商標異議申立
2022-900493
ビークル、ビークルリサイクル、リサイクル
- 審判番号
- 2022-900493
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-042493
- 登録番号
- 6623923
- 請求日
- 2022年11月29日
- 審決日
- 2023年10月19日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社エヌワイ
- 【異議申立人】フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト
- 【異議申立人代理人】江崎 光史
- 【異議申立人代理人】佐久間 洋子
- 【異議申立人代理人】田崎 恵美子
- 【異議申立人代理人】高橋 正宏
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T1651.261-Y (W12) / T1651.262-Y (W12) / T1651.263-Y (W12)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6623923号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6623923号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6623923号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、令和4年4月12日に登録出願、第12類「貨物自動車,トラック,電気自動車,電動式ゴルフカート」を指定商品として、同年9月7日に登録査定され、同年10月5日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する商標は、以下の2件の商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第4095809号商標(以下「引用商標1」という)は、「Beetle」の欧文字を横書きした構成からなり、1995年(平成7年)12月19日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成8年4月5日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び付属品」を指定商品として、平成9年12月19日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
2 国際登録第1214922号商標(以下「引用商標2」という)は、「BEETLE」の欧文字を横書きした構成からなり、2013年(平成25年)12月2日に国際商標登録出願、第12類「Vehicles for locomotion by land, air, water or rail and their parts, included in this class; motorized land vehicles; clutches for land vehicles; couplings for automobiles; vehicle chassis; vehicle bodies; pneumatic tires, inner tubes for pneumatic tires, non-skid devices for vehicle tires, tires for vehicle wheels, spikes for tires, anti-skid chains for vehicles, rims for vehicle wheels, solid tires for vehicle wheels, vehicles wheels, automobile wheel hubs; head-rests for vehicle seats; vehicle seats; rearview mirrors; cigar lighters for automobiles; motor cars, cars, automobiles; motorbuses; trucks; caravans; trailers and semi-trailers for vehicles, trailer hitches for vehicles; tractors; omnibuses;」及び第35類「Retail and wholesale services concerning automobiles and their parts and fittings; retail and wholesale services via mail-order business concerning automobiles and their parts and fittings; retail and wholesale services via Internet concerning automobiles and their parts and fittings; retail and wholesale services via teleshopping concerning automobiles and their parts and fittings;」を含む第4類、第9類、第12類、第35類及び第38類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年9月11日に日本国において設定登録されたものである。
なお、上記引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは、単に「引用商標」という。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について(引用商標1)
(1)本件商標と引用商標1の類否
本件商標は、六角形の中に「Beecle vehicle recycle」の欧文字及び図を表した構成となっている。「vehicle」及び「recycle」の語はリサイクルマークの矢印を模している矢印の中に小さな文字で書されている一方で、「Beecle」の語は中央に大きく白抜きで表されていること、「vehicle」の語には本件商標の指定商品との関係で識別力はないことを総合すると、本件商標の要部は「Beecle」の文字部分となる。
一方、引用商標1は、語頭の「B」が大文字、続くアルファベットが小文字から構成された一連で書された欧文字6文字からなる商標である。
そこで、以下、本件商標と引用商標1の類否について、その外観、称呼、観念の観点から検討する。
ア 外観
本件商標の要部である「Beecle」及び引用商標1「Beetle」はどちらもアルファベット6文字からなり、語頭の「B」のみが大文字で、残りが小文字で書されている点が共通しているところ、その違いは前から4文字目、後ろから3文字目という視認し難い場所に位置する「c」と「t」のみである。よって両商標は互いに類似する。
イ 称呼
本件商標の要部である「Beecle」からは「ビークル」、引用商標1からは「ビートル」の称呼が生じるところ、アクセントはどちらも語頭の「ビー」に置かれるから、続く音「ク」及び「ト」は非常に弱く発せられ、聞き取りにくいというものである。よって、両商標は称呼において類似する。
ウ 観念
本件商標の要部である「Beecle」は造語であるため特定の観念が生じず、一方引用商標1からは、「甲虫;甲虫に似た昆虫;かぶと虫(ドイツのVolkswagen社製の小型車の一種);近視の人」ほどの意味合いが生じる(甲4~甲5)。よって、観念において両商標は比較できない。
エ まとめ
前記のとおりであるから、本件商標と引用商標1は、その外観及び称呼において類似し、観念では比較できない。よって、総合的にみるときには互いに類似する商標といえる。
(2)本件商標と引用商標1の指定商品・役務の類否
本件商標は、その指定商品が引用商標1の指定商品と同一又は類似する。
(3)結論
前記のとおり、本件商標は引用商標1と類似する商標であり、指定商品が互いに同一又は類似する。よって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
2 商標法第4条第1項第11号について(引用商標2)
(1)本件商標と引用商標2の類否
本件商標の要部が「Beecle」であることは、上記1(1)にて述べたとおりである。一方、引用商標2は、欧文字6文字を全て大文字で一連に書した「BEETLE」から構成された商標である。そこで、以下、本件商標と引用商標2の類否について、その外観、称呼、観念の観点から検討する。
ア 外観
本件商標の要部である「Beecle」及び引用商標2は、語頭のみ大文字か全て大文字で書されているかの違い及び視認し難い場所に位置する「c」と「T」の違いとなる。よって、両商標は互いに類似する。
イ 称呼
本件商標の要部である「Beecle」からは「ビークル」、引用商標2からは「ビートル」の称呼が生じるところ、アクセントはどちらも語頭の「ビー」に置かれるから、続く音「ク」及び「ト」は非常に弱く発せられ、聞き取りにくいものである。よって、両商標は称呼において類似する。
ウ 観念
本件商標の要部である「Beecle」は造語であるため特定の観念が生じず、一方、引用商標2からは「甲虫;甲虫に似た昆虫;かぶと虫(ドイツのVolkswagen社製の小型車の一種);近視の人」ほどの意味合いが生じる(甲4~甲5)。よって、観念において両商標は比較できない。
エ まとめ
前記のとおりであるから、本件商標と引用商標2はその外観及び称呼において類似し、観念では比較できない。よって、総合的にみるときには互いに類似する商標といえる。
(2)本件商標と引用商標2の指定商品・役務の類否
本件商標は、その指定商品が引用商標2の指定商品と同一又は類似する。
(3)結論
前記のとおり、本件商標は引用商標2と類似する商標であり、その指定商品が同一又は類似する。よって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
第4 当審の判断
1 本件商標について
本件商標は、別掲のとおり、緑色に塗りつぶした黒い縁取りの六角形状の図形内に、当該図形の角に沿うように折れ曲がった黄色い矢印を反時計回りに、上部、右部、下部の3か所に配し、中央左端に白抜きした蜂と思われる図形(蜂の羽は右側のみが描かれている。以下「蜂の図形」という。)を大きく描き、蜂の図形中、羽の部分の右側に接して「eecle」の欧文字を白抜きで筆記体風に大きく横書きした構成からなるものである。
そして、本件商標のうち、蜂の図形部分は、羽の部分が「B」の欧文字を図案化したものとみることも可能であり、白抜きで、かつ、接して表されている「eecle」の文字部分とも一体的に看取されるものであるから、両者は、「Beecle」の文字をデザイン化したものとして認識されるといえる(以下、蜂の図形と「eecle」の欧文字とを合わせて「「Beecle」の文字部分」という。)。
また、「Beecle」の文字部分は、本件商標の中央に大きく顕著に表されているから、当該部分は出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうすると、本件商標は、その構成中「Beecle」の文字部分を要部として抽出し、これのみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
そして、該文字は、辞書に掲載されている語ではなく、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として認識されるものである。
したがって、本件商標は、その構成中の「Beecle」の文字部分に相応して「ビークル」の称呼を生じ、これよりは特定の観念を生じないものである。
2 引用商標について
引用商標は、前記第2のとおり、引用商標1は「Beetle」の欧文字、引用商標2は「BEETLE」の欧文字をそれぞれ横書きした構成からなるところ、これよりは、いずれも「ビートル」の称呼を生じ、「甲虫」(甲4、甲5)ほどの観念を生じるものである。
3 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標の類否について検討するに、本件商標と引用商標とは、図形の有無、「vehicle」及び「recycle」の文字の有無等、外観全体が明らかに相違し、また、本件商標の要部である「Beecle」と引用商標との比較においても、両商標は、筆記体と活字体との差異、第4文字目における「c」と「t」又は「T」の差異があり、引用商標2とは、その他に第2音目以降における小文字と大文字の差異を有するものであるから、これらの差異が共に6文字という比較的短い文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいとはいえず、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、本件商標から生じる「ビークル」の称呼と引用商標から生じる「ビートル」の称呼を比較すると、両者は、前半における「ビー」の音と語尾における「ル」の音を共通にするものの、中間において「ク」と「ト」の音の差異を有するものである。
そして、両者は共に長音を含めた4音という短い音構成からなるものであるから、該差異音が両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼しても、その語調、語感が相違したものとなり、両者は、明瞭に聴別できるものであって、称呼上相紛れるおそれはないといえる。
さらに、観念においては、本件商標は特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「甲虫」ほどの観念を生じるものであるから、観念上、相紛れるおそれはないものである。
そうすると、本件商標と引用商標は、外観において判然と区別できるものであり、称呼においても明瞭に聴別できるものであって、観念において相紛れるおそれはないから、これらを総合的に考察すると、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務との類否について検討するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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