商標拒絶査定不服審判
2023-004256
ゼンダイガク、ゼン、ゼットイイエヌ
- 審判番号
- 2023-004256
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-036209
- 請求日
- 2023年03月13日
- 審決日
- 2024年06月05日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】一般社団法人日本財団ドワンゴ学園準備会
- 【請求人代理人】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .22 -WY (W091625384142)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項7号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第7号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 36209拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「ZEN大学」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第16類、第25類、第38類、第41類及び第42類に属する別掲に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和4年3月30日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年8月23日付けで拒絶理由の通知がされ、同年10月11日付けで意見書が提出されたが、同年12月1日付けで拒絶査定がされ、これに対して、同5年3月13日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、「ZEN大学」の文字を標準文字で表してなるところ、我が国においては、学問ないし学術分野として、心を静かにして真理を悟る修行である「禅」に関する学術の研究等がなされ、大学における教授の対象となっている実情が認められ、「禅」の文字を欧文字で「ZEN」と表記している事実も見受けられる。また、「大学」の文字は、学校教育法に基づき設置される学術研究及び教育の最高機関を表す語として広く親しまれており、大学の名称には、学問や学術分野を表す文字と「大学」の文字とを組み合わせた名称が多く採用されている実情がある。そうすると、大学で実際に教授されている学問領域である「禅」を認識させる「ZEN」の文字と、「大学」の文字とを組み合わせた本願商標は、学校教育法に基づき設置された大学であるかのように看取されるから、これをその指定商品及び指定役務に使用した場合には、これに接する需要者に、あたかも学校教育法に基づいて設置された大学であるかのように誤認を生じさせ、学校教育制度に対する社会的信頼を害することになるというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「ZEN大学」の文字を標準文字で表してなり、その構成中の「ZEN」の文字は、英語辞典において、「禅」を意味する語として載録されているほか、「天頂、天空」等の意味を表す英語「ZENITH」の略語としても載録されている(「研究社 新英和大辞典 第6版」発行者:株式会社研究社)。
また、「ZEN」の文字は、その構成文字に相応して、「ゼン」の読みが生じるものであるところ、日本語辞典において「ゼン」と読む語には、「心を安定・統一させる修行法。禅宗の略。」を意味する「禅」の語のほか、「全」、「前」、「善」、「然」、「漸」、「膳」の語が載録されている(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店」)。
そうすると、原審説示のとおり、我が国においては、学問ないし学術分野として、心を静かにして真理を悟る修行である「禅」に関する学術の研究等がなされ、大学における教授の対象となっている実情が認められるとしても、「ZEN」の文字に接した取引者、需要者が、当該文字から、直ちに「禅」等の語を認識し、特定の意味が理解できるものとはいい難いものである。
さらに、本願商標の構成中の「大学」の文字は、「学術の研究および教育の最高機関」(「広辞苑 第七版」発行者:株式会社岩波書店)を意味する語であり、当該文字は、「○○大学」のように、「○○」の部分に、地名や学問分野等を表す各種文字を組み合わせることにより、一体的に把握されるものであるところ、本願商標の構成中の「ZEN」の文字は、上記のとおり、直ちに特定の意味が理解できるものとはいい難く、地名や学問分野等を表す語としては認識されないものと認められる。
してみれば、本願商標は、「ZEN」の文字と、「大学」の文字とを組み合わせた構成からなるものであるとしても、これに接する取引者、需要者をして、直ちに学校教育法に基づいて設置された大学の名称と誤認を生じさせるおそれがあるとはいえないものである。
その他、本願商標の構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるような構成でないことは明らかであり、さらに、本願商標は、その登録出願の経緯等に社会通念に照らして著しく社会的相当性を欠くものとも認められないから、請求人が、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用することが、社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するものと認めることもできない。加えて、特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反するものでもない。
以上からすると、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者に、あたかも学校教育法に基づいて設置された大学であるかのように誤認を生じさせ、学校教育制度に対する社会的信頼を害することになるとはいえない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するとはいえないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-004256