商標拒絶査定不服審判
2023-005019
ウキワリュック、ウキワ
- 審判番号
- 2023-005019
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-132918
- 請求日
- 2023年03月28日
- 審決日
- 2024年09月03日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社タイムリンク
- 【請求人代理人】加藤 道幸
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 深田 彩紀子
- 分類
- T18 .13 -Z (W0918) / T18 .272-Z (W0918)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-132918拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続経緯
本願は、令和3年10月26日の登録出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 5月10日付け:拒絶理由通知書
令和4年 6月21日 :意見書の提出
令和5年 1月 6日付け:拒絶査定
令和5年 3月28日 :審判請求書の提出
令和6年 6月11日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「うきわリュック」の文字を標準文字で表してなり、第9類「救命用具,救命帯,救命胴衣,救命浮標,救命綱,火災避難用具,救助用レーザー信号灯,救命いかだ,救命用カンバス布,自然災害用救命カプセル,愛玩動物用救命胴衣,救命ベスト,救命用浮袋,救命用具の部品及び附属品,安全用水泳浮き具」及び第18類「かばん類,袋物,折りかばん,肩掛けかばん,グラッドストン,こうり,書類入れかばん,スーツケース,手提げかばん,トランク,ハンドバッグ,ボストンバッグ,ランドセル,リュックサック,巾着,雑のう,スポーツバッグ,通学用かばん,登山用バッグ,バッグ,バックパック,ビーチバッグ,ブリーフケース,キャンプ用バッグ,子供用かばん,子供用バックパック」を指定商品として、登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「うきわリュック」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「うきわ」の文字は、「輪形に作った浮袋」等の意味を、「リュック」の文字は、「リュックサックの略」の意味を有する語として一般に良く知られている。そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、浮き輪としても使えるリュックが一般的に取引されている実情をうかがうことができるから、本願商標は、全体として、「浮き輪として使えるリュック」ほどの意味合いを認識させるものというのが相当であり、本願商標をその指定商品中、「浮き輪として使える商品」に使用したとしても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものと認識するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、令和6年6月11日付けで通知した審尋により、別掲1及び別掲2のとおりの事実を提示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する回答を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記4の審尋に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「うきわリュック」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「うきわ」の文字は、「輪形に作った浮袋。」の意味を有し、「リュック」の文字は「リュックサックの略。」の意味を有する語として、それぞれ知られているものである。
そして、別掲1のとおり、かばん類に関する分野において、「トートリュック」(別掲1(1))、「キャリーリュック」(同(2))及び「ぬいぐるみリュック」(同(3))のように、2通りの使い方ができる商品や、「ベストリュック」と称するベストとリュックが合体した商品(同(4))、「抱っこひもリュック」と称する抱っこひもに取り付けて使用するリュック(同(5))又は「ヘルメットリュック」と称するヘルメットを収納できるリュック(同(6))のように、「○○リュック」(○○には商品名が入る。)と称する各種の商品が、紹介・販売されている事実が認められる。
さらに、別掲2のとおり、救命用具に関する分野において、「救命浮輪ドローン」と称する救命浮輪とドローンを組み合わせた商品(別掲2(1))、「ポーチタイプの救命浮輪」(同(2))及び「浮輪付き救命ロープ」(同(3))が紹介・販売されており、また、かばん類に関する分野において、「いす(イス)になるリュック」(同(4))及び「寝袋になるリュック」(同(5))が取引され、「浮き輪(浮輪)代わりになるリュック」(同(6))も紹介・販売されている事実が認められる。
以上の事実からすれば、本願の指定商品に関する分野において、多機能の商品が一般に紹介・販売されており、「ぬいぐるみ」と「リュック」又は「寝袋」と「リュック」のように、分野が異なる商品を組み合わせた商品も広く取引されている実情が確認できる。
そうすると、「うきわリュック」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、例えば、「浮き輪(浮輪)代わりになるリュック」など、「浮き輪とリュックを組み合わせた商品」であると理解、認識するものといえ、本願商標は、単に商品の品質を表示するにすぎないものと判断するのが相当である。
また、当該商品以外の商品に本願商標を使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、その構成全体で一連一体の造語である旨主張する。
しかしながら、本願商標を構成する「うきわ」及び「リュック」の語は、各々、平仮名及び片仮名であることから外観上区別可能であり、いずれの語も広く親しまれている言葉であることから、本願商標に接する取引者、需要者は、「うきわ」及び「リュック」の語を結合したものと認識するとみるのが相当である。
加えて、別掲の例にみられるとおり、本願の指定商品に関する分野において、組み合わせの内容は種々あるものの、「○○リュック」(○○には商品名が入る。)と称する各種の商品や、分野が異なる商品を組み合わせた商品が広く取引されており、「うきわ」に通じる「浮き輪」又は「浮輪」と「リュック」を組み合わせた商品も複数販売されている実情を考慮すると、「うきわリュック」の文字からなる本願商標は、商品の品質を十分に認識させるものとみるのが相当である。
イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標が、その指定商品について自他商品識別機能を果たす商標である旨主張する。
しかしながら、請求人の挙げる過去の登録例は、本願商標とは、構成文字や構成態様、指定商品等が異なるものであって、かつ、具体的事案の判断においては、過去の登録例等に拘束されることなく、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と取引の実情に応じて個別的に判断されるべきであるから、これらの事例の存在によって、上記の認定判断が左右されるものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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