部をバンバリーミキサー及びオープンロールで混練することでポリマー組成物を作製した。このポリマー組成物をサンドイッチラバー用金型に充填し、150℃の温度で10分で発泡及び架橋することで実施例1のサンドイッチラバーを得た。」 (2)引用文献3記載事項 上記(1)を総合すると、引用文献3には、以下の事項(以下、「引用文献3記載事項」という。)が記載されている。 [引用文献3記載事項] 「ポリマー組成物発泡を及び架橋することで得られる卓球ラケット用サンドイッチラバーにおいて、ポリマー組成物に含有する補強性充填剤としてシリカを用い、シリカの一次粒子径としては15nm以上20nm以下が好ましいこと。」 第6 対比・判断 1.本願発明1について 本願発明1と引用発明1とを、その技術的意義を考慮して対比する。 引用発明1の「ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサン」は、本願発明1の「ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン」に相当し、以下同様に、「ケイ素原子結合水酸基含有オルガノポリシロキサン」は「ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサン」に、「1分子中にケイ素原子結合水素原子を3個以上有するオルガノハイドロジエンポリシロキサン」は「ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン」に、「白金系触媒」は「白金族系金属触媒」に、「発泡しつつ硬化させた」は「発泡硬化してなる」に、「熱遮蔽性に優れシリコーン発泡体」は「断熱材」にそれぞれ相当する。 引用発明1の「充填剤として水酸化アルミニウムや炭酸カルシウム」は、「水酸化アルミニウム」及び「炭酸カルシウム」は無機物であることが技術常識であるから、本願発明1の「無機充填剤としての水酸化アルミニウムや炭酸カルシウム」に相当する。 そして、引用発明1の「ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサンと、ケイ素原子結合水酸基含有オルガノポリシロキサンと、1分子中にケイ素原子結合水素原子を3個以上有するオルガノハイドロジエンポリシロキサンと、白金系触媒とを含有し、充填剤として水酸化アルミニウムや炭酸カルシウムを添加したオルガノポリシロキサン組成物を発泡しつつ硬化させた」ことは、「ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサンと、ケイ素原子結合水酸基含有オルガノポリシロキサンと、1分子中にケイ素原子結合水素原子を3個以上有するオルガノハイドロジエンポリシロキサンと、白金系触媒」と「充填剤として水酸化アルミニウムや炭酸カルシウム」を混合して発泡硬化させたことといえる。 以上のことから、本願発明1と引用発明1とは、次の一致点で一致し、相違点で相違する。 <一致点> 「ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサンと、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、白金族系金属触媒と、充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムとの混合により発泡硬化してなる断熱材。」 <相違点1> 「無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム」に関して、本願発明1においては、「中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内」にあるのに対して、引用発明1は、充填剤として含有する水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムの中位径が不明な点。 上記相違点1について検討する。 引用文献2記載事項は、ガラスバルーン等の無機質中空充填剤の平均粒子径を開示するものであって、「ポリオルガノシロキサン発泡材」における「充填剤」としての「水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム」の「中位径」について開示又は示唆するものではない。 したがって、引用発明1に引用文献2記載事項を適用したとしても、相違点1に係る本願発明1の発明特定事項である「水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム」の「中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある」との事項を導くことはできない。 また、引用文献3記載事項も、上記相違点1に係る本願発明1の発明特定事項に相当する構成を開示又は示唆するものではない。 よって、引用発明1、引用文献2の記載事項及び引用文献3の記載事項に基づいて、相違点1に係る本願発明1の発明特定事項を容易になし得たとすることはできない。 そして、本願発明1は、相違点1に係る本願発明1の発明特定事項により、例えば「安定して所望の発泡性が得られるから、断熱性の向上が可能となる」などの引用発明1、引用文献2の記載事項及び引用文献3の記載事項にはない格別顕著な効果を奏する。 したがって、本願発明1は、引用発明1、引用文献2記載事項及び引用文献3記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 2.本願発明2について 本願発明2と引用発明2とを、その技術的意義を考慮して対比する。 ア 引用発明2の「両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサン」は、本願発明1の「ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサン」に相当し、以下同様に、「塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体」は「白金族系金属触媒」に、「両末端トリメチルシロキサン基封鎖メチルハイドロジエンポリシロキサン」は「ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン」に、「混合物を発泡・硬化させてなるシリコーン発泡体」は「混合により発泡硬化してなるシリコーン発泡硬化体」に、「熱遮蔽性に優れたシリコーン発泡体」は「断熱材」にそれぞれ相当する。 以上のことから、本願発明2と引用発明2とは、次の一致点で一致し、相違点で相違する。 <一致点> 「ケイ素原子に結合した水酸基を含有するオルガノポリシロキサン及び白金族系金属触媒を含む主剤と、ケイ素原子に結合した水素原子を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンを含む硬化剤との混合により発泡硬化してなるシリコーン発泡硬化体からなる断熱材。」 <相違点2> 本願発明2においては、主剤が「ケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン」を含むのに対して、引用発明2は、そのような事項を備えるか不明な点。 <相違点3> 本願発明2においては、「中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある無機充填剤としての水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウムを含有する」のに対して、引用発明2は、そのような事項を備えるか不明な点。 事案に鑑み、上記相違点3について検討する。 引用文献2記載事項は、ガラスバルーン等の無機質中空充填剤の平均粒子径を開示するものであって、「ポリオルガノシロキサン発泡材」における「充填剤」としての「水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム」の「中位径」について開示又は示唆するものではない。 したがって、引用発明2に引用文献1記載事項及び引用文献2記載事項を適用しても、「水酸化アルミニウムまたは炭酸カルシウム」の「中位径が10μm以上、150μm以下の範囲内にある」との事項を導くことはできない。 また、引用文献3記載事項も、上記相違点3に係る本願発明2の発明特定事項に相当する構成を開示又は示唆するものではない。 よって、引用発明2、引用文献1記載事項、引用文献2記載事項及び引用文献3記載事項に基づいて、相違点3に係る本願発明2の発明特定事項を容易になし得たとすることはできない。 そして、本願発明2は、相違点3に係る本願発明2の発明特定事項により、例えば「安定して所望の発泡性が得られるから、断熱性の向上が可能となる」などの引用発明2、引用文献1記載事項、引用文献2の記載事項及び引用文献3の記載事項にはない格別顕著な効果を奏する。 よって、相違点2について検討するまでもなく、本願発明2は、引用発明2、引用文献1記載事項、引用文献2記載事項及び引用文献3記載事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 3.本願発明3ないし4について 本願発明3ないし4は、本願発明1または本願発明2の発明特定事項を全て含むものである。 したがって、本願発明3ないし4は、本願発明1または本願発明2と同様の理由により、引用発明1、引用文献2記載事項及び引用文献3記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではなく、引用発明2、引用文献1記載事項、引用文献2記載事項及び引用文献3記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものではない。 第7 むすび 以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2023-008391

番号・当事者・条文・審決分類・商標の称呼が一致(または近い)審決を機械的に集めた候補です。判断内容は各審決の本文でご確認ください。

同じ当事者の審決2件(アイシン化工株式会社)
  • 2018-002159拒絶査定不服審判 / 2019-06-10 / 原査定取消(特許/登録すべき)クラッチ用金属板
    同じ当事者: アイシン化工株式会社
  • 2018-700454異議申立 / 2019-05-31 / 訂正認容湿式摩擦材
    同じ当事者: アイシン化工株式会社
同じ論点・分野の審決(審決分類)212件(121・F16L)
  • 2025-008292拒絶査定不服審判 / 2026-08-26 / 原査定取消(特許/登録すべき)断熱構造体および加温装置を備える断熱構造体
    共通の審決分類: 121・F16L
  • 2025-002323拒絶査定不服審判 / 2026-05-27 / 原査定取消(特許/登録すべき)付加摩擦撹拌製造トランジション継手のための方法及び装置
    共通の審決分類: 121・F16L
  • 2024-020228拒絶査定不服審判 / 2026-05-27 / 原査定取消(特許/登録すべき)ドレン用保温継手
    共通の審決分類: 121・F16L
  • 2024-016498拒絶査定不服審判 / 2026-05-08 / 原査定取消(特許/登録すべき)チューブ
    共通の審決分類: 121・F16L
  • 2024-020283拒絶査定不服審判 / 2026-05-08 / 原査定取消(特許/登録すべき)流体パイプのための遮断構造体
    共通の審決分類: 121・F16L

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存