商標拒絶査定不服審判
2023-005384
イッシューカンイナクナル
- 審判番号
- 2023-005384
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-152267
- 請求日
- 2023年04月04日
- 審決日
- 2023年10月25日
- 公報発行日
- 2024年01月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】フマキラー株式会社
- 【請求人代理人】柴田 昭夫
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .16 -Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-152267拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年12月7日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 5月24日付け:拒絶理由通知書
令和4年 9月 2日 :意見書の提出
令和5年 1月 5日付け:拒絶査定
令和5年 4月 4日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「1週間いなくなる」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「1週間いなくなる」の文字を標準文字で表してなるものであるが、その指定商品中、害虫等を駆除する商品(例えば、動物用薬剤)を取り扱う分野においては、その商品の効果が持続する(害虫等がいなくなる)期間を需要者にわかりやすく伝えるため、その期間(例えば「○週間」、「○ヶ月」)及び「いなくなる」の文字を、商品又はそのパッケージに表示して販売している事実が見受けられる。
そうすると、本願商標を本願の指定商品中、害虫等を駆除する商品に使用しても、これに接する需要者は「(害虫等が)1週間いなくなる効果を有する商品」という商品の特性や優位性を表した宣伝広告の一種であると理解するにとどまるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「1週間いなくなる」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、原審説示のとおり、本願の指定商品中の害虫等を駆除する商品との関係においては、「(害虫等が)1週間いなくなる」を意味する語として、その商品の効果が持続する(害虫等がいなくなる)期間をわかりやすく表示したものと容易に理解、認識されるものである。
そして、原審で提示した情報のほか、別掲のインターネット情報が示すように、本願の指定商品中、特に、害虫等を駆除する商品を取り扱う分野において、実際に、その商品の効果が持続する期間を表す言葉とともに、「いなくなる」の文字が商品又はそのパッケージ等に使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品中の害虫等を駆除する商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「(害虫等が)1週間いなくなる効果を有する商品」であることを容易に看取させ、一種の宣伝広告用の語として、その商品の特性を記述的に表示したものであると理解させるにすぎず、自他商品の識別標識としては認識されないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、害虫が「いなくなる」とは、その指定商品「薬剤」との関係でみればその意味するところは極めて漠然としたものであって、商標審査基準にいう、直接的、具体的な意味合いが認められない場合に当たり、指定商品の宣伝広告の一類型とまではいえないと述べ、仮に、本願商標が、「(害虫等が)1週間いなくなる効果を有する商品」との意味合いにおいて、商品の「特性」を表すものと理解される場合があったとしても、指定商品「薬剤」との関係においては、害虫に与える効果の実際が何ら明らかではなく、その品質、特徴を直接的、具体的に表したものとはいえない旨主張する。
しかしながら、商標中の特定の語句につき、直接的、具体的な意味合いが認められるか否かについては、指定商品に係る取引者、需要者が当該商標に接する場合に、商品の特徴等を表示したものと一般に認識することをもって足りると解されるものである。
そして、請求人主張のように、本願商標を構成する「いなくなる」の語が、「死滅する」、「姿を消す」等のいくつかの意味合いが生じるとしても、上記(1)のとおり、本願の指定商品中、特に、害虫等を駆除する商品を取り扱う分野において、その商品の効果が持続する(害虫等がいなくなる)期間を表す言葉とともに、「いなくなる」の文字が商品又はそのパッケージ等に、その商品の特性を記述的に表す語として使用されている実情が認められることよりすれば、「1週間いなくなる」の文字からなる本願商標は、全体として、「(害虫等が)1週間いなくなる効果を有する商品」程の意味合いを容易に認識、理解させるというべきであり、本願商標を、上記商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、その商品の特性を記述的に表した一種の宣伝広告用の語であると理解するにすぎないというのが相当である。
イ 請求人は、原審で挙げられたインターネット情報について、「2週間いなくなる」の使用例を除き、他の使用例は、いずれも期間と「いなくなる」の語が一体としてではなく、個々に使用されているものである旨述べ、そもそも商標は、それを構成する文字のひとまとまりをもって出所識別標識としての機能が発揮されるものであり、構成文字が個々に使用されている事例は、本願商標の使用の実情を示すものとはいえず、本願商標の出所識別標識としての機能が否定される根拠にはならない旨主張する。
しかしながら、原審で提示した情報のほか、別掲のインターネット情報にもあるように、本願の指定商品中、特に、害虫等を駆除する商品を取り扱う分野においては、その商品の効果が持続する期間を表す言葉と「いなくなる」の文字が一体的に使用されている事例が見受けられる上、これらの事例はいずれも、その商品の特性を記述的に表示する一種の宣伝広告用の語として用いられているものである。そして、期間と「いなくなる」の語が一体として使用されていない事例にしても、効果が持続する期間を表す言葉とともに「いなくなる」の文字が使用されている事例があることは、上記(1)のとおり、害虫等を駆除する商品との関係においては、本願商標全体をもって「(害虫等が)1週間いなくなる」を意味する語として、その商品の効果が持続する(害虫等がいなくなる)期間をわかりやすく表示したものと容易に理解、認識されるという認定を裏付けるものといえ、本願商標を自他商品の識別標識としては認識されないものと判断する根拠となるものである。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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