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商標異議申立

2022-900402

トラエボ

審判番号
2022-900402
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-146729
登録番号
6589145
請求日
2022年09月27日
審決日
2023年06月21日
公報発行日
2023年07月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社traevo
  • 【権利者代理人】林 栄二
  • 【異議申立人】スパンション エルエルシー
  • 【異議申立人代理人】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
  • 【異議申立人代理人】森田 拓
  • 【異議申立人代理人】松永 章吾
  • 【異議申立人代理人】前川 純一
  • 【異議申立人代理人】山崎 和香子
  • 【異議申立人代理人】前川 砂織
  • 【異議申立人代理人】大倉 桂子
  • 【異議申立人代理人】岡野 真未子
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 冨澤 武志
  • 審判官 馬場 秀敏
分類
T1652.261-Y (W09) / T1652.262-Y (W09) / T1652.263-Y (W09) / T1652.271-Y (W09)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6589145号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6589145号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 第1 本件商標 本件登録第6589145号商標(以下「本件商標」という。)は、「traevo」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年11月25日に登録出願、「電子計算機用プログラム,コンピュータ周辺機器,電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電気制御用機械器具」を含む第9類、第35類、第37類ないし第39類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同4年5月16日に登録査定され、同年7月20日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標に係る登録異議申立ての理由において引用する登録第5752235号商標(以下「引用商標」という。)は、「TRAVEO」の欧文字を標準文字により表してなり、2014年(平成26年)5月16日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成26年11月10日に登録出願、第9類「半導体,集積回路,マイクロコントローラー,コンピュータアプリケーションソフトウェア,コンピュータユーティリティソフトウェア,半導体・集積回路・マイクロコントローラーの機能と関連付けられているアプリケーションソフトウェア・ユーティリティソフトウェア及びデバイスドライバソフトウェア,デバイスドライバソフトウェア,コンピュータハードウェア,コンピュータ周辺機器,コンピュータソフトウェア,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同27年3月20日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標はその指定商品及び指定役務中、第9類「電子計算機用プログラム,コンピュータ周辺機器,電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電気制御用機械器具」(以下、「申立てに係る商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきものである旨申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。 1 本件商標と引用商標の構成 (1)本件商標の構成 本件商標は「traevo」の英文字を横書きに書してなり、「トラエボ」の称呼を生じる。 (2)引用商標の構成 引用商標は「TRAVEO」の英文字を横書きに書してなり、その構成に呼応して「トラベオ」の称呼が生じる。 2 本件商標と引用商標の類否 (1)本件商標と引用商標の外観 本件商標と引用商標の外観を対比すると、商標を構成する6文字が全て共通し、また、語頭から3文字目までの「t(T)」「r(R)」「a(A)」と、語尾の「o(O)」の位置が同一であって、相違点は4文字目と5文字目の「v(V)」と「e(E)」の順番が、逆になっているのみである。 馴染みのない英文字を目にした場合、自分にとって馴染みのある英単語と混同をしがちであるところ、本件商標について検討をすると、日本人にとって本件商標の最初の4文字「trae」から始まる単語に馴染みがない。その一方で、引用商標「TRAVEO」の最初の4文字「TRAV」であれば、「TRAVEL」、「TRAVERSE」、「TRAVELLER」といった英単語に馴染みがある。 したがって、本件商標を目にした需要者は、馴染みのある文字列「TRAVE」を構成要素とする引用商標と出所混同を生じる可能性が高く、本件商標は、需要者になじみのない英文字であるからこそ、引用商標と外観上類似する商標である。 (2)本件商標と引用商標から生じる称呼 本件商標からは、「トラエボ」の称呼が生じ、引用商標からは「トラベオ」の称呼が生じる。両者は、前半の2音が共通し、後半の2音「エボ」、「ベオ」は母音が共通する。 したがって、本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標である。 (3)本件商標と引用商標から生じる観念 本件商標と引用商標は、ともに特定の観念を生じない造語として認識されるものであり、観念において対比することのできない商標である。 (4)引用商標の著名性について ア 本件商標は、自動車業界において使用されている(甲3)。一方、引用商標も、自動車業界において使用されており、同じ業界で使用されていることから本件商標は、引用商標と出所混同を生じる。 以下において、引用商標の使用状況について詳述をする。 イ 引用商標は、2014年に日本の富士通株式会社の合弁会社である申立人によって日本で初めて使用された。 ウ 2014年、申立人はサイプレスセミコンダクターグループの一員となり、それ以来、引用商標は、サイプレスがライセンスに基づいて使用している。 エ 2020年、サイプレスセミコンダクター社はインフィニオングループの一員となり、サイプレス社とインフィニオン社はライセンス契約に基づき、引用商標を使用している。 なお、引用商標の主な研究開発拠点は、日本および米国カリフォルニア州である。 オ 引用商標は、自動車産業向けのマイクロコントローラー製品、関連電子部品、関連ソフトウェアのシリーズに使用されており、すべて自動車産業向けである。引用商標を付した製品は日本国内で10万個以上、その他の地域ではさらに多くの個数が販売されている。 カ 引用商標の使用を示す資料及び引用商標について言及がされているプレスリリース、インターネット上の記事がある(甲4、甲5)。 (5)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品 本件商標の指定商品中、申立てに係る商品は、引用商標の指定商品と類似し、同じ自動車業界で使用をされる申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。 (6)小括 上記より、本件商標と引用商標は、外観及び称呼において類似する商標であり、指定商品も類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当し、また、本件商標は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるため、商標法第4条第1項第15号にも該当する。 第4 当審の判断 1 引用商標の周知性について 申立人の主張及び提出に係る証拠によれば、引用商標は、自動車産業向けのマイクロコントローラー製品、関連電子部品、関連ソフトウェアのシリーズに使用されており、すべて自動車産業向けであり、引用商標を付した製品は日本国内で10万個以上、その他の地域ではさらに多くの個数が販売されているとされる。 また、申立人は、2014年5月20日に車載マイコン「Traveo」を発表していることが認められる(甲5)。 しかしながら、上記、引用商標を付した製品の販売個数を裏付ける具体的な証拠の提出はなく、また、引用商標が使用されているとする商品写真のパッケージ写真(甲4)によれば、「Traveo」の文字が表示されていることがうかがえるものの、この商品の撮影日は明らかでない。 さらに、引用商標に係る商品の売上高、販売実績及び広告宣伝費等については、その事実を客観的に把握することができる証拠は何ら提出されていない。 よって、申立人提出の証拠からは、引用商標が、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、我が国の需要者にどの程度認識されているのかを把握、評価することができない。 したがって、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間で広く認識されていたものと認めることはできないものである。 2 商標法第4条第1項第11号について (1)本件商標 本件商標は、前記第1のとおり、「traevo」の欧文字を標準文字により表してなるところ、当該文字は既成の語として辞書等に載録されておらず、一般に親しまれた語でもないから、特定の観念を生じないものである。 そして、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、「traevo」のつづりからなる本件商標からは、その構成文字に相応して、「トラエボ」の称呼を生じるものというのが相当である。 してみれば、本件商標からは、「トラエボ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 (2)引用商標 引用商標は、前記第2のとおり、「TRAVEO」の欧文字を標準文字により表してなるところ、当該文字は既成の語として辞書等に載録されておらず、一般に親しまれた語でもないから、特定の観念を生じないものである。 そして、特定の意味を有しない欧文字は、一般に、我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから、「TRAVEO」のつづりからなる引用商標からは、その構成文字に相応して、「トラベオ」の称呼を生じるものである。 してみれば、引用商標からは、「トラベオ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。 (3)本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標の類否を比較すると、両者は、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、外観においては、本件商標が、全ての文字が小文字で表されているのに対し、引用商標は、全ての文字が大文字で表されている点に差異を有するものである。 また、両商標は、語頭から3文字目までの「t(T)」、「r(R)」及び「a(A)」のつづりを共通にするものの、第4文字目から語尾における「evo」と「VEO」の構成文字に差異を有している。 そうすると、これらの差異が、ともに6文字という比較的短い構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく、これらを離隔的に観察しても、外観上、相紛れるおそれはなく、別異の語であると印象を強く与えるものであるから、外観上、判然と区別し得るものである。 次に、本件商標から生じる「トラエボ」の称呼と引用商標から生じる「トラベオ」の称呼とを比較すると、両者は、前半の「トラ」の音を共通にするとしても、後半において「エボ」と「ベオ」の音の差異があり、わずか4音という比較的短い音構成からすれば、両者は、称呼上、明瞭に聴別可能なものと判断するのが相当である。 さらに、観念については、本件商標及び引用商標は、共に特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、比較することができない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができず、外観において判然と区別し得るものであり、称呼においても相紛れるおそれはないものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。 (4)小括 以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、申立てに係る商品と引用商標の指定商品が同一又は類似であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。 3 商標法第4条第1項第15号について 上記1のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品であることを表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできないものである。 また、上記2(3)のとおり、本件商標は、引用商標と非類似の商標であって、別異の商標というべきものであるから、両者の類似性の程度も低いものである。 そうすると、本件商標の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準として、総合的に判断すれば、本件商標を申立てに係る商品について使用した場合に、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させることはなく、その役務が申立人(他人)又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生じるおそれはないものと判断するのが相当である。 その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 4 むすび 以上のとおり、本件商標の指定商品及び指定役務中、本件登録異議の申立てに係る商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-900402

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