商標拒絶査定不服審判
2023-008038
サッカーロボ
- 審判番号
- 2023-008038
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-047014
- 請求日
- 2023年05月17日
- 審決日
- 2024年01月04日
- 公報発行日
- 2024年03月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社はくぶん
- 【請求人代理人】葛西 泰二
- 【請求人代理人】山本 直樹
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .13 -Z (W28)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-47014拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第28類「学習教材として使用されるサッカーをするロボットのセットおもちゃ,サッカーをするロボットのおもちゃ並びにその部品及び附属品」を指定商品として、令和4年4月22日に登録出願されたものである。
原審では、令和4年9月27日付けで拒絶理由の通知、同年12月8日付けで意見書の提出、同5年2月14日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年5月17日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、枠線が付された黒色の文字で「サッカー」の文字及び「ロボ」の文字を大きく2段で横書きし、「ロ」の文字の左部に「SOCCER」の文字及び「ROBO」の文字を小さく二段で横書きしてなるところ、これは、一般的に用いられる表現の範ちゅうというべきものであり、いまだ普通に用いられる方法の範囲を脱していない。
また、本願商標の構成中「SOCCER」の文字及び「ROBO」の文字は、大きく二段で横書きした「サッカー」の文字及び「ロボ」の文字の英語表記であると容易に認識できる。
ところで、「サッカーロボ」の文字は、「サッカーをするロボット」を示すものとして使用されている実情があり、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、「サッカーをするロボットのおもちゃ」が「サッカーロボ」と称して販売されている。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、「サッカーをするロボットのおもちゃ」であることを認識するにすぎないから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
4 上記通知に対する請求人の意見
(1)本願商標は要するに、「サッカー\ロボ」の文字部分と「SOCCER\ROBO」の文字部分とが統一的な枠線の装飾を施すことで一体化されつつ、本願商標の構成全体としても横長四角形の領域内にできるだけ余白が生じないようコンパクトにまとめられた図形ロゴである。即ち、単純な「サッカーロボ」という文字列とは全く構成が相違する。また、本願商標と外観が共通するような図形は、別掲2の事例には見受けられない。
そのため、本願商標は、別掲2の事例に見受けられるような単純な「サッカーロボ」とは類似しない。
(2)本願商標が登録された場合であっても、出願人(その場合、商標権者)が上記のような単純な「サッカーロボ」という文字の使用に対して差止めや損害賠償といった権利行使を行わないことを約束する。
あくまで本願商標が求める権利範囲は、本願商標と図形として同一の範囲(及び、禁止権として本願商標と図形として類似する範囲)であり、これによって本願商標を付したパッケージの使用を商標権として担保することを狙いとしたものである。
5 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性
ア 本願商標は、「サッカー」及び「ロボ」の片仮名を二段に大きく、その左下に「SOCCER」及び「ROBO」の欧文字を二段に小さく、いずれも縁取りした書体で表してなるところ、その構成文字は、似通った書体でまとまりのよいレイアウトで配置されているから、構成全体をして、「サッカーロボ」(SOCCER ROBO)なる語を、多少装飾した書体で、未だ普通に用いられる域を脱しない方法で表示してなるものである。
イ そして、本願商標の構成中、「サッカー」(SOCCER)の文字は「十一人ずつ二組に分かれ、敵のゴールに丸いボールをけって入れる競技」の意味を、「ロボ」(ROBO)の文字は「ロボットの略」の意味を有し(参照:「大きな活字の新明解国語辞典 第8版」三省堂)、いずれも我が国で親しまれた外来語であるから、各語の語義に相応して、「サッカーをするロボット」程度の意味合いを認識、理解させる。
ウ また、本願商標の指定商品とも関連するロボットに係る取引業界においては、別掲2のとおり、サッカー競技における動作(走る、ボールを飛ばすなど)をするロボットを用いた大会やデモンストレーション、ロボット製作教室などが開催されているほか、同様の動作をするロボットを、「サッカーロボ」や「サッカーロボット」と称している実情がある。
エ 以上を踏まえると、本願商標は、その指定商品が「サッカーをするロボット」と関連する商品であることも相まって、その指定商品に係る需要者をして、その構成文字全体をして、「サッカー(の動作)をするロボット」程度の意味合い、すなわち、単に商品の品質(機能)又は用途を表示するものと認識、理解させる。
そうすると、本願商標は、単に商品の品質(機能)又は用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、本願商標は、創意工夫を凝らし構成全体が一体不可分に結合されコンパクトにまとめられているため、需要者が見たときに単なる品質等表示の記載ではなく、特定の出所を示す図形ロゴと認識されるから、構成全体をもって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得る旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)のとおり、商品の品質(機能)や用途を表示する「サッカーロボ」(SOCCER ROBO)の文字を、多少装飾した書体で、未だ普通に用いられる域を脱しない方法で表示してなるものであり、その書体やレイアウトは、当該文字の副次的な装飾要素であって、独立して出所識別標識としての機能を有するような特徴ではないから、構成全体としても、出所識別標識として機能する特徴を備えていない。
イ 請求人は、本願商標と外観が共通するような図形は、別掲2の事例にはなく、本願商標が登録された場合であっても、単純な「サッカーロボ」の文字の使用に対して権利行使をしない旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記アのとおり、その構成文字や書体、レイアウトを踏まえた構成全体としても、出所識別標識として機能する特徴を備えていない。
さらに、上記(1)ウのとおり、サッカー競技における動作(走る、ボールを飛ばすなど)をするロボットを、「サッカーロボ」や「サッカーロボット」と称している実情があることを踏まえると、請求人による本願商標の登録出願の意図や目的にかかわらず、本願商標は、特定人(請求人)に独占使用をさせることは適切ではない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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