商標異議申立
2022-900467
ジェラデジタルパワープラント、ジェラディジタルパワープラント、ジェラ、デジタルパワープラント、ディジタルパワープラント、パワープラント、プラント
- 審判番号
- 2022-900467
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-025062
- 登録番号
- 6610266
- 請求日
- 2022年11月14日
- 審決日
- 2023年09月01日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社JERA
- 【権利者代理人】橘 哲男
- 【権利者代理人】佐藤 大輔
- 【異議申立人】アトラシアン ピーティーワイ リミテッド
- 【異議申立人代理人】小林 浩
- 【異議申立人代理人】岡田 貴子
- 【異議申立人代理人】瀧澤 文
- 審判長/審判官
- 審判長 小松 里美
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 青野 紀子
- 分類
- T1651.261-Y (W0942) / T1651.262-Y (W0942) / T1651.263-Y (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6610266号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6610266号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6610266商標(以下「本件商標」という。)は、「JERA-Digital Power Plant」の文字を標準文字で表してなり、令和4年3月4日に登録出願、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年8月1日に登録査定、同年9月5日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)は、次のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)国際登録第983129号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:「JIRA」の文字を横書きしてなるもの
国際商標登録出願日:2008年(平成20年)8月12日
優先権主張:2008年(平成20年)3月5日 Australia
設定登録日:平成22年7月23日
指定役務:第38類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の役務
(2)国際登録第1318193号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:「JIRA」の文字を横書きしてなるもの
国際商標登録出願日:2016年(平成28年)3月1日
優先権主張:2016年(平成28年)1月29日 United States of America
設定登録日:平成29年10月13日
指定商品及び指定役務:第9類、第38類及び第42類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品及び役務
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「JERA-Digital Power Plant」の欧文字を書してなる標準文字商標であり、「Digital Power Plant」の文字部分は第9類、第42類の指定商品及び指定役務との関連において、用途を表したにすぎない記述的な要素であることから、需要者は冒頭の「JERA」の文字部分に着目して、「ジェラ」の称呼をも生ずることは明らかである。
他方、引用商標1は、「JIRA」の欧文字をブロック体の標準的な字体で表したものであり、引用商標2は、「JIRA」の欧文字を標準的な字体で表したものであり、いずれも、その構成文字に相応して「ジラ」の称呼を生ずるものである。
してみれば、本件商標の称呼「ジェラ」と引用商標の称呼「ジラ」は、語頭音が拗音を伴う「ジェ」か、伴わない「ジ」かの微差であり、語頭の「ジ」が共通すること、語尾の「ラ」が共通すること、それらの共通点から近似した印象を需要者に与え、称呼において類似の商標である。
そして、本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標1の指定役務とは同一又は類似のものを含み、また、引用商標2の指定商品及び指定役務は同一又は類似のものを含むものである。
(2)むすび
前記のとおり、本件商標は、引用商標と類似の商標であり、また、その指定商品及び指定役務も同一又は類似のものを含むこと明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、前記1のとおり、「JERA-Digital Power Plant」の欧文字を標準文字で表してなるところ、「JERA」の文字部分と「Digital Power Plant」の文字部分とは、間にハイフンを有する上に、「JERA」が大文字のみからなるのに対して、その余の文字部分が語頭以外を小文字で書した3つの英単語を、スペースを介して並べてなることから、両文字部分の外形が明らかに相違し、本件商標は、外観上、「JERA」の文字部分と「Digital Power Plant」の文字部分に分離して看取されるものである。
また、本件商標の構成中の「JERA」は、辞書等に載録がなく、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語と認められる一方で、「Digital Power Plant」は、「Digital」が「デジタル(式)の」の意味を、「Power」が「権力、能力」の意味を、「Plant」が「製造工場、プラント」の意味を有するいずれも親しまれた英語(「ジーニアス英和辞典 第5版」株式会社大修館書店)であることから、「JERA」の文字部分と「Digital Power Plant」の文字部分とを常に一体のものとして把握しなければならないような観念上のつながりも見いだせないものである。
以上によれば、本件商標は、各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないから、分離観察をすることも許されるものというべきところ、その構成中の「JERA」の文字部分は、語頭を含めた構成の前半部分に位置し、構成文字が大文字のみからなることから、相応に目立つものである上に、自他商品及び自他役務の識別力も有するといえるから、この部分を要部として分離、抽出し、これと他人の商標とを比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本件商標は、その構成全体から生じる「ジェラデジタルパワープラント」の称呼のほかに、その要部である「JERA」の文字部分に相応して、「ジェラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、上記2のとおり、いずれも「JIRA」の欧文字を書してなるところ、当該文字は、辞書等に載録がなく、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語とみるのが相当である。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「ジラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標とを比較すると、外観においては、本件商標の構成全体と引用商標とは、ハイフンの有無や文字数を含め、その構成が明らかに異なるものであり、また、本件商標の要部である「JERA」の文字部分と、引用商標「JIRA」との比較においても、両者は、4文字という少ない文字数において第2文字目の「E」と「I」の文字が相違することから、外観上、明確に区別でき、相紛れるおそれがないものである。
次に、称呼についてみるに、本件商標から生じる「ジェラデジタルパワープラント」の称呼と引用商標から生じる「ジラ」とは、音数において明らかな差異を有するから、称呼上、十分に聴別し得るものであり、また、本件商標の要部から生じる「ジェラ」と、引用商標から生じる「ジラ」とを比較しても、語頭部分における「ジェ」と「ジ」の音の差異を有し、共に2音という短い音構成における差異音が、全体の称呼に与える影響は大きく、両者は、称呼上、明瞭に聴別し得るものであり、相紛れるおそれがないものである。
さらに、観念においては、本件商標及び引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
以上からすると、本件商標と引用商標とは、観念において、比較することができないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれがないものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標1の指定役務、及び、引用商標2の指定商品及び指定役務とが同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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