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商標異議申立

2022-900287

ヘルデス、ハーデス

審判番号
2022-900287
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2021-144521
登録番号
6552637
請求日
2022年07月13日
審決日
2023年05月25日
公報発行日
2023年06月30日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】レアリーク株式会社
  • 【異議申立人】エルメス・アンテルナショナル
  • 【異議申立人代理人】高松 薫
  • 【異議申立人代理人】鈴岡 正
審判長/審判官
  • 審判長 豊田 純一
  • 審判官 杉本 克治
  • 審判官 小田 昌子
分類
T1651.261-Y (W1418) / T1651.262-Y (W1418) / T1651.263-Y (W1418)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の2商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(XML)

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登録第6552637号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

結 論 登録第6552637号商標の商標登録を維持する。

理由

理 由 1 本件商標 本件登録第6552637号商標(以下「本件商標」という。)は、「HERDES」の欧文字を横書きしてなり、令和3年11月5日に登録出願、第14類及び第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品(別掲1)として、同4年3月25日に登録査定、同年5月9日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立人が引用する商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。 (1)第6179160号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:HERMES(標準文字) 登録出願日:平成28年5月25日 設定登録日:令和元年9月13日 指定商品及び指定役務:第3類、第4類、第6類、第8類、第9類、第11類、第16類、第18類、第20類ないし第22類、第24類、第26類ないし第28類、第34類、第35類、第37類、第38類及び第41類ないし第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務(別掲2) (2)第4467434号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲3のとおり 登録出願日:平成12年6月19日 設定登録日:平成13年4月13日 指定商品:第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」 なお、引用商標1及び引用商標2をまとめていう場合は、以下「引用商標」という。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。 (1)本件商標と引用商標の類似性について 本件商標は、「HERDES」の欧文字6文字を横書きしてなるところ、引用商標1「HERMES」は同じく欧文字6文字からなり、両者の相違点は4番目の文字が「D」であるか「M」であるかにすぎない(甲1)。 また、本件商標と引用商標2は、同じく欧文字6文字よりなり、相違点は4番目の文字が「D」であるか「M」か、及び5番目の「E」につきアクサングラーブが付されていないか、いるかにすぎない(甲2)。 したがって、本件商標と引用商標は、外観が類似するといい得る。 また、称呼についても、本件商標は第3音につき「デ」の音を生じ、一方、引用商標については第3音につき「メ」の音を生じ、両者はいずれも[e]行の音として互いに語感・語調が近似し、聴き分け難く、相紛らわしく聴取される。 したがって、本件商標と引用商標は、称呼が類似するといい得る。 なお、拒絶査定不服審判事件(不服2002―22788)の審決において、「「ネブロス」の称呼と引用各商標から生ずる「ネグロス」の称呼を比較するに、両者は共に4音からなり、語頭部の「ネ」の音、及び第3音以下の「ロス」の音を共通にし、第2音において「ブ」と「グ」の音に差異を有するものである。しかして、その差異音「ブ」の音は、両唇の閉鎖による有声破裂音「b」と母音「u」の結合した音節であり、「グ」の音は、軟口蓋の有声破裂音「g」と母音「u」との結合した音節であって、両音の調音方法が比較的近似し、この異なる2音が、それぞれの称呼全体に及ぼす影響は大きなものとは言い難く、両者をそれぞれ一連に称呼するときには、語調・語感が近似し、互いに聴き分け難く、相紛らわしく聴取されるものと判断するのが相当である。」と判断されている(甲3)。 また、商標登録異議申立事件(異議2008-900309)の決定において、「本件商標から生じる「リラリス」の称呼と、引用商標から生じる「イラリス」の称呼を比較すると、両者は、共に4音構成からなり、第1音において「リ」と「イ」の差異を有するが、第2音以下の各音を共通にするものである。そして、相違する「リ」と「イ」の音は、両唇を横に開き発音され、舌面位置の高い小開き母音「i」を共通にするものであって、極めて近似する音として聴取されるものであるから、たとえ称呼の識別上重要な位置をしめる語頭音であるとしても、この差異が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいとはいい難く、両者は、これをそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調・語感が相似たものとなり、互いに聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。」と判断されている(甲3)。 以上から、本件商標は、引用商標と外観において類似し、また、称呼において相紛らわしい類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標について 本件商標は、「HERDES」の欧文字を横書きしてなるところ、本件商標を構成する「HERDES」の文字は、一般の辞書等に載録された特定の意味を有する語ではなく、また、本件商標の指定商品との関係において、特定の意味合いを表す語として一般に使用されているような事情はないため、これよりは特定の観念は生じないものであって、特定の語義を有しない欧文字よりなる語は、我が国において広く親しまれているローマ字風又は英語風の発音をもって読まれるのが一般的といえる。 そうすると、本件商標は、「HERDES」の欧文字を、ローマ字風又は英語風に発音した「ハーデス」の称呼が生じると認められる。 したがって、本件商標は、その構成文字に相応して、「ハーデス」の称呼を生じるが、特定の観念は生じないものである。 イ 引用商標について 引用商標1は、「HERMES」の文字を標準文字で表してなるところ、「HERMES」の文字は「ヘルメス<旅・商売・発明・雄弁・窃盗の神>」(「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店)を意味する英語であるから、引用商標1は、構成文字に相応して「ヘルメス」又は「ハーミズ」の称呼が生じ、「旅・商売・発明・雄弁・窃盗の神であるヘルメス」の観念が生じるものである。 また、引用商標2は、別掲3のとおり、「HERMES」(5文字目の「E」の上部にアクサン記号が付されている。以下、「引用2HERMES」という。)の欧文字を横書きしてなるところ、「引用2HERMES」の欧文字は「ヘルメス[ゼウスとマイアの息子で神々の使者;旅人・商売・泥棒の守護神]」(「ロワイヤル仏和中辞典 第2版」旺文社)を意味するフランス語であるから、本件商標は、構成文字に相応して「エルメス」又は「ヘルメス」の称呼が生じ、「旅人・商売・泥棒の守護神であるヘルメス」の観念が生じるものである。 ウ 本件商標と引用商標の類否について (ア)本件商標と引用商標1の類否について 本件商標と引用商標1を比較すると、外観については、本件商標を構成する「HERDES」の欧文字と、引用商標1を構成する「HERMES」の欧文字は、4文字目における「D」と「M」の文字の差異を有し、この差異がいずれも欧文字6文字という比較的少ない文字構成にあって、上記の文字の差異により、両商標は、構成全体として、異なる語を表示した印象を与えるというのが相当であるから、両商標は、外観において区別できるものである。 また、称呼については、本願商標は、「ハーデス」の称呼を、引用商標1は、「ヘルメス」又は「ハーミズ」の称呼を生じるものであるところ、「ハーデス」と「ヘルメス」とは、4音目の「ス」の音を共通にするものの、その他の音は相違するものであり、「ハーデス」と「ハーミズ」は、1音目及び2音目の「ハー」の音を共通にするもの、「デス」と「メス」の音が相違することからすると、これらの相違が比較的短い音構成よりなる両称呼において、全体の語調語感に及ぼす影響は決して小さいとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼しても、互いに聴別は容易である。 さらに、観念については、本願商標が特定の観念を生じないのに対して、引用商標1は「旅・商売・発明・雄弁・窃盗の神であるヘルメス」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本願商標と引用商標1は、外観において区別できるものであって、称呼において聴別は容易であり、観念において相紛れるおそれがないものであるから、本件商標と引用商標1は、非類似の商標と認められる。 (イ)本件商標と引用商標2の類否について 本件商標と引用商標2を比較すると、外観については、本件商標を構成する「HERDES」の欧文字と、引用商標2を構成する「引用2HERMES」の欧文字は、4文字目における「D」と「M」の文字の差異及び5文字目における「E」の欧文字の上部のアクサン記号の有無の差異を有し、この差異がいずれも欧文字6文字という比較的少ない文字構成にあって、上記の文字の差異により、両商標は、構成全体として、異なる語を表示した印象を与えるというのが相当であるから、両商標は、外観において区別できるものである。 また、称呼については、本願商標は、「ハーデス」の称呼を、引用商標2は、「エルメス」又は「ヘルメス」の称呼を生じるものであるところ、「ハーデス」と「ヘルメス」又は「エルメス」とは、4音目の「ス」の音を共通にするものの、その他の音は相違することからすると、これらの相違が比較的短い音構成よりなる両称呼において、全体の語調語感に及ぼす影響は決して小さいとはいえず、両者をそれぞれ一連に称呼しても、互いに聴別は容易である。 さらに、観念については、本願商標が特定の観念を生じないのに対して、引用商標2は「旅・商売・発明・雄弁・窃盗の神であるヘルメス」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本願商標と引用商標2は、外観において区別できるものであって、称呼において聴別は容易であり、観念において相紛れるおそれがないものであるから、本件商標と引用商標2は、非類似の商標と認められる。 (ウ)まとめ そうすると、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務が同一又は類似する商品及び役務であるとしても、本件商標は、引用商標と類似する商標ではないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、その登録は同条第1項の規定に違反してなされたものとはいえないものであり、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。

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