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商標拒絶査定不服審判

2023-007242

デジタルイリョーモール、イリョーモール、モール

審判番号
2023-007242
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-014429
請求日
2023年05月02日
審決日
2024年01月11日
公報発行日
2024年10月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社グリーンメディック
  • 【請求人代理人】植田 吉伸
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 板谷 玲子
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T18 .16 -Z (W093544)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項6号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第6号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022- 14429拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年2月9日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 7月12日付け:拒絶理由通知書 令和4年10月21日 :意見書の提出 令和5年 2月 1日付け:拒絶査定 令和5年 5月 2日 :審判請求書の提出 令和5年 7月11日 :上申書の提出 令和5年 9月14日付け:審尋 令和5年10月30日 :回答書 2 本願商標 本願商標は、「デジタル医療モール」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品,コンピュータプログラム及びコンピュータソフトウェア,アプリケーションソフトウェア,記録された又はダウンロード可能なコンピュータソフトウェアプラットフォーム」、第35類「医師の紹介,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,コンピュータデータベースへの情報編集,消費者のための商品及び役務の選択における助言と情報の提供」及び第44類「医療に関する相談,医療に関する相談の媒介,医療に関する情報の提供,医療に関するコンサルティング,インターネットによる医療に関する情報の提供,調剤,服薬指導,健康診断,健康管理,ダイエット・栄養摂取又は健康管理に関する情報の提供,栄養の指導,ダイエット・健康管理に関する助言・指導・診断」を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 本願商標は、「デジタル医療モール」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「デジタル」の文字は「ある量またはデータを、有限桁の数字列(例えば二進数)として表現すること。」、「医療」の文字は「医術で病気をなおすこと。療治。治療。」、「モール」の文字は「遊歩道。広義には、建物の内部に設計された遊歩のための空間も含む。」の意味を有する語である。 そして、近年、医療に関する様々なサービスの電子化、デジタル化が行われており、デジタル技術を使用した医療を「デジタル医療」と称していることや、診療科が異なる複数のクリニックが1つの建物内や場所などに集合している医療施設を指す語として「医療モール」の文字が普通に用いられていること、さらに、デジタル技術を利用して、診療データやカルテを電子化した医療モール用のサービスが提供されている事実がある。 そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務に使用しても、これに接する需要者は、「デジタル技術を用いた、複数の診療科が集合した医療施設に関する商品又は役務」であるといった指定商品又は指定役務の品質、質又は特徴を簡潔に表示する語と認識させるにとどまるものであるから、自他商品又は役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務にかかる商品又は役務であることを認識することができないものというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 4 当審における審尋 当審において、令和5年9月14日付け審尋により、別掲に掲げる事実を提示した上で、本願商標が、商標法第3条第1項第6号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、請求人に対し、意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の意見(要旨) 請求人は、上記4の審尋に対し、令和5年10月30日に回答書を提出し、要旨以下(1)及び(2)のとおりの意見を述べた。 (1)商標を構成している言葉から複数の意味合いが生じる場合には、意味合いが一義的に定まらず、需要者はこれを造語として理解するため、「デジタル医療のモール」又は「デジタルの医療モール」という2通りの意味合いが生じ得る本願商標は、特定の役務を表示するものではなく、商標法第3条第1項第6号に該当しない。このことは過去の裁判例や商標登録例からも明らかである。 (2)本願商標は、上述の2通りの意味のうち、どちらか一方のみの意味で解釈した場合であっても、商品・役務の内容を直接的かつ具体的に表示しているとは言えないため、商標法第3条第1項第6号に該当しない。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第6号該当性について 本願商標は、「デジタル医療モール」の文字を標準文字で表してなるものである。 そして、その構成中「デジタル」の文字は、「情報や命令を、0と1〔=スイッチオフとスイッチオン〕の信号の集まりで表現する<こと/もの>。コンピュータを(めいっぱい)使うようす。」(出典:「三省堂国語辞典 第八版」株式会社三省堂)などを意味する語であって、これは、例えば「デジタルカメラ」「デジタル放送」のように、ほかの語(○○)と結合した「デジタル○○」の態様で、「デジタル技術を用いた○○」ほどの意味を表現するものとして広く使用されているものである。 また、同構成中「モール」の文字は、「(屋根つきの)大きな商店街。」(出典:同上)などを意味する語である。 そして、原審提示の情報や、別掲の情報にあるように、医療機関においては、近時、様々なサービスのデジタル化が行われており、デジタル技術を利活用した医療を「デジタル医療」と称している実情が認められる。 さらに、原審提示の情報にあるように、「診療科が異なる複数の医療機関が1つの建物内や場所などに集合している場所(施設)」を指称する語として、「医療モール」の文字が広く使用されている実情も認められ、また、デジタル技術を用いた医療モールにおける事業運営の効率化に係るサービスの提供が試みられている事例も見受けられる。 以上のことを踏まえて検討するに、「デジタル医療モール」の文字は、これを「デジタル医療」の語と「モール」の語からなるもの(「デジタル医療」の「モール」)と理解した場合には、「デジタル技術を利活用した医療機関が、商店街のごとく1つの場所に集合している場所(施設)」ほどの意味合いが想起できるものである。 また、同文字を「デジタル」の語と「医療モール」の語からなるもの(「デジタル」の「医療モール」)と理解した場合には、「デジタル技術を利活用した、診療科が異なる複数の医療機関が1つの場所に集合しているもの」ほどの意味合いが想起できるものである。 そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用したときは、それに接する需要者において、それが上述の2通り(「デジタル」の「医療モール」、及び、「デジタル医療」の「モール」)のうちのいずれと理解されるにしても、上述のごとき場所(施設)ないしデジタル技術を用いたサービスに関する商品又は役務であることを表現するための語句であると理解、認識するにとどまり、自他商品役務の識別標識としては認識しないものというのが相当である。 したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。 (2)請求人の主張について 請求人は、過去の裁判例や登録例を挙げ、2通りの意味合いが生じ得る本願商標については、特定の役務を表示するものではなく、商標法第3条第1項第6号に該当しないと判断されるべきである旨主張する。 また、請求人は、商標構成中に「デジタル」の文字を有する過去の登録例を挙げ、本願商標もそれらと同様に登録を認められるべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた裁判例や登録例は、商標の構成態様が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものでもない。 したがって、請求人の主張を採用することはできない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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