商標異議申立
2022-900464
ハッブル、ハブル
- 審判番号
- 2022-900464
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-050381
- 登録番号
- 6610100
- 請求日
- 2022年11月11日
- 審決日
- 2023年06月21日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
- 【権利者代理人】実広 信哉
- 【権利者代理人】行田 朋弘
- 【権利者代理人】上田 ゆかり
- 【異議申立人】ハベル インコーポレーテッド
- 【異議申立人代理人】弁理士法人大島・西村・宮永商標特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 大橋 良成
- 審判官 馬場 秀敏
- 分類
- T1652.26 -Y (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第43条の2第1号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6610100号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6610100号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6610100号商標(以下「本件商標」という。)は、「HUBBLE」の欧文字を標準文字により表してなり、令和3年4月23日に登録出願、第9類「カメラ(写真用のもの),コネクター(電気用のもの),太陽光発電インバータ,蓄電池」及び第42類「電気通信に関するエンジニアリングの助言,科学に関する研究開発,パテントマップに関する科学及び技術的な研究,品質評価,地形の測量,海洋の測量,地図の作製,航空測量による地図の作成,乗物の道路走行適正試験,材料検査,建築物に関する設計,人工知能に関する研究」並びに第12類、第35類及び第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同4年7月28日に登録査定され、同年9月5日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する商標は、以下の3件の商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第6154252号商標(以下「引用商標1」という)は、「HUBBELL」の欧文字を標準文字により表してなり、2018年1月15日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成30年7月17日に商標登録出願、第9類、第11類、第35類、第38類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和元年6月21日に設定登録されたものである。
2 登録第1268562号商標(以下「引用商標2」という)は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和49年2月28日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同52年5月12日に設定登録され、その後、指定商品については、平成23年8月24日に第9類及び第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
3 登録第6178512号商標(以下「引用商標3」という)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成30年1月5日に登録出願、第6類、第7類、第9類、第11類、第19類、第37類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和元年9月6日に設定登録されたものである。
なお、上記引用商標1ないし引用商標3をまとめていうときは、以下「引用商標」という。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標はその指定商品及び指定役務中、第9類「全指定商品」及び第42類「全指定役務」(以下、「申立に係る商品及び役務」という。)について、商標法第4条第1項第11号に該当し、商標登録を受けることができないものであるから、本件商標登録は商標法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
1 第4条第1項第11号
(1)本件商標と引用商標の類否
ア 外観
本件商標は、「HUBBLE」の欧文字を標準文字で表した構成からなる。
引用商標1は、「HUBBELL」の欧文字を標準文字で表した構成からなる。
引用商標2及び3は、別掲1及び別掲2のとおり、黄色の角丸長方形の中に楕円図形を配し、さらにその中に「HUBBELL」の欧文字を横書きした構成からなる。
本件商標及び引用商標を構成する文字「HUBBLE」と「HUBBELL」を比較すると、全体で6文字又は7文字からなるところ、前半の4文字「HUBB」は完全に一致する。
そして、後半の「LE」と「ELL」も、構成文字は「L」と「E」で共通しており、末尾に位置することから需要者・消費者の注意が強く向けられる部分とは言い難く、両者を混同するおそれが高い。
イ 称呼
本件商標からは、「ハッブル」「ハブル」「フッブル」等の称呼が発生し、引用商標からは、「ハッベル」「ハベル」「フッベル」等の称呼が発生する。
両者を比較すると、異なる音は、中間音の「ブ」と「べ」の一音のみであって、子音を共通にするところ、両者ともに日本人には馴染みのない英語(外国語)と捉えられるものであって、そのような単語を耳にした時、明瞭に「ブ」と「ベ」の音の差異を把握できるとは考えられず、両者は称呼上、似通った音として理解されるとみるのが自然である。
ウ 観念
辞書によれば、「HUBBLE」は、「米国の天文学者」「小さいこぶ」「積み重ね」等の意味合いで定義されているが(甲第1号証)、我が国において「HUBBLE」が上記意味合いで一般に認知されているとは言い難く、上記意味合いで把握されるというよりも意味不明な英語(外国語)と理解されるとみるのが自然である。
他方、「HUBBELL」は、辞書に掲載がなく、我が国においては意味不明な英語(外国語)と理解される。
以上より、いずれの商標からも具体的な観念が想起されるとはいえず、両者は観念において比較することができない。
(2)本件商標と引用商標の指定商品・役務の類否
本件指定商品・役務中、第9類「コネクター(電気用のもの),太陽光発電インバータ」は、引用商標の指定商品と同一又は類似関係にあたる。また、第9類「カメラ(写真用のもの)」は、引用商標3の指定商品と同一又は類似関係にあたり、本件指定商品・役務中、第42類「電気通信に関するエンジニアリングの助言,科学に関する研究開発,パテントマップに関する科学及び技術的な研究,品質評価,乗物の道路走行適正試験,材料検査,人工知能に関する研究」は、引用商標3の指定役務と同一又は類似関係にあたる。
2 まとめ
以上より、本件商標は、引用商標とは外観・称呼において極めて類似する商標であって、本件指定商品・役務は、引用商標の指定商品・役務と抵触するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標
本件商標は、前記第1のとおり、「HUBBLE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、これよりは、「ハッブル」の称呼を生じるものである。
そして、当該文字は、「〔氷面や路面の〕小さなこぶ、〈スコ・北イング〉塊、積み重ね、山、体積、騒ぎ、騒動、騒がしさ、どよめき、人名」(「英辞郎on the WEB」株式会社アルク)等の意味を有するとしても、我が国において親しまれた語とはいえないから、一種の造語とみるのが相当である。
したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「ハッブル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1
引用商標1は、前記第2のとおり、「HUBBELL」の欧文字を標準文字で表してなるところ、これよりは、「ハッベル」の称呼を生じるものである。
そして、該文字は、辞書等に載録されている語ではなく、特定の意味合いをもって認識されているような事情も見いだせないことから、特定の観念を有しない一種の造語として認識、把握されるものである。
そうすると、引用商標1は、その構成文字に相応して、「ハッベル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2及び引用商標3
引用商標2及び引用商標3は、別掲1及び別掲2のとおり、いずれも黄色の角丸長方形の中に、上下に放射状の線を有した白抜きの楕円図形を配し、さらに、その中に「HUBBELL」の欧文字を横書きした構成からなるところ、その構成中、顕著に表された「HUBBELL」を要部として抽出し、これのみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、引用商標2及び引用商標3は、その構成中の「HUBBELL」の文字に相応して「ハッベル」の称呼を生じるものである。
そして、該文字は、辞書等に載録されている語ではなく、特定の意味合いをもって認識されているような事情も見いだせないことから、特定の観念を有しない一種の造語として認識、把握されるものである。
そうすると、引用商標2及び引用商標3は、その構成文字に相応して、いずれも「ハッベル」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標との類否
ア 外観
本件商標と引用商標1並びに引用商標2及び引用商標3の要部である文字部分とを比較すると、本件商標と引用商標の構成は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりであって、全体の構成文字数が相違するとともに、末尾において「LE」の文字と「ELL」の文字とで相違することから、これらの差異により判然と区別し得るものである。
したがって、本件商標と引用商標は、外観において相紛れるおそれはない。
イ 称呼
本件商標より生ずる「ハッブル」の称呼と引用商標1並びに引用商標2及び引用商標3の要部である文字部分より生ずる「ハッベル」の称呼とを対比すると、両者は、第3音目において、「ブ」と「ベ」の音の差異を有するものであるが、この両音は、いずれも破裂音であって、比較的明瞭に発音・聴取されるうえ、促音の後に位置することから、より一層明瞭に発音・聴取されるものである。
してみれば、これらの音の差異が比較的短い音構成からなる両称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、両者は、それぞれ一連に称呼するも、全体の語調・語感を異にし、称呼上、明瞭に聴別されるものとみるのが相当である。
ウ 観念
本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念において比較することができない。
エ 小括
以上よりすれば、本件商標は、引用商標とは、観念において比較できないとしても、称呼及び外観において、互いに紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって、取引者及び需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせず、上記のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、申立に係る商品及び役務と引用商標の指定商品及び指定役務について、論ずるまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
なお、申立人は過去の審決例を挙げているが、商標の類否の判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、その指定商品及び指定役務の取引者・需要者の認識を基準に対比される商標について個別具体的に判断されるべきものであるから、それらをもって上記判断が左右されるものではない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、申立てに係る商品及び役務について、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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