商標異議申立
2022-900426
ジイプラス、ジイ
- 審判番号
- 2022-900426
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-153555
- 登録番号
- 6595323
- 請求日
- 2022年10月11日
- 審決日
- 2023年07月10日
- 公報発行日
- 2023年08月25日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】一般社団法人セルフケアフード協議会
- 【権利者代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
- 【異議申立人】グラナローロ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
- 【異議申立人代理人】中田 和博
- 【異議申立人代理人】青木 博通
- 【異議申立人代理人】青島 恵美
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T1652.4 -Y (W293235)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法8条1項商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第8条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6595323号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6595323号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
1 本件商標
本件登録第6595323号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、令和3年12月9日に登録出願、第29類「乳製品,豆乳」、第32類「野菜飲料」及び第35類「乳製品・食肉・食用魚介類(生きているものを除く。)・加工野菜及び加工果実・卵・豆乳・豆・スープ(のもと)・麦茶・緑茶・紅茶・弁当・米・脱穀済みの大麦・穀物の加工品・菓子及びパン・野菜・果実・加工済み種子・ごま・そば・麦・果実飲料・野菜飲料・清酒・焼酎・合成清酒・白酒・直し・みりん・洋酒・果実酒・酎ハイ・中国酒・薬味酒の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む、第11類、第29類ないし第33類、第35類及び第42類ないし第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同4年6月29日に登録査定され、同年8月2日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する国際登録第1365180号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、日本国を指定する国際登録において指定された第5類、第29類及び第30類に属する商品を指定商品として、2021年(令和3年)10月20日に国際商標登録出願(事後指定)、2022年(令和4年)10月7日付けで国際登録簿に記録された限定の通報の結果、2023年(令和5年)3月22日に登録査定されたものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第29類「乳製品,豆乳」、第32類「野菜飲料」及び第35類「乳製品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,豆乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「申立商品・役務」という。)について、商標法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)本件商標について
本件商標中アルファベット小文字「g」を図案化した部分(以下「本件商標g図案化部分」という。)と「+」部分は色が異なっており、また、両部分の間にはスペースが配置されていることから、本件商標g図案化部分が分離され観察される。
したがって、本件商標からは「ジープラス」の称呼のみならず、「ジー」の称呼及び「アルファベットのg」の観念も生じ得るものである。
(2)引用商標について
引用商標中アルファベット小文字「g」を図案化した部分(以下「引用商標g図案化部分」という。)は、その構成から欧文字「GRANAROLO」及びその上の横線から分離して観察される。
したがって、引用商標からは「ジー」の称呼及び「アルファベットのg」の観念も生じ得る。
(3)本件商標と引用商標との比較
ア 外観について
本件商標g図案化部分と引用商標g図案化部分は、共にアルファベット「g」を図案化したものであり、半円図形とアルファベットの「J」を組み合わせて「g」の文字を構成しているかのように見える点で共通している。また、本件商標g図案化部分の「J」の文字に相当する箇所の上端は上方に飛び出ており、引用商標g図案化部分の右上端も角ばっており上方に飛び出しているかのように見える。このように両者とも右上端が強調されたような構成からなる点でも共通している。
したがって、両商標は、その外観において近似し紛らわしい類似の商標であるといえる。
イ 称呼について
本件商標g図案化部分及び引用商標g図案化部分からは「ジー」の称呼が生じ得る点でも共通している。
ウ 観念について
本件商標g図案化部分及び引用商標g図案化部分からは「アルファベットのg」の観念が生じ得る点でも共通している。
エ 以上より、本件商標は引用商標に類似する商標である。
(4)指定商品・役務について
引用商標の指定商品中、第29類に含まれる一部の商品は、いずれも「乳製品」、「豆乳」又は「飲料」の性質を有する商品であり、申立商品・役務とは、商品・役務の生産者・販売者及び提供者において一致しており、用途及び需要者の範囲についても一致することは明白である。
したがって、申立商品・役務と引用商標の第29類に含まれる指定商品は相互に類似する商品・役務である。
(5)むすび
以上より、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
(1)商標法第8条第1項について
ア 本件商標について
本件商標は、前記1(別掲1)のとおりの構成からなるものであって、「g」の欧文字、「+」の記号及び円図形を基にデザイン化したものと看取されるところ、色の濃淡の違いはあるものの、その全体がまとまりよく一体的に表されており、いずれかの部分のみが強い印象を与えるような態様で表されたものではない。
そうすると、本件商標は、その構成全体をもって一体不可分のものと認識し、把握されるとみるのが相当である。
そして、上記構成からなる本件商標は、特定の事物等を表したものとして認識されるというべき事情は認められないから、特定の称呼及び観念は生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は、前記2(別掲2)のとおりの構成からなるものであって、中央部の横線を挟んで、上部に「g」の欧文字及び台形状の図形を組み合わせて一体的に表された図形(以下「引用図形部分」という。)を配し、下部に「GRANAROLO」の文字を書してなるところ、上記の構成からすれば、引用図形部分と文字部分とが、視覚上分離して看取され、それぞれ単独で出所識別標識として機能し得る要部といえる。
そして、引用図形部分は、特定の事物等を表したものとして認識されるというべき事情は認められないから、該図形部分より特定の称呼及び観念は生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否について
まず、本件商標と引用図形部分とを比較すると、両者は、前記ア及びイの認定のとおりの外観において、その構成態様が明らかに異なり、相紛れるおそれはなく、また、称呼及び観念においても、いずれも特定の称呼及び観念を生じないから、比較できないものである。
そして、本件商標と引用商標の構成全体又は文字部分との比較においても、両者は判然と区別できるものというのが相当であり、その他、両者が類似する商標であるというべき事情はみいだせない。
したがって、これらを総合して判断すれば、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、申立商品・役務と引用商標の指定商品との類否等の要件について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものといえない。
(2)申立人の主張について
申立人は、本件商標と引用商標は、アルファベットの小文字「g」を図案化している点で共通し、その外観において類似するものであって、また、両商標から「ジー」の称呼及び「アルファベットのg」の観念が生じる点でも共通しているから、本件商標と引用商標は、類似の商標である旨を主張する。
しかしながら、本件商標と引用商標は、いずれも「g」を基にしたと思しき部分に近接して他の構成要素(「+」の記号及び円図形、又は、台形状の図形)を配しているものであり、また、一般に、欧文字1字からなる標章が商品又は役務の型番、等級等を表示するための記号、符号として類型的に取引上普通に採択されているものであることを合わせ鑑みれば、当該「g」の部分のみが独立して自他商品・役務識別標識として把握されるものではなく、これよりは、出所識別標識としての称呼(「ジー」)及び観念(「アルファベットのg」)を生じないというのが相当である。
したがって、申立人の上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務についての登録は、商標法第8条第1項に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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