商標拒絶査定不服審判
2023-001641
マヨネーズピー
- 審判番号
- 2023-001641
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-049218
- 請求日
- 2023年01月31日
- 審決日
- 2023年07月11日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社鎌倉まめや
- 【請求人代理人】岡沢 理華
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 飯田 亜紀
- 分類
- T18 .13 -Z (W29)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 49218拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年4月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 6月28日付け:拒絶理由通知書
令和4年 7月13日 :意見書の提出
令和4年12月15日付け:拒絶査定
令和5年 1月31日 :審判請求書の提出
令和5年 4月17日付け:審尋
令和5年 5月27日 :回答書及び手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「マヨネーズピー」の文字を標準文字で表してなり、第29類及び第30類に属する願書に記載の商品を指定商品として登録出願され、その後、指定商品については、当審における前記1の手続補正書により、第29類「マヨネーズ味の豆菓子,マヨネーズ風味の豆菓子」と補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、「マヨネーズピー」の文字を普通に用いられる方法(標準文字)で表示してなるところ、食品の業界においては、「〇〇(食品名)を使用した豆菓子」及び「〇〇(食品名)風味の豆菓子」について「○○ピー」と称して生産販売されている実情があり、かつ、同業界において「マヨネーズを使用した豆菓子」や「マヨネーズ風味の豆菓子」が広く生産販売されている実情があることが認められる。そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「マヨネーズを使用した豆菓子」又は「マヨネーズ風味の豆菓子」であること、すなわち、商品の品質を表示したものとして認識するものとみるのが相当である。また、上記認定によれば、本願商標を上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。
4 当審における審尋
当審において、令和5年4月17日付け審尋により、別掲1及び別掲2に掲げる事実を記載した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとの暫定的見解を示し、期間を指定した上で請求人に対し意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答(要旨)
(1)本願指定商品を第29類「マヨネーズ味の豆菓子,マヨネーズ風味の豆菓子」に補正した(以下、補正後の本願指定商品を「補正後指定商品」という。)。
(2)本願商標は補正後指定商品の内容を直接的に看取させ得るものではなく、さらに、本願商標が商品の品質を表すものとして一般に使用されている事実は一切ない。
(3)請求人は数十年前より現在に至るまで商標「マヨネーズピー」を自社の商品に長年にわたり使用し続けている。現在「マヨネーズピー」を使用しているのは、請求人のみであり、このような実情は、「マヨネーズピー」が、これまでだけでなく、将来においても、「マヨネーズを使用した豆菓子」又は「マヨネーズ風味の豆菓子」を示すものとして「取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するもの」ではないことを示し、それ故に、「特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でない」ものには該当せず、「一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるもの」にも該当しないことを示すものである。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、前記2のとおり、「マヨネーズピー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「マヨネーズ」の文字は「卵黄とサラダ油・酢・塩などをまぜ合わせて乳化させたソース。」を意味し(「デジタル大辞泉」株式会社小学館)、調味料の名称として広く親しまれている。
そして、補正後指定商品を含む菓子を取り扱う業界では、「しょうゆ、塩、黒糖、カレー、ブラックペッパー、ごま」等の調味料あるいは「いか、えび、コーヒー」等の原材料名と「ピー」の文字を結合した 「○○ピー」(○○は調味料の名称又は原材料名)と称する商品が、「○○味の豆菓子」若しくは「○○風味の豆菓子」として広く生産販売されている事実がある(別掲1、別掲2)。
また、原審で開示したとおり、「マヨネーズを使用した豆菓子」や「マヨネーズ風味の豆菓子」が生産販売されている事実があり、当該豆菓子においては、マヨネーズの略語である「マヨ」(前掲書)の文字を有した「マヨピー」、「わさびマヨピー」、「辛子マヨピー」と称する商品が、「マヨネーズ味の豆菓子」若しくは「マヨネーズ風味の豆菓子」の意味合いを認識させる語として使用されている事実も見受けられる(別掲1)。
以上の内容を踏まえると、本願商標を補正後指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「マヨネーズ味の豆菓子」若しくは「マヨネーズ風味の豆菓子」という商品の品質を表示したものと認識、理解するにとどまり、本願商標は自他商品を識別する標識としての機能を有しないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、数十年前より現在に至るまで商標「マヨネーズピー」を自社の商品に長年にわたり使用し続けている。現在「マヨネーズピー」を使用しているのは、請求人のみであり、このような実情は、「マヨネーズピー」が、これまでだけでなく、将来においても、「マヨネーズを使用した豆菓子」又は「マヨネーズ風味の豆菓子」を示すものとして「取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するもの」ではないことを示し、それ故に、「特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でない」ものには該当せず、「一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品識別力を欠くものであることによるもの」にも該当しないことを示すものである旨主張する。
しかしながら、「マヨネーズピー」の文字が、請求人においてのみ使用されているとしても、当該文字が、補正後指定商品との関係において自他商品を識別する標識としての機能を有しないことは前記(1)のとおりであり、請求人が、本願商標を数十年前より現在に至るまで、長年にわたり自社の商品に使用し続けているとしても、本願商標を付した補正後指定商品が、請求人の出所に係るものであることを需要者が認識するに至っているものであることを認め得る証拠(例えば、本願商標を付した補正後指定商品の販売数量、売上高や市場シェア等の販売実績、宣伝広告の方法、内容や費用等)の提出はなく、本願商標が使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至っているかどうかを判断することができないから、請求人の主張は、採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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