商標拒絶査定不服審判
2023-000744
ビヨーヤクガクシ、ビヨーヤクガク
- 審判番号
- 2023-000744
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-035067
- 請求日
- 2023年01月17日
- 審決日
- 2023年11月30日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】一般社団法人美容薬剤師協会
- 【請求人代理人】辻田 朋子
- 【請求人代理人】下田 一徳
- 【請求人代理人】樋口 頼子
- 【請求人代理人】中川 慶太
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 茂木 祐輔
- 分類
- T18 .13 -WZ (W4144) / T18 .272-WZ (W4144)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第7号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-35067拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「美容薬学士」の文字を標準文字で表してなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,資格の認定・資格の付与,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,インターネットを利用して行う映像の提供,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供」及び第44類「美容に関する指導・助言・情報の提供,美容,理容,健康管理に関する指導・助言及び情報の提供,医薬品に関する助言及び情報の提供,医療情報の提供,栄養の指導,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,整体,はり治療,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定役務として、令和4年3月28日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年8月18日付けで拒絶理由の通知がされ、同年10月4日に意見書が提出されたが、同月25日付けで拒絶査定がされ、これに対して同5年1月17日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「美容薬学士」と横書きしてなるところ、構成中の「美容」は「美しい容貌。容貌・容姿・髪型を美しくすること。」を、「薬学」は「薬物の性質・作用・製造・分析およびその応用について研究する学問。」を、「士」は「一定の資格・役割をもった者。」を、それぞれ意味する。そして、「薬剤師」の国家資格の存在、末尾に「士」の文字が付される場合は、「弁護士」や「司法書士」など「一定の技能や資格を持つ人」の意を表す場合が多いこと、国家資格は一般の国民の信頼性が高いといえること等を踏まえると、本願商標は、構成全体として、「美容に係る薬学の専門知識を有する者」程度を認識させるものであり、薬学の専門知識を有する職業(国家資格)である「薬剤師」と紛らわしいものである。また、薬剤師法により、薬剤師でない者は、「薬剤師又はこれにまぎらわしい名称」を用いることが禁じられている。そうすると、薬剤師ではない出願人が、本願商標を、その指定役務について使用することは、あたかも薬剤師の国家資格を有する者に係る役務であるかのように、需要者、取引者に誤認を生じさせるおそれがあり、薬剤師ではない出願人に対して本願商標の登録を認めることは、国家資格の制度に対する社会的信頼を失わせ、ひいては社会公共の利益に反するおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審における拒絶理由通知
当審において、請求人に対し、別掲1のとおりの事実を示した上で、本願商標は、その指定役務中、「技芸・スポーツ又は知識の教授,資格の認定・資格の付与,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,インターネットを利用して行う映像の提供」及び第44類「美容に関する指導・助言・情報の提供,美容,理容,健康管理に関する指導・助言及び情報の提供,医薬品に関する助言及び情報の提供,医療情報の提供,栄養の指導,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,整体,はり治療,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」に使用をするときには、その取引者、需要者に、その指定役務が「美容に関連した薬学の学位取得者」又は「美容に関連した薬学を身に付けた者」によって提供される役務であることを認識させるとともに、指定役務中、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,資格の認定・資格の付与,セミナーの企画・運営又は開催」に使用するときには、上記の意味合いに加え、「美容に関連した薬学の学位」を修得するための知識の教授や資格の認定であることを認識させるといえるものであり、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、本願商標を、その指定役務中、「薬学の学位取得者」又は「薬学を身に付けた者」と関連のない役務について使用をするときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する旨の令和5年8月29日付けで拒絶理由を通知し、期間を指定した上で、これに対する意見を求めた。
第4 当審における拒絶理由通知に対する請求人の意見
請求人は、前記第2の拒絶理由通知に対し、令和5年10月10日に意見書を提出し、要旨以下のとおり意見を述べた。
1 「薬学士、経済学士」等の表記は、日本学術会議によれば、1991年の制度改革により廃止され、現在では「学士(専攻分野)」と表記されているものである。30年以上前に「薬学士」が学位を表す語として使用されていたとしても、昨今ではそのような使用は一般的になされていないから、本願商標構成中の「薬学士」の文字部分から、「薬学の学位取得者」の意味合いが直接的、具体的に認識されることはない。
2 本願商標構成中の「士」の文字から「学問、道徳を身につけたりっぱな人。」を意味するのは、「同好の士を募る」、「博学の士」や「技士・国士・志士・紳士」といった既存の語に使用される場合であり、「士」の文字には「一定の技能や資格を持つ人」の意を表す場合も多い。そうすると、本願商標から生じる意味合いは、例えば「美容に関する薬学を教授する技能や資格、役割を持った者」や「美容に関する薬学自体を研究する技能や資格、役割を持った者」といったように多義的であり、どのような技能や資格、役割を有する者を意味するかが不明確であるため、漠然とした一連一体の観念を有する造語である。
3 「士」が資格名として使用される際には、何に関連する資格であるかが認識できるように、資格の「分野を表す語」と「士」の文字を組み合わせて、自他役務識別標識として使用されることが一般的となっており、かつ、それらの組み合わせた文字は商標登録されている。また、「予防医学」に「士」を加えた「予防医学士」の文字や、「美容薬学」に「検定」を加えた「美容薬学検定」の文字等が商標登録されており、本願商標についても、同様に登録が認められるべきである。
第5 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
(1)本願商標を構成する文字の語義について
本願商標の構成中、「美容」の文字は、「顔かたちを美しくすること。また、化粧、結髪、パーマネントウエーブなどによって容姿を美しくすることをいう。」を意味するものであり(「コトバンク」のウェブサイトにおける「精選版 日本国語大辞典」(https://kotobank.jp/word/%E7%BE%8E%E5%AE%B9-121193))、また、「学士」の文字は、「学問に従事する人。学者」、「学位の一つ。大学の学部を卒業した者に与えられる。」の意味を有する語であるとともに、大学の学部を卒業した者に与えられる学位として、「法学士、医学士、工学士、文学士、理学士、農学士、薬学士、経済学士」等がある(同ウェブサイトにおける前掲辞典(https://kotobank.jp/word/%E5%AD%A6%E5%A3%AB-460232))ことからすれば、本願商標の構成中、「薬学士」の文字部分は、「薬学の学位取得者」を理解させるものである。
また、「薬学」の文字が「医薬の製造・管理・検定・利用などの理論および応用を研究する学問。」の意味を有する語(同ウェブサイトにおける前掲辞典(https://kotobank.jp/word/%E8%96%AC%E5%AD%A6-143494))であり、「士」の文字が「学問、道徳を身につけたりっぱな人。」の意味を有する語(同ウェブサイトにおける前掲辞典(https://kotobank.jp/word/%E5%A3%AB-515146))であることを考慮すると、「薬学士」の文字部分から、「薬学を身に付けた者」ほどの意味合いを理解させるものといえる。
したがって、本願商標の構成中の「薬学士」の文字部分は、「薬学の学位取得者」又は「薬学を身に付けた者」を理解させるものである。
(2)本願商標を構成する文字の使用状況及び「美容」と「薬学」の関連性について
本願商標の構成中、「薬学」の文字に関し、特定の分野や領域等に絞り込んだ「薬学」の研究や講座等が実施されており、当該分野等の名称を結合して、「美容薬学」、「健康薬学」、「衛生薬学」、「医療薬学」等「○○薬学」と称されている実情を、別掲1に掲げるインターネット情報から確認することができる。
また、本願商標構成中の「美容」の文字は、上記(1)のとおり、「顔かたちを美しくすること。また、化粧、結髪、パーマネントウエーブなどによって容姿を美しくすることをいう。」を意味するものであるところ、別掲2に掲げるインターネット情報によれば、「薬学」を学んだ者や研究する者が、「美容」に関する研究をしたり、美容に関連した業務に従事(就職)したりするなど、「美容」と「薬学」は、関連の深いものであることが確認できる。
(3)判断
本願商標は、前記第1のとおり、「美容薬学士」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字を普通に用いられる方法で表示する標章からなる商標であると認められる。
そして、上記(1)のとおり、本願商標を構成する「美容」の文字は、「顔かたちを美しくすること。また、化粧、結髪、パーマネントウエーブなどによって容姿を美しくすることをいう。」を意味し、「薬学士」の文字は、「薬学の学位取得者」又は「薬学を身に付けた者」ほどの意味合いを理解させるものである。
さらに、上記(2)のとおり、特定の分野や領域等に絞り込んだ「薬学」の研究や講座等が実施されており、当該分野等の名称を結合して、「美容薬学」、「健康薬学」、「衛生薬学」、「医療薬学」等「○○薬学」と称されている実情があることが認められ、また、「薬学」を学んだ者や研究する者が、「美容」に関する研究をしたり、美容に関連した業務に従事(就職)したりするなど、「美容」と「薬学」は関連の深いものであることが認められる。
以上からすると、「薬学」と関連の深い「美容」の文字を「薬学士」の文字と結合させた「美容薬学士」の文字は、上記「○○薬学」の事例に倣えば、「美容に関連した薬学の学位取得者」又は「美容に関連した薬学を身に付けた者」ほどの意味合いを理解させるものというべきである。
そして、別掲2の事例のとおり、薬学を学んだ者が、その専門的知識やスキル等を活かし、美容に関する業務や研究等を行っている実情があることをも考慮すると、「美容薬学士」の文字よりなる本願商標は、これを、その指定役務中、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,資格の認定・資格の付与,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,インターネットを利用して行う映像の提供」及び第44類「美容に関する指導・助言・情報の提供,美容,理容,健康管理に関する指導・助言及び情報の提供,医薬品に関する助言及び情報の提供,医療情報の提供,栄養の指導,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,整体,はり治療,医療用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」に使用をするときには、その取引者、需要者に、その指定役務が「美容に関連した薬学の学位取得者」又は「美容に関連した薬学を身に付けた者」によって提供される役務であることを認識させるとともに、指定役務中、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,資格の認定・資格の付与,セミナーの企画・運営又は開催」に使用するときには、上記の意味合いに加え、「美容に関連した薬学の学位」を修得するための知識の教授や資格の認定であることを認識させるといえるものであり、いずれにしても、本願の指定役務の質(内容)を認識させるものである。
(4)小括
したがって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本願商標を、その指定役務中、「薬学の学位取得者」又は「薬学を身に付けた者」と関連のない役務について使用をするときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、「薬学士、経済学士」等の表記は、日本学術会議によれば、1991年の制度改革により廃止され、現在では「学士(専攻分野)」と表記されているものであって(甲1)、昨今では「薬学士」のような使用は一般的になされていないから、本願商標構成中の「薬学士」の文字部分から、「薬学の学位取得者」の意味合いが直接的、具体的に認識されることはない旨主張する。
しかしながら、大学設置基準、学校教育法又は学位規則において、「薬学士」の表記を禁止する規定や、特定の表記に統一することを定めるような規定は見当たらず、また、例えば以下アないしコの事例(※審決注:下線は合議体による。)からすれば、現在においても、「薬学士」の文字が学位を表すものとして一般に使用されているとみるべきであるから、請求人が主張する事実があったとしても、本願商標構成中の「薬学士」の文字から、「薬学の学位取得者」の意味合いが生じることが否定されるべきとみることはできない。
ア 「金城学院大学」のウェブサイトにおいて、「薬学科の3つのポリシー」の見出しの下、「さらに2年次から4年次の必修科目(31単位)として、・・・薬剤師、薬学士としての学識の基礎となる知識を教育する。」、「学生が薬学分野の専門知識をより深め、・・・薬剤師、薬学士として社会で幅広く活用できる応用的な知識を教育する。」の記載がある(https://www.kinjo-u.ac.jp/ja/about/information/policies/2018/department-3policy/pharmacy/)。
イ 「東北医科薬科大学」のウェブサイトにおいて、「薬学部 薬剤学教室」の見出しの下、「メンバー(略)助教(略) (薬学士)」の記載がある(https://www.tohoku-mpu.ac.jp/laboratory/yakuzai/index.html)。
ウ 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」のウェブサイトにおいて、「弁護士等」の見出しの下、「(略)弁理士(略)経歴(略)1984年3月徳島大学薬学部卒業(薬学士)」の記載がある(https://www.amt-law.com/professionals/profile/KSA)。
エ 「昭和薬科大学」のウェブサイトにおいて、「統合薬学教育研究室」の見出しの下、「講師/薬学博士(略)学歴 1984.03 薬学士(昭和薬科大学薬学部卒業)」の記載がある(https://www.shoyaku.ac.jp/research/laboratory/gakushu/teacher/107)。
オ 「東京平成大学 薬学部 薬学科・大学院 薬学研究科」のウェブサイトにおいて、「研究者紹介」の見出しの下、「プロフィール(略)教授 薬学士、薬学修士、博士(薬学)」の記載がある(https://pharm.thu.ac.jp/research/researcher/m_takahashi.html)。
カ 「大阪医科薬科大学」のウェブサイトにおいて、「薬学部教員一覧」の見出しの下、「あ行(略)薬学士 教授(特任) 臨床薬学教育研究センター」、「か行(略)薬学士 教授(特任) 臨床薬学教育研究センター」の記載がある(https://www.ompu.ac.jp/research/oups/teacher.html)。
キ 「医療創生大学」のウェブサイトにおいて、「教員紹介」の見出しの下、「(略)特任教授/薬学士/社会薬学/薬事行政、地域薬局」、「(略)助教/薬学士・法学士/臨床薬学/調剤業務、院内製剤、注射薬(略)助教/薬学士/臨床薬学/薬物動態、薬物相互作用、アレルギー、アナフィラキシー」の記載がある(https://www.isu.ac.jp/department/pharm/staff.html)。
ク 「弁理士法人アルガ特許事務所」のウェブサイトにおいて、「弁理士・スタッフ」の見出しの下、「顧問弁理士(略)1965年 弁理士登録(略)薬学士/専門 薬学、有機化学/担当分野 医薬、化粧品、食品、他」の記載がある(https://arugapat.jp/patentattorneys.html)。
ケ 「福山大学」のウェブサイトにおいて、「薬学部」の見出しの下、「薬学科(略)職名 助手/学位 薬学士」の記載がある(https://www.fukuyama-u.ac.jp/pharm/pharmacy/date-yuko/)。
コ 「京都薬科大学」のウェブサイトにおいて、「大学のご案内」の見出しの下、「本学の校章は、・・・本学はこの校章のもとに、・・・優れた薬学士、薬学者および薬剤師の養成に努めている。」の記載がある(https://www.kyoto-phu.ac.jp/compendium/badge_song/)。
(2)請求人は、本願商標構成中の「士」の文字から「学問、道徳を身につけたりっぱな人。」を意味するのは、「同好の士を募る」等の既存の語(甲2)に使用される場合であり、「士」の文字には「一定の技能や資格を持つ人」の意を表す場合も多いことを考慮すると、本願商標から生じる意味合いは、例えば「美容に関する薬学を教授する技能や資格、役割を持った者」や「美容に関する薬学自体を研究する技能や資格、役割を持った者」といったように多義的であり、どのような技能や資格、役割を有する者を意味するかが不明確であるため、本願商標は、漠然とした一連一体の観念を有する造語である旨主張する。
しかしながら、「士」の文字から、「一定の技能や資格を持つ人」の意味合いを認識する場合があるとしても、当該意味合いに沿った「薬学士」の文字部分の意味合いは、「薬学についての一定の技能や資格を持つ人」となるものであって、上記「薬学を身に付けた者」の意味合いから離れるものではない。また、本願商標全体から生じる「美容に関連した薬学の学位取得者」又は「美容に関連した薬学を身に付けた者」の意味合いが、指定役務との関係で役務の質(内容)を認識させることは上記1のとおりであり、本願商標が、漠然とした一連一体の観念を有する造語であるということはできない。
(3)請求人は、「医学予防士」等、「資格の分野を表す語」と「士」の文字を組み合わせた文字が、自他役務識別標識として使用され(甲3~甲6)、また商標登録されているほか、「美容薬学検定」の文字等が商標登録されていることからすれば、本願商標についても登録が認められるべき旨主張する。
しかしながら、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標の構成態様や指定役務の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるから、構成態様の異なる登録商標が存在することをもって、本願商標の判断が左右されるべきではない。そして、本願商標を構成する各文字の語義や指定役務の分野における使用状況、各文字の関連性等を総合して検討、判断すれば、本願商標が役務の質(内容)を認識させることは上記1のとおりである。
(4)したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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