商標拒絶査定不服審判
2023-003442
ナミー
- 審判番号
- 2023-003442
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-001462
- 請求日
- 2023年02月28日
- 審決日
- 2023年10月10日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】ナミックス株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人 津国
- 【請求人代理人】山村 大介
- 【請求人代理人】岡村 百佳
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .21 -WY (W01) / T18 .261-WY (W01) / T18 .262-WY (W01) / T18 .263-WY (W01)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項6号商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第6号、商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 1462拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年1月7日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 6月 8日付け:拒絶理由通知書
令和4年10月25日 :意見書、手続補正書の提出
令和4年11月28日付け:拒絶査定
令和5年 2月28日 :審判請求書の提出
令和5年 3月24日 :手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1の構成よりなり、第1類、第2類、第9類、第17類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願されたものである。
本願の指定商品及び指定役務は、原審及び当審における上記1の手続補正書により、最終的に第1類「化学品,工業用化学品,工業用接着剤,工業用導電性接着剤,導電性接着剤,半導体用接着剤,硬化後熱伝導性を有する接着剤,粘着剤,工業用粘着剤,未加工合成樹脂,塗料製造用化学剤,化学試薬(医療用及び獣医科用のものを除く。),エポキシ樹脂,フェノキシ樹脂,アクリル樹脂,フェニレン樹脂,シリコン樹脂,フッ素樹脂,オキセタン樹脂,シアン酸エステル樹脂,絶縁性粘着剤,金属の表面処理剤,工業用合成樹脂,ポリイミド樹脂,原料プラスチック,ペースト状の原料プラスチック,工業用原料プラスチック,はんだ付け用ペースト,半導体製造用化学品,半導体素子接続用接着剤,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),工業用導電性ペースト(化学品),導電性ペースト(化学品),電子部品実装(接続)用導電性ペースト(化学品)」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第6号
本願商標は、構成中の下部に「ナミー」の文字を表してなるところ、これは、東京都杉並区のマスコットキャラクターの名称として、需要者の間において広く知られているものである。
そうすると、本願商標は、公益に関する事業であって営利を目的としないものを表示する標章であって著名なものと同一又は類似の商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5760813号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成26年7月4日登録出願、第9類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類、第29類、第30類、第32類、第35類、第41類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同27年4月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第6号について
原審において、本願商標が商標法第4条第1項第6号に該当するものとして引用する標章(以下「引用標章」という。)は、「ナミー」の文字からなるものであるところ、原審提示の情報や請求人提出の参考資料(令和4年10月25日付け意見書に添付の参考資料3(枝番号を含む。))中に掲載されている情報によれば、同文字は、東京都杉並区のマスコットキャラクターである「なみすけ」の妹とされるキャラクターの名称であって、「なみすけ」及び「ナミー」のキャラクターは、同区の区政の様々な場所において使用され、キーホルダーやふせん、ぬいぐるみなどのキャラクターグッズも製造、販売されているものであり、また、「ゆるキャラグランプリ」において「なみすけ・ナミー」のキャラクターが第30位となるなど、東京都杉並区の住民を中心として、当該キャラクターが一定程度知られていることはうかがえるものである。
しかし、東京都杉並区の主たるマスコットキャラクターは「なみすけ」であって、「ナミー」のキャラクターが単独で使用されることが多いとはいえない上、当該キャラクターが単独で使用される場合においても、ほとんどがキャラクター図形とともに使用されているものであって、「ナミー」の文字のみが独立して広く使用されているということはできず、そのほか、原審提示の情報をもってしては、「ナミー」の文字のみに接した取引者、需要者が、それより東京都杉並区のマスコットキャラクターである「ナミー」を容易に想起し得るといえるほどに、当該キャラクターが広く知られているということはできない。
また、職権において調査するも、引用標章が、東京都杉並区のマスコットキャラクターの名称として、我が国において著名なものとなっているというべき事実を見いだすことはできなかった。
そうすると、本願商標は、商標法第4条第1項第6号にいう「国若しくは地方公共団体若しくはこれらの機関、公益に関する団体であつて営利を目的としないもの又は公益に関する事業であつて営利を目的としないものを表示する標章であつて著名なものと同一又は類似の商標」ということはできない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第6号に該当しないものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、頭部の形状に特徴のある、緑色や赤色等からなる人型のキャラクター図形と思しき図形を表し、その下に「ナミー」の文字を横書きしてなるものである。
そして、その構成中の「ナミー」の文字は、辞書類に掲載のない造語といえるものであるから、上述のような構成態様において、同「ナミー」の文字は、そのすぐ上に位置するキャラクター図形の名称又は愛称を表したものと無理なく理解、認識できるものである。
そうすると、本願商標よりは、その構成中の「ナミー」の文字に相応して「ナミー」の称呼が生じ、また、構成全体から「「ナミー」という名称又は愛称の、人型のキャラクター」ほどの観念が生じるものとみるのが相当である。
イ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、薄橙色や黄色等からなる、何らかの生物を擬人化したキャラクター図形と思しき図形を表し、その下に「ナミー」の文字を横書きしてなるものである。
そして、上記アと同様に、その構成中の「ナミー」の文字は、そのすぐ上に位置するキャラクター図形の名称又は愛称を表したものと無理なく理解、認識できるものである。
そうすると、引用商標よりは、その構成中の「ナミー」の文字に相応して「ナミー」の称呼が生じ、また、構成全体から「「ナミー」という名称又は愛称の、何らかの生物を擬人化したキャラクター」ほどの観念が生じるものとみるのが相当である。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、それぞれの構成中に大きく表されているキャラクター図形の形状や色彩が異なり、明確に区別することができるものである。
そして、称呼においては、「ナミー」で同一であり、また、観念においては、「人型のキャラクター」と「何らかの生物を擬人化したキャラクター」という点において、明確に区別することができるものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、称呼が同一であるとしても、外観及び観念においては明確に区別することができるものであって、本願商標及び引用商標の指定商品において、取引者、需要者が、専ら商品の称呼のみによって商品を識別し、商品の出所を判別するような実情があるものとは認められず、また、称呼による識別性が、外観及び観念による識別性を上回るとはいえないことから、両商標が与える印象、記憶等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。
エ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第6号及び同項第11号に該当するものではないから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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