商標拒絶査定不服審判
2023-005296
ヒュッゲ、ヒュッジ、ヒッゲ、ヒッジェ
- 審判番号
- 2023-005296
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-158375
- 請求日
- 2023年04月03日
- 審決日
- 2024年09月09日
- 公報発行日
- 2025年02月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ノルディスク・カンパニー・アクティエセルスカブ
- 【請求人代理人】田中 克郎
- 【請求人代理人】稲葉 良幸
- 【請求人代理人】佐藤 俊司
- 【請求人代理人】飯田 遥
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 阿曾 裕樹
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .16 -Z (W43)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号、特許法第150条第5項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-158375拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年12月20日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 6月 9日付け:拒絶理由通知書
令和4年 9月 6日受付:意見書
令和4年12月21日付け:拒絶査定
令和5年 4月 3日 :審判請求書
令和6年 4月18日付け:証拠調べ通知書
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第43類「ホテルにおける宿泊施設の提供,宿泊施設の提供,ケータリング(食事及び飲食物の提供),レストラン・カフェテリア・ワインバー・カクテルバー及びビストロにおける飲食物の提供,フランチャイズによるホテルにおける宿泊施設の提供及びケータリング(食事及び飲食物の提供),ホテル・ホステル・下宿屋・休暇及び旅行者のための宿泊施設の提供,リゾートホテルにおける宿泊施設の提供,飲食物の提供,一時宿泊施設の提供,ホテル及び宿泊施設の予約の取次ぎ,喫茶店における飲食物の提供」を指定役務として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「Hygge」の文字を手書き風に横書きしてなるところ、その表記方法に多少のデザイン性が認められるとしても、いまだ普通に用いられる域を脱しない程度に表示してなるものである。
そして、「Hygge」の文字は、「デンマーク人が大切にしている、ゆったりとした時間の過ごし方」の意味を有する語であり、宿泊関連や飲食関連の業界において、「HYGGE(Hygge)」の文字やその読みを片仮名表記した「ヒュッゲ」の文字は、「ゆったりとした時間の過ごし方」をコンセプトとした宿泊施設や飲食施設であることを表す際に使用されている実情がある。
そうすると、本願商標を、その指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ゆったりとした時間の過ごし方」をコンセプトとしている役務であること、すなわち、役務の特性や優位性を表した宣伝文句の一種であると理解し、認識するにすぎないから、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が、商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲2のとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
5 上記通知に対する請求人の意見
請求人は、上記4の証拠調べ通知に対して、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号について
ア 本願商標は、別掲1のとおり、「デンマーク人が大切にしている、ゆったりとした時間の過ごし方」(「現代用語の基礎知識2019」参照)を意味する「Hygge」の欧文字を手描き風の書体で表してなるところ、この程度の文字のデザイン化は、取引上普通に採択、使用されるものであり、その構成が特殊な態様からなるものではない。
イ そして、別掲2のとおり、本願指定役務の分野において、「Hygge」及びその読みを片仮名表記した「ヒュッゲ」の文字が、「居心地がいい空間」、「居心地のよい」などの意味合いで、施設のブランドコンセプト、テーマ、様式(スタイル)等を表す語として広く一般に使用されている実情がある。
ウ そうすると、本願商標は、その指定役務中、例えば「宿泊施設の提供,飲食物の提供」等について使用するときは、「ゆったりとした時間の過ごし方」ほどの意味合いの、上記役務又はその提供場所のブランドコンセプト、テーマ、様式(スタイル)等を表したものと理解、認識させるにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を有しない。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であり、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は構成文字全体を図案化して表してなるものであり、一般的な書体で記載された商標ではなく、このような特徴的外観に接する取引者・需要者は、本願商標から強い印象を受け、これをもって自他役務の識別標識として認識する旨主張する。
しかしながら、上記(1)アのとおり、本願商標の書体や構成等を考慮したとしても、この程度の文字のデザイン化は、取引上普通に採択、使用されるものであり、その構成が特殊な態様からなるものではなく、殊更に、出所識別標識として機能する特徴を備えているとはいえない。
イ また、請求人は、「HYGGE(ヒュッゲ)」の語に接する日本の需要者が、「ゆったりとした時間の過ごし方」といった意味合いを一義的に想起することはなく、当該語は漠然として、様々な意味合いに理解され得る一種の造語である旨主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、「Hygge(ヒュッゲ)」の語は、辞書に掲載され、かつ、本願指定役務の分野において、施設のブランドコンセプト、テーマ、様式(スタイル)等を表す語として広く一般に使用されている実情があるから、構成文字全体として造語というよりは、「ゆったりとした時間の過ごし方」程度の意味合いを想起させる語といえる。
したがって、請求人の主張は採用できない。
(3)結論
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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