審決検索MVP
← 検索一覧に戻る
商標異議申立

2022-900383

マルジコミ、マル、シコミ

審判番号
2022-900383
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-158751
登録番号
6582757
請求日
2022年09月08日
審決日
2023年04月10日
公報発行日
2023年05月26日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】オエノンホールディングス株式会社
  • 【異議申立人】白鶴酒造 株式会社
  • 【異議申立人代理人】鎌田 直也
  • 【異議申立人代理人】鎌田 文二
  • 【異議申立人代理人】中谷 弥一郎
  • 【異議申立人代理人】高橋 一彰
審判長/審判官
  • 審判長 豊瀬 京太郎
  • 審判官 小俣 克巳
  • 審判官 白鳥 幹周
分類
T1651.261-Y (W33) / T1651.262-Y (W33) / T1651.263-Y (W33) / T1651.271-Y (W33)
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第15号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

登録第6582757号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6582757号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6582757号商標(以下「本件商標」という。)は、「まる仕込み」の文字を標準文字で表してなり、令和3年12月21日に登録出願、第33類「清酒,焼酎,合成清酒,白酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒,アルコール飲料(ビールを除く。)」を指定商品として、同4年5月26日に登録査定され、同年7月5日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりであり(以下、それらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。 (1)登録第1877102号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の態様:「まる」の平仮名を横書きしてなるもの 指定商品:第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」 登録出願日:昭和59年5月29日 設定登録日:昭和61年7月30日 書換登録日:平成18年3月1日 (2)登録第5812921号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の態様:別掲のとおり 指定商品:第33類「日本酒,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒」 登録出願日:平成27年7月30日 設定登録日:平成27年12月11日 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証(なお、表記に当たっては「甲○」(「○」部分は数字)のように省略して記載する。)を提出した。 (1)引用商標 引用商標1は、「まる」の文字を横書きにしてなり、「マル」の称呼、「円、まるい」といった程の意味合いが理解できる。 引用商標2は、縦書で表した「まる」の文字と、墨字で表された円図形とを組み合わせたものであり、「まる」の文字部分に相応して「マル」の称呼、「円、まるい」といった程の意味合いが理解できる。 また、引用商標のほか、申立人が自らの商品に使用している「まる」の文字のみや、「まる」の文字と図形や他の文字を組み合わせた商標を併せて、以下「商標「まる」」という。 (2)商標「まる」の著名性 商標「まる」は申立人が製造販売する「清酒」の商標として、本件商標の登録出願日前から今日に至るまで大々的に使用されており、著名なものとなっている。 ア 商標「まる」の使用経緯 我が国で有数の清酒メーカーである申立人は、ライフスタイルや嗜好の変化をとらえ、1981年(昭和56年)から、当時一般的であったアルコール度数より低く、新しい容器である紙パック入りの清酒の開発を始めた。そして、これを「まる」と命名し、商標として採択。1984年(昭和59年)の発売後間もなく、「まる」というシンプルでインパクトのあるネーミング、紙パック製品では全く使用されていなかった赤地を基調とした特徴的なパッケージデザイン、そしてこだわりの原料や製法による品質や味の良さから、それまでにない清酒として一躍注目を集め、たちまちヒット商品となった。それ以来、申立人は約38年間にわたり商標「まる」を商品「清酒」へ使用しており、当該商品は清酒分野においてNo.1ブランドとして、圧倒的なシェアや売上を維持し続けている。 また、申立人は、これまで多様な商品展開を図ることで、継続的に幅広い需要を喚起することにも努めている(甲4)。 イ 市場シェア・売上高 全国のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンターなど約6,000店舗より収集された清酒に関する小売店販売データ(甲5)では、2009年(平成21年)4月から2022年(令和4年)3月まで、商標「まる」が使用された商品の市場シェアは常に8%前後を獲得し、平均で年間約160億円と莫大な額を売り上げ、シェア・売上高のいずれも第1位であり、第2位の製品とは大きく差をつけている。 また、日経新聞社が独自に収集するPOSデータを使い決定した「平成売上No.1」において、平成の31年間に販売された商品中「日本酒」「紙パック入り清酒(1.8L以上)「紙パック入り清酒(5合相当)」の3つのカテゴリにおいて、商標「まる」が使用された商品がNo.1として選出されている(甲6)。 ウ 広告宣伝 申立人は、商標「まる」が使用された商品について、発売時より多額の費用を投じて広告宣伝活動を行っている(甲7、甲8)。例えばテレビCMについては、1989年(平成元年)から2021年(令和3年)までの対象期間中、関東・関西・名古屋地域で放送された合計GRP(延べ視聴率)は336,477.8%であり、極めて多くの人がテレビCMを目にしていることが理解できる。テレビCM以外でも、ラジオ、新聞、雑誌、交通広告等へ幅広く広告宣伝を行っており、具体的な金額の公開は控えるが、これらデータより申立人が商標「まる」が使用された製品についての広告宣伝活動に、莫大な費用をかけていることも容易に理解できる。 なお、これまで放送されたテレビCMの一覧、これまで掲載された新聞広告の一例を提出する(甲9、甲10)。 以上の事実から、商標「まる」は清酒商品について長年にわたり使用された結果、本件商標の登録出願日前から現在に至るまで、極めて著名な商標となっていることは明らかである。 (3)本件商標について 本件商標は「まる仕込み」の文字を標準文字にて表してなるものである。 ここで本件商標は、その構成中「まる」の文字部分が「円、まるい」程の意味を、また「仕込み」の文字部分が「教える、しつける、用意する」程の意味を理解させるものであっても、全体としては特定の意味合いを看取させないことからすれば、本件商標は「まる」と「仕込み」の文字を組み合わせた結合商標と容易に理解できる。 そして、本件商標の構成中「仕込み」の文字部分は、本件商標の指定商品が属する分野では、「酒の醸造で、原料をまぜて桶等につめること」を意味するものとして広く使用されており、自他商品の識別標識としての機能は弱いものである。一方の「まる」の文字部分は、本件商標の指定商品との関係で、商品の品質や内容等を表示するものではなく、自他商品の識別標識としての機能を十分に発揮するものであり、取引者や需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。 そうすると、本件商標の「まる」の文字部分と「仕込み」の文字部分とは、その出所識別標識としての機能に大きな差があり、また全体として特定の意味合いを生じる等、両文字部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないため、本件商標から「まる」の文字部分を要部として分離・抽出し、当該文字部分のみをもっても、他人の商標との類否を判断されるものである。 よって、本件商標は、その構成全体から「マルジコミ」の称呼を生じるほか、その構成中「まる」の文字部分に相応して「マル」の略称や、「円、まるい」ほどの意味合いを理解させるものである。 (4)商標法第4条第1項第11号に該当することについて 先述のとおり、本件商標はその構成中「まる」の文字部分のみをもっても、他人の商標との類否を判断されるものである。そこで、当該文字部分と引用商標を比較すると、「マル」の称呼や、「まるい、円」程の意味合いを共通にし、特に称呼及び観念において相紛らわしいものである。また、本件商標の指定商品と、引用商標の指定商品は同一又は類似する商品である。そのため、本件商標がその指定商品へ使用された場合、取引者、需要者においては、その出所につき誤認混同を生じるおそれは極めて高い。 よって、本件商標と引用商標とは互いに類似する商標であり、その指定商品も同一又は類似の商品であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (5)商標法第4条第1項第15号に該当することについて 本号にいう「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生じるおそれ」の有無について示された基準(甲11)に基づき、検討していく。 ア 本件商標と商標「まる」との類似性 本件商標と商標「まる」とは、上記(1)ないし(4)で述べたとおり、互いに類似する商標である。 さらに、申立人は、商標「まる」を使用する商品において、口当たりや風味、原料等が異なるシリーズ商品を展開しており、それぞれの商品へ商標「まる」と、品質や内容を表す自他商品識別機能が弱い語と組み合わせたものを使用している。例えば「まる純米」「まる辛口」「まる芳醇」「まるしぼりたて」等の商品がある。このようにシリーズ展開が行われ、需要者等にも親しまれている状況では、「仕込み」という製法を理解させる自他商品識別機能が弱い語を組み合わせた本件商標は、商標「まる」シリーズの一種と理解されるものでもある。 イ 商標「まる」の著名性 上記(2)にて述べたとおり、商標「まる」は本件商標の登録出願日前から現在に至るまで、取引者及び需要者間において周知著名な商標である。 ウ 商標「まる」の独創性 一般に商品には清酒、あるいは酒質等に関連したネーミングが採用されることが多い中、製品の中身の良さを端的に表現でき、かつ、覚えやすい「まる」という文字や、当該文字と特徴的な墨図形とを組み合わせたものなどの商標「まる」は、非常に独創的なものである。 エ 商品間の関連性 本件商標の指定商品と、商標「まる」が使用されている商品とは、いずれもアルコール飲料であり、その生産部門、販売部門、原材料、用途が一致する、関連性の高い商品である。 オ 取引者・需要者の共通性 本件商標の指定商品と、商標「まる」が使用されている商品の主たる需要者層は、いずれも20歳以上の幅広い一般消費者である。また申立人は清酒以外のアルコール飲料全般も取扱う者である。よって、その取引者や需要者が一致する。 カ 混同を生じるおそれの有無 このように、商標「まる」の有する著名性や独創性、本件商標と商標「まる」の類似性の程度が高いことや、商品の関連性やその需要者・取引者が共通することを総合的に考慮すれば、本件商標がその指定商品に使用された場合、それがあたかも商標「まる」に関する申立人の提供する商品であるかのごとく誤認され、何らかの密接な営業上の関連性を想起させ、当該商品をもって、申立人と資本関係や業務提携関係にある企業の業務に係る商品と混同するか、又は、そのような企業が販売するシリーズ商品の一つや、何らかの改良を施した新商品であるかのごとく混同するおそれがあるものである。 さらに、本件商標をその指定商品へ使用する行為は、申立人が長年にわたる努力により築いた自らの著名商標が有する顧客吸引力や信用力へただ乗りし、商標の有する価値を希釈化させるものであるから、競業維持の観点からも決して容認されるべきではない。 よって、本件商標は、申立人に係る著名商標「まる」との関係において、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 (ア)本件商標は、「まる仕込み」の文字を標準文字で表してなるところ、これが「まる」の文字と「教え込むこと。酒や味噌・醤油などの醸造で、原料を混ぜて桶などにつめること。」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)などを意味する「仕込み」の文字とを結合したものと認識できるとしても、構成全体として特定の意味合いを想起させるものというべき事情は見当たらないことから、本件商標は一種の造語として認識されるものである。 そうすると、本件商標よりは、その構成文字に相応して「マルジコミ」の称呼を生じ、また、特定の観念は生じないものである。 (イ)申立人は、本件商標は「まる」と「仕込み」の文字を組み合わせた結合商標と容易に理解できるものであって、「仕込み」の文字部分は、本件商標の指定商品との関係において、自他商品識別標識としての機能は弱く、一方で「まる」の文字部分は同機能を十分に発揮し取引者や需要者に対し出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり、本件商標の「まる」と「仕込み」の両文字部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないなどとして、本件商標は、「まる」の文字部分を要部として分離抽出し、当該文字部分のみをもって他人の商標との類否を判断されるものである旨主張している。 しかしながら、本件商標を構成する「まる仕込み」の文字は、標準文字で同書、同大、同間隔にまとまりよく一体に表されており、これから生じる「マルジコミ」の称呼は無理なく一連に称呼し得るものである。 また、同構成中「仕込み」の文字が、それ単独では指定商品との関係において自他商品識別標識としての機能が弱いとしても、「まる」の文字部分の同機能もさほど強いものとはいえず、そのほか、本件商標の構成中「まる」の文字部分のみを分離抽出し他の商標と比較検討すべきとする事情は見いだせない。 そうすると、本件商標に接する取引者、需要者において、「まる仕込み」の構成文字全体が一体不可分のものとして認識、把握されるものと判断するのが相当である。 したがって、申立人のかかる主張は採用できない。 イ 引用商標 引用商標1は、上記2(1)のとおり、「まる」の平仮名を横書きしてなり、これよりは該文字に相応し「マル」の称呼を生じ、「まる(丸い形、など)」の観念を生じるものと判断するのが相当である。 引用商標2は、別掲のとおり、「まる」の平仮名と円図形からなり、これよりは該文字及び円図形に相応し、「マル」の称呼を生じ、「まる(丸い形、など)」の観念を生じるものと判断するのが相当である。 ウ 本件商標と引用商標の類否 本件商標と引用商標の類否を検討すると、両商標は、構成文字数が異なるうえ、さらに、本件商標と引用商標2は、円図形の有無の相違を有していることらすれば、構成態様は明らかに異なり、外観において明確に区別できるものである。 次に、本件商標から生じる「マルジコミ」の称呼と引用商標から生じる「マル」の称呼を比較すると、両者は後半部における「ジコミ」の音の有無の差異により、明瞭に聴別し得るものである。 さらに、観念においては、本件商標が特定の観念を生じないものであるのに対し、引用商標は「まる(丸い形、など)」の観念を生じるものであるから、相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本件商標と引用商標とは、外観において明確に区別できるものであり、称呼において明瞭に聴別し得るものであって、観念において相紛れるおそれのないものであり、その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせないものであるから、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 エ 小括 以上のとおり、本件商標と引用商標は非類似の商標であるから、両商標の指定商品が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといえない。 (2)商標法第4条第1項第15号該当性について 申立人は、引用商標のほか、申立人が使用している「まる」の文字のみの商標や「まる」の文字と図形や他の文字を組み合わせた商標を併せて「商標「まる」」というとして、当該商標が著名なものとなっている旨主張しているが、かかる主張によっては本件商標と比較検討するべき商標の態様が不明確であるので、申立人提出の証拠及び同人の主張の全趣旨から、「商標「まる」」とは、「まる」の文字からなる商標(以下「使用商標」という。)をいうものと認め、以下検討する。 ア 使用商標の周知性について 申立人提出の甲各号証及び同人の主張によれば、以下のとおりである。 (ア)申立人は、「まる」の文字と円図形が使用された清酒(以下「申立人商品」という。)を、1984年(昭和59年)から40年近く継続して販売している(甲4~甲10)。 (イ)申立人商品は、小売店販売データ(「インテージ SRI+」)によれば、「日本酒」のカテゴリーにおいて、2009年(平成21年)4月から2022年(令和4年)3月まで毎年、市場シェアが7.6%ないし8.5%、売上が約138.8億円ないし約192.6億円で、いずれも第1位である(甲5)。 (ウ)申立人商品は、「日経POSセレクション」における「日本酒」「紙パック入り清酒(1.8L以上)」及び「紙パック入り清酒(5合相当)」の各カテゴリーにおいて、「平成売上No.1」として選出された(甲6)。 (エ)申立人は、申立人商品について、遅くとも1989年(平成元年)から継続的にテレビ、ラジオ、新聞等で相当程度、広告宣伝を行っている(甲7~甲10)。 (オ)上記(ア)ないし(エ)のとおり、申立人は、1984年(昭和59年)から40年近く継続して申立人商品を販売し、それについて遅くとも1989年(平成元年)から継続的にテレビ、ラジオ、新聞等で相当程度、広告宣伝を行っていることがうかがえる。そして、申立人商品は「日本酒」のカテゴリーにおいて、2009年(平成21年)4月から2022年(令和4年)3月まで毎年、市場シェア、売上とも第1位であり、同カテゴリー等において「平成売上No.1」として選出されたことがあることも認められることから、申立人商品は、申立人の業務に係る商品として需要者の間に広く認識されているものと認めることができる。 しかしながら、申立人商品に使用されている「まる」の文字は、そのほとんどが、円図形や「白鶴」の文字と共に使用され又はそれらが近傍に表示されており、また、「まる」の文字が極めて親しまれた既成語であることをあわせ考慮すれば、使用商標は、それ単独では本件商標の登録出願の時において申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。 なお、申立人は日本酒の販売シェア、売上高データについて証明を得ることが可能である旨を述べるところがあるが、かかる証明によって上記判断が覆ることはないものと判断し、審理を進めることとした。 イ 本件商標と使用商標の類似性の程度 本件商標は、上記(1)ア(ア)のとおり、「まる仕込み」の文字を標準文字で表してなり、これよりは「マルジコミ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 他方、使用商標は、上記のとおり「まる」の文字からなるものであり、これよりは「マル」の称呼を生じ、「まる(丸い形、など)」の観念を生じるものである。 そして、本件商標と、引用商標1と同一の態様からなる使用商標とは、上記(1)ウと同様の理由により、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標であるといえるから、類似性の程度は低いものである。 ウ 本件商標の指定商品と申立人商品との関連性、需要者の共通性 本件商標の指定商品は、「清酒,焼酎,合成清酒,白酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,酎ハイ,中国酒,薬味酒,アルコール飲料(ビールを除く。)」であり、申立人商品は「清酒」であるから、いずれもアルコール飲料であり、その販売場所、用途等が一致することが多いといえるから、両商品の関連性は高く、その需要者も共通するといえるものである。 エ 混同のおそれ 上記アのとおり、使用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認められないものであり、また、上記イのとおり、本件商標は、使用商標と相紛れるおそれのない非類似の商標であり、類似性の程度は低いというべきものであるから、本件商標の指定商品と申立人商品との関連性の程度、需要者の共通性などを考慮しても、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして使用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。 その他、引用商標との関係も含め、本件商標が商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるというべき事情は見いだせない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。 (3)むすび 以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

審決本文(J-PlatPat)

J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。

J-PlatPat 審決検索を開く
2022-900383

メモ・タグ(非公開)

あなただけに表示されます。審決本文の公開範囲は変わりません。

メモとタグは Pro の機能です。ログイン/Proでメモを保存