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商標拒絶査定不服審判

2023-005999

フックラジューシーセーホー、フックラジューシー、フックラ

審判番号
2023-005999
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-007567
請求日
2023年04月12日
審決日
2024年09月09日
公報発行日
2024年11月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】キッコーマン株式会社
  • 【請求人代理人】長谷川 芳樹
  • 【請求人代理人】黒川 朋也
  • 【請求人代理人】森川 邦子
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 清川 恵子
  • 審判官 飯田 亜紀
分類
T18 .13 -Z (W2930)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-7567拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年1月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 7月19日付け:拒絶理由通知書 令和4年11月21日 :意見書の提出 令和5年 1月10日付け:拒絶査定 令和5年 4月12日 :審判請求書の提出 令和6年 5月27日付け:審尋 令和6年 7月10日 :回答書の提出 2 本願商標 本願商標は、「ふっくらジューシー製法」の文字を標準文字で表してなり、第29類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),食用油脂,乳製品,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆乳飲料,豆腐,納豆,カレー・シチュー又はスープのもと,肉・魚・野菜などに調味料を合わせたそうざいのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,豆」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー,ココア,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,パスタソース,食用酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用グルテン,食用粉類」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由の要点 原審において、「本願商標は、「ふっくらジューシー製法」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「ふっくら」の文字は「空気や水分を含んで柔らかそうにふくれたさま。ふっくり。」の意味を、「ジューシー」の文字は「水分が多いさま。汁が豊かなさま。」の意味を、「製法」の文字は、「製造の方法。こしらえかた。」の意味をそれぞれ有する語である。そして、食品を取り扱う業界において、「ふっくらジューシー」の文字が、「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)であること」ほどの意味合いを理解させる語として広く一般に使用されている実情があり、また、同業界において、「ジューシー製法」の文字や「ふっくら製法」の文字が広く一般に使用されている実情がある。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)に仕上げる製法で作られた商品」であること、すなわち、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するにとどまるというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、前記1の審尋により、別掲1及び別掲2に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の回答(要旨) (1)本願商標を構成する「ふっくら」、「ジューシー」、「製法」の文字が、審尋提示の意味する語として一般に慣れ親しまれているものであることは請求人も否定しない。 (2)しかしながら、本願の指定商品を取り扱う業界において、仮に、「ふっくら製法」や「ジューシー製法」の語が、商品の仕上がりを指称する事実が見受けられるとしても、「ふっくらジューシー製法」の文字が商品の仕上がりを指称する、すなわち、商品の品質を表示するものとして、取引上一般的に使用されている事実はない。 (3)一方、製品の製造方法により特定の品質や特性を強調し、ブランドイメージを構築するために、例えば、「とろふわ製法」「果実のおいしさそのまま製法」「ねっと~り製法」「ナチュラルフレッシュテイスト製法」「麺密もっちり製法」「ナチュラルスイート製法」を商標登録し、製品の差別化を図っているという事実があるし、「とろふわ製法」「果実のおいしさそのまま製法」「ねっと~り製法」について、「とろふわ」「果実のおいしさそのまま」「ねっと~り」の文字は、食品の状態を表す語として広く使用されている事実(甲40~甲42)があるにもかかわらず、これらの商標は識別性が認められ登録されている。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号について 商標法第3条第1項第3号が「その商品の産地、販売地、品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」は商標登録を受けることができない旨規定する趣旨は、このような商標は、商品の産地、販売地その他の特性を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示としてなんぴともその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのを公益上適当としないものであるとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠き、商標としての機能を果たし得ないものであることによると解され(最高裁昭和53年(行ツ)第129号 昭和54年4月10日第三小法廷判決)、本願商標が同号に該当するというためには、本件審決日当時において、本願商標がその指定商品との関係で商品の内容(品質)を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標の取引者、需要者によって本願商標がその指定商品に使用された場合に、将来を含め、商品の内容(品質)を表示したものと一般に認識されるものであれば足り、それが一般に用いられていた実情があったことまでを必要とするものではないというべきである(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号 同年9月28日判決言渡)。 (2)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「ふっくらジューシー製法」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ふっくら」の文字は「空気や水分を含んで柔らかそうにふくれたさま。ふっくり。」を、「ジューシー」の文字は「水分が多いさま。汁が豊かなさま。」を、「製法」の文字は「製造の方法。こしらえかた。」を意味(いずれも「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)する語として、それぞれ一般に慣れ親しまれているものであるから、その構成文字全体からは「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)になる製法」ほどの意味合いを容易に認識し得るものといえる。 そして、「ふっくら」及び「ジューシー」の各語は、本願の指定商品に関連する食品の分野においては、ふっくらしている若しくはジューシー(水分が多いさま。汁が豊かなさま。)であるという商品の状態を表す語として広く使用されているものであるところ、本願の指定商品中、第29類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものに限る。),肉製品,加工水産物,油揚げ,肉・魚・野菜などに調味料を合わせたそうざいのもと,豆」及び第30類「菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ」(以下「拒絶理由対象商品」という。)に関する分野では、「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)」な商品を表す語として「ふっくらジューシー」の文字が広く使用されていることは原審における用例及び別掲1より認められる。 また、当該分野及び食品を提供する分野では、ふっくらした仕上がりになることやジューシー(水分が多いさま。汁が豊かなさま。)な仕上がりになることを「ふっくら製法」、「ジューシー製法」のように指称している事実も別掲2のように少なからず見受けられるものである。 このような状況に照らすと、「ふっくらジューシー製法」の文字からなる本願商標は、拒絶理由対象商品中「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)な商品」との関係では、「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)になる製法で製造された商品」を表示するものとして、取引者、需要者に認識、理解されるといえるものであるから、本願商標は商品の品質を表示するものというのが相当である。 したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (3)請求人の主張について ア 請求人は、前記5(2)のように主張する。 しかしながら、商標法第3条第1項第3号の該当性を判断するにあたって、本願商標の現実の使用の事実が、同号の適用の要件となるものではないことは上記(1)のとおりであり、本願商標は、拒絶理由対象商品中「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)な商品」との関係では、「ふっくらしていてジューシー(水分や肉汁等が豊か)になる製法で製造された商品」を表示するものとして、取引者、需要者に認識、理解されるといえるものであることは上記(2)のとおりである。 イ 請求人は、前記5(3)のように主張する。 しかしながら、拒絶査定不服の審判において、登録出願にかかる商標が、商標法第3条第1項各号に該当するものであるか否かの判断は、審決時における事情等を基準として個別具体的に検討、判断されるべきものであるとともに、請求人が挙げた登録例については、登録商標の文字構成の相違や特殊記号を構成中に含んでいる等、本願商標とは必ずしも同列に論ずるべきでないものも含まれるから、これらによって、上記判断が左右されるものではない。 ウ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

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