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商標異議申立

2022-900445

ハナビラガサ、ハナビラ

審判番号
2022-900445
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-062481
登録番号
6609963
請求日
2022年10月24日
審決日
2023年06月08日
公報発行日
2023年07月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社中谷
  • 【権利者代理人】貝塚 亮平
  • 【異議申立人】村野 親
審判長/審判官
  • 審判長 豊田 純一
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 小田 昌子
分類
T1651.13 -Y (W18) / T1651.16 -Y (W18) / T1651.272-Y (W18)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6609963号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6609963号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6609963号商標(以下「本件商標」という。)は、「花びら傘」の文字を標準文字により表してなり、令和4年6月1日に登録出願、第18類「傘,蛇の目傘,折り畳み式傘,日傘,晴雨兼用傘,洋傘,傘カバー」を指定商品として、同年8月8日に登録査定され、同年9月2日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、第18類「全指定商品」(以下「本件異議申立に係る指定商品」という。)について、商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第25号証(枝番号を含む。なお、証拠の表記にあたっては、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載する。)を提出した。 1 本件商標の構成及び観念について 本件商標は、「花びら傘」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「花びら」の語は、「花の、萼(がく)の内側にあって雄しべ・雌しべを保護する小片。かべん。」を意味する、広く知られた語であり(甲2)、また「傘」の語も「雨・雪・日光などがじかに当たらないように、広げて頭上に差しかざすもの。」として広く知られた語である(甲3)から、当該構成文字より、本件商標は「花びらに関する傘」といった観念が容易に生ずる。 この「花びら」の語は、花びらをモチーフとした形状の傘を示す語として広く使用されており、また、傘に関する取引業界においては、傘の形状や柄など、傘の形状や特徴等を表す語と「傘」の組合せよりなる「~傘」という語は、例えば、一般の傘とは逆向きに開閉する傘について「逆さ傘」、ドット柄の傘について「ドット傘」(甲4、甲5)等、「傘の特徴等を表す語+傘」の組合せは商品の特徴等を表す語として広く用いられているものであることから、取引者又は需要者は「花びら傘」の語に接した場合も同様に、傘を開いた際の形状として認識するものである。 2 取引業界における花びらをモチーフとした形状の傘の製造販売状況について 傘はその構造からデザインが限定されるところ、生地の柄のみならず、生地の張り方等に特徴を持たせ、単に雨あるいは日差しを防ぐという用途のみならず、ファッションアイテムとして特に女性向けに様々な商品が開発され、製造販売されている。 近年では生地(小間)を花びら状に縫製し、傘を開いたときに一輪の花が咲いたようにデザインされた商品が製造販売されており、このような花びらをモチーフとした形状の傘は、実用新案登録第3029098号(登録日:平成8年7月3日)において図示されていることが確認できる(甲6)。 また、花びらをモチーフとした形状の傘は市場に多く存在しており、本件商標の権利者以外にも様々なメーカーやブランドから販売されていることが確認できる(甲7~甲11)。 3 需要者及び取引者における「花びら傘」又は「花びら」の使用について 花びらの形状をモチーフとした傘は、様々なメーカーやブランドから販売されており、これらの商品について小売店を含む取引業者においても「花びら傘」の他、「花びら」の語を用いるなどして傘を広げた形状について説明がされている(甲12~甲16)。 また、花びらの形状をモチーフとした傘は、その愛らしさから若い女性に人気を博し、ファッション関連サイトや情報誌にも取り上げられており、女性向けライフスタイル情報サイトである東京バーゲンマニアにおいて「「ドチャクソかわいい」Francfrancの「花びら傘」は見つけ次第ゲットが吉」との掲載が確認できる(甲17)。 さらに、SNSにおいて当該傘が紹介され、「花びら傘」の語が花びらの形状をモチーフとした傘を示す語として使用されていることが確認できる(甲18~甲22)。 また、Instagramにおいて「花びら傘」に#(ハッシュタグ)が付されて掲載されていることも確認できる(甲24、甲25)。 4 商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号該当性について 上記のとおり、花びらをモチーフとした形状の傘の製造販売が行われており、取引者及び需要者において当該形状の傘を「花びら傘」と称している事実が確認できることから、本件商標「花びら傘」を、その指定商品中「傘,蛇の目傘,折り畳み式傘,日傘,晴雨兼用傘,洋傘」について使用した場合には「花びらをモチーフとした形状の傘」との観念が容易に生ずるものであり、また、本件商標の指定商品中「傘カバー」についても当該形状を特徴とする傘に用いるカバーと認識されるものである。 したがって、本件商標は、指定商品の形状又は特徴を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるため、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。 仮に、本件商標が商標法第3条第1項第3号に該当しない場合であったとしても、取引業界における使用状況を考慮すれば、「花びらをモチーフとした形状の傘」に「花びら傘」の文字を使用した場合には、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することは困難であり、同項第6号に該当するものである。 さらに、「花びらをモチーフとした形状の傘」又は「花びらをモチーフとした形状を特徴とする傘」以外の傘に「花びら傘」の文字を使用した場合には、商品の品質につき誤認を生じるおそれがあり、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。 第3 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号該当性について 本件商標は、前記第1のとおり、「花びら傘」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさで、等間隔に表されており、視覚上、まとまりよく一体に看取されるものである。 そして、本件商標の構成中、「花びら」の文字は、「花の、萼(がく)の内側にあって雄しべ・雌しべを保護する小片。かべん。」(甲2)を意味する語であり、また、「傘」の文字は「雨・雪・日光などがじかに当たらないように、広げて頭上に差しかざすもの。」(甲3)を意味する語であって、いずれも平易な語であるが、その構成文字全体で特定の意味を有する成語となるものではなく、両語の語義を結合した意味合いも漠然としているから、具体的な意味合いを認識させることのない造語というのが相当である。 また、申立人提出の証拠によれば、「花びら傘」の語が、漠然とした傘の形状等を指称するものとして使用されているとしても、傘の具体的かつ特定の形状等を指称する語として確立しているとはいえないものである。 そうすると、本件商標は、本件異議申立に係る指定商品中の「傘,蛇の目傘,折り畳み式傘,日傘,晴雨兼用傘,洋傘」の柄や形状等を漠然と暗示させるとしても、その指定商品の柄(品質)又は形状等を、直接的かつ具体的に表示するものとはいえず、本件異議申立に係る指定商品中の「傘カバー」の柄(品質)又は形状等を直接的かつ具体的に表示するものともいえない。 また、本件商標は、本件異議申立に係る指定商品との関係において、自他商品の出所識別標識としての機能を有さないものとはいえず、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標とは認められない。 さらに、本件商標は、本件異議申立に係る指定商品の柄(品質)又は形状等を表示するものではないから、本件商標を本件異議申立に係る指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはない。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。 2 申立人の主張及び同人が提出した証拠について 申立人の主張及び同人が提出した証拠によると、「傘」の商品説明において、「フラワー モチーフ」、「開いた花のようなフラワースタイル」、「花びらのような傘」、「桜の花びらのフォルム」、「花びらのようなデザイン」といった記載が認められるものの、これらの記載は、商品の形状を具体的に表示したものではなく、例えば「花びらのような傘」の記載は、どのような種類の植物の花びらであるのか具体的ではない等、かかる記載は漠然としたものである。 また、「花びら傘」の文字は、申立人が主張する「花びらをモチーフとした形状の傘」の意味合いを暗示させるにすぎず、これが直ちに、商品の柄(品質)や形状を表示する語として、取引上普通に使用されている事実や、多数の者によって一般的に使用されているという事実は、見いだせないことから、申立人の上記主張は採用することができない。 3 まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

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