商標異議申立
2022-900295
スマートファインド
- 審判番号
- 2022-900295
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 異議申立(異議の決定)
- 出願番号
- 商願2021-115089
- 登録番号
- 6554958
- 請求日
- 2022年07月20日
- 審決日
- 2023年06月05日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 維持
- 当事者
- 【権利者】株式会社Cogent Labs
- 【異議申立人】オッポ広東移動通信有限公司
- 【異議申立人代理人】城山 康文
- 【異議申立人代理人】岩瀬 吉和
- 【異議申立人代理人】横川 聡子
- 【異議申立人代理人】大島 良太
- 【異議申立人代理人】北口 貴大
- 審判長/審判官
- 審判長 森山 啓
- 審判官 鈴木 雅也
- 審判官 小松 里美
- 分類
- T1652.261-Y (W09) / T1652.262-Y (W09) / T1652.263-Y (W09)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
登録第6554958号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。
結論
結 論
登録第6554958号商標の商標登録を維持する。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6554958号商標(以下「本件商標」という。)は、「SmartFind」の欧文字を標準文字で表してなり、令和3年9月15日に登録出願、第9類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同4年4月6日に登録査定され、同年5月12日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第1483491号商標(以下「引用商標」という。)は、「Find」の欧文字を横書きしてなり、2018年8月2日にChinaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2019年(平成31年)1月15日に国際商標登録出願、第9類及び第35類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、令和4年3月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標はその指定商品及び指定役務中、第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,検出探知装置(測定機械器具),試験装置(医療用のものを除く。),電気制御用機械器具,調光器(光調整器)(電気式のもの),太陽電池,電池,電線及びケーブル,電気通信機械器具,ビデオカメラ,遠隔制御装置,モニター付監視装置(医療用のものを除く。),携帯情報端末,身体装着式携帯情報端末,眼鏡型携帯情報端末,電子応用機械器具及びその部品,電子計算機用プログラム,コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),コンピュータソフトウェア用アプリケーション(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるもの),光学式文字読取り装置,データ処理装置,読取り装置(データ処理装置),監視用コンピュータプログラム,記録された又はダウンロード可能なコンピュータソフトウェアプラットフォーム,教育支援用ロボット(産業用・医療用・遊戯用のものを除く。),人工知能搭載のヒューマノイドロボット,データグローブ,バーチャルリアリティ用ヘッドセット,記録済みCD-ROM,録音装置,機械の誤作動・故障等の検知・分析装置」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第45号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 本件商標について
(1)本件商標は、「SmartFind」の欧文字を標準文字で表してなるものであり、その構成文字全体は成語ではなく、「Smart」と「Find」の文字を結合したものと容易に認識、理解されるものである。
本件商標の構成文字中、「Smart」の欧文字は、本件商標の指定商品を取り扱う業界において、「高機能化した」といった性能、品質を表示する語にすぎず(甲3~甲6)、商品の出所識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものといえる。
他方、本件商標の構成文字「Find」の欧文字は、「見つける、発見する」ほどの語義を有し、申立人がスマートフォンのシリーズ商品に対して使用してきた商標であり(甲7、甲8等)、本件商標の指定商品を取り扱う業界において相当程度の認知を得ているといえるから(甲9、甲10等)、「Find」の文字は、当該業界の取引者及び需要者に対して、出所識別標識として強く支配的な印象を与えるといえる。
これらの事情を考慮すれば、本件商標は、構成全体より「スマートファインド」という称呼が生じる他、「Find」の欧文字部分より「ファインド」の称呼が生じるといえる。また、該文字部分から「Find」という外観が生じ、「見つける、発見する」という観念が生じるといえる。
(2)「Smart」の文字部分は識別力がないか、極めて弱いこと
「Smart」の欧文字は、もともと「洗練された」や「賢い」等といった意味を有しているが、近年では「賢い」等という意味から転じて、IT等の技術を利用して「高機能化した」ものを表す用語として広く使用されている(甲3、甲4)。本件商標の指定商品が属する業界においては、「スマートフォン(SmartPhone)」、「スマートウォッチ(SmartWatch)」及び「スマートグラス(SmartGlasses)」等の語が広く使用されており、いずれも高機能化した各製品を意味する用語として認識されている(甲3)。例えば、「スマートフォン(SmartPhone)」という複合語においては、「Smart」は「高機能化した」「Phone」(電話)ということを意味しており、携帯電話の性能及び品質を表す文字として使用されている。すなわち、本件商標の指定商品に関連する電子機器の分野においては、「Smart」の欧文字は、「高機能化した」という、商品の性能や品質を意味する語にすぎないものである。
したがって、本件商標の構成中「Smart」の欧文字は、商品の出所識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものといえる。
なお、第9類に属する商品を取り扱う業界において、「Smart」の欧文字に識別力が認められない(認められるとしても極めて弱い)ことは、特許庁の審決(不服2014-5405)及び決定(異議2015-900168)でも示されているから、本件商標の構成中の「Smart」の欧文字部分は、自他商品識別力がないか、極めて弱い部分であるといえる。
(3)「Find」が出所識別標識として強く支配的な印象を与えること
本件商標の構成中、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得ない「Smart」の部分が捨象され、「Find」という外観等が生じることは上記(2)で述べたとおりであるが、「Find」自体が出所識別標識として強く支配的な印象を与えることを以下補足する。
まず、申立人は、本件商標の指定商品に含まれるスマートフォンの事業において世界的なシェアを有しており、スマートフォンを含む指定商品を取り扱う業界の取引者及び需要者において、相当程度広く知られている。
そして、申立人は、スマートフォンの事業において、「Find」を商標(ブランド)として使用したシリーズ商品を大々的に販売・広告しており、かかる申立人の事業は日本においても広く報じられてきた。このような事実経緯に照らせば、「Find」の欧文字は、スマートフォンを含む本件指定商品を取り扱う業界において、申立人の商品の出所識別標識として相当程度広く知られているといえる。
したがって、「Find」という欧文字は、スマートフォンを含む本件商標の指定商品を取り扱う業界における取引者及び需要者に対して、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるといえる。
(4)申立人がスマートフォン事業において世界的なシェアを有していること
申立人は、中華人民共和国に所在する、「OPPO」の名称で知られている企業であり、2004年(平成16年)に設立され、2008年(平成20年)に携帯電話事業、2011年(平成23年)にスマートフォンの事業に参入し、今日に至るまでスマートフォンの製造・販売を行い、50以上の国や地域の市場をカバーする世界的な企業である(甲7~甲13)。
申立人が提供するスマートフォンは、2016年には世界シェア4位の地位を占めており、米国の調査会社「IDC」の調査によると、申立人のスマートフォンの出荷台数及び市場シェアは、2016年第1四半期1,850万台5.5%世界第4位、2017年第3四半期3,060万台8.1%世界第4位、2018年第3四半期2,990万台8.4%世界第5位、2019年第4四半期3,060万台8.3%世界第5位、2020年第4四半期3,380万台8.8%世界第4位、2021年第4四半期3,010万台8.3%世界第4位を記録している(甲14~甲17)。
また、中国における申立人のスマートフォンの国内市場シェアについてみると、2020年第4四半期で17%、国内第2位の地位を占め、2021年の1月には国内市場でシェア首位に立った(甲9、甲18)。例えば、2021年4月19日付けの日本経済新聞記事では、申立人及び申立人商品について、「中国のスマートフォン大手OPPO(オッポ)が国内市場でシェア首位にたった。・・・20年12月以降、旗艦ブランド「Find」と中価格帯ブランド「Reno」、低価格ブランド「A」でそれぞれ最新機種を矢継ぎ早に投入した。」などと紹介されている(甲9)。
以上のとおり、申立人は、スマートフォン事業において世界的なシェアを有しており、申立人のスマートフォンの販売は日本の著名な新聞媒体においても報じられてきた。
(5)「Find」シリーズがスマートフォンを含む本件指定商品を取り扱う業界において相当程度知られていること
申立人は、2011年にスマートフォン事業に参入して以来、中国において、「Find」をブランド(商標)とするシリーズの商品を大々的に販売してきた(甲7等)。
まず、申立人は、2011年6月に、「Find X903」をリリースした。
この初代「Find」シリーズのプロモーションとして、ハリウッドのスター、レオナルド・ディカプリオを起用してコマーシャルフィルム「Find Me」を制作した(甲19、甲20)。このコマーシャルフィルムは、中国にてテレビ放映され、また、国内外の多くのウェブサイトやブログに掲載され、センセーショナルな効果をもたらした。そして、2012年3月には、新たなスマートフォン「Find3」を発売し(甲21)、上記「Find Me」に続くコマーシャルフィルムとして「Find More」を発表し(甲22)、2012年12月には、スマートフォン「Find5」をリリースした(甲23、甲25)。また、「Find5」シリーズは、デザイン界のオスカーとも呼ばれるiFデザインアワードを受賞した(甲24)。
そして、申立人は、2014年3月には、申立人のフラッグシップモデルとして、「Find7」を発表し(甲25)、2018年6月には、スマートフォン「Find X」を発表し(甲26、甲27)、その宣伝にはサッカーのスター選手を起用し、広く宣伝広告を行った(甲28、甲29)。次いで、申立人は、2020年には「Find X2」を、2021年には「Find X3」を発表し(甲7)、さらに、2022年2月には、その後続機である「Find X5」を発表するに至っている(甲7、甲30)。
加えて、申立人は、2021年12月に、折り畳み型の新機種である「Find N」を発表し(甲10)、これは、移動体通信業界で革新を推進する企業や個人を表彰する「Global Mobile Awards 2022」にてディスラプティブデバイスイノベーション賞を受賞している(甲31)。
以上のとおり、「Find」シリーズは、スマートフォンの分野において全世界、特に中国において大きなシェアを占める申立人が継続して提供してきたスマートフォンのフラッグシップ・ブランドであり、中国においては、著名人を起用して広く販売及び宣伝広告がなされてきたものである。
そして日本においても、申立人の日本法人オウガ・ジャパン株式会社(以下「オウガ・ジャパン社」という。)から、「Find」シリーズのスマートフォンが販売されており(甲8)、我が国における取引者、需要者の間でも「Find」シリーズは申立人の商品の出所表示として相当程度広く認識されている。
日本においては、申立人の商品のフラッグシップモデルとして、「Find X」を名称とするスマートフォンが2018年11月より販売され(甲32、甲33)、大手の携帯キャリア事業者のみならず、大手電機店、ECサイト等において広く販売されてきた(甲34~甲39)。その後、「Find X2 Pro」が販売され、さらに、2021年6月には「Find X3 Pro」が販売された(甲8)。
申立人の商品「Find X」は、2020年11月にはGOOD DESIGN AWARD2020にて、グッドデザイン賞を受賞し(甲40)、2018年の発売当初からメディアやSNSで取り上げられることも多く、非常に注目度が高いものであった(甲41~甲43)。さらに、申立人の「Find X」商品をレビューした動画も多数アップロードされており、その再生回数は20万回を下らない(甲44、甲45)。申立人のスマートフォン「Find」シリーズが日本でも話題の商品であることは、例えば著名な新聞媒体に報じられていたことからも明らかである(甲9、甲10、甲13)。
以上からすれば、「Find」シリーズは、オウガ・ジャパン社が提供する申立人の商品を表示するものとして、本件商標が出願された令和3年9月15日及び登録査定がなされた令和4年4月6日の時点では、我が国における取引者、需要者の間でも相当程度広く認識されていたことは明白であり、「Find」という欧文字は、スマートフォンを含む本件指定商品を取り扱う業界における取引者及び需要者に対して、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるといえる。
(6)小括
上記で説明した事情を考慮すれば、本件商標の構成中、「Find」の語は、「見つける、発見する」程の意味を有し、申立人のスマートフォンのブランドとして使用されてきた語であり、他方、「Smart」の語は、本件商標の指定商品の分野においては識別力がないか、又は極めて弱く、高機能化した商品であること記述的に表示する語にすぎないのであるから、本件商標は「Find」の欧文字部分が強く印象付けられるといえる。
そうすると、本件商標が称呼される場合には、構成全体より「スマートファインド」という称呼が生じる他、「Find」の欧文字部分より「ファインド」の称呼が生じるといえる。また、該文字部分から「Find」という外観及び「見つける、発見する」という観念が生じるといえる。
2 引用商標について
引用商標は、「Find」の欧文字を横書きしてなり、その構成文字に相応して「ファインド」の称呼生じ、「見つける、発見する」という観念が生じる。
3 本件商標と引用商標の類否について
外観についてみると、本件商標は、上記1で述べたとおり、「Smart」の欧文字部分は自他商品の識別標識としての機能がないか、極めて弱いといえ、「Find」の欧文字部分が独立して出所識別標識として機能するといえる。
してみれば、本件商標と引用商標とは、欧文字「Find」を共通にし、当該語が単独で商標として機能し得るから、両商標は、外観上相紛れるおそれのある類似の商標である。
次に、本件商標は、上記1で述べたとおり、構成全体から生じる「スマートファインド」という称呼の他に、「ファインド」の称呼も生じるから、本件商標と引用商標は、「ファインド」の称呼を共通にし、称呼上も相紛れるおそれのある類似の商標である。
観念についてみても、本件商標の「Find」の欧文字部分と引用商標とは「見つける、発見する」という観念を共通にし、観念上も相紛れるおそれのある類似の商標である。
4 指定商品の類否について
本件商標の指定商品及び指定役務中の第9類の指定商品は、引用商品の指定商品及び指定役務中の第9類の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
5 結論
以上より、本件商標は、外親、称呼、観念のいずれにおいても、引用商標と相紛れるおそれのある類似の商標であることは明らかであり、また、本件商標は、上記4のとおり、引用商標の指定商品中の第9類の指定商品と同一又は類似の商品に使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
第4 当審の判断
1 「Find」の文字の周知性について
(1)申立人は、「Find」の文字の周知性を根拠として、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する旨主張しているところがあるので、まずこの点について判断する。
申立人の提出した証拠及び同人の主張によれば、以下のとおりである。
ア 申立人は、2004年に設立された中国の企業であり、2011年(平成23年)から現在までスマートフォンの製造・販売を行い(甲7等)、「Find」シリーズと称して「Find」の文字を名称に冠したスマートフォンを複数発売した。また、申立人のスマートフォンは、2016年から2021年において、世界第4位又は第5位のシェアを占めている(甲14~甲17)。
イ 我が国においては、申立人の日本法人オウガ・ジャパン社を通じて「Find」シリーズのスマートフォンが販売されており(甲8)、2018年11月から「OPPO Find X」と称するスマートフォンを販売し(甲32、甲33)、その後、2020年7月に「OPPO Find X2 Pro」、2021年6月に「OPPO Find X3 Pro」が販売されたことがうかがえる(甲8)。また、上記「OPPO Find X」は、2020年11月にはGOOD DESIGN AWARD2020にて、グッドデザイン賞を受賞したことが認められる(甲40)。
ウ 申立人は、自身の製造、販売するスマートフォン全てに「Find」の文字を冠しているものではない(甲8等)。
(2)判断
上記(1)によれば、申立人は、中国を拠点として2011年からスマートフォンを製造、販売し、「Find」シリーズと称して「Find」の文字を含む商標を使用していること、我が国においては2018年から日本法人を通じて同様のスマートフォンを販売していることは認められるものの、「Find」シリーズ商標を使用したスマートフォンに係る我が国における販売実績等を示す証左は見いだせない。さらに、「Find」の文字を使用した商品「スマートフォン」に関する我が国における広告の状況(広告宣伝費、広告宣伝時期、広告宣伝期間、広告宣伝回数)及び市場シェアも不明である。
なお、申立人は、申立人のスマートフォンの出荷台数及び市場シェアを主張しているが(甲14~甲17)、いずれも世界出荷台数及び世界市場シェアである上、これらが申立人の「Find」シリーズに係るものであることを示す客観的な証拠はない。
そうすると、「Find」の文字は、申立人の業務に係る商品「スマートフォン」を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、前記第1のとおり、「SmartFind」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体で、等間隔に、まとまりよく一体的に表され、全体として一連一体の語を表してなる印象を与えるものであって、これより生ずる「スマートファインド」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標の構成中、「Find」の文字は、上記1のとおり、申立人の業務に係る商品を表示する商標として需要者の間に広く認識されているものとはいえない一方で、「見つける」などの意味を有する既成の英語として我が国において親しまれた語であり、また、「Smart」の文字は、本件商標の指定商品との関係において、「高機能化した」ものを表す語として使用される場合がある(甲3、甲4)としても、本件商標の上記構成及び生じる称呼からすると、これに接する需要者は、殊更、「Find」の文字部分のみに着目することはなく、本件商標を一体不可分の造語よりなるものと認識、理解するとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「スマートファインド」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないというべきである。
(2)引用商標
引用商標は、前記第2のとおり、「Find」の欧文字を横書きした構成からなるところ、これよりは、「ファインド」の称呼を生じ、「見つける」の観念を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標とを比較するに、両者は、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、外観においては、「Smart」の文字の有無により明確に区別できるものであるから、外観上、相紛れるおそれはないものである。
次に、本件商標から生じる「スマートファインド」の称呼と引用商標から生じる「ファインド」の称呼とを比較すると、語頭において「スマート」の音の差異を有するものであって、十分に聴別し得るものであるから、称呼上、相紛れるおそれはないものである。
さらに、観念については、本件商標は特定の観念を生じないものであり、引用商標は「見つける」の観念を生じるものであるから、観念上、相紛れるおそれはないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
(4)まとめ
上記(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、両商標の指定商品が同一又は類似するとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
審決本文(J-PlatPat)
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