商標拒絶査定不服審判
2023-008291
フォトブランディング、ブランディング
- 審判番号
- 2023-008291
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-049610
- 請求日
- 2023年05月22日
- 審決日
- 2024年08月30日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社プライスレスモメント
- 【請求人代理人】原田 貴史
- 【請求人代理人】和田 吉民
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 滝口 裕子
- 分類
- T18 .13 -Z (W1641)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 49610拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年4月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年9月29日付け:拒絶理由通知書
令和4年11月7日 :意見書の提出
令和5年2月28日付け:拒絶査定
令和5年5月22日 :審判請求書の提出
令和6年5月29日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「フォトブランディング」の文字を標準文字で表してなり、第16類「文房具としての又は家庭用ののり,事務用又は家庭用のアラビヤのり,事務用又は家庭用のゴムのり,事務用又は家庭用のプラスチック接着剤,事務用又は家庭用のラテックスのり,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,紙類,学用品(文房具に当たるものに限る。),紙製文房具,筆記用具,絵画用材料,文房具類,書籍,出版物,印刷物,写真,写真立て」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,教育上の試験の実施,コーチング(訓練),個人に対する知識の教授,ノウハウの伝授(訓練),教育又は娯楽に関する競技会の企画・運営,文化又は教育のための展示会の企画・運営,セミナーの企画・運営又は開催,研修会の手配及び管理,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,オンラインによる電子出版物の提供(ダウンロードできないものに限る。),書籍の制作,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,インターネットを利用して行う音楽の提供,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),パーティの企画,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,録音又は録画済み記録媒体の複製,写真の撮影」を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「フォトブランディング」の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標を構成する各文字の語義及び「フォトブランディング」の語が「写真や動画を用いたブランディング」ほどの意味合いで使用されている実情を考慮すると、本願商標をその指定商品中「写真,書籍,出版物,印刷物」及び指定役務中「技芸・スポーツ又は知識の教授,教育上の試験の実施,コーチング(訓練),個人に対する知識の教授,ノウハウの伝授(訓練),セミナーの企画・運営又は開催,研修会の手配及び管理,写真の撮影」に使用する場合には、これに接する需要者は、「写真や動画を用いたブランディングに用いるために撮影された写真」「写真や動画を用いたブランディングについて説明するもの」「写真や動画を用いたブランディングに関する知識・訓練を内容とするものであること」等の意味合いを表示する語と理解し、単に商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示したものと認識するにとどまるというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋及びそれに対する請求人の回答
当審において、上記1の令和6年5月29日付け審尋により、別掲1ないし別掲3の事実を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の合議体の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。
請求人は、当該審尋に対し、指定した期間を経過するも、何ら回答書(意見書)を提出していない。
5 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、上記2のとおり、「フォトブランディング」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「フォト」の文字は、別掲1に示すとおり、「写真。」を意味する語として、「ブランディング」の文字は、「顧客や消費者にとって価値のあるブランドを構築するための活動。」を意味する語として、いずれも広く一般に親しまれた語であるから、本願商標は、「フォト」の文字と、「ブランディング」の文字とを結合した構成よりなるものと容易に認識されるものである。
また、別掲2によれば、「写真の撮影,技芸・スポーツ又は知識の教授,個人に対する知識の教授,ノウハウの伝授(訓練),セミナーの企画・運営又は開催,研修会の手配及び管理」等の分野において、「フォトブランディング」の文字が「写真を用いたブランディング」ほどの意味合いで多数使用されている実情がある。
さらに、別掲3によれば、「この本は(中略)ブランディングしながら自分をプロデュースしていくノウハウを惜しみなく、大公開します(中略)これを読めば、お客様から選ばれる写真の撮られ方がわかります。」との記載とともに、写真を用いたブランディングに関する書籍が販売されている実情もある。
そうすると、本願商標の各構成文字の意味及び上記の商品及び役務の取引の実情に照らせば、本願商標は、全体として「写真を用いたブランディング」ほどの意味合いを容易に認識させるものであって、これをその指定商品中、第16類「写真」に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、「写真を用いたブランディングのための写真」であること、同じく、第16類「書籍,出版物,印刷物」に使用するときには、これに接する取引者・需要者は、「写真を用いたブランディングに関する書籍・出版物・印刷物」であること、すなわち、いずれにおいても商品の品質を表示したものと認識するにとどまるものというべきである。
また、本願商標をその指定役務中、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,教育上の試験の実施,コーチング(訓練),個人に対する知識の教授,ノウハウの伝授(訓練),教育又は娯楽に関する競技会の企画・運営,文化又は教育のための展示会の企画・運営,セミナーの企画・運営又は開催,研修会の手配及び管理,電子出版物の提供,オンラインによる電子出版物の提供(ダウンロードできないものに限る。),インターネットを利用して行う映像の提供,写真の撮影」に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、「写真を用いたブランディングに関する役務」であること、すなわち、役務の質を表示したものと認識するにとどまるものというべきである。
そして、上記2のとおり、本願商標は、標準文字で表してなるものであるから、その態様上顕著な特徴は認められない。
したがって、本願商標は、その指定商品及び指定役務との関係において、商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標中「フォト」と「ブランディング」との間には助詞等がなく、「フォトブランディング」の文字が示す概念と「写真や動画を用いたブランディングに用いるために撮影された写真」「写真や動画を用いたブランディングに関する知識に関して提供される役務」等との間に合理的・直接的な関連性は認められない旨主張している。
しかしながら、本願商標中「フォト」の文字は「写真。」、「ブランディング」の文字は「顧客や消費者にとって価値のあるブランドを構築するための活動。」の意味を有することに加え、別掲2及び別掲3の実情に照らせば、本願商標は、上記(1)のとおり、これに接する需要者に、「写真を用いたブランディング」ほどの意味合いを容易に認識させるものというべきであるから、自他商品役務識別力を発揮し得るものということはできない。
イ 請求人は、本願商標からは複数の意味が想起され、特定の観念を生じ得ない造語として、識別力が認められる旨主張している。
しかしながら、別掲1の本願商標の各構成文字の意味及び別掲2及び別掲3の実情に照らせば、本願商標は、これに接する需要者に、「写真を用いたブランディング」ほどの意味合いを容易に認識させるというのが相当であるから、特定の観念が生じないということはできない。
ウ 請求人は、「〇〇ブランディング」等の商標についての過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべき旨主張している。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品及び指定役務との関係や、その商品及び役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、出願人の挙げた登録例は、商標の構成態様及び指定商品・指定役務が本願商標とは異なるものである点において、本願商標とは、事案を異にするものというべきであるから、過去の登録例が存在することをもって、本願商標の登録の適否の判断基準とするのは必ずしも適切ではない。
エ したがって、請求人のかかる主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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