商標拒絶査定不服審判
2023-002912
サラサラコーカ
- 審判番号
- 2023-002912
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-043283
- 請求日
- 2023年02月02日
- 審決日
- 2023年08月29日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】小林製薬株式会社
- 【請求人代理人】高梨 範夫
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .13 -Z (W05) / T18 .272-Z (W05)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 43283拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年4月14日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 7月21日付け:拒絶理由通知書
令和4年10月 4日 :意見書の提出
令和4年10月27日付け:拒絶査定
令和5年 2月 2日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「さらさら効果」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,医療用試験紙,医療用油紙,医療用接着テープ,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,綿棒,歯科用材料,おむつ,おむつカバー,はえ取り紙,防虫紙,乳幼児用粉乳,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。),人工受精用精液」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、「さらさら効果」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、インターネット情報によれば、本願指定商品を取り扱う業界において、血液をさらさらにする効果のある商品が製造・販売されており、そのような商品であることを表すものとして、本願商標に通ずる「サラサラ効果」の文字が使用されている実情がある。
そうすると、本願商標を、その指定商品中「血液をさらさらにする効果のある商品」に使用したときは、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。
したがって、本願商標は、その指定商品中、前記商品に使用するときは商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、「さらさら効果」の文字を標準文字で表してなるところ、原審提示の情報に加え、別掲1のインターネット情報が示すとおり、本願商標を構成する「さらさら効果」の文字及びこれに通ずる「サラサラ効果」の文字の使用例からは、本願の指定商品中、特に、「薬剤,サプリメント」を取り扱う業界において、「さらさら(サラサラ)」の文字が血液の状態を表す語として一般に使用され、当該文字に「効果」の文字を結合させた「さらさら(サラサラ)効果」の文字が、「血液の状態をさらさら(サラサラ)のよい状態にするための効果」(「血液をさらさら(サラサラ)にする効果」)を表す語として使用されていることがうかがえるものである。
そして、当該効果が期待できる成分を配合した薬剤やサプリメントが実際に製造・販売されていることからすれば、本願商標「さらさら効果」に接する取引者、需要者をして、「血液をさらさら(サラサラ)にする効果のある商品」であると認識させる実情にあるといえる。
また、別掲2のインターネット情報が示すとおり、本願の指定商品中、特に、「食餌療法用飲料,食餌療法用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」に関連する業界においては、食餌(食事)を病気の治療、回復のための手段の一つとして活用し、健康面や栄養面を重視した有効な食生活の実践を目的とする分野であるという性質上、本願商標中の「さらさら」の文字及びこれに通ずる「サラサラ」の文字が、血液の状態が「さらさら(サラサラ)であること」といった健康面での指標を表すものとして一般に使用されていることがうかがえる。
そうすると、本願商標をその指定商品中の「薬剤,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「血液をさらさらにする効果のある商品」であること、すなわち、商品の品質を表示したものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきであるから、本願商標は、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。
さらに、本願商標を前記商品以外の「薬剤,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標というべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標は、例えば、肌をさらさらとさっぱりすべすべに保つ「医療用ベビーパウダー」を間接的に想起させたり、湿気がなくさらっと乾燥した状態の粉状、粒状あるいは顆粒状の商品である「サプリメント」等を間接的に想起させたり、さらさらと淀みなく流れるイメージに基づいて血栓塞栓症の予防治療薬を間接的に想起させたりと、使用する商品によって、異なる意味合いを間接的に想起させることから、特定の一つの意味合いのみを直接的に想起させないと述べ、本願商標は、商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示したものではなく、さまざまな指定商品との関係において、自他商品の識別標識として機能する一種の造語と認識されるものであると主張する。
しかしながら、上記(1)で述べたとおり、「さらさら(サラサラ)効果」の文字は、原審及び別掲1で提示したインターネット情報によれば、本願の指定商品中、特に、「薬剤,サプリメント」を取り扱う業界において、全体として、「血液をさらさらにする効果」を表す語として一般に使用され、これらの効果が期待できる成分を配合した薬剤やサプリメントが製造・販売されている実情が認められること、また、別掲2のインターネット情報によれば、本願の指定商品中、特に、「食餌療法用飲料,食餌療法用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」に関連する業界においては、食餌(食事)を病気の治療、回復のための手段の一つとして活用し、健康面や栄養面を重視した有効な食生活の実践を目的とする分野であるという性質上、「さらさら(サラサラ)」の文字が、血液の状態が「さらさら(サラサラ)であること」といった健康面での指標を表すものとして一般に使用されていることから、「さらさら効果」の文字からなる本願商標は、これをその指定商品中の「薬剤,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「血液をさらさらにする効果のある商品」であることを認識させ、商品の品質を普通に用いられる方法で表したものと理解させるにとどまるといわざるを得ない。
イ 請求人は、原審提示のインターネット情報は、「血液」の文字とともに使用されている用例であり、「さらさら効果」の文字が、それ単独で商品の品質を明確に表す記載は見当たらず、いずれの証左も、「さらさら効果」の文字により、「血液をさらさらにする効果のある商品」といった意味合いを表すものではないと主張する。
しかしながら、原審提示の用例は「血液」の文字とともに使用されているとはいえ、別掲1及び2で提示したインターネット情報が示すように、その指定商品中、「薬剤,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」における業界の実情に鑑みれば、本願商標「さらさら効果」に接する取引者、需要者をして、「血液をさらさらにする効果のある商品」であることを具体的に表示するものと理解、認識させるというべきであるのは、上記(1)で述べたとおりである。
ウ したがって、請求人の上記ア及びイの主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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