商標拒絶査定不服審判
2023-007648
リユーサブルバッグ、リユーサブル
- 審判番号
- 2023-007648
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-109254
- 請求日
- 2023年05月11日
- 審決日
- 2024年04月04日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社comvey
- 【請求人代理人】恩田 俊明
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T18 .13 -Z (W39)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-109254拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年9月22日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年2月13日付け:拒絶理由通知書
令和5年2月27日 :意見書、手続補正書の提出
令和5年4月 6日付け:拒絶査定
令和5年5月11日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「リユーサブルバッグ」の文字を標準文字で表してなり、第22類及び第39類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願され、その後、本願の指定商品及び指定役務については、前記1の手続補正書により、第39類「商品販売等事業者に対する商品の輸送用容器の貸与」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要点)
本願商標は、「リユーサブルバッグ」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「リユーサブル」の文字と「物を入れて持ち歩く袋やかばんの総称。」を意味する「バッグ」の文字を組み合わせてなると容易に理解される。
ところで、「リユーサブル」の文字は、「再使用、再利用」程の意味合いで広く一般に使用されている「リユース」(reuse)の文字に、「~できる」程の意味合いの接尾語「able」を付した語(reuseable)であるところ、「リユーサブル」「リユーザブル」の文字は、「再使用できる、再利用可能な」程の意味合いで使用されており、商品名等と組み合わせて、その商品が再使用できるもの(再利用可能なもの)であることを表示する語として使用されている。
そうすると、本願商標をその指定役務に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「再使用できる袋、バッグ」「再利用可能な袋、バッグ」程の意味合い、すなわち、役務の提供の用に供する物の内容を表示するものと認識するにとどまる。
したがって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3項に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
ア 本願商標は、前記2のとおり、「リユーサブルバッグ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「リユーサブル」の文字は「再使用可能なさま」を表す「リユーザブル」の語に通じるものとして、「バッグ」の文字は「袋、カバン」の意味を有する語(いずれも「コンサイスカタカナ語辞典 第5版」三省堂)として、それぞれ我が国において広く親しまれている語であるから、両者を結合した本願商標は、その構成文字全体から「再使用可能な袋」程の意味合いを容易に想起させるものである。
イ 近年、我が国では、商品販売事業の一形態であるEC市場の成長に伴い、商品を梱包する資材の消費増加、及び「梱包ごみ」に対する注目が高まっており、EC事業者も、再利用可能な梱包材やリターナブルバック(通い袋)で商品を配達するなど、様々な取り組みを行っているところ、中には、輸送用容器の貸与事業者が、提携するEC事業者に再利用可能な包装袋を貸与し、当該EC事業者は、貸与された再利用可能な包装袋を使用して商品を発送し、商品を受け取った顧客は、当該再利用可能な包装袋を輸送用容器の貸与事業者に返却することにより、梱包ごみやそれに伴う環境負荷を減らすことを目的としたサービスが始まっている、あるいは我が国において紹介されていることも認められる(別掲1、別掲2参照。)。
ウ 以上のとおり、本願商標を構成する「リユーサブル」及び「バッグ」の各語の意味(上記ア)に加え、本願の指定役務の分野における取引の実情(上記イ)に照らすと、「リユーサブルバッグ」の文字からなる本願商標を、その指定役務「商品販売等事業者に対する商品の輸送用容器の貸与」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、役務の提供の用に供する物の内容について、それが「再使用可能な包装袋」であることを表示すると認識するにとどまり、これを役務の出所を表示する標識又は自他役務の識別標識として認識することはないというべきである。
そして、本願商標は「リユーサブルバッグ」の文字を標準文字で表してなるから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。
してみれば、本願商標は、役務の提供の用に供する物を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願の指定役務との関係では「リユーサブルバッグ」の語は多様な意味合い(例えば「商品販売等事業者にとって繰り返し使用可能なバッグを貸与する役務」「商品販売等事業者を通じて消費者が繰り返し使用可能なバッグを貸与する役務」など。)を含み得、それらの意味合いごとに異なる質を想起し得るのであるから、本願商標は特定の役務の質のみを表示記述するものとして必要適切なものではなく、また、今後本願商標を指定役務に使用したとしても、そのことのみから取引者、需要者が一の役務の質を表示したと認識することにはなり得ない旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標を構成する「リユーサブル」及び「バッグ」の各語の意味を結合すると、「再使用可能な袋」程の意味合いを容易に想起させること、本願の指定役務の分野において、商品販売等事業者に対して、商品を輸送するための再利用可能な包装袋を貸与する事業が行われていることを考慮すれば、「リユーサブルバッグ」の文字は、その指定役務との関係において、商品販売等事業者に対して貸与する商品の輸送用容器が、「再使用可能な包装袋」という一定の内容であることを、取引者、需要者に無理なく認識させるものといえるから、本願商標は、役務の提供の用に供する物を表示するものと一般に認識され得ると言わざるを得ない。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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