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商標異議申立

2022-900430

エムバルク、バルク

審判番号
2022-900430
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2022-066757
登録番号
6617187
請求日
2022年10月13日
審決日
2023年06月22日
公報発行日
2023年07月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】コスメカンパニー株式会社
  • 【異議申立人】株式会社 バルクオム
  • 【異議申立人代理人】弁理士法人スズエ国際特許事務所
審判長/審判官
  • 審判長 高野 和行
  • 審判官 豊瀬 京太郎
  • 審判官 板谷 玲子
分類
T1651.261-Y (W03) / T1651.262-Y (W03) / T1651.263-Y (W03)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6617187号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6617187号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6617187号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、令和4年6月10日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料,香水類」を指定商品として、同年9月8日に登録査定、同月20日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において引用する商標は次のとおりであり(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。 (1)登録第5738351号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:別掲2のとおり 登録出願日:平成26年7月16日 設定登録日:平成27年2月6日 指定商品:第3類に属する商標登録原簿に記載の商品 (2)登録第6006367号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲3のとおり 登録出願日:平成29年3月15日 設定登録日:平成29年12月22日 指定商品:第3類及び第21類に属する商標登録原簿に記載の商品 (3)登録第6006373号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成:別掲4のとおり 登録出願日:平成29年3月17日 設定登録日:平成29年12月22日 指定商品:第3類及び第21類に属する商標登録原簿に記載の商品 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第21号証を提出した。 (1)本件商標の要部 本件商標は、上段に記載された「M」と「BULK」の欧文字の間に、言葉の切れ目や区切りに用いられることが常である記号「/(スラッシュ)」が配されていることから、両者は分離して認識、把握されるとみるのが自然である。 さらに、欧文字の1字は、それ自体、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章というべきであり、また、一般に自己の製造又は販売に係る商品の品番、形式等を表示するための記号、符号として類型的に使用されているのが実情であることから、本件商標中「M」の欧文字部分は、記号、符号の一類型と理解され、商品の出所識別標識としての称呼及び観念が生じないものである。 以上からすると、本件商標は、その構成全体のみならず、「BULK」の欧文字部分のみをもって取引に資されることも少なくないものであり、本件商標の構成中、「BULK」の欧文字部分を要部として、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるものである。 そうすると、本件商標からは、「BULK」の欧文字部分から「バルク」の称呼及び下段の片仮名部分から「エムバルク」の称呼が生じる。 また、「BULK」の欧文字部分からは、その言葉の有する意味より「ばら荷。大きさ。容量。」等の観念が生じ得る(甲6、甲7)。 (2)引用商標の要部 引用商標は、いずれも「BULK」の欧文字部分が太字で顕著に表されていることから、該文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。 この点、引用商標における「HOMME」の欧文字は、引用商標の指定商品の一部である「化粧品」等の分野において、「男性。男性用。」の意味を有する語として把握されていることから(甲8、甲9)、自他商品識別機能が極めて弱いものである。事実、引用商標2及び引用商標3の審査過程や「HOMME(homme)」の文字を有する商標に対する最近の審査過程において、「男性用の化粧品」等に指定商品を補正するよう拒絶理由が通知されている(甲10~甲14)。 以上からすると、引用商標の構成中、「BULK」の欧文字部分も要部であり、「BULK」の欧文字部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるものである。 したがって、引用商標は、「バルクオム」の称呼が生じ、特定の観念が生じないのみならず、「BULK」の欧文字部分から「バルク」の称呼が生じ、その言葉の有する意味より「ばら荷。大きさ。容量。」等の観念が生じ得る(甲6、甲7)。 (3)本件商標と引用商標との類否 ア 商標の類似 本件商標及び引用商標の要部である「BULK」の欧文字部分は、全て大文字で表され、かつ、綴りも全く同じであることから、外観は極めて近似し、該文字部分から生じる称呼(「バルク」)及び観念(「ばら荷」等)は同一である。 したがって、本件商標と引用商標は、その外観、称呼又は観念等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に観察すれば、出所混同のおそれのある類似の商標である。 イ 指定商品の類似 本件商標の指定商品は、「化粧品,せっけん類,香料,香水類」である一方、引用商標1の指定商品は、「男性用の化粧品,男性用のせっけん類,男性用の香料,男性用の香水類」を含み、引用商標2及び引用商標3の指定商品は、「男性用の化粧品,せっけん類,香料,男性用の香水類」を含んでいるものである。 したがって、本件商標と引用商標の指定商品は、互いに同一又は類似するものである。 ウ 小括 以上より、本件商標は、引用商標と同一又は類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (4)各審決等例における判断 ア 引用商標1と類似すると判断された審決例 審決において、引用商標1の要部は「BULK」であると認定されており、「BULK」の欧文字と品質表示として認識される語とが結合した商標「BULK AAA」は、引用商標1と類似すると判断されている(甲15)。 そうすると、本件商標も識別力を有さない「M/」と、「BULK」が結合されているに過ぎないから、「BULK」が要部と判断され、引用商標と類似すると判断されることが、特許庁の統一的な実務に資するものである。 イ 「HOMME」の自他商品識別機能に関する審決例 「POUR HOMME」は、フランス語で「男性用」程の意味合いを有し、「化粧品」等を含む指定商品の分野においては、自他商品識別標識としての機能を有しないか、又は極めて弱いと判断されている(甲16)。 したがって、「化粧品」等を指定商品に含む引用商標においても同様であるため、「BULK」に注目して、取引に資される場合も少なくなく、当該「BULK」の欧文字部分が共通する本件商標と引用商標は類似するものである。 ウ 欧文字1字又は2字が識別力を有さないと判断された審決等例 欧文字の1字又は2字は、一般に、商品の種別、規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号の一類型として、取引上、普通に採択・使用されている実情にあると認められ、それぞれ欧文字の1字又は2字と他の文字がスペースやハイフンと結合され、又は文字種を異にして表されていることから、視覚上、分離して看取されると判断されている(甲17~甲21)。 上記審決等例に倣うと、本件商標も「/(スラッシュ)」と結合して表されていることから、視覚上、分離して看取されるとみるのが自然であり、そのように分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえないものである。 そして、「/(スラッシュ)」で分離された「M」の欧文字1字は、一般に、商品の種別、規格、型式又は品番等を表示するための記号・符号として、取引上、普通に採択・使用されている実情にあることから、本件商標の構成中「M」の欧文字部分は、出所識別標識としての称呼及び観念が生じないものである。 すなわち、本件商標の構成中「BULK」の欧文字部分のみをもって取引に資されることも少なくなく、当該欧文字部分が要部と認識、把握されるものである。 したがって、「BULK」の欧文字部分を要部とする本件商標は、同じく「BULK」の欧文字部分を要部とする引用商標と類似するものである。 (5)むすび 上述のとおり、本件商標は、引用商標と類似のものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は、別掲1のとおり、上段に「M/BULK」の欧文字及び記号を、下段に「エムバルク」の片仮名を表し、二段に横書きしてなるところ、上段の欧文字が下段の片仮名に比して半角程度の大きさで表されているものの、各文字及び記号が同じ書体、等間隔で表されており、全体として外観上まとまりよく一体的に把握されるものである。 また、上記構成からすれば、下段の片仮名が上段部分の読みを表したものと理解されるものであるから、その構成全体に相応して「エムバルク」の称呼を生じるものであり、その称呼は格別冗長というべきものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。 そうすると、たとえ本件商標の構成中、「/」の記号の前に表された「M」が欧文字1字であって、それのみでは出所識別標識としての称呼及び観念が生じないものであるとしても、上記の本件商標の構成からすれば、これに接する取引者、需要者が、殊更に「BULK」の欧文字部分のみを捉えて取引に資するとはいい難い。 そして、「エムバルク」は一般的な辞書等に掲載がないものであって、「M/BULK」も特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるものであるから、その構成全体として、特定の観念を生じない造語を表したものとして認識し、把握されるというのが相当である。 その他、本件商標は、その構成中「BULK」の文字部分が、その指定商品の取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情は見いだせない。 してみれば、本件商標は、その構成中「BULK」の文字部分のみが分離抽出されることなく、「エムバルク」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標 (ア)引用商標1は、別掲2のとおり、上段に「BULKHOMME」(当該「BULK」は、「HOMME」に比して太い線で表されている。)の欧文字を横書きし(以下、この部分を「上段部分」という。)、下段左側に「SIMPLE」及び「LUXURY」の欧文字を二段に横書きし、縦線を挟んで、下段右側に「TRUE LUXURY IS ABOUT」、「SIMPLICITY.THIS IS WHAT」及び「OUR BRAND IS BASED UPON.」の欧文字を三段に横書きしてなるものである。 そして、上記各構成部分は、その構成文字の大きさがそれぞれの部分で異なるものであって、その構成態様からすれば、他の文字に比して2倍又は3倍程の大きさで表された上段部分が、引用商標1に接した取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものといえる。 (イ)引用商標2は、別掲3のとおり、「BULKHOMME」の欧文字を横書きしてなり、引用商標3は、別掲4のとおり、上段に「BULK」の欧文字を、下段に「HOMME」(「BULK」に比して小さく表されている。)の欧文字を横書きしてなるところ、いずれも、「BULK」の文字は、「HOMME」に比して太い線で表されてなるものである。 (ウ)そこで、引用商標1の上段部分並びに引用商標2及び引用商標3についてみるに、構成中の「HOMME」の文字は、「男性」の意味を有する語として辞書に載録されていることが認められ(甲9)、引用商標の指定商品(「男性用の化粧品」等)との関係においては、自他商品識別機能が極めて弱いものといえる。 そうすると、それらの構成において「BULK」の欧文字部分が太い線で表されていることも相俟って、引用商標は、いずれもその構成中「BULK」の欧文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるというべきであるから、当該文字部分に相応して「バルク」の称呼が生じ、かつ、「ばら荷、積み荷」の観念が生じるものである。 ウ 本件商標と引用商標との類否 (ア)まず、本件商標と引用商標の要部たり得る「BULK」の欧文字部分とを比較するに、両者は、構成文字、文字種及び文字数を異にすることから、外観において、明確に区別できるものである。また、称呼において、本件商標から生じる「エムバルク」と引用商標から生じる「バルク」とは、「エム」の音の有無から明瞭に聴別でき、さらに、観念において、本件商標が特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「ばら荷、積み荷」の観念を生じるものであるから、両者は相紛れるおそれのないものである。 そして、本件商標と引用商標それぞれの構成全体との比較においても、両者は判然と区別できるものというのが相当であり、その他、両者が類似する商標であるというべき事情はみいだせない。 したがって、これらを総合して判断すれば、本件商標と引用商標とは、いずれも相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 (イ)以上からすれば、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。 (2)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-900430

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