商標異議申立
2022-900396
シノビス
- 審判番号
- 2022-900396
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2022-000522
- 登録番号
- 6586204
- 請求日
- 2022年09月20日
- 審決日
- 2023年04月27日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社アメイズプラス
- 【権利者代理人】山田 強
- 【権利者代理人】廣田 美穂
- 【異議申立人】ノービス インコーポレーテッド
- 【異議申立人代理人】窪田 卓美
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 豊田 純一
- 審判官 杉本 克治
- 分類
- T1651.261-Y (W25) / T1651.262-Y (W25) / T1651.263-Y (W25)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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登録第6586204号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6586204号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6586204号商標(以下「本件商標」という。)は、「SINOBIS」の文字を標準文字で表してなり、令和4年1月5日に登録出願、第25類「履物,靴類並びにその部品及び付属品,靴用中敷き,運動用特殊靴,運動用特殊靴(「乗馬靴」及び「ウインドサーフィン用シューズ」を除く。)用中敷き,履物の底及び運動用特殊靴の底,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,タンクトップ,ティーシャツ,和服,靴下,保温用サポーター,腰部保温用サポーター,妊産婦の腰保護用サポーター,アームウォーマー,ハンドウォーマー,ニーウォーマー,スパッツ,ベルト,バンド,腰保護ベルト,妊婦用の腰保護ベルト,運動用特殊衣服」を指定商品として、同年7月1日に登録査定、同月12日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由として引用する登録商標は、次の1及び2のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
1 登録第5608905号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様:別掲のとおり
登録出願日:平成24年10月12日
設定登録日:平成25年8月23日
指定商品:第25類「被服」
2 登録第6388258号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様:Xinobi(標準文字)
登録出願日:令和2年11月18日
設定登録日:令和3年5月12日
指定商品:第25類「ベルト,マフラー,運動用特殊衣服,運動用特殊靴,仮装用衣服,手袋,被服,帽子,履物」
なお、引用商標1及び引用商標2をまとめていう場合は、以下「引用商標」という。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
なお、以下、証拠の表記にあたっては、甲第1号証を「甲1」のように省略して表示する場合がある。
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標と引用商標1との対比
本件商標は、「SINOBIS」の文字を標準文字で表してなるものであり、「シノビス」の称呼を生じる。
他方、引用商標1(甲2)は、その構成文字に相応して「シノビ」の称呼を生じる。
本件商標と引用商標1との称呼を比較すると、語頭から第3音までの「シノビ」の音を共通にし、それらの称呼の差異は、語尾に位置する「ス」の音の有無となる。
審判例(甲4~甲9)を踏まえて、本件商標と引用商標1の類否を検討すると、本件商標の語尾に位置する「ス」は無声摩擦音であり、その前音の「ビ」は強く聴取される破裂音であるため、語尾の「ス」は相対的に弱音となり、聴取し難くなることから、本件商標と引用商標1は、称呼上相紛れるものであり、互いに類似する。
また、本件商標と引用商標1の構成中の「SINOBI」は、「SINOBI」までの大文字の欧文字表記が共通し、語尾の「S」の有無の違いにすぎず、外観上においても互いに類似する。
よって、本件商標と引用商標1は、称呼上、外観上において、互いに類似する。
そして、本件商標の指定商品「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,キャミソール,タンクトップ,ティーシャツ,和服」と引用商標1の指定商品「被服」は類似する。
(2)本件商標と引用商標2との対比
本件商標は、「SINOBIS」の文字を標準文字で表してなるものであり、「シノビス」の称呼を生じる。
他方、引用商標2(甲3)は、「Xinobi」の欧文字を書してなり、
「シノビ」の称呼を生じる。
本件商標と引用商標2との称呼の差異は、語尾に位置する「ス」の音の有無である。
してみれば、本件商標の称呼は「シノビス」であり、引用商標2の称呼は「シノビ」であり、これらは、称呼において互いに類似する。
そして、本件商標の指定商品と引用商標2の指定商品は、全指定商品において互いに類似する。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似するものであり、また、その指定商品も同一又は類似のものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は、上記第1のとおり、「SINOBIS」の文字を標準文字で表してなるから、その構成文字に相応して、「シノビス」の称呼を生じるものであり、また、当該文字は、一般の辞書等に載録されている成語とは認められないことから、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1は、別掲のとおり、「忍」の漢字、「しのび」の平仮名及び「SINOBI」の欧文字を3段に横書きしてなるところ、「忍」の漢字は、音読みで「ニン」、「忍ぶ」や「忍ばせる」と表記された場合に「シノ」と訓読みされるが、「シノビ」と読まれる語ではないことから、構成中の「しのび」の平仮名及び「SINOBI」の欧文字は、「忍」の漢字を「シノビ」と称呼させるため、すなわち「忍」の漢字の読み方を特定するものと判断するのが相当である。
そして、引用商標1の構成中の「忍」の漢字は、「自分の感情をおさえてこらえる。がまんする。」(出典:広辞苑第7版 株式会社岩波書店)等の意味を有する語であることから、引用商標1は、その構成文字に相応して「シノビ」の称呼を生じるものであり、「自分の感情をおさえてこらえる。がまんする。」等の観念を生じるものである。
イ 引用商標2は、「Xinobi」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は、一般の辞書等に載録されている成語とは認められないことから、特定の観念を生じないものであって、特定の語義を有しない欧文字よりなる語は、我が国において広く親しまれている英語風の発音をもって読まれるのが一般的といえる。
そうすると、引用商標2は、「Xinobi」の文字に相応して、「キシノビ」又は「クシノビ」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の比較
ア 外観について
本件商標は、「SINOBIS」の文字を標準文字で表してなるものであり、引用商標1は、「忍」の漢字、「しのび」の平仮名及び「SINOBI」の欧文字を3段に書してなるものであるから、両商標の外観は明らかに相違するため、これらを離隔的に観察しても、外観上、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
また、本件商標「SINOBIS」と引用商標2「Xinobi」とは、
2文字目の「I(i)」、3文字目の「N(n)」、4文字目の「O(o)」、5文字目の「B(b)」及び6文字目の「I(i)」は共通するものの、語頭の「S」と「X」及び7文字目の有無という差異を有するものであり、これらの差異が、7文字及び6文字という文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、これらを離隔的に観察しても、外観上、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
イ 称呼について
本件商標の構成文字より生じる「シノビス」の称呼と引用商標1の構成文字より生じる「シノビ」は、語頭から第3音目までの「シノビ」の音が共通するとしても、本件商標は第4音目に「ス」の称呼が生じるのに対し、引用商標2は、第4音目の称呼を生じないという差異を有し、4音及び3音という比較的短い音構成においては、この差異が、称呼全体に与える影響は少なくなく、これらをそれぞれ一連に称呼しても語調語感が相違し、称呼上、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。
また、本件商標の構成文字より生じる「シノビス」の称呼と引用商標2の構成文字より生じる「キシノビ」又は「クシノビ」は、いずれも4音構成であるとしても、これらの称呼は明らかに相違するため、これらをそれぞれ一連に称呼しても語調語感が相違し、称呼上、相紛れるおそれのないものである。
ウ 観念について
本件商標は、特定の観念を生じないものであり、引用商標1は、「自分の感情をおさえてこらえる。がまんする。」等の観念を生じるものであるから、これらは、観念において相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標と引用商標2は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念について比較することができない。
エ 小括
以上から、本件商標と引用商標1とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのないものであり、本件商標と引用商標2とは、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において、相紛れるおそれのないものであるから、本件商標と引用商標の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、これらは相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似する商品であるとしても、本件商標は、引用商標と類似するものでない。 本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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