商標拒絶査定不服審判
2023-000101
ノメル
- 審判番号
- 2023-000101
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-023493
- 請求日
- 2023年01月05日
- 審決日
- 2024年03月29日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ウェアハウス・ジャパン
- 【請求人代理人】弁理士法人IPRコンサルタント
- 審判長/審判官
- 審判長 山田 啓之
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 藤村 浩二
- 分類
- T18 .13 -Z (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-23493拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年3月2日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年7月19日付け :拒絶理由通知書
令和4年9月2日 :意見書の提出
令和4年10月12日付け:拒絶査定
令和5年1月5日 :審判請求書、手続補正書の提出
2 本願商標
本願商標は、「NOMERU」の欧文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願されたものであり、その後、指定商品については、上記1の手続補正書により、第30類「ぽん酢,食酢」に補正されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、「NOMERU」の欧文字を標準文字で表してなるところ、食品を取り扱う分野では「飲める」をローマ字表記したものと容易に認識される「NOMERU」の文字が飲食物等を「飲むことができる」の意味で使用されており、また、「飲める(飲むことができる)調味料」が販売されている実情にあるので、本願商標全体として、「飲むことができる商品」程度の意味合いを容易に理解、認識させるものである。そうとすれば、本願商標は、「NOMERU」の文字を普通に書してなるにすぎないものであり、これをその指定商品について使用するときは、「飲むことができる商品」というほどの意味合いを表現したものと需要者に容易に理解、認識させるものであって、単に該商品の品質を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
商標法第3条第1項第3号が、「その商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、形状(包装の形状を含む。)、生産若しくは使用の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、態様、提供の方法若しくは時期その他の特徴、数量若しくは価格」を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標について商標登録を受けることができない旨規定しているのは、このような商標は、指定商品又は指定役務との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性」を表示記述する標章であって、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであるから、特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないとともに、一般的に使用される標章であって、多くの場合自他商品又は自他役務の識別力を欠くものであることによるものと解される。そうすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには、審決の時点において、本願商標が、その指定商品又は指定役務との関係で、「その商品の産地、販売地、品質、形状その他の特性」又は「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途その他の特性」を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、本願商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合に、取引者及び需要者によって、将来を含め、商品の上記特性を表示したものと一般に認識されるものであれば足りると解される(知財高裁平成27年(行ケ)第10107号 同年10月21日判決、知財高裁平成27年(行ケ)第10061号 同年9月16日判決)。
以上を前提に、本願商標の同号該当性について判断する。
(2)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「NOMERU」の欧文字を標準文字で表してなるものである。
ところで、原審において示した別掲1(1)ないし(3)によれば、本願商標の指定商品を含む食品を取り扱う分野では、通常はそのまま飲むことはしない商品であっても、「飲める(飲むことができる)」ことを特徴とする商品が製造・販売されており、そのような商品の広告において「飲める」ことをうたっている(強調している)ことが認められる。
このことは、別掲1(4)ないし(6)からも裏付けられるものである。
そうすると、本願商標の指定商品との関係では、「NOMERU」の文字に接する取引者、需要者は、これを「飲める」の語をローマ字表記したものと認識するとみるのが相当である。
このことは、別掲2のとおり、「飲める」を「NOMERU」とローマ字表記して使用している事例もあることからも裏付けられるものである。
してみると、「NOMERU」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者、取引者は、「飲める」の語を単にローマ字で表記したものと容易に理解し、「飲むことができる(商品)」の意味合いを容易に理解、認識するものである。
そして、本願商標は、標準文字で表されているから、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであることは明らかである。
そうすると、本願商標を、その指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「飲むことができる商品」であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(3)請求人の主張について
請求人は、「NOMERU」の文字は、「呑める」や「のめる」(「からだが前に倒れる」の意味)の語にも通じるものであり、「飲める」に直結するものではない旨、及び「飲める」に通じ得るとしても、意味が漠然としている旨主張する。
しかしながら、本願商標の指定商品を取り扱う分野において、通常はそのまま飲むことはしない商品であっても、「飲める(飲むことができる)」ことを特徴とする商品が製造・販売されており、そのような商品の広告において「飲める」ことをうたっている(強調している)ことが認められ、また、「飲める」を「NOMERU」とローマ字表記して使用している事例もあることを鑑みれば、「NOMERU」の語に接する需要者、取引者は、一般的には「飲める」の語を単にローマ字で表記したものと容易に理解するとみるのが相当である。また、「飲める」という語は、その商品が「飲める(飲むことができる)」商品であることを直接的に示す語であり、十分に商品の品質を表す語として機能するものであるので、その語が表す意味が漠然であるとはいえないものである。
したがって、請求人の前記主張は、採用することができない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2023-000101