商標拒絶査定不服審判
2023-007629
イチブンノイチサイヨー、イチブンノイチ
- 審判番号
- 2023-007629
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-101292
- 請求日
- 2023年05月10日
- 審決日
- 2023年10月17日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社Value market
- 【請求人代理人】Authense弁理士法人
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .16 -Z (W3542)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-101292拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年9月1日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年 2月 3日付け:拒絶理由通知書
令和5年 2月22日 :意見書の提出
令和5年 3月15日付け:拒絶査定
令和5年 5月10日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「1分の1採用」の文字を標準文字で表してなり、別掲1のとおりの役務を指定役務として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「1分の1採用」の文字を標準文字で表してなるところ、採用業務、採用活動などにおいて、「1分の1採用」の文字やそれと同義といえる「1/1採用」の文字は、「1人の応募・紹介に対して1人の採用」「狙った者1人を確実に採用する」ほどの意味合いで、役務の内容、特性などを簡潔に表示する語として使用されている。
そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「1人の応募・紹介に対して1人の採用」ほどの意味合いを理解するにとどまる、すなわち、役務の内容、特性などを表示する語と認識するにとどまり、自他役務識別標識として認識し得ないというべきである。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきであり、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「1分の1採用」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、原審で提示された情報や、別掲2の情報にあるように、人材の採用や募集、紹介に関連する分野においては、人材の採用等に当たって、数多くの候補者を集めたり紹介するのではなく、採用企業の需要等を踏まえて、候補者数や応募者数を少なく限定するという手法がしばしば採択、紹介されており、当該手法やその理想形を「1分の1採用」の文字や、これに通じる「1/1採用」の文字、又は、「1分の1」の文字を用いて表現、説明等している実情が見受けられる。
そうすると、本願商標を、その指定役務中の人材の採用等に関連する役務、すなわち、第35類の「職業のあっせん,求人情報の提供,キャリアプランに関する指導及び助言,人材採用に関する指導及び助言」に使用するときは、これに接する需要者は、それが上述のごとき手法又はその理想形を表現するための語句であると理解、認識するにすぎず、自他役務の識別標識としては認識しないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、「1分の1採用」の文字よりは、複数の意味合いが生じ得るのであって、本願の指定役務の質や特徴を表しているものとはいえず、また、同文字が世間一般に浸透しているというべき事情も見当たらないことからすれば、本願商標は一種の造語であると判断されるべきであり、識別性を有すると判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、「1分の1採用」の文字のみをもってしては、その具体的な意味内容が明確とはいえないとしても、上記(1)のとおり、人材の採用等に関連する分野において、候補者数や応募者数を少なく限定するという手法やその理想形を、「1分の1採用」や「1/1採用」「1分の1」といった文字を用いて表現、説明等している実情が見受けられることからすれば、本願商標を人材の採用等に関連する役務に使用するときは、これに接する需要者は、それが上述のごとき手法又はその理想形を表現するための語句であると理解、認識するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識しないものというのが相当である。
イ 請求人は、「○○(一般的な名称)採用」の文字構成よりなる登録商標を挙げ、そのような登録例があることからすれば、本願商標も識別性を有すると判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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