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商標異議申立

2022-900443

プロジンジ、プロ

審判番号
2022-900443
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-021866
登録番号
6601124
請求日
2022年10月21日
審決日
2024年02月13日
公報発行日
2024年05月31日
結論
請求成立(取消)
当事者
  • 【権利者】株式会社プロ人事
  • 【異議申立人】弁理士法人一色国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 鈴木 雅也
  • 審判官 山田 啓之
  • 審判官 渡邉 あおい
分類
T1651.13 -Z (W35)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法43条の3第2項商標法43条の21号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第43条の2第1号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6601124号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6601124号商標の商標登録を取り消す。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6601124号商標(以下「本件商標」という。)は、「プロ人事」の文字を標準文字で表してなり、令和4年2月26日に登録出願、第35類「求人・採用等の人事に関する事務の代行,企業の求人・採用活動・人事に関する指導及び助言」を指定役務として、同年7月29日に登録査定、同年8月15日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第18号証を提出した。 1 本件商標に関する事情について (1)本件商標は、「プロ人事」を標準文字により表してなる商標である。 しかしながら、企業人事に関する事務代行やコンサルティングを業とする取引において、「プロ人事」の語は、「企業人事のプロフェッショナル」との一般的意味を表示するものとして普通に用いられている事実がある。 まず、本件商標中「プロ」は、「専門家。職業としてそれを行う人」などの意味を有する「プロフェッショナルの略」であり(甲1)、「プロ意識」「プロ野球」といった言葉も良く知られている。また、「人事」は「人間に関する事柄。個人の身分・能力に関する事項」との意味であり(甲1)、特にビジネスにおいては、企業・組織における人員の処遇や配置等を扱う業務の意味で用いられ、「人事部」「人事評価」などの言葉も一般的である。 したがって、これらを組み合わせた語句からは、「プロフェッショナルによる人事」又は「企業人事のプロフェッショナル」との意味を自然に看取することができる。 (2)そして、実際にもかかる「企業人事のプロフェッショナル」との意味で、「プ口人事」は、「プロ人事の経験・知見を、欲しい時に、欲しい分だけ活用できます。」「このような悩みがある経営者、管理部門責任者に、プロ人事の活用をオススメします。」「事業フェーズや時流に合わせて発生する多様な人事課題を、経験豊富なプロ人事がプロジェクト単位/ミッション単位で課題解決のサポートをします。」「副業のプロ人事のような経験豊富な人を起用することによって」「プロ人事の力で方向性がクリアに」「モンスター級のプロ人事を世の中に増やしていきたい」などのように、取引において多数使用されている(甲2~甲5)。 これら資料から明らかなように、企業人事に関する業界において、「プロ人事」は、「人事業務のプロ(専門家)」との一般的意味で、取引上普通に用いられている語句にすぎない。 (3)また、新聞・雑誌などの記事においても、「プロ人事」は前記意味で普通に用いられている。 日本経済新聞(電子版)の記事(2017年1月11日付け、ほか)において、「「プロ人事」が悩みを聞きます」との題目で人事業務の専門家が「プロ人事」と紹介されているなど、人事業務の専門家との意味で「プロ人事」が用いられている(甲6~甲8)。 さらに、ウェブ記事においても、「善人が会社をダメにする?プロ人事が説く「ビジネス界の逆説」」と題する記事(2018年1月29日付け)などにおいて、「プロ人事」は、「企業人事のプロフェッショナル(専門家)」との意味を表す語句として普通に用いられている事実がある(甲9~甲18)。 2 商標法第3条第1項第3号該当性について 以上の事実に鑑みれば、本件商標をいずれも人事業務に関わりの深い指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「人事のプロ(専門家)による役務の提供」といった役務の内容(質)を表示した語と認識するにとどまるから、本件商標は自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。 第3 当審における取消理由 当審において、商標権者に対して、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、本件商標の登録は、同条の規定に違反してされたものであり、同法第43条の2第1号に該当する旨の取消理由を令和5年9月12日付けで通知した。 第4 商標権者の意見 前記第3の取消理由の通知に対し、商標権者は、何ら意見を述べていない。 第5 当審の判断 1 商標法第3条第1項第3号該当性について (1)本件商標は、「プロ人事」の文字を標準文字により表してなるものであり、「プロ」の文字と「人事」の文字とを結合させたものと容易に理解されるものであって、全体として「プロフェッショナルによる人事」又は「人事のプロフェッショナル」といった意味合いを認識させるものである。 (2)申立人の提出に係る証拠によれば、企業人事に関する分野において、「プロ人事」の文字(語)が、例えば「プロ人事の経験・知見を、・・・活用できます。・・・このようなお悩みがある経営者、管理部門責任者に、プロ人事の活用をオススメします。」(甲2)、「だからこそ、副業のプロ人事のような経験豊富な人を起用することによって、・・・採用活動を行えるようになるのです。」(甲3)、「現役プロ人事が御社の事業成長をサポートします。」(甲4)、「経験豊富なプロ人事が、知見とネットワークをもとに、スタートアップ企業に最適なSaasや人事向けITツール導入に向けて、ともに最適なサービス選定を行います。」(甲5)、「・・・就活相談室・・・「プロ人事」が悩みを聞きます」(甲6)のように広く使用されていることが認められる。 これらの事実からすると、企業人事に関する分野において、「プロ人事」の文字(語)は、「人事のプロフェッショナル(専門家)」といった意味合いで広く使用されているということができる。 (3)また、申立人の提出に係る証拠によれば、新聞やインターネット上の記事においても、「人事のプロフェッショナル(専門家)」といった意味合いで「プロ人事」の文字(語)が本件商標の登録査定の日前から広く使用されていることが認められる(甲7~甲18)。 (4)前記(2)及び(3)によれば、「プロ人事」の文字(語)は、「人事のプロフェッショナル(専門家)」といった意味合いを表す語として、本件商標の登録査定の日前から企業人事に関する分野の事業者によって使用され、かつ、その取引者、需要者に当該意味合いを表す語として認識されているとみるのが相当である。 (5)そして、前記第1のとおり、本件商標の指定役務は「求人・採用等の人事に関する事務の代行,企業の求人・採用活動・人事に関する指導及び助言」であり、いずれも人事に関する役務である。 (6)そうすると、「プロ人事」の文字からなる本件商標は、その登録査定時において、これをその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「人事のプロフェッショナル(専門家)」といった意味合いを理解し、当該役務が「人事のプロフェッショナル(専門家)」により提供される役務であること、すなわち役務の質を表したものと認識するにすぎないものといわなければならない。 したがって、本件商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。 2 まとめ 以上により、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、その登録は、同条の規定に違反してされたものである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の2第1号に該当するものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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