商標拒絶査定不服審判
2023-005150
カンダンサフチョー
- 審判番号
- 2023-005150
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-070856
- 請求日
- 2023年03月30日
- 審決日
- 2024年07月18日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】中村 仁
- 【請求人代理人】土生 真之
- 【請求人代理人】大塚 啓生
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第1項第6号、商標法第3条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-70856拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年6月20日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 9月29日付け:拒絶理由通知書
令和4年12月14日 :意見書の提出
令和5年 1月 4日付け:拒絶査定
令和5年 3月30日 :審判請求書の提出
令和6年 4月16日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「寒暖差不調」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「寒暖差不調」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「寒暖」の文字は、「寒さと暖かさ。」の意味を表し、「差」の文字は、「性質・状態のへだたり。ちがい。」の意味を表し、「不調」の文字は、「調子が悪いこと。」の意味を表すものであるから、構成文字全体から「寒さと暖かさの差により調子が悪い」程度の意味合いを容易に看取、認識し得る。そして、「寒暖差で不調」「不調は、その気温差による」「原因は“寒暖差”」「気温差が大きいと自律神経が過剰に働いて、肩こりや頭痛、めまい、倦怠感(けんたいかん)、便秘、下痢(げり)、不眠などの様々な心身の不調を感じる」のように「寒暖差」及び「不調」の語が「寒さと暖かさの差により調子が悪い」すなわち「寒暖差不調」程度の意味合いで多数使用されていること、前記の事象を「寒暖差不調」と称していることが認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品中、例えば「薬剤」に使用したときは、これに接する取引者・需要者は、当該商品を「寒暖差による不調のための薬剤」という商品の品質を表したものと容易に認識し得るものであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、「寒暖差による不調のための薬剤」以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生ずる可能性があるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、前記1の審尋により、別掲に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、前記4の審尋に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「寒暖差不調」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「寒暖」の文字は「寒さと暖かさ。」を、「差」の文字は「性質・状態のへだたり。ちがい。」を、「不調」の文字は「調子が悪いこと。」等を意味(「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)する語として一般に慣れ親しまれているから、その構成全体から「寒暖(寒さと暖かさ)の差(ちがい)による不調。」の意味合いを容易に認識し得るものである。
そして、本願の指定商品との関係において、漢方(薬剤)を取り扱う分野や、例えば、マッサージやエステ等の体調を整えることを目的とする役務の分野において、「寒暖差不調」の文字は、「寒暖(寒さと暖かさ)の差(ちがい)により生じる体調不良。」を指称する語として、また、体調不良を表す名称の一つとして使用されている事実が認められる(原審における用例及び別掲)。
そうすると、本願商標を、その指定商品中、例えば「薬剤」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に、「寒暖(寒さと暖かさ)の差(ちがい)により生じる体調不良に用いる商品」という商品の品質、用途を表示したものと認識、理解させるにとどまるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示してなる標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、「寒暖(寒さと暖かさ)の差(ちがい)により生じる体調不良に用いる商品」以外の「薬剤」に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「○○不調」の構成からなり、全体から記述的な意味が理解できると思われると主張する商標の登録例を挙げ、本願も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、拒絶査定不服の審判において、登録出願にかかる商標が、商標法第3条第1項各号に該当するものであるか否かの判断は、審決時を基準として判断されるべきものであり、現在(審決時)において、本願商標を構成する「寒暖差不調」の文字の使用事実については別掲のとおりであるから、請求人の挙げた登録例があることが、本願の判断を左右するものではない。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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