商標拒絶査定不服審判
2023-004638
ホットアンシン、アンシン
- 審判番号
- 2023-004638
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-073682
- 請求日
- 2023年03月20日
- 審決日
- 2023年10月04日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社宇治田原製茶場
- 【請求人代理人】杉本 勝徳
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .16 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項6号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第6号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 73682拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年6月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年10月13日付け:拒絶理由通知書
令和4年11月25日 :意見書の提出
令和4年12月15日付け:拒絶査定
令和5年 3月20日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「ほっと安心」の文字を標準文字で表してなり、第30類「茶,コーヒー,ココア,氷,菓子(果物・野菜・豆類又はナッツを主原料とするものを除く。),食酢,ドレッシング」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「ほっと安心」の文字を標準文字で表してなるものであるが、その構成中の「ほっと」の文字は、「緊張がとけて、安心するさま。」等の意味を有する語として、また、「安心」の文字は、「気にかかることがなく心が落ち着いていること。また、そのさま。」等の意味を有する語として一般に使用されているものである。
そして、本願商標は、人の注意をひくように工夫した宣伝文句といえるものであって、格別要部として把握し得る部分があるとも認め難く、その意味合いを看取した需要者は、これをその取り扱いに係る特定の商品について使用する商品識別の標識と認識するというよりは、むしろ、「ほっと安心」、「ホッと安心」等の文字が、ほっと安心できる香りや味など、商品の効能等を需要者にイメージさせるためのフレーズとして使用されている実情にあることから、出願人の取り扱っている商品に関し、「緊張がとけて、安心できる」商品であることを端的に表現した宣伝広告の一種と認識し理解するとみるのが相当である。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者・取引者は、顧客の吸引、販売促進等のための宣伝広告の一類型を表示したものと理解するにとどまり、本願商標は、何人かの業務に係る商品であることを認識できないものといえる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「ほっと安心」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、その構成中「ほっと」の文字は、原審説示のとおり、「緊張がとけて、安心するさま。」等を、「安心」の文字は、「気にかかることがなく心が落ち着いていること。また、そのさま。」等をそれぞれ意味する成語として一般に使用されているものである。
そして、原審で提示した情報のほか、別掲のインターネット情報が示すように、本願の指定商品を取り扱う分野において、「ほっと安心」の文字が、その商品が「緊張がとけて、安心できる」ものであることを記述的に表示した、一種の宣伝広告のための語句として広く使用されている実情が認められる。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「緊張がとけて、安心できる」程の意味合いを容易に看取させ、一種の宣伝広告用の語として、その商品の特徴を記述的に表示したものであると認識させるにすぎず、自他商品の識別標識としては認識されないものというのが相当である。
したがって、本願商標は、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標というべきであるから、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標中の「ほっと」の文字は、「熱い」の「ほっと」の意味もあり、この場合、本願商標は、「熱い」と「安心」の結合造語商標にすぎず、必ずしも「緊張がとけて、安心できる」等の意味合いのみを生じるとはいえないと主張する。
しかしながら、上記(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う分野において、「ほっと安心」の語が、その商品について、「緊張がとけて、安心できる」ものであることを記述的に表示した、一種の宣伝広告のための語句として広く使用されている実情にあることが認められることよりすれば、本願商標を、その指定商品に使用する場合、これに接する取引者、需要者において、「緊張がとけて、安心できる」程の意味合いが容易に看取され、その商品の特徴を記述的に表した一種の宣伝広告用の語であると認識されるというのが相当である。
イ 請求人は、過去の登録例を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品・指定役務との関係や、その商品又は役務の分野における取引の実情をも踏まえて、個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた登録例は、商標の構成態様や指定商品・役務、判断時期が本願商標とは異なるものである点において、本願とは、事案を異にするものというべきであり、また、過去の登録例が存在することをもって、本件判断が左右されるものではない。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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