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商標拒絶査定不服審判

2023-000565

センセーギョー

審判番号
2023-000565
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2020-159157
請求日
2023年01月13日
審決日
2023年12月14日
公報発行日
2024年03月29日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社エクスウィルパートナーズ
  • 【請求人代理人】原田 貴史
  • 【請求人代理人】和田 吉民
審判長/審判官
  • 審判長 旦 克昌
  • 審判官 小林 裕子
  • 審判官 綾 郁奈子
分類
T18 .13 -Z (W3541)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、特許法第150条第5項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2020-159157拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 1 本願商標及び手続の経緯 本願商標は、「先生業」の文字を標準文字で表してなり、第35類及び第41類に属する別掲1のとおりの役務を指定役務として、令和2年12月24日に登録出願されたものである。 本願は、令和3年8月24日付け及び同年12月21日付けで拒絶理由の通知がされ、それぞれ同年9月15日及び同4年1月19日に意見書が提出されたが、同4年10月18日付けで拒絶査定がされ、これに対して同5年1月13日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、「先生業」の文字を標準文字で表してなるものである。「先生」は、「学校の教師。医師・弁護士など、指導的立場にある人に対する敬称。」等の意味で、「業」は、「しごと」等の意味である。そして、インターネット情報によると、「先生業」について、「先生業とは、・会計士や弁護士などの士業・各種コンサルタント・スクールや研修などの講師業・カウンセラーやコーチ、セラピスト、トレーナーといった、専門知識を武器にビジネスを展開する方々です。」との記載があり、また、「先生業」の語句を用いた起業に関連する記載や、書籍等の記載があるから、指定役務との関係において、当該文字は「先生のしごと」を意味する語として普通に使用されている文字と無理なく認識し得るものである。そうすると、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は「先生のしごとに関する役務の提供」(例えば、「先生の仕事のあっせん、先生の募集」など)という、役務の質(内容)を表示したものと理解するにとどまり、自他役務を識別する標識としては機能し得ないものと判断する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審における証拠調べ通知 当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲2に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、令和5年10月5日付け証拠調べ通知書によって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。 4 証拠調べに対する請求人の意見の要点 (1)証拠調べ通知書の事実1について 証拠調べ通知書の事実1(1)の「先生業専門コンサルタント」は、登録商標であり、「先生業」の使用とはいい難い。(2)も同様に、「先生業のための出版講座」であり、「先生業」そのものの商標の使用とはいい難い。(7)については、実質請求人によって使用されている。 請求人は、「先生業」を、士業やコンサルタント、講師、コーチング業などとしており、(1)ないし(6)で使用されている「先生業」は、これと共通する定義で使用されている事例ではない。 また、(2)の筆者は、請求人の「志師塾」主催の講座を受講した上で、「先生業」を使用しているから、実質的に請求人の許諾を得ている者の使用である。 (2)証拠調べ通知書の事実2について 証拠調べ通知書の事実2(1)ないし(5)については、「社長」等の肩書や、「司会」「秘書」等、「業」がなくとも職業の名称として成り立つ語であるが、請求人が称する「先生業」のすべてが「先生」と呼ばれているものではない点において、「〇〇業」とされている実例として挙げられている(1)ないし(5)と本願商標とは、性質を異にしており、同様に考えることはできない。 5 当審の判断 (1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、「先生業」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「先生」の文字は、「<1>先に生まれた人。<2>学徳のすぐれた人。自分が師事する人。また、その人に対する敬称。<3>学校の教師。<4>医師・弁護士など、指導的立場にある人に対する敬称。<5>他人を、親しみまたはからかって呼ぶ称。」の意味を、「業」の文字は、「<1>しごと。<2>くらしの手だて。なりわい。つとめ。職業。<3>学問。学業。技芸。<4>やしき。」の意味を有する語であり(いずれも広辞苑第七版)、いずれも我が国において親しまれた平易な語であるから、本願商標は「先生」の文字と「業」の文字を結合したものと認識されるものである。 また、当審における職権調査によれば、例えば、別掲2の1(3)「コンサルタントやコーチ、カウンセラー、セラピスト、そして教室や講座の講師などの先生」を対象として「先生業で賢く稼ぐための商品づくり7つのポイント無料メール講座」が提供されるなど、指導的立場にある人の仕事を「先生業」と称して、「先生業」のためのコンサルティング、セミナー、知識の教授などが提供されている事例が認められる。 そうすると、本願商標の構成文字の語義と、別掲2の実情を考慮すれば、本願商標の全体の文字からは、「先生(指導的立場にある人)の仕事」の意味合いを理解させるものであり、本願商標をその指定役務に使用したときは、取引者、需要者は、本願商標から、「先生(指導的立場にある人)の仕事」に関する役務の提供、例えば、先生(指導的立場にある人)の仕事についてのビジネスコンサルティング、先生(指導的立場にある人)の仕事についての知識の教授などであることを認識するにとどまるというのが相当であって、本願商標は、役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、証拠調べ通知書で示した事例1(1)及び(2)は「先生業専門コンサルタント」や「先生業のための出版講座」であって、「先生業」そのものの商標の使用とはいい難い旨主張する。 しかしながら、「先生業専門コンサルタント」や「先生業のための出版講座」は、「先生業」そのものが内包されているし、本願商標がその指定役務に使用された場合に、取引者、需要者が、本願商標からどのような意味を認識するかを推し量るために、必ずしも「先生業」そのものの使用が要求されるものでもない。 イ 請求人は、証拠調べ通知書で示した事例1(1)ないし(6)は「先生業」を、請求人と共通する定義で使用する事例ではない旨主張する。 しかしながら、請求人が本願商標をどのように定義しているかということと、本願商標がその指定役務に使用された場合に、取引者、需要者が、本願商標からどのような意味を認識するかということは、直接の関係がないことである。 ウ 請求人は、証拠調べ通知書の事実2(1)ないし(5)については、「業」がなくとも職業の名称として成り立つ語であるが、請求人が称する「先生業」のすべてが「先生」と呼ばれているものではない点において、同様に考えることはできない旨主張する。 しかしながら、請求人が称する「先生業」のすべてが「先生」と呼ばれているものではないことは、本件の判断を左右するものでもなく、本願商標から「業」を除けば「先生(指導的立場にある人)」の意味を認識することは上記(1)のとおりである。 エ よって、請求人の主張はいずれも採用できない。 (3)まとめ したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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