商標異議申立
2022-900461
ボタニオ
- 審判番号
- 2022-900461
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-044305
- 登録番号
- 6607512
- 請求日
- 2022年11月07日
- 審決日
- 2023年10月10日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社プロモートアクト
- 【異議申立人】小田 陽子
- 審判長/審判官
- 審判長 大森 友子
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 石塚 利恵
- 分類
- T1651.261-Y (W03) / T1651.262-Y (W03) / T1651.263-Y (W03)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6607512号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6607512号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6607512号商標(以下「本件商標」という。)は、「BOTANIO」の文字を標準文字で表してなり、令和4年4月4日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類」を指定商品として、同年7月19日に登録査定され、同年8月30日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、以下の2件(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5982208号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BOTANICO」及び「ボタニコ」の文字を上下二段に書してなり、平成29年3月10日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,つや出し剤,せっけん類,化粧品,香料,芳香剤(身体用のものを除く。),その他の薫料」及び第5類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年9月22日に設定登録されたものである。
(2)登録第6171992号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおり、「Botanea」(「e」の文字にはアキュート・アクセントが付されている。以下同じ。)及び「ボタニア」の文字を上下二段に書してなり、平成30年8月20日に登録出願、第3類「洗濯用漂白剤,洗濯用蛍光増白剤,洗濯用柔軟剤,しみ抜き剤,工業用香料及び薫料(食品香料を除く。),洗濯用洗剤,洗浄剤(煙突用化学洗浄剤を除く。),つや出し剤,クレンザー,研磨剤,せっけん類」を指定商品として、令和元年8月16日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標と引用商標1との対比
(ア)称呼について
本件商標は、「BOTANIO」の欧文字を書してなるものであるから、これより「ボタニオ」の称呼を生ずること明らかである。
他方、引用商標1は、上段に「BOTANICO」の欧文字を横書きにし、下段に「ボタニコ」の片仮名を横書きにしてなるものであり、上下の段からそれぞれ「ボタニコ」の称呼を生じるものである。
本件商標と引用商標1の音数は共に4音であり、語尾の1音「オ」と「コ」が異なるにすぎず、当該差異音は、母音(o)が共通である。1音の相違にあって、当該差異音が語尾に位置し、母音を共通にするから、全体的印象が近似して聴覚されると考える。
したがって、本件商標と引用商標1が聴覚されるときに、需要者に与える称呼の全体的印象が、互いに紛らわしい。
(イ)外観について
本件商標と引用商標1の外観を対比すると、引用商標1は2段併記である点で、本件商標と外観は異なるが、両商標とも外観において特段強い印象を与えるものではない。
(ウ)観念について
本件商標と引用商標1の観念を対比すると、本件商標は、特定の観念を生じない。
引用商標1の構成中、「BOTANICO」はイタリア語又はスペイン語で、形容詞として「植物の」、名詞として「植物学」を表す語ではあるものの、これらが日本人に一般になじみがあるとはいい難く、「BOTANICO/ボタニコ」の文字から自然に特定の観念を生じるとはいえない。
(エ)指定商品について
本件商標と引用商標1の指定商品は、同一又は類似のものである。
(オ)小括
以上よりすれば、本件商標と引用商標1とは、外観は異なり、観念において比較しがたく、称呼において相紛れるおそれがある。また、両商標における外観及び観念は、称呼における類似性をしのぐものではない。
したがって、両商標の外観、観念、称呼等によって取引者・需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標と考える。
イ 本件商標と引用商標2との対比
(ア)称呼について
本件商標は、上記ア(ア)のとおり、欧文字から「ボタニオ」の称呼を生ずる。
他方、引用商標2の構成中の、「e」にアキュート・アクセントを付した文字は、日本人になじみの少ないことから、「Botanea」の欧文字から、自然な称呼は生じにくく、引用商標2の全体としては、下段の片仮名から「ボタニア」の称呼が生じると考える。
本件商標と引用商標2の音数は共に4音であり、語尾の1音「オ」と「ア」が異なるにすぎず、当該差異音は、1音の相違にあって、相違する音の子音がともに50音図の同行に属し、その母音が近似するから、全体的印象が近似して聴覚されると考える。
したがって、本件商標と引用商標2が聴覚されるときに、需要者に与える称呼の全体的印象が、互いに紛らわしい。
(イ)外観について
本件商標と引用商標2の外観を対比すると、引用商標2は2段併記である点で、本件商標と外観は異なるが、両商標とも外観において特段強い印象を与えるものではない。
(ウ)観念について
本件商標と引用商標2の観念を対比すると、両商標とも特定の概念を生じないと考える。
(エ)指定商品について
本件商標と引用商標2の指定商品は、同一又は類似のものである。
(オ)小括
以上よりすれば、本件商標と引用商標2とは、外観は異なり、観念において比較しがたく、称呼において相紛れるおそれがある。また、両商標における外観及び観念は、称呼における類似性をしのぐものではない。
したがって、両商標の外観、観念、称呼等によって取引者・需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標と考える。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「BOTANIO」の文字を標準文字で表してなるところ、該欧文字は、一般的な辞書等に掲載のない一種の造語といえるものであり、特定の語義を有しない欧文字からなる商標にあっては、我が国において親しまれているローマ字読み又は英語風の読みに倣って称呼するのが自然であるから、該文字から、「ボタニオ」の称呼を生ずるものである。
そうすると、本件商標は、構成文字に相応して、「ボタニオ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標
(ア)引用商標1
引用商標1は、上記2(1)のとおり、「BOTANICO」及び「ボタニコ」の文字を上下二段に書してなるところ、下段の片仮名は上段の欧文字の読みを表したものと認識できるものである。
そして、上段の「BOTANICO」の欧文字は、イタリア語及びスペイン語で「植物の、植物学の」等の意味(伊和中辞典第2版及び西和中辞典初版、いずれも株式会社小学館)を有しているとしても、我が国では一般的に知られている語とはいえないものであって、特定の意味合いを有しない一種の造語と認識されるものであるから、特定の観念を生じないものである。
そうすると、引用商標1は、その構成文字に相応して「ボタニコ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(イ)引用商標2
引用商標2は、別掲のとおり、「Botanea」及び「ボタニア」の文字を上下二段に書してなるところ、下段の片仮名は上段の欧文字の読みを表したものと認識できるものである。
そして、上段の「Botanea」の欧文字は、一般的な辞書等に掲載のないものであって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語といえるものであるから、特定の観念を生じないものである。
そうすると、引用商標2は、その構成文字に相応して「ボタニア」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否について
(ア)本件商標と引用商標1との類否について
本件商標と引用商標1は、上記1及び上記イ(ア)のとおりの構成からなるところ、全体の外観において、片仮名の有無により、両者は明確に区別できるものであり、また、本件商標の「BOTANIO」の欧文字と引用商標1の「BOTANICO」の欧文字とを比較しても、全体の文字数が相違し、さらに、1文字目から6文字目の「BOTANI」のつづりを共通にするものの、7文字目以降における「O」と「CO」の文字が相違しており、両者の文字数が7文字又は8文字とさほど多いとはいえない構成においては、当該相違が、視覚的印象に与える影響は大きいといえるから、両者は、外観において相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標から生ずる「ボタニオ」の称呼と引用商標1から生ずる「ボタニコ」の称呼とを比較すると、1音目ないし3音目の「ボタニ」の音を共通にするとしても、語尾における「オ」と「コ」の音の差異を有しており、この音の差異は、4音という比較的短い音構成においては、この差異が称呼全体に与える影響は少なくなく、これらを一連に称呼しても語調語感が相違し、称呼上聞き誤るおそれはないものといえる。
さらに、観念において、本件商標と引用商標1は、ともに、特定の観念を生じないものであるから、比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれはなく、これらを総合的に勘案すると、両商標は、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といえるものである。
その他、両商標が類似するという理由はみいだせない。
(イ)本件商標と引用商標2との類否について
本件商標と引用商標2は、上記1及び別掲のとおりの構成からなるところ、全体の外観において、片仮名の有無により、両者は明確に区別できるものであり、また、本件商標の「BOTANIO」の欧文字と引用商標2の「Botanea」の欧文字とを比較しても、語頭の「B」の文字を共通にするものの、2文字目以降は大文字と小文字で相違し、さらに、6文字目と7文字目において「IO」と「ea」の文字が相違しており、両者の文字数が7文字とさほど多いとはいえない構成においては、当該相違が、欧文字部分の視覚的印象に与える影響は大きいといえるから、両者は、外観において相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標から生ずる「ボタニオ」の称呼と引用商標2から生ずる「ボタニア」の称呼とを比較すると、1音目ないし3音目の「ボタニ」の音を共通にするとしても、語尾における「オ」と「ア」の音の差異を有しており、4音という比較的短い音構成においては、この音の差異が称呼全体に与える影響は少なくなく、これらを一連に称呼しても語調語感が相違し、称呼上聞き誤るおそれはないものといえる。
さらに、観念において、本件商標と引用商標2は、ともに、特定の観念を生じないものであるから、比較することはできない。
そうすると、本件商標と引用商標2は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれはなく、これらを総合的に勘案すると、両商標は、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といえるものである。
その他、両商標が類似するという理由はみいだせない。
(ウ)まとめ
上記(ア)及び(イ)のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、引用商標の指定商品が、本件商標の指定商品と同一又は類似の商品を包含するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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