商標拒絶査定不服審判
2023-001953
スイマクユウブイ、スイマク
- 審判番号
- 2023-001953
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-037538
- 請求日
- 2023年02月06日
- 審決日
- 2024年06月10日
- 公報発行日
- 2024年08月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】ロート製薬株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人藤本パートナーズ
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -Z (W03) / T18 .272-Z (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-37538拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年4月1日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 7月26日付け:拒絶理由通知書
令和4年 9月 6日 :意見書の提出
令和4年10月28日付け:拒絶査定
令和5年 2月 6日 :審判請求書の提出
令和6年 3月 7日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「水膜UV」の文字を標準文字で表してなり、第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「水膜UV」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「水」の文字は液状の物を、「膜」の文字は物の表面を覆う薄い物を、「UV」の文字は紫外線を、それぞれ意味するものである。そして、化粧品を取り扱う業界においては、「水の質感を有する膜」という意味合いで「水膜」という文字を、「紫外線を防ぐ効果を有する」という意味合いで「UV」という文字を、それぞれ使用して取引が行われている実情が認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品中「化粧品」に使用した場合、これに接する需要者は、「水の質感を有する膜」を形成し、かつ、紫外線を防ぐ効果を有する商品であること、すなわち、単に商品の品質(効能)を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきであり、また、本願商標を「水の質感を有する膜」を形成せず、あるいは、紫外線を防ぐ効果を有さない「化粧品」に使用するときは、商品の品質(効能)の誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品「水の質感を有する膜」を形成せず、あるいは、紫外線を防ぐ効果を有さない「化粧品」に使用するときは、商品の品質(効能)の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、前記1の審尋により、別掲1ないし別掲3に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、前記4の審尋に対し、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、前記2のとおり、「水膜UV」の文字を標準文字で表してなるところ、本願の指定商品中「化粧品」を取り扱う業界では、「水膜」の文字及びこれに通ずる「水の膜」の文字が、保湿(潤い)効果を有するとうたう、肌の上に形成される水のような膜を指称する語として使用されている事実が見受けられる(原審における用例及び別掲1)。
そして、「UV」の文字は「紫外線」の意味(「広辞苑第7版」株式会社岩波書店)を有する語として広く一般に知られているところ、上記業界では、日焼け止め等「紫外線の防止効果を有する商品」に「UV」の文字が使用されている事実が見受けられ(原審における用例及び別掲2)、さらに、保湿(潤い)効果や紫外線の防止効果を有する(水のような)膜を肌に形成する商品が「水膜UV」のように指称されている事実も少なからず見受けられる(別掲3)。
このような状況を踏まえると、本願商標をその指定商品中「化粧品」に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、「肌に水のような膜を形成することで肌を保湿(潤い)し、かつ紫外線の防止効果を有する化粧品」という商品の品質を表示したものと理解、認識するにとどまるというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記内容に照応する商品以外の「化粧品」に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「化粧品」の範囲において、商品の品質、内容及び特徴を表すような文字と「UV」の文字からなる結合商標の登録例を挙げ、本願も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、拒絶査定不服の審判において、登録出願にかかる商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、審決時を基準として判断されるべきものであり、現在(審決時)において、本願商標を構成する「水膜」、「UV」及び「水膜UV」の文字の使用事実については別掲1ないし別掲3のとおりであるから、構成される具体的な商標を異にする請求人の挙げた登録例があることが、本願の判断を左右するものではない。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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