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商標拒絶査定不服審判

2023-001067

アイシャンプープロ、アイシャンプー、プロ、ピイアアルオオ

審判番号
2023-001067
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2021-132482
請求日
2023年01月23日
審決日
2024年03月12日
公報発行日
2024年06月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社メディプロデュース
  • 【請求人代理人】鮫島 正洋
  • 【請求人代理人】柳下 彰彦
  • 【請求人代理人】坂倉 夏子
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 石塚 利恵
分類
T18 .13 -Z (W03) / T18 .17 -Z (W03)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法3条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第3条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2021-132482拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 手続の経緯 本願は、令和3年10月25日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和4年3月14日付け:拒絶理由通知書 令和4年8月18日 :意見書の提出 令和4年9月29日付け:拒絶査定 令和5年1月23日 :審判請求書の提出 令和5年3月17日 :手続補足書の提出 2 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第3類「目元洗浄剤,目元洗浄用化粧品」を指定商品として登録出願されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要点) 本願商標は、別掲1のとおり、「Eye」及び「Shampoo」の文字を上下2段に横書きし、その下に、「Pro」の文字を下線を付して右上がりに横書きしてなるものである。 そして、本願商標の構成中、「Eye」及び「Shampoo」の文字は、本願の指定商品との関係で「目元洗浄剤」や「目元の洗浄効果を有する美容液」ほどの意味合いで使用されている「アイシャンプー」の語を、欧文字で表記したものとして容易に認識されるものであり、また、同構成中、「Pro」の文字は、「<「プロフェッショナル」の略>ある物事を職業として行い、それで生計を立てている人。本職。」を意味する語であって、本願の指定商品を取り扱う業界において、「Pro」の読みを片仮名で表記した「プロ」の文字が、高機能の商品であることを表示する際に一般的に使用されている実情がある。 さらに、近時、商標や広告に用いる各種文字について、需要者の注意をひき、視覚的効果を狙う方法として、様々な表示態様を用いることが一般的になってきていることを踏まえると、本願商標において、構成中の各文字の書体を変えたり、中心をずらして配置したりする等して表した部分があるとしても、これは、通常の工夫の範囲を超えるものとは言い難いものである。 そうすると、本願商標は、普通に用いられる程度を超えた特殊なデザインを施した商標とはいえないから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「高機能の目元洗浄剤」や「高機能の目元の洗浄効果を有する美容液」ほどの意味合いを理解するにとどまり、本願商標を、商品の品質を普通に用いられる方法で表示した標章として認識するというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について ア 本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、ブロック体の「Eye」及び「Shampoo」の文字を、中心をそろえて上下二段に表し、その下方に、筆記体風の「Pro」の文字を、中心をややずらして右上がりに横書きし、当該「Pro」の文字に沿うように右上がりの下線が配されているものである(すべての構成要素は、青色で表されている。)。 そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、原審で示した用例のとおり、まつ毛用シャンプー又はまつ毛洗浄用化粧品が「アイシャンプー」の名称で表示され、一般に製造、販売されている実情があり(別掲2(1)~(3))、また、「Pro(プロ)」の文字は、プロ仕様の商品であるという特長を表すために、取引上一般に使用されている実情がある(別掲2(4)、(5))。 さらに、同業界において、商品の名称やその特長を、商品容器等に、書体や配置を違えて表示する例もある(別掲3)ことからすると、本願商標の態様(色彩、書体、配置)は、取引上、普通に採択されている程度のものであって、格別特異なものともいえないことから、いまだ普通に用いられる方法の域を脱していないものとみるのが相当である。 そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、プロ仕様のまつ毛用シャンプー又はまつ毛洗浄用化粧品であること、すなわち、商品の品質を表したものとして理解、認識するにとどまり、商品の出所を表示する標識又は自他商品の識別標識として認識することはないとみるのが相当である。 したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 イ 請求人の主張について 請求人は、本願商標は、文字の色、文字列の書体、文字列中の文字の配置及び各文字列の配置に様々な工夫が凝らされており、「商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」ではないため、本願商標は、文言上、商標法第3条第1項第3号に該当しないことは明らかである旨主張する。 しかしながら、本願商標の構成中、筆記体風に表された「Pro」の文字は、ややデザイン化されているとしても、本願の指定商品を取り扱う業界において、取引上、普通に採択されている程度のものであって、その程度が高いものとはいい難く、ブロック体で表された「Eye」及び「Shampoo」の文字は、一般に広く使用されているOSソフトに標準でインストールされている定番フォントのFutura(フーツラ、フツラ。別掲4参照。)に類するものといえる。また、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の名称やその特長を、商品容器等に、書体や配置を違えて表示する例もあることは、上記アのとおりである。 そうすると、本願商標の態様は、いまだ普通に用いられる方法の域を脱していないものといわざるを得ず、請求人の上記主張は、採用することができない。 (2)商標法第3条第2項に規定する要件を具備するか否かについて 請求人は、本願商標は、仮に商標法第3条第1項第3号に該当するとしても、本願商標は使用をされた結果、同条第2項の要件を具備するものであるから、登録されるべきものである旨主張し、証拠として甲第1号証ないし甲第36号証(枝番号を含む。なお、本審決においては、枝番号の全てを引用するときは、枝番号を省略して記載する。)を提出しているので、以下検討する。 ア 使用期間及び使用地域 請求人と代表取締役を同一にし、同取締役が株式を100%保有する兄弟会社である株式会社MediProduct(以下「MediProduct社」という。甲1)は、2013年7月に、自己の製造、販売に係るまつげ洗浄剤の一つとして、本願商標を商品の包装容器に付した「アイシャンプープロ」(以下「使用商品」という。)の販売を開始し、それ以降、使用商品の製造、販売を行っている(請求人の主張、甲2、甲3、ほか。)。 使用商品は、MediProduct社のウェブサイトで販売されている(甲2)ほか、「Amazon.co.jp」、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」及び「望月メディカルネット(眼科専用商品のネットショップ)」を通じた通信販売がされている(甲4~6、甲22)。また、使用商品は、HOYA株式会社が全国展開する「コンタクトのアイシティ」の店舗(360店)においても販売されている(甲8~甲14)。 イ 販売実績 請求人代理人が、請求人の従業員に使用商品の売上本数をヒアリングした「報告書」(甲15)によれば、使用商品の売上本数は、2018年は7,633本、2019年は33,523本、2020年は38,433本、2021年は75,259本、2022年7月までは45,862本とされる。 ウ 広告宣伝 MediProduct社は、「コンタクトのアイシティ」店舗での使用商品の販売開始時に、プレスリリース配信サービスを手がける「PR TIMES」においてプレスリリースを掲載した(甲21)。 エ メディアにおける紹介 使用商品は、眼科開業医向け情報誌「眼科グラフィック」において、リッドハイジーン用洗浄剤の一として、他社の商品とともに紹介されたことが認められる(甲18の2)。 また、使用商品は、まつ毛を洗う商品として、地域情報発信サイトや眼科あるいは薬局のウェブサイトにおいて紹介されたことが認められる(甲20の2、甲23~甲27)。 その他、ブログやSNS(「Instagram」、「旧Twitter」)において、使用商品に関する記事が投稿されていることがうかがえる(甲29~甲36)。 オ 小括 上記アないしエによれば、MediProduct社は、2013年以降現在に至るまで、使用商品について、本願商標を継続して使用しており、使用商品は通信販売やコンタクトレンズ販売店を通じて全国で販売され、使用商品が雑誌、眼科あるいは薬局のウェブサイト等において紹介されたことが認められる。 しかしながら、請求人が主張する使用商品の売上本数を客観的に裏付ける証拠の提出はなく、その他、使用商品の売上高や市場占有率等を示す証拠の提出はないことから、使用商品の販売実績の多寡について評価することができない。また、広告宣伝の程度についても、プレスリリースを配信サイトに掲載したにとどまり、その回数も少ないものである。さらに、使用商品が雑誌、眼科あるいは薬局のウェブサイト等において紹介されたとしても、その掲載回数は多いとはいえず、雑誌記事においては、他社の商品とともに紹介されるにとどまるものであるから、これらによって、使用商品が全国の需要者の注意を強く惹くということはできない。 そうすると、請求人の提出する証拠によっては、本願商標は、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものになっているとは認められない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備しない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであって、かつ、同条第2項に規定する要件を具備するものではないから、これを登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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