商標拒絶査定不服審判
2023-005118
アロマミックス、ミックス
- 審判番号
- 2023-005118
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-004194
- 請求日
- 2023年03月29日
- 審決日
- 2023年11月28日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ライオン株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人不二商標綜合事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .13 -Z (W03) / T18 .272-Z (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 4194拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年1月17日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 7月14日付け:拒絶理由通知書
令和4年 8月26日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年12月22日付け:拒絶査定
令和5年 3月29日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「アロマミックス」の文字を標準文字で表してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,しみ抜き剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,洗濯用のり,口臭用消臭剤,口臭消臭スプレー,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,洗口液,化粧品,芳香剤」を指定商品として登録出願されたものである。
その後、本願の指定商品については、原審における上記1の手続補正書により、第3類「洗濯用柔軟剤」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「アロマミックス」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「アロマ」の文字は、「香り。芳香。」の意味を有する語であり、「ミックス」の文字は、「まぜること。混合。」の意味を有する語である。
そして、インターネット情報によれば、本願指定商品を取り扱う業界において、複数の香りを混合した商品が取引上一般に製造・販売されており、「アロマミックス」の文字が実際に使用されている実情もある。
そうすると、本願商標を、その指定商品中、「複数の香りを混合した商品」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は上記意味合いを認識するにとどまるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「アロマミックス」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「アロマ」の文字は、「香り。芳香。」の意味を、「ミックス」の文字は、「まぜること。混合。」の意味をそれぞれ表すものである(出典は、いずれも、株式会社岩波書店「広辞苑 第七版」)。
そして、原審提示の情報に加え、別掲のインターネット情報によれば、本願の指定商品を取り扱う業界において、複数の香りを混合した洗濯用柔軟剤・洗濯用洗剤が、取引上一般に製造・販売されており、商品の概要説明の際、複数の香りを混合していることを表すために、「ミックス」の文字が使用されていることが確認できるほか(別掲(1)ないし(4))、香りの付いた商品同士を混ぜ合わせて使用する際、これら商品の香りを混ぜ合わせることについて、「ミックス」の文字が使用されていることがうかがえる(別掲(5)ないし(7))。
そうすると、本願商標を、その指定商品中、「複数の香りを混合した洗濯用柔軟剤」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は上記商品であることを認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の洗濯用柔軟剤に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標はあくまでも「アロマミックス」の一連一体の商標であり、これ自体が直接具体的に商品の品質を理解させるものでなければならないところ、「アロマミックス」の語は、辞書に掲載のある既成語ではなく、これを品質表示と理解させる「○○ミックス」なる知られた言い回しや一般的表現も存在しないため、直接具体的に商品の品質を理解させるものとはいえず、造語の一種として把握されるものである旨主張する。
しかしながら、原審及び別掲で提示したインターネット情報が示すように、本願の指定商品を取り扱う業界においては、複数の香りを混合した洗濯用柔軟剤・洗濯用洗剤が取引上一般に製造・販売されており、商品の概要説明の際、複数の香りを混合していることを表すために、「ミックス」の文字が使用されていることに加え、香りの付いた商品同士を混ぜ合わせて使用する際、これら商品の香りを混ぜ合わせることについて、「ミックス」の文字が使用されている実情が確認できることよりすれば、「アロマミックス」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品中の「複数の香りを混合した洗濯用柔軟剤」に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、上記商品であることを認識させ、商品の品質を普通に用いられる方法で表したものと理解させるにとどまるといわざるを得ない。
イ 請求人は、「アロマ」と「ミックス」の組み合わせは一般的ではなく、「アロマ」を混合する際は、新しい香りや独自の香りを生み出したり、薬剤を調合したりする場合のように、「ブレンド」という表現を用いることが一般的である旨主張する。
しかしながら、香りを生み出したり、調合したり、「アロマ」を混合する際に「ブレンド」の語が使用されることがあるとしても、上記(1)で述べたとおり、本願の指定商品を取り扱う業界において、複数の香りを混合することを表すために「ミックス」の語が使用されていることもまた事実であり、本願の指定商品を取り巻く取引の実情に鑑みれば、本願商標は、その指定商品との関係において、これに接する取引者、需要者をして、「複数の香りを混合した洗濯用柔軟剤」であることを具体的に表示するものと理解、認識させるというのが相当である。
ウ 請求人は、過去の審決例を挙げ、「○○MIX」「○○ミックス」という商標が自他商品識別力を認められ登録となっている旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた審決例は、商標の構成態様や指定商品・指定役務が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、上記判断が左右されるものではない。
エ したがって、請求人の上記アないしウの主張は、いずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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