審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標拒絶査定不服審判

2023-005652

カリューミソ

審判番号
2023-005652
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2022-019125
請求日
2023年04月07日
審決日
2024年03月11日
公報発行日
2024年05月31日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】マルコメ株式会社
  • 【請求人代理人】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 石塚 利恵
分類
T18 .13 -Z (W30)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2022-19125拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和4年2月21日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年 7月21日付け:拒絶理由通知書 令和4年 9月 1日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年12月22日付け:拒絶査定 令和5年 4月 7日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和5年 4月10日 :手続補足書の提出 2 本願商標 本願商標は、「顆粒みそ」の文字を標準文字で表してなり、第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、本願の指定商品については、前記1の手続補正により、最終的に、第30類「フリーズドライ加工したみそ」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要点) 本願商標は、「顆粒みそ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「顆粒」の文字は、「粒。「―状」」の意味を有する語であって、食品を取り扱う業界においては、「液状」や「粉末状」等と同様に、商品の形状を表す語として広く一般に知られているものである。 そして、「みそ」の文字は、「調味料の一つ。大豆を主原料に、米または大麦、大豆の麹と塩とをまぜて発酵させて製したもの。」の意味を有する語であることから、本願商標は、全体として、「顆粒状のみそ」ほどの意味合いを理解させるものである。 また、食品を取り扱う業界において、みそは一般的な生みそのほかに、液状や粉末状といった様々な形状のものが一般に取引されており、顆粒状のみそについても、一般に製造又は販売され、そのようなみそを「顆粒みそ(味噌)」と称している実情がある。 そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「フリーズドライ加工した顆粒状のみそを使用した即席みそ汁」又は「フリーズドライ加工した顆粒状のみそ」であること、すなわち、商品の品質又は原材料を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するにとどまるというべきである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について ア 本願商標は、前記2のとおり、「顆粒みそ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「顆粒」の文字は「粒。「―状」」の意味を、「みそ」の文字は「調味料の一つ。大豆を主原料に、米または大麦、大豆の麹と塩とをまぜて発酵させて製したもの。」の意味を有する「味噌」(いずれも「広辞苑 第七版」岩波書店)に通じるものであり、それぞれ我が国において広く親しまれているものである。 イ 原審において示された事実(別掲1)及び職権による調査(別掲2)によれば、本願の指定商品を含む味噌を取り扱う業界において、顆粒状の味噌が製造、販売されており、当該商品を「顆粒みそ」と称している実情が認められる。 ウ 以上によれば、本願商標を構成する「顆粒」及び「みそ」の各語の意味(上記ア)に加え、本願の指定商品を含む味噌を取り扱う業界における用例(上記イ)に照らすと、「顆粒みそ」の文字からなる本願商標を、その指定商品「フリーズドライ加工したみそ」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成全体をもって「顆粒状のみそ」の意味合いを表したもの、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、これを商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないというべきである。 そして、本願商標は「顆粒みそ」の文字を、何ら文字に特徴のない標準文字で表してなるから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといえる。 してみれば、本願商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標は、一連一体不可分の造語として認識されやすい構成であること、調味料の一つである「味噌」において「顆粒」の形状は一般的ではないこと、「みそ」の文字は「三十」(みそ)や「御衣」(みそ)の意味合いも生じ得ること、仮に「みそ」から「味噌」の意味合いが生じても「カニやエビの殻の中にある、色や状態が調味料の味噌に似ているもの」や「自慢とする点」等の様々な意味合いが生ずること、等を述べ、本願商標からは、一義的に「顆粒状のみそ」の意味合いが生ずるとはいえない旨主張する。 しかしながら、味噌を取り扱う業界において、顆粒状の味噌が製造、販売されている実情があることは、別掲1及び別掲2のとおりであるし、本願の指定商品との関係においては、これに接する取引者、需要者は、その構成中の「みそ」の文字から請求人が主張するような「三十」、「御衣」等の意味合いを想起するというよりもむしろ、当該文字から、調味料の一つである「味噌」の意味を認識、理解するというのが自然である。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成全体をもって「顆粒状のみそ」の意味合いを表したものと認識するにとどまること、上記(1)のとおりである。 イ 請求人は、2020年に「顆粒味噌」の製法特許権を有するかねさ株式会社(以下「かねさ社」という。)をグループ企業にし、かねさ社の製法特許を実施することにより、顆粒状のみそを販売してきた経緯がある旨述べるとともに、高品質な顆粒状のみその製造方法は、技術力を必要とするため通常困難であり、かかる「顆粒」状の味噌の製造方法が製法特許により保護されているという特殊性を鑑みれば、辞書に掲載されているという理由のみをもって「顆粒」と「みそ」の意味合いを単に組み合わせて「顆粒状のみそ」と認定することは、本願に係る指定商品の業界における取引実情を全く無視するものであること、また、競合他社の商品ラインナップに、「液状」、「粉末状」の味噌はあっても、「顆粒状」の味噌は一つもなかったことからも、商品の形状を表す語として「顆粒」が広く一般に知られているとは言えないことは明らかである一方、請求人及びかねさ社の商品ラインナップには、顆粒みその商品ラインナップが多数ある旨主張する。 しかしながら、「高品質な顆粒状のみその製造方法」について、特許権により、一定期間に限り独占使用が認められており、請求人の調査に係る競合他社が「顆粒状」の味噌を現在販売していないとしても、「商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が、商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべき」(東京高裁平成12年(行ケ)第76号、同年9月4日判決参照)であるから、同号の適用に当たっては、必ずしも実際の使用が要求されるわけではないと解される。そして、「顆粒みそ」の文字からなる本願商標は、各語の意味及び取引の実情に照らし「顆粒状のみそ」の意味合いを容易に認識させるもの、すなわち、商品の品質表示として認識されるにとどまるものであることは、上記(1)のとおりである。 なお、請求人は、商品の形状を表す語として「顆粒」が広く一般に知られているとは言えない旨主張するが、味噌を含む調味料の分野においては、例えば、顆粒状のだしの素やソースなどが一般に製造、販売されている実情がある(別掲3)。そして、本願商標をその指定商品に使用した場合における需要者の認識を推し量る際に、当該指定商品と需要者を共通にする商品に係る取引の実情を勘案することは、合理的といえるところ、調味料の分野において「顆粒」の文字は「顆粒状」の商品を指称するものとして、一般に広く使用されている実情があることからも、当該「顆粒」の文字が味噌に使用された場合においても、これに接する需要者をして「顆粒状のみそ」の意味合いを容易に認識させるといえ、また、顆粒状の味噌を「顆粒みそ」と称している例もあることは、上記(1)のとおりである。 ウ 請求人は、構成中に「みそ」を含む過去の商標登録例等を掲げて、本願商標も登録すべきである旨主張する。 しかしながら、登録出願に係る商標が自他商品の識別標識として機能し得るか否かは、当該商標の構成態様と、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、他の登録例に本件の判断が拘束されるものではない。 エ したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2023-005652

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存